『月がきれい』で主人公の安曇小太郎(ハネテル)くんが読んでいる太宰作品一覧(※随時更新) [アニメ周辺・時事]
太宰は「暗い」などのイメージがもたれがちだと思いますが、読むとなかなかに面白いので、このアニメを通してちょっとでも太宰が読まれれば良いのではないでしょうか。
なぜならそれが、本当のメディアミックスだと思うからです。
かくいうぼくも、全作品を読んでいるわけではないですが、『月がきれい』にちなんで甘酸っぱい感じのおススメ太宰作品は『思い出』です。
青空文庫で無料で読めます。
理由は、過去にツイートした通りです。
太宰は『思い出』においてオナニーのことを「あんま」と表現しているのだが、「どうしても寝付かれないので、あのあんまをした。みよ(注・好きな女性の名)の事をすっかり頭から抜いてした」とある。さすが文豪、「オナニーだけに? 2重の意味で抜いちゃう?」みたいなツッコミ待ちなんだろうか。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年10月25日
@sakaitetsu ちなみにこの文章、「みよをよごす気にはなれなかったのである」と続く。一定の男子に存在する「好きな女子はオカズにしねえよ」的な純愛派? は、この頃から存在していたのだ。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年10月25日
どうです、甘酸っぱいでしょう。
では、『月がきれい』に出てくる太宰作品を、分かる範囲で書いていきます。
劇中で出ているのに漏れている一文あったら、教えてください。
【第1話】
1、「生きている事。ああ、それは、何というやりきれない息もたえだえの大事業であろうか。」
『斜陽』から。有名作ですね。個人的には出だしの「スウプ」という単語が印象深い。
なお『斜陽』は流行語になるほどの現象を起こしたが、一方で志賀直哉には手厳しく批判されました。
それに反論し、太宰は『如是我聞』の中で、
或る「老大家」は、私の作品をとぼけていていやだと言っているそうだが、その「老大家」の作品は、何だ。正直を誇っているのか。何を誇っているのか。その「老大家」は、たいへん男振りが自慢らしく、いつかその人の選集を開いてみたら、ものの見事に横顔のお写真、しかもいささかも照れていない。まるで無神経な人だと思った。
などとこき下ろしています。
2、立花さんから薦められる『女生徒』
これについては過去にツイートしています。
月がきれいに出てきたので、買って本棚に放り込んでいた全集から探して読んだ。 pic.twitter.com/3dDVsvVc9T
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2017年4月11日
「もう、ふたたびお目にかかりません」。良かった。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2017年4月11日
3、「幸福感というものは、悲哀の川の底に沈んで、幽かに光っている砂金のようなものではなかろうか。」
これも『斜陽』ですね。
1話目で出てきた太宰作品は『斜陽』『女生徒』。
【第2話】
1、「人は人に影響を与えることもできず、また、人から影響を受けることもできない。」
『もの思う葦』の1つ「或る実験報告」から。
「或る実験報告」の章は、この1文で全てです。
2、「笑われて、笑われて、つよくなる。」
『HUMAN LOST』から。この作品は、発表後も長く小説集に収められなかった作品のひとつです(ちくま文庫『太宰治全集2』450Pより)。
2話目で出てきた太宰作品は『もの思う葦』『HUMAN LOST』。
※随時更新です。
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『月がきれい』の1話目がとても良かった。 [アニメ周辺・時事]
よろしければ少しの間、お付き合いのほどを。
春になり新規アニメも出そろってきた感があり、むやみやたらに録画してはとりあえず1話目を見ていました。
『アリスと蔵六』も良かったですが、一番興味を持ったのはオリジナル作品の『月がきれい』でした。
監督は岸誠二さん。
内容は言ってしまえば中学生の恋愛もので、おっさんのぼくの興味をひくはずはないアニメですが…
まあ隣の芝生は青く見えるのと同様で、もう戻ってこないものに郷愁や憧れを抱くパターンもあるけれども。
ぼくが興味をひかれたのはまず、ああ・あるある! と共感できるシーンが多かったことです。
例えば家族とファミレスに行ったら、同じく家族と来ているクラスメートと鉢合わせになってしまった場面。
あの居たたまれなさは、たとえ体験していなくても容易に想像できるでしょう。
ぼくはラジオ『深夜の馬鹿力』でかなり前、伊集院さんが「家族とファミレスに行ったら、クラスメートが友達同士で来ていた」時の気まずさを語っていたのを思い出しました。
その時の、デリカシーのない親の行動とかね。
あと、部屋の蛍光灯のひもを・サンドバッグに見立てる行動とかね。正直、やってましたね。なんだったんだアレは。
ああいう、「大人になったら忘れてしまう気持ちや行動を・大人のスタッフが描いている」ことに、まず好感を持ちました。
他にも良かった点があります。
ストーリー展開がゆっくりだったのと、矢鱈と主人公・ヒロインの視線がぶつかるシーンが多かったこと。アップの演技が多かったんじゃないかな。
それに主人公が太宰の一説を用いたり、はっぴいえんどの「ゆでめん」ジャケが出たのも文化系おじさんにはプラスでした。
まあはっぴいえんど、ぼくもリアルタイム世代じゃないけれど…大瀧・細野・松本・鈴木各氏の名前を出さない劇中説明にもちょっと感心しました。
まあ、そうかもなあ。
視聴すぐのツイートで、ぼくはこのように呟いています。
月がきれい、ゆでめん出てきた!
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2017年4月10日
太宰かあニヤニヤ、ゆでめん!など盛り上がって見ていたけれど、視線がやたらとぶつかる二人を見てキックオフを思い出していました。ええ。平成のキックオフ、月がきれい。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2017年4月10日
顔アップの演技多かったな。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2017年4月10日
しかしこの前のアリスといい、月がきれいといい、週ペースのアニメでこの高レベルかと思うとおじさん少し怖くなるわ。スタッフの苦労とかさ(笑)。
月がきれいに出てきたので、買って本棚に放り込んでいた全集から探して読んだ。 pic.twitter.com/3dDVsvVc9T
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2017年4月11日
劇中で太宰の『女生徒』が出てきたんだよね。
『女生徒』は5月から始まる物語なので、季節的にリンクしていることもあって出てきたのかな。
しかし上記のツイート、『月がきれい』とカッコでくくっていないので、月がきれいだから太宰を読み始めた気持ち悪いおっさんと誤解されそうだ…違う、そうじゃない。
あれ。あと、キックオフの説明いる?
ギャグマンガです。
もう1つ、このアニメで気に入ったのはキャラクターデザイン。
ハイライト(と呼んでいいのかな)が髪型に沿う形で入っているんだよね。色調も全体に淡くて、キャラデザでこの世代・作品観を表現しようとしているのを感じでしまう。
あと、最後に初回のタイトルが出たんだけれど。
劇中で太宰に2~3回絡めておきながら。
タイトル「春と修羅」なんだよ。
月がきれい、サブタイトル出た時に「宮沢賢治かよ!」って突っ込んだのは俺だけじゃないよな?
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2017年4月10日
2話目が「一握の砂」なので、太宰関係なしに著名な文学作品から今後もタイトルとっていくのでしょうね。
ちなみにEDの絵では、次第に2人の距離が縮まっており、まあそれを考えるとハッピーエンドに向かっていくのかな、と期待しています。
だってこの文学臭さでいくと、作品名の『月がきれい』自体が、夏目漱石の「I love you」の和訳でしょ。このエピソード、ガセって話もあるけれど。
ハッピーエンドでも・浅い夢だから今も忘れない(マルC村下孝蔵さん)結末でもいいんだけれど、1話目の上手な描写、話のゆっくり速度を今後も継続して、楽しませてほしいですね。
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荒井晴彦さんの『君の名は。』『この世界の片隅に』への発言が注目を集め始めているわけだが。 [アニメ周辺・時事]
久しぶりです。今年初の記事だ。今年もよろしくお願いします。
急遽書いた記事です。
現在ツイッター上で、あきた十文字映画祭のチラシに掲載された荒井晴彦さんのコメントが話題になっています。
十文字映画祭のチラシに掲載された、脚本家・映画監督・雑誌『映画芸術』発行人の荒井晴彦さんのコメントが凄い。pic.twitter.com/El2H6SDu3W
— n cinema (@mr_n_cinema) 2017年1月22日
うは。まあ、観客(視聴者)をバカにすることがあるのは、ぼくは「オタクの短所」と思っているのですが(フフン、あんな作品を面白いと思うなんて)。
ぼくも思うことある。ニヤニヤ。
wikiによる荒井さんのプロフィールはこちら。
このコメントを読んで、ぼくが真っ先に感じたのは以下のことです。
にぎわい始めている荒井さんの記事、様々に駄目な点があるが大きな問題は2つ。1つは批判は観客ではなく作品に向くべき、もう1点は無い物ねだりをしている点で「戦争映画の種類が増えた」で良いじゃん。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2017年1月23日
あとまあ全員を敵にまわすようだが、この荒井さんの言い様自体がオタクっぽいな、と(笑)
@sakaitetsu 政治に全く興味の無い人間でも戦争に否応なく巻き込まれるのが『片隅に』の白眉なところ。それから例えば「国民もまた加害者である」と進みたいなら、別の邦画見ればいい。それを全部含めた、邦画の層の厚さだと思う。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2017年1月23日
凡庸な私には、対立させる意味が分かりませんね。
@sakaitetsu それと平均年1回ちょっとしか映画館に行かない状況で、「こんな映画に感動するのは見ている作品の分母が少ないからだ」って怒っても(しかも若者に)、そりゃ無理だよ(笑)。真実だとしても。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2017年1月23日
その映画の観客を馬鹿にするのではなく、過去の名作や実写に誘導
まあどうでもいいや。映画で食ってる訳でもなし。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2017年1月23日
それこそ新作が今後1本も作られなくても、未見の過去の名作はたくさんあるんだからな。見きれないほどに。
しかし「君の名は。」に否定的で・ちょっとだけは昔の名作を見ているおっさんのぼくですら嫌悪感を持つ文章なんだから、「君の名は。」が大好きで・白黒映画なんか全く見ていない若者は立腹するだろうな(笑)
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2017年1月23日
