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Anison Days(アニソンデイズ)1月5日放送分、ドリカム中村さんゲスト回の『Gのレコンギスタ』関連トーク書き起こし [富野監督関係]





BS11で毎週金曜に放送している番組「Anison Days(アニソンデイズ)」。

MCは森口博子さん、サブMCは酒井ミキオさん(コードギアスやスクライドに参加しているミュージシャン)。

1月5日の放送は、DREAMS COME TRUEの中村正人さんがゲストでした。
「中村さんが」TVで初めて劇場版『Gのレコンギスタ』の主題歌『G』を歌いましたが、関連トークもあったので、書き起こしておきます。


いつも怒っていた富野監督


中村さん「ポスター 1枚のみで楽曲を書いたので」

森口さん「え、ポスター 1枚だけで」

中村さん「(富野監督が)もう何の説明もしないから、このポスターを見て感じたのを楽曲にしてくれ」

森口さん「しかも歌い出し、いきなり『モビルスーツ』。あんなガンダム、ストレートなガンダムなかなかないですよね」

中村さん「衝撃です」

森口さん「衝撃でした」

中村さん「その点では、ちょっとガンダムファンの方にも受け入れられていただけてもらえたかなという自負はあります」

森口さん「富野監督と対談した時に、うちの奥さんがね『ドリカムがいい』って推したから、こういうことになったんだよって。後ろにポスターが貼ってあって、愛おしそうに見ながらいいよドリカムってもう推してました監督」

中村さん「そうですか? 富野監督はぼくに会う時は、いつもぼくのこと怒ってますけど(笑)」

森口さん「えー、なんでなんで」

中村さん「めちゃめちゃ怒ってるんですよ」

森口さん「えーどんな感じで」

中村さん「最初ね、デモテープをお渡しした時に、美和さんの声が聞こえないな、美和さんの声が聞こえないとか。例えば、こういうインストものを劇中に使う時はいかがですかって言ったら、それは挑戦か、受けてたとうじゃないか(と富野監督が)。なんかこう、何でもかんでも喧嘩腰になってしまうので」

一同笑い。

中村さん「でも富野監督って素晴らしいですね。天才です」

森口さん「天才ですよね」


酒井さんによる『G』解説


酒井さん「マサさんが青春の頃に聞いていた、当時のソウルファンクのニュアンスがふんだんに出ている、グルービーな楽曲ですよね。あとそう、気になったのはガンダムのGじゃないですか。この曲Eマイナーなんですけど、まあ言ってみればG(メジャー、平行調)じゃないですか。

中村さん「(ビックリ顔)おおー。…俺がそんなこと考えてるわけないじゃないですか」

酒井さん「あれ?!」

(一同笑)

中村さん「ミッキー(酒井さんのこと)すけえな!」

酒井さん「そうなんですか?」

森口さん「ぐうぜーん?」

中村さん「ぐうぜーん」

酒井さん「あえてGにしているのかと思って」

中村さん「なになになに言ってんの。打ち合わせの時言っといてよ、俺の手柄にしたのに」

酒井さん「かけてるのかなと思って」

中村さん「まさにそういうことですね(笑)」


以上です。
「それは挑戦か」は、『キングゲイナー』の時の田中公平さんとのエピソードを思い出しますね。




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富野監督の自伝的エッセイ『だから僕は…』での、富野監督とヒロイン・チョキの関係をどう読もうか。読書の愉悦 [富野監督関係]





 さて、久々です。
 もう2月に入っているのに、今年初の更新。

 先日、「週刊プレイボーイ」平成18年4月1日号を入手しました。
 掲載されている、富野監督のインタビュー・『富野監督が語る「オンナ心」と「ガンダム」』を読むためです。

 有志の方からいただいた情報で、内容は昔に知っていたのですが。
 ブログを書くにあたり、どうしても原本を読みたかったんですよね。

 このインタビュー記事では、以下のやり取りがあります。


――ズバリ聞きますが、監督が童貞を失ったのは、おいくつの時で、お相手はどなただったんですか?
「27歳で結婚した時ですよ。相手は、もちろん今の奥さんです」


 いやいや、ちょっと待てと。チョキはどうした、と。
 富野監督の自伝的エッセイ『だから僕は…』を読んでいる人=このブログに来てくれている人(決めつけ)は、大方の人がそう思ったはずです。

 だから、チョキの説明は省きますね。
 コケティッシュガール。

 チョキって個人的には、『閃光のハサウェイ』のギギみたいなイメージなんだよね。




 で、この発言。考えられるパターンは3つ。

 1、読者サービス、または何かの精神を発揮して、このインタビューでは嘘をついた。

 2、インタビューは真実、『だから僕は…』にフィクションが混入されている。

 3、このインタビューも『だから僕は…』も真実。


 このうち、まず「1」は除外します。
 何故なら、このブログ記事を書く意味がなくなるから。

 まあ、1番可能性あるの、正直「1」なんだけれど…
 ほら、富野監督の発言を追っている人ほど、その正確性を信じなくなるじゃない?(笑)

 富野監督の発言、信じられないことあるから。それが意図的である・ないに関わらず。
 まーた女性ファンから火が付いた、って言っているよ、みたいな。

 それに自己プロデュースとして、矢沢永吉さん的な「俺は良いけれど矢沢はどうかな?」ってところもあるよね。

 だから素直に考えれば、「1」なんだけれど。
 それだとぼくの執筆意欲が削がれるのでね…このインタビューは真実を語っている! と。決めつけて。


「インタビューは真実、『だから僕は…』にフィクションが混入されている」場合


 さて、パターン「2」の可能性です。

 これは、無くもない。
 なにせ富野監督、『「イデオン」ライナー・ノート』では、井荻麟と本人を共存させ・「ぼくの中学時代のクラスメート」と紹介したり、富野監督・井荻・斧谷3人で会話する混沌を書いているので…