正直両作品とも、オタク以外にも受けたからこれほど話題になっているはずなんだが…まあ、とにかく気に食わないんだろう。
ちなみに「平均年1回ちょっとしか映画館に行かない状況」ってのは、年間平均観賞本数のことです。
ところで70年代から80年代に制作された角川映画も、邦画シーンに話題を提供したのに大量宣伝や作品の質についてさんざん批判されたはずだが。
ところでかつては角川映画も同じ文脈で批判されていたこともあると思うんだが、荒井さんWの悲劇の脚本…
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2017年1月23日
ここまで書いといてなんだけれど、荒井さんの言っていることも気分としては分からなくはない。飲み屋で愚痴る内容としては。
でも、映画に興味を持った人や・普段はアニメしか見ない人達を上記の2作はせっかく入口に誘導してくれたんだから、業界の人達がやるべきは罵倒じゃない、誘導だよね。
映画界を思うなら。
ただのファンなのに、SNSで関連付けて他作品を紹介している人達もいるよ。
『この世界の片隅に』との関連性で『清作の妻』に思いが至り、この世界の片隅に 清作の妻でツイッター検索かけたら同じように関連付けしている方が数名いらしたのでネットの海って広大だわ。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2017年1月17日
まあ最近は炎上商法がブームらしいから、盛況になると良いね、あきた十字映画祭。
上映作品には富野が褒めた『団地』もあるし、ツイッターで相互フォローしてもらっている監督さんの『貌斬り KAOKIRI~戯曲「スタニスラフスキー探偵団」より~』もあるし。
もっと多くの人に多くの映画が見られるといいね。
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最も危険なアメリカ映画 『國民の創生』 から 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』 まで
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「アニぱら音楽館」での森口さんガンダム話・抜粋 [アニメ周辺・時事]
CSチャンネル「キッズステーション」で放送されている番組「アニぱら音楽館」。
影山ヒロノブさん、遠藤正明さん、angelaのatsukoさん、織田かおりさん、GeroさんがMCを務める(進行するの遠藤さんだけれど)アニソン番組です。
447回目となる今回は、森口博子さんがゲストでした。
「機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅳ 運命の前夜」の主題歌になっている『宇宙の彼方で』絡みでの出演かと思われます。
宇宙の彼方で(そらのかなたで)(「機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜」主題歌)
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- 出版社/メーカー: キングレコード
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宇宙の彼方で(そらのかなたで)(「機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜」主題歌)(劇場限定盤)
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: キングレコード
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ガンダム関連話もあったので、内容を以下に抜粋・要約で。
番組は森口さんのステージ『運命の前夜』歌唱からスタート。
デビュー曲である『水の星に愛をこめて』の作曲は有名な方ですが、誰だか分かりますか? と遠藤さんに振られた影山さん。
ボケのつもりで「平尾昌晃さん」と答えると、
森口さん「それは(芸名の)名付け親です」とミラクル起きる。
平尾さんが名付け親だったのか…
で、作曲はニール・セダカ。
※参考サイト
ZガンダムOP・EDが配信では差し替えられる理由
配信版ZガンダムのOP・EDが差し替えられる「権利上の理由」を自分なりに考えてみた
影山さん「(ニール・セダカの)かきおろしですか」
森口さん「富野監督の、レコード会社のディレクターさん、私を17歳の時にスカウトしてくれたディレクターさん(ブログ主注・大場さん?)がわざわざニューヨークに渡り、ガンダムの作品を見せて、コンセプトをこうですよ、ということでかきおろしです」
『水の星に愛をこめて』をMR.BIGの元ギタリストであるリッチー・コッツェンがカバーして、そのCDのライナーをシンディ・ローパーが書いた話。
このアルバムですね。
シンディ・ローパー、当初はライナーどころか歌うとアナウンスされていたんだけれど…
あとは箇条書きで。
『水の星に愛をこめて』レコーディングの時、「水の星って分かる?」とディレクターに聞かれて、「水星」と答えた鉄板話。
「ガンダム姉さん」と呼ばれるのがありがたい。
自分で言うのは恥ずかしいが、ネットでは「女神降臨」と…
アニソンファンって時代に関わらずぶれない。
影山さんと『CROSS FIGHT!』歌う(やっぱこの歌は燃えるなー)。
プライベートは多趣味。テニス、陶芸、ウクレレ、ゴルフ、パン作りetc…(ほぼネタ)
atsukoさんと『ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~2015Ver.』。
バドミントンは続けている(と思わせておいてそうでもなかった)。チーム名は「ザ・フレッシュ」。
水木アニキからの登山のおすすめは断っている。遠藤さんも頑なに断っている。
当日の白い衣装は、今回のORIJINの曲で・物事を俯瞰でとらえる女神のようなポジションで大きな愛で歌ってください、と言われてそれをイメージした。
スタイリストも自分でやっている。
以上です。
ちなみに番組公式サイトでは、森口さんのインタビューも掲載されています。
当ブログは年内中、あと2本は更新したいけれど無理かな…
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『新潮』12月号の「手塚治虫のエロティカ」を読んだ、というか見た。 [アニメ周辺・時事]
こんにちは。前回記事の末尾に告知した通り、今回は『新潮』に掲載された手塚のエロ絵スケッチについて。
9月下旬に、NHKの『探検バクモン』の「手塚治虫 最後のアトリエ」回を見ていたら。
番組最後に、手塚の仕事場にあった机の「開かずの引き出し」の中に・こんなものがありました的な展開になりまして。
おっ、手塚が鍵までかけて隠していたエロいスケッチが・NHKで公開されますか公開されますかと期待したら。
子ども時分の娘さんからプレゼントされた手紙が紹介されまして。
そっちかい! 良い話の方かい!
とガッカリ。
するとその数週間後、『新潮』が「手塚治虫のエロティカ」と題して、そのグラビアを公開することがネットなどで報道されました。
これがホントの御開帳ですよ、エロだけに。
えー…
手塚の「開かずの引き出し」が開いて、手塚るみ子さんが「田中圭一も真っ青な卑猥なイラスト」とツイートしたのってもう2年前くらい?
ついに日の目を見るとはね。
ちなみにこの手塚の絵について、実際に『新潮』を見たタレントの伊集院光さんは、11月8日放送のラジオ番組『伊集院光とらじおと』の中で、次のように語っています。
伊集院光(以下伊集院)・これがまあねエロい。
上田まりえ(アシスタント・以下上田)・そうなんですよね。
伊集院・とにかくエ口くて。まあ、芸術性の高さとして判断することもできますけど、俺の中では俺の思った形では、本当に手塚治虫大先生に対して、そういう意識を持つのはおこがましいのは分かりますけど、俺なら公開して欲しくない(笑)。
あのね、エ口過ぎんのよ。ちょっと、「芸術的過ぎる」が褒め言葉で、俗な言葉で言うと、ちょっとやばい(笑)。あの、嗜好が相当…こういうエ口の、人なんだという感じがすげえ出てて。
上田・そうですね。ちょっと、手塚先生を見る目が変わるかもしれない。
伊集院・と、思うんだけどな。動物とエ口を融合させたりしていたりとか。もう、それこそ、その女性のエッチなところが動物の顔になっていたりとか、そういうやつで。(文字起こしここまで)
上田さんは「手塚先生を見る目が変わるかもしれない」なんて言っているけれども、手塚作品を少ししか読んでいないぼくでも、「動物から女性へのメタモルフォーゼ要素が多いエロなんだろうな」とは想像できました。
これは、手塚読者の多くには納得いただけるのではないでしょうか。
手塚作品に出てくる動物って、妙に人間っぽいというか、艶めかしさを感じさせる場合がある。
『ブッダ』に出てきたウサギとか。
まあこのブログ的に富野と絡めると、『海のトリトン』(勿論手塚の漫画ね)のルカーには、全くその要素は感じないけれども…
「漫画は誰にでも描ける」と唱えた著書『マンガの描き方』に掲載されている動物も、ホントにただの動物なんだが、
しかし実際に手塚漫画に描かれている動物には、「嗜好が相当」滲み出ていた。
実際、今回掲載されたイラストが発見された当時、手塚るみ子さんがツイッターで少しだけ公開していたものもそんな感じだったしね。
ぼくはもう小説を読まなくなってから数十年経つし、どうせ手塚イラストは数ページだろうし、貧乏人なので「腹がふくれない物に千円かあ」とも思ったが、資料的価値もあると考えてアマゾン経由で購入した。
いざ『新潮』が届きページをめくってみると、望外にも筒井康隆さんが寄稿していたので、ぼくとしてはそれだけで「買って良かった」と思えた。
しかも最近の報道では、手塚プロダクションでは今回公表したイラストを出版する予定はないそうだし。
大筒井は、以前からSF作家の間で・手塚が「あぶな絵」を書いている話が流れていたことや、お好きなベティ・ブープと絡めた話を紹介している。
肝心の手塚のイラストの方は29点掲載。やはりメタモルフォーゼをモチーフにしたイラストばかりであった。
意外だったのは、動物だけではなく「これはモンスターととらえた方が良いだろうか…」と思えるイラストもあったことですね。
モンスター系もイケたとは…
このイラスト群、いたずら描きだったのか、アイディアを描きとめたデッサンだったのか。
でも鍵かけていたからなあ。チョコレートと娘からの手紙と自分が描いたエロ絵と。ちょっとカオスな引き出しだな。
ちなみに先日、Eテレで『100分de名著スペシャル「100分de手塚治虫」』が放映されて(司会は伊集院さんだった)、手塚漫画が内包するエロティシズムについて言及がありました。
その中では、手塚のケモナー要素についても指摘がされていた。
まあやっぱり、読んでいる人ならそこは感じるよな。
手塚漫画のエロティシズムと言えば、富野好きとしてはポポーニャを思い出すわけですが。
それと・この『100分de手塚治虫』では、手塚自身がエロティシズムについて語っている、1986年のインタビュー映像が流れました。
その中では、動物にエロスを感じること、そのエロスは表面的なものではなく根源的なものであること、また円運動に魅力を感じることを手塚は語っています。
ちなみに以下の記事によると今回の『新潮』、売れているそうです。重版かかっているそうです。
文芸誌が異例のアマゾン1位 手塚治虫初公開エロス画の魅力(週刊朝日)
<手塚治虫>“エロス特集”で新潮が重版決定 なまめかしいイラストで話題(まんたんウェブ)
手塚が強いのか、エロが強いのか…
『手塚治虫エロス1000ページ』と今回の『新潮』、どっちが売れたんだろうね?
手塚治虫エロス1000ページ(上) (studio voice comics)
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手塚治虫エロス1000ページ(下) (studio voice comics)
- 作者: 手塚治虫
- 出版社/メーカー: INFASパブリケーションズ
- 発売日: 2010/02/25
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【手塚治虫文化賞20周年記念MOOK】マンガのDNA ―マンガの神様の意思を継ぐ者たち― (ASAHI ORIGINAL)
- 作者: 原泰久
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
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「母親の胎内」じゃない、「女神の檻」が大好き(『うる星やつら』と『めぞん一刻』) [アニメ周辺・時事]
今更な漫画(アニメ)について、ちょっと長々としたツイートになります。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年9月17日
あたるが、うる星後の男主人公ラブコメ(ハーレムもの)の主人公と決定的に違うのは、2つ。まず積極的に女性にアプローチすること。そして、「好かれない」こと(例外は初期のしのぶと幽霊のみ)。その後のハーレム系主人公が複数の女性に好かれるのに対して、そこが決定的に違う。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年9月17日
@sakaitetsu もし約束事があるのなら、それは「母性」の上になりたっているものではなく、「決して浮気が成功しない」=結果的に自分に一途になる男性と、さんま師匠いうところの「雷くらいで許してくれる」理想的な女性。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年9月17日
@sakaitetsu そもそも、まあラムがロリ巨乳かどうかはともかく、「え、そんな容姿の女性に母性を見出すの?」という嫌悪感もアリ。まあ、母親が息子の交際相手に対して嫉妬を持つこともあろうが、ラムにしろ響子さんにしろ、嫉妬深さという共通の性質を持っているのは、
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年9月17日
@sakaitetsu 恋愛に関する高橋の女性観と考えた方が、よほど素直ではあるまいか。また、よく指摘される高橋の「閉じた・終らない世界観」について、女性の胎内に結び付けるのは容易であろうが、個人的には我田引水かと感じる。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年9月17日
このツイートの後にも出てくるラムや響子さんの「母性」というか、彼女達を「母親」と見做す向きがあるのだが、高橋自身は彼女達をあくまで「女性」として描いている。
過去の対談・インタビューから3つ、以下に引用しよう。
「私は何を隠そう魔女の顔が大好きなんですよ(笑)。女の嫉妬とかわがままが好きでたまらないんです。それがなければ女じゃないし、ただ、きれいなだけの人形になっちゃうんですよね」(『語り尽せ熱愛時代』81P)
「(響子さんはどんな女性か、という質問に)女性のいーとこも悪いとこもすべて持ち合わせてる、総合的に私の理想の女性」(『ぱふ』1985年4月号)
「神々しくみえる理想の女性=マドンナが、そうはみえても人格は高潔でもなんでもない。見栄もはるし、意地もはる。たてまえなしの“女”だということを描きたかったのです。それがテーマのようものだと思います」(『アニメージュ』1986.4月号)
少なくとも高橋自身は、響子さんを(そしておそらくラムも)「女性」として描いていたようだ。
しかしそこに「母性」を見出して「うる星論」「めぞん論」を進めるのは、評者が男性だからなのか、女性には母性が備わっているから(それも眉唾物だが)滲み出てしまうのか、ぼくには分からない。
少なくともぼくには、彼女達に「母性」は感じない。
響子さんなど、「裏切ったら自分を見捨てるだろう」「男性にとって都合の良い女性ではない」ところが、ぼくにとっては決定的にリアルで魅力的だったのだが(Mではないです)。
自分のツイートの転載を続けよう。
@sakaitetsu 高橋は以前、何かのインタビューで「老人になって物忘れが激しくなったら、同じ漫画で何度でも笑える」と肯定的に語っていたはずだが、高橋の漫画像を端的に表していて好き。男性キャラのマチズモとか母性とか胎内とか、そんな話ではなく、
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年9月17日
@sakaitetsu 「高橋が考える漫画の役割」(おそらくは現実からの避難場所)の形が、あの終らないどころか進みすらしない世界、現実とはキッカリと切り分けられた世界なのだと思う。さてこのぼくの文脈でいくと、押井BDは胎内からの脱出などが目的なのではなく、
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年9月17日
@sakaitetsu アニメ(フィクションは)現実に決して繋がらないのか・虚構と現実は相対するもので交わらないのかという、その後繰り返し語られる点に集約されていると思う。その思考が、さらに当時言葉として成り立ち始めていたオタクの心性とも一致して、残るべき作品になったと思っている
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年9月17日
@sakaitetsu あとはめぞんの最終回なんだが、一刻館が響子さんの胎内かどうかは置いておき(ぼくが言えば「漫画=空想世界の象徴」)、モラトリアムが継続するのがその通りだし、そこに高橋の特異な作家性を見出すことは可能かと思う。何せぼくは『あの花』の時に同じ要点について、
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年9月17日
@sakaitetsu あ、前のツイ「継続するの『は』」だ。ともかく、映画『セント・エルモス・ファイアー』と比較して批判的な記事を書いているので(https://t.co/hOVVa8eSpa)、まさかめぞんだけ肯定するわけにもいかない(笑)。あそこで一刻館を出ないのは、
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年9月17日
@sakaitetsu おかしな選択であり、そこに読者が意味づけする楽しさがあるのは間違いない。でも難しい自説を漫画・アニメを使って展開するのはインテリゲンチャらしいけれど、ぼくはもっと単純に、うる星もめぞんも最終回については(今は知らんけれど当時の)高橋の漫画観の宣言だと思うよ
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年9月17日
高橋の漫画観とは、例えば
「マンガを読んでいる間は世の中のさまざまなことは忘れて、その世界を楽しんでいただけたらなと思いますね」
(ダ・ヴィンチのインタビュー)
ということである。そして、「終わった後も続いている=いつでも読者が戻ってこられる」世界であることが、少なくとも当時の高橋の中では、必須条件だったのではあるまいか。
「一刻館を出るか・出ないか」については、ぼくと異なる意見も載せておこう。
坂井さん(@sakaitetsu)も書いている『めぞん一刻』における「一刻館を出るかどうか問題」については、私は「出なくても問題はない」というスタンスです。
— HIGHLAND VIEW (@highland_view) 2016年9月19日
これに関しては過去ブログに記事を書いています。https://t.co/n6faVxeWqe
ちなみに高橋自身は、あの最終回のありようについて次のように語っている。
インタビュアー「読者としてはもっと続けてほしいと思ったのでは?」
高橋「だからとどめを刺そうといったら変ですけれども、数年後の姿まで描かなければ、私も終われないんじゃないだろうかと。だから、私は、見たかったんですよね、こんなに、幸せになりました! というところがね。これから出発だーとか、前途洋々ではいやだったんですよね。ちゃんとみんなぞれぞれいいところに納まって、で、何となく安定しましたという、その姿を見るまでは、なんか怖いなっていう。(『サンデー毎日』1987.5.31号)
この中の「いいところ」「安定」が、「一刻館で住み続ける」ってことなんだろう。
ひょっとしたら本人にとっては、深く考えずに自然におさまった結論なのかもしれないね。
さて、以上です。
余談だが、噂のあった「高橋が『ビューティフル・ドリーマー』をどう思っているか」について、2つ紹介しておこう。
うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー [デジタルリマスター版] [Blu-ray]
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「あれはあれで押井守さんの『うる星やつら』、私のじゃないということね。
『オンリ・ユー』なんかは手を叩いちゃったんですけど、あの後で見るとちょっと難しいというか」(『語り尽せ熱愛時代』170P)
「あれは押井守監督の作品と割り切って、楽しく観ましたよ」(画業35周年BOX発売のインタビュー)
※今回引用した記事のうち、いくつかは原典にあたっていません(ぱふ、アニメージュ、サンデー毎日)。これらの確度は保証できないので、ご了承ください。
富野を知るにはこれを買え
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「『ラピュタ』でパズーの声の一部を田中さん以外が務めた」はガセで確定っぽい [アニメ周辺・時事]
こんにちは、こんばんは。
今日は早めの登場。
えー、よろしければお付き合いのほどを。
今日放送されたTBSラジオの番組『伊集院光とらじおと』のゲストが、田中真弓さんでした。
聴取率週間=SPウィークのゲスト!
田中さんと言えば、かつて高橋留美子さんフリークだったぼくには「俺は男だ~!」であり、そしてやっぱりラピュタのパズーです。
さてゲストで登場した田中さんは冒頭、「砂肝が好き」というエピソードを披露。
『おーい!はに丸』のイベントに際し、子どもの「好きな食べ物は?」の質問に「砂肝」と答えてしまったはに丸=田中さん。そのため、はに丸の好物は砂肝という設定になってしまったそうです。
では本題。
この番組では視聴者から、「『ラピュタ』でパズーの声の一部を別な人がアテたという話は本当ですか」との質問が寄せられました。
MCの伊集院さんは「ラピュタは人気作で、都市伝説が多いから」みたいなことを言っていましたが、ぼくは初耳でした、この噂。「2種類のED」は知っていましたが…
ちょっとネットで調べてみると、下記のサイトを見つけました。
「天空の城ラピュタのツイートや裏設定がいろいろ面白い。」
調べる前に「田中さんは当時妊娠中だったので、代役の噂があるとしたらそれ絡みだろう」と当たりは付けていたのですが、やはりそうでした。
しかもこの説、林原さんが代役だったとは。
さて『伊集院光とらじおと』に話を戻して。
この質問に、田中さんは次のように答えました。
「私は知らないです。私は知らないけど、だって知らないからこそあるのかもしれないじゃないですか。(私は)全く知らないです」
田中さんはさらに、他作品ではそんなことがあるのか、と聞いています。
それを受けて同じジブリ作品の『かぐや姫の物語』に出演した伊集院さんが、亡くなった地井武男さんに変わって三宅裕司さんが代役を務めたことを話しています。
結局スタジオでは、田中さんは知らないと仰り、(完成した作品を見ているはずの)本人が気付かないのであればガセだろう、という結論に達しました。
そもそもこの噂は、「田中さんがスタジオで産気づいたから代役をたてた」とされているようです。
しかしこの後、田中さんはまさに・当時妊娠中だった話をします。
それによると田中さん、『ラピュタ』アフレコ時にはかなりお腹が大きかったそうですが、キャンペーンにも回ったそうです。
「安原(義人)さんが、私が『シータ!』って叫ぶたびに出る出る出るって」とのエピソードも話していました。
安原さんはテアトル・エコーの先輩で、ラピュタにはドーラの息子役で出演していますね。
他に「驚異のスタジオ出産かと言われた」「(当時お腹にいた息子さんが)30歳。つまりラピュタも30年」とのお話もありました。
もしアフレコ中に産気づいたなら、そんな美味しい(というのもアレだけれど)エピソードをこの流れで話さないことがあるでしょうか。
また、実は林原めぐみさんも公式ブログ「林原めぐみのHEARTFUL STATION」でラピュタについて書かれています。この記事です。l
林原さんはまだ看護学生の時代で、自分が『ラピュタ』で声をアテた2つのチョイ役について書いています。
この記事においても、もし田中さんの代役を一つのセリフでも務めたなら書くでしょう。
だいたい当たり前のことですが、「当時の林原さんは今の林原さんではない」のです。
本当に主人公の声に代役が必要だったとして、まだ声優とすら呼べない時期の林原さんが務めたとは・可能性ゼロじゃないにしろ非常に考えづらいです。
ぼくは今日初めて知った「ラピュタに関する噂」ですが、今回の放送を聞く限り、信憑性は疑わしいです。
まあ田中さんがおっしゃる通り、「本人も知らない」可能性もあることはあります。
ですので、ソース付きで反論・異論をいただけましたら、(もしあるとして)別の真実に近づくのではないかと思います。
そう言えば今回の放送で。
田中さん、
パズー「ぼくは海賊にはならないよ」からの
ルフィ「海賊王に俺はなる!」をやってくれました。
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アニメではSEXをどのように表現してきたか。 [アニメ周辺・時事]
最近、『魔装学園H×H』が福岡で放送取り止めになり、「おそらくエロすぎるからではなかろうか…」とネットニュースになっていた。
非常に不思議なことに思っていたのだが、実写のドラマやバラエティのエロ描写はどんどん厳しくなったのに、アニメでは逆にユルユルになってきた印象がある。
昔の2時間サスペンスドラマではしょっちゅう女性の乳が出ていたし。
バラエティでは姫TVとかあったしね(伊集院ファンである今から思うと、「クイズタイム小学生」の司会ってぶっちゃあさんの相方のリッキーさんだったんだよなあ)。
いや、それどころか何かのTV番組で、AVの売上ランキングのコーナーすら見た記憶があるぞ。
今では深夜のバラエティでも、乳が出ることなんてないでしょ。スカパーは自由にやっているけれど。
逆にアニメのエロ描写は、現在おそらくMAXじゃないかと思えるほど過激になっている(TVでは放送されないアダルトアニメは除く)。
かつてのアニメは直接的に描写できなかった分、色々な方法で男女関係を表現したわけだが、ここはやはりこのブログらしく・富野作品を真っ先に上げておこう。
富野の見事なところは、SEXとは全く無縁な描写で男女関係を明確に表したことで、最も有名なのはソファに座るシャアとララァの姿だろう。
この「男女の振る舞い・立ち位置で関係を表現する」のは富野の得意とするところで、後年の劇場版Zでも、エマさんとヘンケン艦長の関係がそれと分かる。
ところが「関係」ではなく「行為」そのものの描写となると、『ダンバイン』のベッドから出るショットとミュージィになってしまい、このシーンはストレートすぎて好みではない。富野作品なのにここまで直接的に表現するとは、と幻滅してしまう。
80年代のロボットアニメで印象深く・好きなのは、超時空要塞マクロスである。2人でホテルに入るミンメイとカイフン…ではなく、映画版における輝と未沙。
何かと衝突していた2人は、しかし壊滅した地球で急速に距離を縮め、廃墟の中でキスをする。
画面は暗転し、そしてマクロスが迎えに来る。
この時、未沙は上着のジッパーを上げながら廃墟から出てくる。
双葉社のムック『80年代アニメ大全』では
地球に降りてくるマクロスを美沙(ママ)が上着のジッパーを上げながら見上げる場面があるのだが、このシーン、輝との『不適切』な関係があった直後であったことを暗示しているとしか俺には思えないのだが。(93ページ)
と書かれているが、2人が関係したことを示す意図的な演出だと思う。
ぼんやり視聴していると見逃してしまうくらいのさりげなさで、かなり好きな描写。
さて愛・おぼが公開された1984年、『ガンダム』のセイラさんの入浴シーンから着想したとの話もある『くりぃむレモン』シリーズが始まっている。
フィルムブック出版からラジオ番組、映画にまでなったってスゴイよな亜美ちゃん…
しかし当記事ではアダルトアニメは除外するのでスルーして、アニメ様こと小黒祐一郎さんが
春日恭介、童貞喪失。中学生を主人公にしたラブコメアニメとしては、ショッキングな展開だった。
と指摘している『きまぐれオレンジ☆ロード』の放映が1987~88年。上に引用した記事で小黒さんが取り上げている「傷心のひかる! 追いかけて冬海岸」は43話だから、88年かな。
小黒さんの別な記事から、この回の描写を引用しよう。
恭介が眼を醒ますと、彼はゆかりの寝室にいた。服は乱れていて、ズボンも脱いでいた。枕元にはティッシュのボックスと、丸められたティッシュ。自分がやってしまった事に気づいた恭介は「しまった」と独りごちる。
ぼく、『きまぐれ』はOVAも含めて全話見ているはずだから、当然この回も見ているはずだが・しかも多感な時期に、なのに全く覚えてないんだよな。
結構力が強い画面だと思うんだが。
この頃から、制作者も「アニメでSEX描写はどこまでOKなのだろうか」と境界線を探り始めたのではなかろうか。
『きまぐれ』のアニメが始まった87年、OVAではあるが『風と木の詩』(監督安彦さん)で男性同士のベットシーンも描かれている。
少女漫画には・いや少女漫画にも疎いので、WIKIから引用しよう。
竹宮は「当時はベッドで男女の足が絡まっているのを描いただけで作者が警察に呼び出されていましたが、私は作品を描く上で愛やセックスもきちんと描きたかったの。男×女がダメなら男×男でいけばイイと思ったの」と語るとおり「少年愛」のテーマを本格的に扱った漫画作品であり、少年同士の性交渉、レイプ、父と息子の近親相姦といった過激な描写は当時センセーショナルな衝撃を読者に与えたが、後述のように知識人たちからは高い評価を得ている。
アニメでも当然、ベットシーンが描かれた。小原さんのナレーションベースで、絵はほぼ動かない。イラストが続くような描写である。
少女漫画原作でいえば、『ベルサイユのばら』はこれよりずっと前か。1979~80年。
アンドレとオスカルが結ばれるのは全40話中の37話なので、80年放送だね。
おそらく当時としてはかなりギリギリまで頑張ったはずの描写で、静止画ではあるが一応二人の裸も描かれている。あまた飛んでいる蛍の光とオスカルの長い髪が、2人の大事な部分を隠します。現在の正体不明な白い光と違い、格調高いね! 蛍だよ。
で、色の違う蛍が交差して、二人が結ばれたことを表現します。
この回、コンテはさきまくらさん(説明不要かもしれないが念のため・出崎さんです)、演出は3人体制。竹内啓雄さん、西久保瑞穂さん、大賀俊二さん。件のシーンはどなたが担当したんだろうね。
さて時代をもう1度80年代後半に進めて、ぼくがしょっちゅう名前を出す『めぞん一刻』にも触れておこう。
原作の「契り」に当たる回が放送されたのは1988年、93話。
2人が窓際でキスをして、カメラ(視点)が窓を外から捉える位置に移動し、カーテンが閉められて、明かりが消えて、二人が結ばれることが暗示される。
上記した作品に比べたら抽象的すぎるけれど、まあゴールデンタイムの放送だったからね。
90年代に入るとアニメにおけるSEX描写がどうなっていったのか、ほとんど覚えていない。
エヴァで「機密をどこに入れてんだ!」と思ったくらいだな。
アニメから少し離れていたのかも。
あ、『雲のように風のように』は90年か。
この作品では馬小屋で結ばれるんだけれど、ヒロインのギンガがコリューンに押し倒されたところで画面が切り替わる。
で、コントンが後悔する独り言のシーンがあった後、再び衣服も乱れていない2人のシーンに戻り悲劇へと進む。
この描写、ちょっと前にギンガの「もう大人だもん!」とコリューンに叫ぶシーンがあり、つまり初潮が来て・跡継ぎを宿したことを意味している。
馬小屋から出たギンガに、コントンが「なんだか馬糞臭くなったな」と言うのが好きですね。
ほら、ノストラダムスのエピソード「こんばんは、かわいいお嫁さん」を連想するのぼくだけか?
あー、そういや見てないけれど・『SEED』のベッドシーン(を連想させる)がBPOで取り上げられたこともあったな。まあアニメはしょっちゅうBPOのやり玉にあがっているイメージがあるけれど。
これは2003年か。意見の要旨と局の見解、まだ残っているね。「未成年者の性行為を思わせる描写があった」「目的を達成するためなら愛情なき体の関係を容認しているようにとれ、子どもの援助交際を後押ししかねない」かあ。怒っておりますなあ。
それから10年たち、まあもっとどえらいことになっておりますが。
近年ではフェチを描く『変ゼミ』(2011年)や『謎の彼女X』(2012年)がアニメ化されたり、あえぎ声がうるさくてカミさんの前で見れないよ『新妹魔王の契約者』(2015年)なんかがあったけれど、個人的に「描写が一気に緩くなった」と感じたのは『ヨスガノソラ』(2010年)の登場。
もともとアニメ専門チャンネルで視聴制限付きで放送されたものが、BSでも修正されて放送された。
ゲームでは当たり前の○○ルートを、アニメでもなんの説明もなしに順番に放送したのも斬新だと思ったが、エロ描写も直接的で「BSとは言え、なんか1つぶっ壊れたな」とも当時思っていた。
いやそれより、最後の妹ルートでは「SEXってこんなに人に見つかるもの?」と感じたが。
現在描写が過激になっている要因の1つは、BSチャンネルの登場ってのもあるだろうね。
ただBSでも視聴制限や特別な契約がいらないチャンネルだっていくつもあるわけで、その局は「地上波と何が違うんだ」とは思うけれども。ああでも、厳しい局もあるらしいよな。局によってガイドラインが違うんだろうね。
個人的には、エロ要素は・世に溢れている別なもので担保するので、アニメではストレートではない巧みな描写を期待したいですね。
「エロ」じゃなくて「お色気」程度が好みだなあ。
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雑記・ 斯く斯く然々 8月 [アニメ周辺・時事]
で、このツイートが・ぼくが見た時点で6000以上RTされていたのですが、
9割以上の人達は晒したり反対意見を言うためだよな? そうだよね? そうだと言ってよバーニィ…
あげている要素のほとんどが、ちっとも「邦画特有」じゃない。特に家族愛なんて、むしろハリウッド映画に顕著ではなかろうか。
お涙頂戴が何を言っているのかも、ぼくにはサッパリ…病気ものを指しているのかもしれないが、そんなもん勿論洋画にだって吐いて捨てるほどあるし…
危ないそれは誤字だァァァ。掃いて捨てるほどあるし。
アイドル起用に関しては、よう分からん。邦画特有なのかな。まあアイドル映画にアレルギーをお持ちなんだろう。
ぼくの世代では、アイドル映画というと80年代の角川映画群を思い出すけれど、あれは今ではどういう評価なんだろうなあ。近年ではリメイクされているけれど。
ツイ主が恋愛映画もヒューマン系の映画も嫌いなのは自由だが、それを邦画特有と言い出すのは全くいただけない。
どんな邦画遍歴だったんだろうな。
坊主憎けりゃ袈裟まで、よほどツマラナイ邦画を立て続けに見たんだろう。御愁傷様。
たくさん面白い作品あるのに、よほどいただけないチョイスをしたのかな。
さて閑話休題。
先日、ツイッターのトレンド見たら、SAO実写化が上がっていて、ちょっとツイート群を見てみたら大方が予想通りの反応で笑った。
この、アニメの実写化に対する問答無用の拒絶反応は、いつ頃から生まれたものなんだろうね?
大昔、少なくともオタク界隈では、「原作漫画・小説と、アニメ及び実写化作品は別物」という共通認識があったような気がしたけれど。
それはぼくの錯覚だったのか、懐かしのオタク・イズ・デッドなのか。
まあ、昔だっていくつかの苦い経験をしてその諦念に至ったはずだし、現在はネットを介していろんな声が発せられる・届いてくるだけっていう、つまらない結論に達しそうだ。
(伊東美咲版にいたっては忘れていた)
良かった、ぼくが中学生の頃にネットやツイッターがなくて…中学生のぼくなら、「アスナを誰が演じるんだ! 誰であっても、そいつのことを嫌いになる!」と喚き散らしていたかもしれん。はああああ。
いや、違う。シノンで怒るか。メガネは尊い。
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最後に短くガンダムの話を。
成長物語としての『機動戦士ガンダム』と、ニュータイプへ覚醒したアムロが擬似家族に帰るまで辿った「心の回り道」 - Togetterまとめ https://t.co/id52hcXNHG @togetter_jpさんから
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年8月3日
このまとめのきっかけとなっている論、確かに結論ありきで書かれている感がある。「家族」によほどマイナスの思いがある方なんだろう。同意は全くできないけれど、ガンダムが「万病に効く薬」みたいで悪くないと思う。
その解釈によって、その方の心の中の何かが癒されるなら。
素晴らしい作品って素晴らしい。
富野を知るにはこれを買え
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「世紀末」は遠くなって(それでもアニメで使われ続けている) [アニメ周辺・時事]
ぼくが見た回、テーマは「サブカルチャーが迎えた『世紀末』」。
番組で取り上げられていた主なものは、
90年正月に放送されたNHKの番組「噂だけの世紀末」
イベント「電話網の中の見えないミュージアム」
「ダムタイプ」によるパフォーマンス
岡崎京子さんの表現の変化
根本敬さんや村崎百郎さんの「悪趣味系」、であった。
一般的に世紀末で思い出されるのは五島勉さんの『ノストラダムスの大予言』だろう。
人気が出てシリーズ化されたが、ぼくは随分と後に一冊目だけ読んだ。
『ノストラダムスの大予言』が発行されたのは、ぼくが生まれた年だったのだ。
もう一つ、世紀末といえば平井和正愛読者だったぼくには『幻魔大戦』がすぐ思い浮かぶ。
漫画版や『新幻魔大戦』の連載開始は『ノストラダムスの大予言』よりも早かったが、ぼくが読み始めたのはこれも80年代も終りの頃だったし、思い入れは遥かに小説の方にある。
「ハルマゲドン接近」と世紀末を強くアピールしたのは、りんたろうさんが監督したアニメ映画の方だった。
アニメで世紀末のモチーフ=ハルマゲドンが持ち込まれたのは、70年代後半からだと思う。ハッキリ書けば、『宇宙戦艦ヤマト』からだと思う。
あの舞台は人類がほとんど死に絶えたハルマゲドン後=世紀末後の世界だが、この設定は以後、脈々と受け継がれる。
ファーストガンダムからして、サラリと「総人口の半数を死に至らしめた」とナレーションで述べており、地表に落ちるスペースコロニーのシーンが映し出される。
ガンダムは、ハルマゲドン後の物語である。
ちなみに某社会学者は、『幻魔大戦』までの作品と、それ以降…例えば『ナウシカ』や『北斗の拳』は同じハルマゲドン後を描いていてもその内容・視点が違うと論じているが、ぼくにはあまり興味がわかない。
上記の『ニッポン戦後サブカルチャー史Ⅲ』では、カルチャーにとっての「世紀末」は1995年なのではないかと提示していた。
地下鉄サリン事件と阪神・淡路大震災が起こったからである。
この論には、賛成する人が多いのではないだろうか。
現実が空想に追い付いたか、あるいは凌駕したのだから。
この年はもう一つ、番組では触れられなかったが(趣旨上当たり前)、アニメ的にもエポックメイキングな作品『新世紀エヴァンゲリオン』が登場している。
セカンドインパクトという「ハルマゲドン後」を舞台にした・ヤマト以来脈々と続いているフォーマットで、しかも実際に世紀末直前なのに「新世紀」と銘打った人物は、かなり巧みか皮肉の強い人間であると想像してしまう。
1995年に特別な意味があるとするなら、「新世紀」のネーミングは世紀末ブームの終焉あるいは殿(しんがり)と捉えることもでき、素晴らしいセンスだと思う。
ちなみに80年代最後に作られた富野ガンダム『逆襲のシャア』では、シャアはまだ巨大隕石を落としてハルマゲドンを起こそうとしていた。この感覚は、リアルな大事件を経た当時、すでにちょっと古いと思う。
90年代の『Vガンダム』において、エンジェル・ハイロウで人類を退化させるという、新たな破滅の姿を提示した。
実際に世紀末が過ぎた後にも、アニメの世界では「ハルマゲドン後」の世界を描く作品は続いている。
アニメではなく漫画だが、漫画ランキングサイト「コミラン」の「おすすめ『世紀末漫画』ランキング」を見ると、
上位20作品だけでも
新装版 アライブ 最終進化的少年(3) (講談社コミックス月刊マガジン)
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聖☆おにいさん(12)限定版 (プレミアムKC モーニング)
- 作者: 中村 光
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- 発売日: 2015/11/20
- メディア: コミック
など、21世紀になってから始まった・あるいは21世紀になっても続いている作品が多数ランクインしている。
アニメでは個人的に思い浮かぶのは、『キスダムR』もあるが、やはり『ゼーガペイン』だろう。
それまでの作品のほとんどが、「ハルマゲドン後」の世界であることを起承転結の「起」の部分で提示していたのに対し、ゼーガは「承」の部分で明らかにした。
そのことで作品は一気に加速した。
使いふるされたフォーマットながら、新しい見せ方で作品の魅力が増したと思う。
富野ファンとしては、「結」で明らかにして視聴者をビックリさせた作品もある、とこの文章を続けたい気持ちもあるのだが、やめておこう…
ゼーガペイン 10th ANNIVERSARY BOX [Blu-ray]
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- メディア: Blu-ray
ゼーガペイン Blu-ray BOX(完全予約受注限定生産商品)
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- メディア: Blu-ray
ROBOT魂 ロボット魂 〈SIDE HL〉 アンチゼーガ コアトリクエ バンダイ版
- 出版社/メーカー:
- メディア: おもちゃ&ホビー
森羅万象(ありとあらゆるもの) ~ピアノで語るゼーガペイン~
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: ツナゲル・クリエイション
- 発売日: 2016/04/13
- メディア: CD
「もっと巨乳っぽい声で」って、そんなに酷いことだったかな(『それが声優!』)。 [アニメ周辺・時事]
もう先月のことなんだが、CS局で溝口健二のドキュメンタリーを無料放送していて、ぼくはぼんやりとそれを見ていた。
番組は有名なゴダールの「溝口、溝口、溝口」から始まって、溝口が理由も説明せずに・執拗にNGを出し続けるエピソードが紹介されていた。
ぼくは、メモ代わりに以下のようにツイートしておいた。
『祇園の姉妹』の1シーン「まァ待ちいな」という一言に何度もNGを出す。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年6月5日
俳優に具体的な指示を与えなかった。何時間もNGを出し続け、困り果てた俳優が「どうすればいいか教えてください」と言ったら「私は俳優ではありません」と答えた。
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2016年6月5日
ぼくはこのような、監督によるヒドいエピソードが好物だ。
勿論、役者当人にとっては「好物」じゃ済まないだろうが、あいにくとぼくはただ鑑賞して・消費していくだけのブタである。
だから『蜘蛛巣城』で黒澤が三船に本当に矢を射かけたとか、『秋刀魚の味』の編み物をするシーンだかリンゴの皮を剥くシーンだかで小津が岩下志麻さんにリテイク100回出したなどのエピソードが大好き。
失礼承知で言うと、イカれてやがんな、と笑ってしまう。
ヒッチコックの「私は『俳優は家畜だ』とは言っていない。『俳優は家畜のように扱われるべきだ』と言った」という台詞も好き。
また今村昌平の『人間蒸発』のどうかしているエピソードの数々を読んだ時には心底こんな職場は嫌だと思うと同時に面白く思い、ひょっとしてネズミと懇ろになるのも計算の上で露口さんがキャスティングされたのではあるまいかと思うに至っては・今平は人でなしだな、とすら思える。
しかしその「どうかしている」感は、それこそ黒澤の「あの雲をどかせろ!」といった虚々実々のエピソードとなり、映画を彩るエッセンスの一つとして消費されていく。
このブログを日頃から読んでいる方々に向けて言えば、それこそ実はガセであった、富野が阪口さんを鉄拳制裁したという「伝説」が流布するのと同じように。
このような考えだから、『それが声優!』で、音響監督が「もっと巨乳っぽい声で」と指示を出したのに本気で嫌悪感・不快感を抱いた人がいるのに、ちょっとビックリしたんですよ。
togetterもあるけれど。
主に批判の理由としては「巨乳のような声などないのに、それを新人声優に指示するとは」「それを当たり前としてなんとも思っていない業界ヤバイ」「辛くて見ていられない」とか、そのあたりだと思う。
このような意見が出る原因の一つは、『それが声優!』の原作者が実際に声優である浅野真澄さんであり、「声優当人による業界もの」だったからだとも思う。
忖度するに・そして上記のtogetterで紹介されている浅野さんのツイートを見るに、作者は「こんな無茶ぶりもあるのですよ! ヒドイよねーあっはっは」的なノリだと思うのだが、それに対してやれ業界がだのこんなのはオカシイなどと真面目な方向に反応してしまうのは、
ぼくは風俗に行って嬢に「こんな仕事は良くない」旨の説教を始めるのと同じようなものだと感じていて、「そういうの望んでないよ、嫌われるよ、ただ抜いてスッキリすりゃいいじゃん」と思うのだが、これは人それぞれの嗜好なので言ってもせんないことかもしれないね。
当時、ぼくはツイートではもう少しお上品に、こう呟いていた。
あと、あのアニメで「社会の厳しさを感じる人がいる」ってことにビックリだわ。動物園見て、そんなこと思うの?
— 坂井哲也 (@sakaitetsu) 2015年7月26日
「声優さんも大変だねー」「どの仕事もやっぱり難しいことあるよね」で終らないところが、皆さん考えが深いというか、なんというか…
ちなみにBSのクイズ番組…か? まあいいや、クイズ番組『ダラケ!』の「美少女ゲーム声優」回では、これまで演じた恥ずかしいシーン・困ったシーンとして3人の声優さんが
「土佐犬に犯されるシーン」
「チアガール風に男性の下半身を応援する」
「口が詰まっているはずなのに、息が苦しい死んじゃう窒息死しちゃう、それを饒舌に語る」
などをあげていた。
いっそのことここまで突っ切っていれば、件のシーンも笑いのみで批判は生まれなかったかもしれないね。
なお長くなるので一行でやめるが、勿論実際には「巨乳の女性の声」など存在しないが、「巨乳の女性をイメージさせる声」(当然演技で求められるのはコレ)も存在しないという意見には、ぼくは簡単には与しない。
「老婆を連想させる声」「疲れているんだな、と思わせる声」などがあることに反対する人はいないだろうが、その遠い遠い延長先に「巨乳の女性をイメージさせる声」があるやも知れないことを、演技の可能性を素人のぼくは容易く否定できぬ。一行で終らなかった。
さてつまりは、巨匠達のエピソードの数々を他人事として楽しんでいるぼくは、件のシーンに悪い意味での引っ掛かりは感じなかった。
で、ぼくとは逆の人達がいることにちょっと驚いたのだが、ある有名女性声優さんのツイートを読んで、「あのアニメを辛くて見れないという人は案外多いのかもしれぬ」と考えを改めた。
その方は、浅野さんに気を使いながらも、辛くて見れない旨のツイートをしていたから。
まあ、当事者、その業界の中にいる人だからね。
一般の人は、あのシーンを何故そんなに不快に感じたんだろうね。上司や先輩に不条理な要求をされたことを思い出したとか?
どうしても・無理矢理ぼくがこの作品で「辛さ」を感じるとしたら、それは主人公が「長年仕事していけるのは難しい(そういう業界構造)」と言われるところ。
ぼくも根なし草で将来なんか見えない仕事だからなあ…
日本映画[監督・俳優]論 ~黒澤明、神代辰巳、そして多くの名監督・名優たちの素顔~ (ワニブックスPLUS新書)
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- 出版社/メーカー: ワニブックス
- 発売日: 2010/10/08
- メディア: 新書
別冊映画秘宝世界鬼才監督列伝 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2015/06/11
- メディア: ムック
中島貞夫監督の映画人生 エロもヤクザも戦争も、人間の本質を撮るんだ (朝日新聞デジタルSELECT)
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2014/05/23
- メディア: Kindle版
現場で求められる声優 ~「ダイヤのA」「キングダム」「最遊記」の音響監督髙桑一が語る~
- 作者: 髙桑 一
- 出版社/メーカー: くびら出版
- 発売日: 2016/03/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
テーブルがあって、人が座っていて、そしてぼくが嫌いな構図 [アニメ周辺・時事]
さて、こんばんは。
今回はおそらくほとんどの方から共感が得られない、かもしれない話題となります。
えー、よろしければお付き合いの程を。
あの。アニメで、「テーブル席にキャラクターが座っている」シーンがあるでしょ。
その中でぼく、どうしても好きになれないというか、見ていると「締まりのない画面だなー、のんべんだらりとした・間抜けな画面だな」と思う構図があるんですよ。
自分のビール腹は棚に上げて、ですよ。締まりのない体形の奴が、締まりのない構図へのいちゃもんですよ。
こう、カッコ悪い画面だな、と感じてしまう構図があるわけです。その時のぼくは、意味性を求めているわけではないんです。
例えば、ぼくが以前に「今でも主従の関係を表している」と書いた∀のこのシーンや、
アニメじゃないけれどもソフトのパッケージにもなっている『家族ゲーム』のこの構図とか、
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これらには意味性があるじゃないですか。
今回ぼくが言いたいのは、そういうことじゃないんです。ただの見た目。
この画面は間が抜けてるな、というね。
で、これからこのブログにしては珍しく、実際のアニメのキャプを貼るわけですが、どれがその「カッコ悪い」とぼくが感じる構図なのかは、明記しないでおきます。
だってただただアニメを見ているだけの怠惰な屑ヤローが、それでメシを食っている方々の仕事結果についてあれは良い・これはイカンと言うなんて、おこがましいじゃないですか。
え、今さら?
なので明記しないで、キャプを羅列します。
その中で2つ、ぼくはお気に召さない構図があります。
1人でも「これとこれだろうな」と共感してくれる方がいると嬉しい。
ちなみに作画レベルは関係ないです。
あと最近はわざと余白を生かしたものや、トリッキーなレイアウトを見かけるけれど、それも嫌いではありません。
そして件の2つ以外の構図は、「テーブル席に人がいるシーン」ですぐに思い浮かんだものが多いです。
では、羅列。
『コゼットの肖像』 Vol.1
『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』6話から2枚
『夜明け前より瑠璃色な』9話
『ルパン三世カリオストロの城』
『けいおん!』13話
『言の葉の庭』
『三者三葉』9話
『田中くんはいつもけだるげ』9話
『Gのレコンギスタ』21話(たくさん人がいるのでちょっと反則気味だけれど、「カメラ位置」に着目してください)
さて、「なんか締まりがないなあ」と感じる構図はあったでしょうか。
なければ良いのです。ぼくの勝手な、好みですから…(すごい似ているのが1枚あるけれど、それは大丈夫なんだよなあ。中央に「寄っている」から…)。
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『ガルム・ウォーズ』感想 [アニメ周辺・時事]
sakaitetsubetuaガルム・ウォーズの感想でもサラサラと書いておこうかな… 字幕版を見ました。断っておきますが、06/03 11:42 sakaitetsubetua始まって5分くらいたってから、10分程意識無くしました。これは揶揄する目的ではなく、単純に仕事疲れに抗えなかったのです。 だからその程度の、テキトーな奴の感想と思ってください。06/03 11:49 sakaitetsubetuaまずは見た直後の感想を、自分でRTしておこう。06/03 11:50 sakaitetsubetuaRT @sakaitetsu: ガルム見た。いやー…(苦笑)06/03 11:51 sakaitetsubetuaRT @sakaitetsu: 押井の犬好き、極まれり。06/03 11:51 sakaitetsubetuaRT @sakaitetsu: まー仕事疲れのせいで(嫌味ではなく映画のせいではない)冒頭10分くらい? 寝ちゃったから、あまり言えんけれど。 根本的にあの画像というか画面の質感というか、最後まで馴染めなかった。06/03 11:51- RTここまで。
sakaitetsubetuaRT @sakaitetsu: 物語的にも、観客としては知りもしなければ当然愛着もない世界の創成をめぐる旅ってコンセプトはちょっとキツかったです。愛着わく前に、話終るから…06/03 11:51 sakaitetsubetua実写の押井作品は否定的だったけれど、実写パト首都決戦がよかったし、何より名前だけが先行していたガルムがついに姿を現したのだから、期待を持って見た。06/03 12:14 sakaitetsubetuaで。見終って、完全に否定はしないけれど「傑作になる可能性があった作品だった」ってのが偽らざる感想。 ぼくは何の予備知識も無しに見たのだが、神話とか、あるいは創成の物語に挑んだのだろうと解釈した。06/03 12:19 sakaitetsubetuaそして、「自分」すら分からない者達が、アルマゲドンを起こすというコンセプトにも寓話性を感じたし、「もっと自分がこの世界に馴染んでいたら、傑作足り得たのではないか」との思いがある。06/03 12:22 sakaitetsubetuaだから、駄作と一刀両断する意見には与しない。06/03 12:23 sakaitetsubetuaしかし勿論、満足もできない。まず一番に思うことは、前半の戦闘シーンが全く面白く感じられなかった。 何が原因だろうね?06/03 12:26 sakaitetsubetuaそしてこれは無い物ねだりだろうが・やっぱり尺が欲しかった。もっと登場人物に親しんでから、ストーリーが核心に向かって転がって欲しかった。06/03 12:29 sakaitetsubetua普通の映画より、それこそ実写パトとか空の境界みたいに、例えば1時間×6本とかで見たかったな…06/03 12:31 sakaitetsubetua重要な人物がああなるけれど、道程が短いから、あまり感情が沸いてこない。まあ、その前の会話シーンがあるから、っていうのは分かるのですが…06/03 12:33 sakaitetsubetuaただ繰り返しになるけれど、犬や「自分の喪失」といったお馴染みのモチーフをちりばめつつ、描こうとしていたテーマは都市や戦争すら飛び越えて神話・世界の創成なので、その意欲は素晴らしいと感じました。 そしてその目論見が、100%失敗したとは思えない。06/03 12:37 sakaitetsubetua見終った直後は苦笑したけれど、咀嚼し直すと、ちょっと味わいが出てくる…06/03 12:40 sakaitetsubetuaあ、最後に一つ。 各章の最初に出てくる字幕、あの毛書体のやつ、あの字体が全く世界観とそぐわないと感じたの俺だけ? あれはないわー。06/03 12:43
『ガルム・ウォーズ』の原点、『G.R.M.』の冒頭1分映像
こう見ると、結構イメージ通りに実写化しているな。
そういやニードル系の銃は格好良かったな。
ついでに今回の予告版。
富野を知るにはこれを買え
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「ザ・インタビュー」で大河原さんと松岡修造さんの対談(富野が語る理想のビームサーベル)、ほか。 [アニメ周辺・時事]
お久しぶりです。
さて、先月下旬に起きた富野作品に関連する2、3の事柄を、今回は記事にしておこうと思います。
彼女について私が知っている二、三の事柄。
まずは先月22日、BS朝日の「ザ・インタビュー~トップランナーの肖像」でゲストが大河原さんでした。
そしてインタビュアーが、何故か松岡さん。あの松岡さん。修造さん。
松岡さん、出だしでJR南武線「稲城長沼駅」高架下にあるガンダム&シャアザクの大型モニュメントに「ガンダムですか? ガンダムですか?」と言って近づき、そして実際にモニュメントを見ても「ガンダムですか? ガンダムですか?」と呟いていたのだが、どういうことなんだろう…
しかし松岡さんは「ガンダム世代」とおっしゃります。おっしゃるのですが、「メカデザイナー」という職業は知らないそう。
ですから当然の結果ですが、そんなに興味深い話はありません。まあマニア向けの番組ではないし、それで構わない作りだったのでしょう。
上記の公式HPにけっこう詳しい内容が描かれているので、それを読めば充分な気もします。
少し気になったのは、ビームサーベルについて。
この番組の中で大河原さんは、ビームサーベルはスター・ウォーズの影響、デザインの中に取り入れている、といった趣旨のことをおっしゃっています。
これについては『オタク学入門』の中で岡田さんも触れていますが、後年文庫化の際に富野との対談が追加されて、富野は以下のように否定しています。
富野 一つ思い出しだのは、この本の中で出てくるけれど、ビームサーベルのことで、僕は「スター・ウォーズ」をコピーしたなんていう言い方はしたことないよ。「スター・ウォーズ」のライトサーペルではだめなんだよ。あんなにピカピカに光ってるっていうことは、自分の刃先が見えるわけだから、あれで人を倒せるわけがない。敵に武器とか必殺兵器を見せてどうするのよ。ビームサーペルっていうのは、いつも出てるんじゃないの。ポスターでは出ているから、いつも発振しているように見せているだけで、本当は切る瞬間に出すんだよ。それまで刃先なんか絶対見せてない。
岡田 あ、そうなんですか。
富野 本来はそうなの。それをばかな担当演出家が、見栄で出していたりするわけ。だからもっと言っちやうと、ビームサーベルのビームって、あんなに太くないんです。あんなむだなエネルギーなんか使ってません。ビームは、ものすごく細くて、性能がいいの。そうでなかったら、切れないもん。(『オタク学入門』397P)
ぼくが思うに、富野が考えるビームサーベルが実現したのが、例えば『逆襲のシャア』で見られた斬るアクションと同時に刃が出るものだったり、Vガンの細い刃だったりするのでしょう。
監督とメカデザイナー、立場が違うと認識の違いも起きますね。
もう1つ、ちょっと歯がゆかったのが、アーティストではなく職人を目指す、という大河原さんに対して、「アーティストも職人も同じですよ!」と松岡さんがリアクションするところ。
そこでつっかかっちゃうとなー。あれ、「つっかかる」って方言じゃないよね?
ちなみにぼくは6年前に、富野について「なんならスポンサーが、内容にまでガンガン口出しをしたっていい。そんなことも呑み込んで、作品に盛り込んじまうのが富野なんだから。富野は職人気質を持った芸術家なのだ」と書いています。
この思いは、今も変わってないかな。
ご本人は、職人100%だと思っているだろうけれど。
100%片思い~。……俺、今日駄洒落(ですらない)ひどいな。
さて話題を変えよう。
80年代富野アニメファンには、EDクレジット「では」おなじみ、坂本三郎さんについて色々なことが急激に判明しました。
詳しくはこちらのブログをご覧ください。素晴らしいなー。
この記事によると、坂本さんはあまり取材がお好きではなかったらしい(だからネットでもあまり情報がなかったのだろうが)。
だから『イデオン』『ダンバイン』『ザブングル』で全て最終回の作監を担当しているのに、『富野由悠季全仕事』にコメントはないし、
ダンバインでは『赤い嵐の女王』『時限爆弾』『グラン・アタック』とシーラ様が活躍する回で作監なさっているが、『聖戦士ダンバインノスタルジア』でもコメントはなかったんですね。
ぼくはあまり手持ちの資料がないので、上記の記事に対するネットの反応を見るに、坂本さんのインタビューが載っているのは『戦闘メカ・ザブングル大事典』と『ザブングル記録全集』(何巻だろう?)らしい。
あと自分で確認できたのが『伝説巨神イデオン記録全集4』とロマンアルバムの『戦闘メカザブングル』。
『イデオン記録全集4』ではカララのファンとおっしゃっています。ロマンアルバム『戦闘メカザブングル』の自画像は縄文人の格好。短いコメントで、「もっと時間が欲しかったです」と寄せています。
ちなみに坂本さんの漫画家時代の作品は、「新漫画党」合作(といってもおそらく連作形式)の短編がネット上で1作だけ読めるのですが、リンクは貼らないでおきます。
そのサイト、まるまる作品を一篇アップするって引用でもなんでもないし…
富野作品の重要スタッフ・なのに詳細が分からなかった方のプロフィールが判明したのは、富野ファンとしても嬉しいことです。
さて最後に短く。
市川紗椰さんがブログで、ダンバインのHDリマスター作業の様子を見学したことを伝えています。
「完成されたHDリマスターはまず、今年のサンライズフェスティバルで上映されます」と書かれていらっしゃいますが、「まず」ってのがね。その後があるってことですよね。
数年前からあるアマゾンのこのページ、そろそろ「現在在庫切れです」ではなくなりますかね?
そういや蛇足。Blu-rayといえば、『マクロスΔ』の制作記念で、マクロスシリーズの劇場5作品がBlu-rayになったんだね。新たなHDリマスターで。知らなかった。
『 愛・おぼえていますか』、声優さんによるオーディオコメンタリーの第1部に出演するのが土井さん、神谷さん、速水さん、竹田さんっていうのがねえ。ヒロインはアメリカ在住だから呼ばれないのかしら?
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『重戦機エルガイムIII フルメタル ソルジャー』視聴実況 [アニメ周辺・時事]
sakaitetsubetuaキッズステーションで放送した、エルガイムのフルメタルソルジャー見るか。 あんまり乗り気じゃなかったけれど、この前ツイッターでレッシィの話したら気分のってきた。02/27 17:34 sakaitetsubetuaレッシィ活躍するしな。 話はアレでも、レッシィを楽しもう…小林信彦御大も、映画は女優で見るものだと言っていた。02/27 17:36 sakaitetsubetuaOVAの1で、ほとんどレッシィの出番がなくてアムに比重が置かれていたのは、その時点ですでに3本目の制作・内容が決まっていたのかな…02/27 17:39 sakaitetsubetuaウィキにあったはずだけれど、13人衆の席次メモっておこう…明かされる順に。02/27 17:42 sakaitetsubetua第5ワザン・ルーン、第10リィリィ・ハッシー、02/27 17:45 sakaitetsubetuaおいおい、リョクレイのテロップが「リュクレイ」になっているぞ…02/27 17:46 sakaitetsubetuaリョクレイとデッド・デビラスは席次明言されてないのか、ここでは。 第3次がギワザ。02/27 17:47 sakaitetsubetua第8次マフ・マクトミン。 てか、この段階ではガニア・キラーズはギワザに反感持っている設定だな。心変わりしたのか、それともキャラクター定まっていないのか(笑)02/27 17:52 sakaitetsubetua第12席次ハンス・アラハート。こいつ、ラキシスの心臓で干からびた奴か?02/27 17:53 sakaitetsubetua確かサイが1、プレータが2、レッシィが13だよな。02/27 17:56 sakaitetsubetuaチャイ・チャーとレッシィ抜かして揃っているのか。席順が席次順っぽいから、4からはネイ、ワザン、チャイ、デビラス、マフ・マクトミン、リョクレイ、ハッシー、ガニア・キラーズ、ハンス、レッシィ。02/27 18:08 sakaitetsubetuaあれ、ここでスウェードが移動浮遊都市であることが説明されているな。 じゃあどうしてギワザは、スウェードが移動して隕石をかわしたことに驚いたのか…02/27 18:18 sakaitetsubetua規則的に動くだけで、緊急に動くことはないと思っていたのかな…(見積り甘い)02/27 18:19 sakaitetsubetua横顔も麗しいよレッシィ。02/27 18:23 sakaitetsubetua吊るされたレッシィ。そそる。02/27 18:31 sakaitetsubetuaそう、このOVAの白けるところって、13人衆がよってたかって攻撃するのに、ダバが死なない点なんだよな(笑)。 戦闘はプレータだけに絞って欲しかった。02/27 18:36 sakaitetsubetuaてか、ネイが乗ってるHMなんだ?02/27 18:36 sakaitetsubetuaレッシィが吊るされたまま(笑)02/27 18:40 sakaitetsubetuaライトセイバーみたいな武器でのつばぜり合いって、科学的には成り立つのだろうか。 スターウォーズでの殺陣は、ライトセイバー同士が「弾きあう」イメージあるけれど、つばぜり合いするシーンってあったっけ?02/27 18:49 sakaitetsubetua記憶と違って、レッシィあまり活躍しないな(笑)02/27 18:56 sakaitetsubetuaああそうだ、このコックピット!02/27 19:01 sakaitetsubetuaマクロス7の何年も前に、すでにコックピットに楽器を(笑)02/27 19:02 sakaitetsubetua敵の謎の余裕、謎の舞台変更。ここらへんが醒める要因なんだよなー。 ダバが「なんの意味があるんだ」って言ってるくらいだから(笑)02/27 19:07 sakaitetsubetuaレッシィに親族殺しをさせるダバは、本当にクソだなぁ。02/27 19:16 sakaitetsubetuaと言ったら戻ってきた(笑)02/27 19:18 sakaitetsubetua「レッシィ、お前の両親が捕らえられたというのは嘘だ」 ええええええ。アレじゃん、ギャグ漫画日和の打ち切られ漫画で、無理矢理終わらせるために使われたテク。02/27 19:22 sakaitetsubetuaこんなオチなら、最初から出さなきゃいいのに…02/27 19:23 sakaitetsubetua最後、安っぽい展開だったなー。絵は良かった(レッシィ可愛い)。02/27 19:42 sakaitetsubetua主題歌とEDひろえ純さんだった!02/27 19:45
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エルガイムOVA『フェアウェルマイラブリー』視聴実況 [アニメ周辺・時事]
sakaitetsubetuaキッズステーションでやっているエルガイムのOVA (フェアウェルマイラブリー)見てる。02/20 17:58 sakaitetsubetuaフル・フラット、潰されて死ぬのは覚えてだけどダバおまえ…(笑)02/20 17:59 sakaitetsubetuaマークII、額に思いっきりなんかいるな(笑)02/20 18:02 sakaitetsubetuaレッシィ可愛いよ…(イメチェン前)02/20 18:03 sakaitetsubetuaバスターランチャーというゴツいものを、(おそらく)女性の指が軽やかに撫でるOPは素晴らしい。02/20 18:06 sakaitetsubetuaクワサンの扱いはもうちょいどうにか出来なかったかな…でもコレないと、最終回のギャブレーに繋がらないしな。02/20 18:09 sakaitetsubetua自分の想いに忠実なギャブレーは魅力的。02/20 18:10 sakaitetsubetua富野作品のライバルキャラの中では、二番目に好きよギャブレー。シャアなんかよりはずっと…02/20 18:12 sakaitetsubetua1位はギジェです。02/20 18:13 sakaitetsubetuaあれ、フラット出てきた。このOVAって、こんな時系列の入れ替えしてたっけ。全く覚えてない。「ごめん、覚えてない」02/20 18:15 sakaitetsubetua「クワサンをいじめすぎた!」 良いよギャブレー!02/20 18:24 sakaitetsubetua誠実だけどレッシィ(とアム)に冷たいな、ダバ。他の女・クワサンを抱き抱えて見せるとは。02/20 18:27 sakaitetsubetua「怪我はない?」 「心配ない、気絶しているだけだ」 「あなたのことよ…」 いい女だよ、レッシィ…いやー、やっぱり好きだ。こんなイイ女は、おらん。02/20 18:31 sakaitetsubetuaファティマ、隠し設定とは言えないくらいはっきりと…(笑)02/20 18:34 sakaitetsubetua最終戦って、ダンバインも単純な「敵VS味方」ではなくて、エルガイムやΖでは三つ巴になっているんだけれど、盛り上がりはエルガイムが頭一つ下がっちゃうんだよなあ。ここらへん、原因なんだろうな?02/20 18:39 sakaitetsubetua俺がレッシィ好きなのはおいといて、後半やラストシーンのダバの行動に説得力が生まれないのは、クワサンのキャラクター設定に問題があると思う。02/20 18:42 sakaitetsubetuaアムやレッシィを余裕で振り切る魅力が、クワサンにない。02/20 18:44 sakaitetsubetuaいやあ、アムもイイ女だなー。男キャラはダバよりギャブレーに好感持っちゃう。 これは男1・女2の三角関係(四角でも五角でもいいけれど)ラブコメの宿命だけれど、男はバカになるしかないんだよな。02/20 18:50 sakaitetsubetua実はこの時点で、「女を利用している」という点において、ダバとアマンダラって同質なんだよな。02/20 18:55 sakaitetsubetuaラストシーンについては声優さんすら揶揄していたはずたけれど(笑)、でも第2のアマンダラにならないためには、あの選択を描くしかなかったと思う。02/20 18:59 sakaitetsubetua名前すら覚えてねー13人衆が出てきた。02/20 19:01 sakaitetsubetuaマークII、オリジナルオージェの直撃くらっちゃった(笑)02/20 19:08 sakaitetsubetuaオリジナルオージェの無敵設定って、アマンダラのダサさをそのまま表現していて、秀逸だと思う。02/20 19:15 sakaitetsubetua自分の範囲では無敵、っていうね。02/20 19:15 sakaitetsubetuaさっきの三つ巴の話、Ζより盛り上がらなかった要因の一つは、ギワザだよなあ。シロッコやハマーンに比べると、カオじゃない。02/20 19:17 sakaitetsubetuaあ、こういう防ぎ方だっけ(笑)02/20 19:26 sakaitetsubetuaキャオにやられるバーン・ガニア(笑)02/20 19:32 sakaitetsubetuaしかもオマエ、A・テンプルに乗っているのに…02/20 19:34 sakaitetsubetuaイレーネちゃん、いい所持っていくよな。02/20 19:35 sakaitetsubetuaギャブレー、脱出ポットのギワザに負けんなよ。バッシュってA級だろ。02/20 19:40 sakaitetsubetua終った。後はあの茶番が(笑)02/20 19:48 sakaitetsubetuaクレジット、主題歌が「エルガイム」と書かれているぞ。愛がないなあ…02/20 19:53 sakaitetsubetua来週、フルメタルソルジャーやるのか。13人衆の席次が判明した以外、なんの見所もなかった気がするけれど、一応見るか… おやすみ。今午前5時だよ、5時。菊池桃子が渋谷にいない方の5時だよ。寝る。02/20 20:02
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アニメ視聴実況 2015/11/09 [アニメ周辺・時事]
sakaitetsubetuaアニメファンには有名だけれど、一般の人には知られていない(だろう)曲がたくさんある。11/08 03:30 sakaitetsubetua先日、200人くらいいる会場で、ひょっとして全曲分かる観客は俺だけじゃないかという状況に遭遇した。11/08 03:36 sakaitetsubetua観客の大部分は年配の方だったから…11/08 03:37 sakaitetsubetua俺はハルヒからマクF、他のアニメを挟んでマクFに戻るメドレーにかなりニヤニヤした。11/08 03:39 sakaitetsubetua今日はトミケットってのが遠い土地で開かれていたんでしょ…不貞寝だ、不貞寝。11/08 10:16 sakaitetsubetua昨日のブラタモリ、札幌だから見た。志村鉄一と吉田茂八の名前を全国区のテレビで見るのは、初めてだったのではないだろうか…11/08 10:20 sakaitetsubetuaちなみにススキノ遊郭は、あっと言う間に街の「中心部」になってしまったため移転要望の声が出て、白石区菊水に移されることになります。 その流れで、菊水に繋がる豊平橋が「思案橋」(遊女になるか、やめるか)と呼ばれたと何処かで読んだ記憶があるが、ネット検索ではひっかからないな…11/08 10:24 sakaitetsubetua2015年の大みそかは「伊福部崇のラジオのラジオのイベント Vol.6」で年越しだ! | 公開録音・イベント情報 | 超!A&G | 文化放送 https://t.co/t3LCzG9SYl11/08 10:26 sakaitetsubetuaゲストが中村さんと吉田さん…おしゃべりモンスターとおしゃべりお化けの共演。11/08 10:27 sakaitetsubetuaこのラジオ好きによるラジオ好きの番組、よく伊集院の名前がでてくるけれど、本人呼ばないかな…11/08 10:28
好感持てる作品だけれど、古臭いオヤジ像にどこまでついていけるか。『バケモノの子』感想・レビュー [アニメ周辺・時事]
ツイッターでこのような呟きを見たので、
レイトショーで『バケモノの子』見て、先ほど帰ってきました。参考文献に中島敦『悟浄出世』があることを聞いたことがモチベーションをなったわけですが、想像以上に西遊記でした。というか前半は完全に『悟浄出世』と『悟浄歎異』のハイブリッドですよ。西遊記好きは絶対見た方がいい。
— HIGHLAND VIEW (@highland_view) 2015, 7月 25
事前に『悟浄出世』『悟浄歎異』も読みました。
ちなみにぼく、中島敦『山月記』のパロディ「ガンダム版『山月記』」を書いておりますので、よろしければ是非お読みください。
さて、それで感想なのですが。あ、見ていること前提です。ネタバレあります。
まず音と画面演出については、不満を持つ方は少ないのではないでしょうか。
オープニングのバケモノの描き方はすごくカッコ良かったし、九太の視点に合わせたスピーディーな移動、そして渋天街の様々な様子を短いカットで挟む見せ方は、非常に心地良いものでした。
序盤に頻出する「防犯カメラを通した九太」は、ぼくは「防犯カメラという機械にはずっと見守られているけれど、人からは孤立している」という意味を持たせた演出だと考えました。
だから最後、独りになった一郎彦も防犯カメラを通したカットで捉えられるのです。
そういや大人になった一郎彦、「マフラーで口元を隠してカッコつけたデザインになったな」と感じたけれど、終わってみれば「牙が生えない」疎外感を隠すためのものだったんですよね。
よく出来ているな…というかこの映画、無駄な場面がないんだよなあ。全てに意味を持たせている。
まあそれが、窮屈に感じる点でもあるんだけれど。
先に書いちゃうと、ほとんどのシーンに意味を持たせているし、さらに言えば懇切丁寧に説明している。
特に「ここまで説明するか」と笑っちゃった2つが。
1つ目が、『白鯨』の「鯨が自分自身」とか楓が意味を説明しちゃうところ。
そしてラストで、自分と同じ境遇である・ひょっとしたら自分もそうなっていたかもしれない一郎彦が鯨になるんだよ。
ご丁寧にありがとうございます!
まあ子どもが見るってことを考えたら、ここまで説明しないとダメなのかなあ。
もう1つは勿論、熊徹が心の中で生き続けることですよね。作った人の、親としての願望がダダ漏れだね!
あ、もう1つあったわ。「子への教育を通して大人も成長する」ってことも、あれだけ描写で説明しているのに、さらに宗師と猪王山の会話で言っちゃうんだよ。
個人的には批判する人の気持ちも分かるし、逆に「噛み砕いているから・子どもに見て欲しいのかな」って制作側の心情も透けるし、難しいところです。「俺に向けられた作品じゃないな」とは思うけれども。
さて音も、「映画館で見て良かった」と印象深いものでした。
特に虫が鳴く音や、高校生を殴る時のパンチの重そうな音。
それに、楓が九太に呼び出されて、家を出るシーン。
上記の内容に絡めて言うと、ここも分かりやすいよね。曇りガラスで、親の顔が見えないのよ。
ここで楓は、顔が見えない親からの束縛を振り切って、外に飛び出すわけです。楓はサブキャラなので、悩みだった親からの解放は、この程度の描写で充分だと思います。
この時、親に気づかれないようそっとドアを閉めるのではなく、音を立てるんですよ。確固とした決意の表明。
さてぼくはこの映画を、「このテーマって・細田さんがこだわって描きたいものなのかなあ」と思いながら見ていました。
『時をかける少女』、『サマーウォーズ』、『おおかみこどもの雨と雪』、そして『バケモノの子』。
多くの人は違うかもしれませんが、ぼくは公開が新しい順に細田作品が好きです。
で、『サマーウォーズ』では「親族の連帯」を描いた細田監督が、『おおかみこども』では孤立した家族が田舎で生きていく姿を描いた。
『バケモノ』は再び、孤立した人間が家族を構成していく物語です。
細田監督、そんなに孤立感あるのかなあ。ご自分に子どもができると、逆に孤立を描くようになるっていうのが、ちょっと不思議で。
「家族」にこだわりがあるんだろう、とは思うんだけれど。
それと行政みたいなんだけれど、「地域(みんな)で子どもを育てる」ところも共通しているね。
百秋坊、良い味出してた。
そして孤独な九太は熊徹と「親子関係」を構築していくわけですが、ぼくが感じるこの映画の一番の問題点は、「父親像」が古い・一昔前ってところですね。
偏屈・口下手・家事は出来ないガサツ。
そして上手に教えることができず、ホントにこどもに「背中で教える」んだよ!
頑固な職人の世界かよ。
今の父親ってそんなかあ? 俺も小学生の娘いるけれど…
……子持ちなのに、なんでアニメブログとかやっているんだろ…
気を取り直そう。実際に子育て中の監督さんの作品に出てくる「父親像」とは思えないんだよな。
こんな古臭くステロタイプのものではない、新しい父親像を提示して欲しかった。
作品はおおむね満足、不満はこの点くらいかなあ。
作品の根本に関わるところなので、この点が視聴後のモヤモヤに繋がっているんだけれど。
あ、もう1つ。実の父親のキャラクター設計が、巧の技なんだけれど。
何故かといえば。車ではなく自転車、ちょっと見える無精ひげ、そして住んでいる場所。
それと冒頭の・九太が「本家の跡取り」って向こうの親族のセリフで、どうしてあの夫婦が離婚したのか、想像できません?
まあただ、だったら九太と母親が不仲でないと、親族の誘いを振り切るには動機不足に感じるのですが…
ぼくが感じた難点はこのくらいで、「見て良かった」と思える作品でした。
そういや声優さんはまあ、多くの方が既にお気付きと思いますが、「役者さんを使うのがダメ」なのではなく、ただ単に上手・下手がいるってだけですよね。
「声優を使え」と頑固に言っている人でも、例えば今回の役所さんには不満ないでしょう。リリーさんも良かったなあ。
以上ですが、さて。
『バケモノの子』については、この記事では触れなかった点について、HIGHLAND VIEWさんと(HIGHLAND VIEWさんの『バケモノの子』感想はこちら)ツイッター上で意見を交わしました。
その会話をtogetterにあげていますので、もし興味を持っていただければお読みください。
細田監督の作品は、アニメ・映画の感想を書いたり読んだりするのが好きな人間にとっては、素晴らしい対象だと思います。
ホント、鑑賞後にスッキリはさせてくれないんだよな。
バケモノの子 絵コンテ 細田守 (ANIMESTYLE ARCHIVE)
- 作者:
- 出版社/メーカー: メディア・パル
- 発売日: 2015/07/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
ユリイカ 2015年9月臨時増刊号 総特集◎細田守の世界-『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』から『バケモノの子』へ
- 作者: 細田守
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2015/08/17
- メディア: ムック
軽くアニメの感想 [アニメ周辺・時事]
sakaitetsubetua「やはり『ルパン』を描くとき、デジタルの綺麗な線で整えてしまうとつまらなくなってしまうだろうと。なので作画では鉛筆描きの線をトレスマシンでそのまま転写したような荒っぽいタッチを表現しています。」(続く)10/06 11:31 sakaitetsubetua「そのぶん手間はかかりますが、手描き独特の味わいが生まれるんです。背景にしても、デジタルのツルっとした質感ではなく、絵の具の厚みが感じられるように描いてもらっています。」 以上、http://t.co/QWJPCWkAdz から。10/06 11:32 sakaitetsubetuaルパンはこの線が良かったなー。Gレコよりさらに極端だったと思う。 あと、結婚式での次元のタバコね。真っ直ぐじゃないの。まさか、あそこでもシケモク吸ってんの(笑)。10/06 16:15 sakaitetsubetua展開が何回もあって、話も良し。満足・不満なし。見終った後、ちょっと興奮の余韻すらあった。で、続けて鉄血を見た。10/06 16:18 sakaitetsubetua俺、ほとんど事前情報なしで見たので、まず「あー、火星か」ってのがまずあった。火星ってSFではメジャーな舞台だけれど、富野ガンダムではなかったな(種や00は見てないから知らん)。火星飛び越して木星まで行ったからな。10/06 16:22 sakaitetsubetuaキャラクターデザインは攻めてるなー、と思った。ほら、主人公格好良くないでしょ?(笑)。ヒロインの金髪も個性的な顔だし。10/06 16:25 sakaitetsubetuaキャラクターは、そりゃ勿論「分かりやすすぎる・単純すぎる」って批判はしたくなるけれど、一方で単純な娯楽としてはコレでいいのかなという思いもある。10/06 16:28 sakaitetsubetuaルパンの後に見たのが悪かったかなーとも思うんだけれど、ネットの反応ほどイイとも感じませんでした。エラソーに言えば、可もなく不可もなく。監督・脚本があのコンビじゃなかったら、1話目でやめていたかも。10/06 16:33 sakaitetsubetuaボトムズ、ダグラムは引き合いに出さないでおこう。1話目だしね。 しかし今後、MSの位置(価値)がデフレを起こすと思うけれど、その時期が少しでも遅れるといいな。10/06 16:37 sakaitetsubetuaこの日はさらに乱歩の最終話見たんだけれど、もうラスト数話は残念だったなー。 俺は原作とアニメは別物と理解してはいるんだけれど、いるんだけれど…10/06 16:41 sakaitetsubetua初回は「人間椅子をこう解釈したか!」と感心したけれど、二十面相出てからは… 二十面相が人殺しを是とするところで、もう激しく拒否反応が。10/06 16:44 sakaitetsubetuaあとまあ、テーマがSAC2とかぶっているので、このテの話・もういいよとも思うし、メッセージが剥き出しすぎだとも思う。10/06 16:47 sakaitetsubetua原作では、二十面相はみんなが話題にするような存在なので、そこからきたアニメ版設定なのかな、とも思うけれども。10/06 16:50 sakaitetsubetua以上です。おやすみー。10/06 16:51
富野を知るにはこれを買え
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『WORKING!!!』のサブタイトルは映画のパロディになっているわけだが、「山田、やまーだ」だけ分からん(1年半以上過ぎてから分かりました) [アニメ周辺・時事]
ツイッターを読んでくださっている方は「えっ」とお感じでしょうが、『めぞん一刻』ではなく『WORKING!!!』の話です。スラスラ書けそうなので…
先日レギュラー最終回を迎えた『WORKING!!!』のサブタイトルは、ほぼ全て映画タイトルのパロディになっています。
1期・2期ではそんなことしていなかったのに、3期でいきなり…
その元映画は以下の通りです(ぼくの私見ですが、間違いないかな、と…)
1品目 ワグナリア戦線異状なし
元ネタ 西部戦線異状なし
第一次世界大戦を舞台にした映画。
『戦争は終った』もそうだけれど、現実とは違うタイトルが心に響く。
なおWIKIのこの映画の説明には、次の一文がある。
やがて傷も癒え、休暇をもらった彼は帰郷した。母校では相変わらず老教師が戦争を讃え、愛国心を説いている。教室を覗いたポールに老教師は、生徒達に戦場での素晴らしい体験談を話して聞かせて欲しいと促す。まるで英雄でも見つめるかのように軍服姿の自分に羨望の眼差しを向けてくる生徒たち。彼らや教師が期待するような功名談など話す気になれないポールは戦場の悲惨さを語ろうとするが、実際の戦場も知らず、愛国心に興奮状態の生徒たちには伝わる筈も無く、ただ彼らを失望させるだけだった。
2品目 愛の嵐!?
元ネタ 愛の嵐
3品目 史上最大の夜
元ネタ 史上最大の作戦
ナチの話をはさんで(2品目)、次は第2次世界大戦・ノルマンディー上陸作戦を題材にした映画。
なんか作品内容と随分違う映画からタイトル引っ張ってきているな…
4品目 ハート・ノッカー
元ネタ ハート・ロッカー
これは近年の作品で・アカデミー作品賞もとったので、ご覧になった方も多いのでは。
イラク戦争を舞台にした、爆弾中毒者とも言うべき人間を主人公に据えた映画。
また戦争映画です。
5品目 スーパーバッグ・イン・ザ・ハート
元ネタ プレイス・イン・ザ・ハート
7品目 グッバイ山田(ガール)
元ネタ グッバイガール
わざわざ山田を「ガール」と読ませてまで。
8品目 ミスティック・シュガー
元ネタ ミスティック・リバー
イーストウッド作なので、これも見た方は多いのでは。
9品目 危険な事情
元ネタ 危険な情事
危険な情事 スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
- メディア: Blu-ray
これ、有名だけれど俺見てないんだよな…
10品目 その女シズカ
元ネタ その男ゾルバ
11品目 愛と追憶のなにか
元ネタ 愛と追憶の日々or愛と追憶の彼方
まあ、『愛と追憶の日々』からだろうね。『愛と追憶の日々』と『愛と哀しみの果て』『愛と青春の旅だち』ってごっちゃになんね?
12話目 ワーキング・ガール?
元ネタ ワーキング・ガール
13話目 まひるの決闘
元ネタ 真昼の決闘
これはバッチリ決まったねー。うまい。一番好き。
これをやりたいがために、ずっと映画パロのタイトルにしたのではないかと邪推してしまう。
で、ファイナルスペシャルのサブタイトルもパロディになっている、と。
さて気付いた方もおられるでしょうが、何より今回の記事のタイトルにもしているし、抜かした6品目の「山田、やまーだ」ですよ。
これ、なんだろう?
この話だけ映画パロじゃない…ってことはないよな? 分からない。
誰か分かる方、気になるので教えてください。
※2017年6月20日追記
下のコメント欄見ていただければ分かりますが、シリーズ校正の吉岡たかをさんからコメントいただきまして、「山田、やまーだ」は『クレイマー、クレイマー』で確定しました。