 そういや昔、下のツイートした時、



 ぼくにわざわざ富野監督=井荻って教えてくれた見ず知らずの人が何人かいたな。なんかすまん…


 『だから僕は…』の序文には、「嘘を書くわけにはいかないし、そうなれば、妻が知らないでよい部分にも触れざるを得なくなる」と書かれている。

 これも「フィクション混入文章」の冒頭と読むと、テクニックの1つと読めなくもない。





 まあ、このぼくのツイートは穿ち過ぎとしても、例えばチョキが富野監督の部屋に泊まり込んだりはしていなかったとか、肉体関係を匂わせる描写は「盛った」とか、そこらへんのフィクション混入である。

 ただなあ。
 「富野由悠季の世界」展で、『だから僕は…』に出てくるものが実際に展示されているので、ノンフィクションって考えた方が自然なんだよね。

 チョキのところだけ?

 実は、そう考える1つの記述がある。

 以降、全て角川スニーカー文庫版の『だから僕は…』で、該当箇所を振り返ってみよう。
 「チョキ」の名前が初登場した箇所。

 「多少気があったチョキのことが突然思い出されて、」(124P)とあるのだが、
 わずか15ページ後には「振られたのは僕のほうなのだ。(中略)僕がプロポーズをしたのか?」(138-139P)になって、
 最終的には「焼きぼっくいに火をつけて」(170P)となる。

 「やけぼっくいに火がつく」はかつて夫婦・恋人に使う言葉であり、学生時代に付き合っていたことになる。
 ましてやプロポーズをしたのか? と思い返す女性は、「多少気があった」ではすまない。

 キャラ設定がブレてるぞ! と突っ込んでも、そう大外れではないと思うけれど…(嫌われはしそう)。


 なんか疑って読むと、頻繁に出てくるあのメモが民明書房に思えてくるんだよね(笑)。


「このインタビューも『だから僕は…』も真実」の場合


 さて「嘘だろ」と思われるかもしれないが、パターン「3」を、ぼくは案外捨てきれていない。

 実は今回のブログを書くために、「27歳まで童貞・初体験は亜阿子さん」と信じ切って『だから僕は…』の該当部分を再読したところ、「そう読めなくもない」気がしたから。

 人の思い込みって恐ろしい……

 そんな該当箇所を列挙していこう。

 メモの箇所。143P。


そして、今夜はチョキと一晩のつきあい
二人の間に仕事がちゃんとあって 一晩のつきあい
ノーマルじゃない


 「ノーマルじゃない」は「若い男女が2人同じ部屋なのに仕事をしている=ノーマルじゃない」ってことだから、明らかに肉体関係の否定だと思う。


 続いて146P-147P。ここもメモ部分。


≪ブラジャー外れている。オトミ寝てる間にさわったな!≫
≪知るかい! 濡れ衣かぶせられるんならいじっとくか≫
≪できるもんか! オトミになんか! させないよ≫


 ここはさ…感性で分かれる所かも知れないけれど、「何もない男女(でも気はある)」会話の方が、素直に読めない?
 そもそも、ブラジャーつけたまま寝ているってことは、そういう行為をしていないだろうし。


 次は、肉体関係がないと暗に書いている箇所。


なんでもない彼女、そんな紹介を他人は信じるだろうか?
午前二時の訪問客は、まずお安くない仲と人はみよう(150-151P)


 これは、「本当になんでもない彼女」だが、「人は」「お安くない仲とみる」ということでしょう。


 ちょっとページが飛ぶが、次のような箇所もある。208-209P。


チョキがきて 徹夜して
朝方≪結婚してくれる?≫と、いった部屋
(中略)
おととしの初夏?
キスもできず、ただ手を握って


 キスもしていない女が、プロポーズを迫ってきた…


 さて、冒頭に紹介した件のインタビューを読んで、「そんなバカな」と笑ってしまう一番の要因が、191Pから始まる下記のメモ部分でしょう。


抱いたお前の胸のふくらみ 見た目よりずっとわずかなのに お前の躰の無理を知る


 抱いてる! 見てる!
 今回再読して気づいたんだけれど・明白な肉体関係の描写って、ここだけなんだよね(読み落としあったらすまん)。

 でもね。
 このメモ不思議なのは、次のように続くのよ。


僕はお前に嫌われることを恐れて 強姦することもできず
ただ、ベッドの上でお前の腰をさする マッサージ師…… マッサージ師……
(中略)
いや、僕の弱虫? インポの僕? しかし、僕は不能者じゃあない


 刺激的な言葉があるけれども(Googleアドセンスの規定に引っかかったらどうするんだ。……まあ月30円くらいの売り上げしかないからどうでもいいけれど…)、これは明らかに、「次の段階」に進みたいのに・進めない、不能者じゃないのにできない、って記述でしょう。

 こう続くとなるとさ、「抱いた」って言葉。
 男女の関係を暗喩した(でもないけれど)「抱いた」じゃなくて、普通に・服着た状態でぎゅっと抱きしめた、とかそういうことじゃない?

 以上だけれど、どうでしょう。
 「3、このインタビューも『だから僕は…』も真実」も、案外いけなくない?


 無論、描写に問題は無いとしても、疑問は残ります。

 デカいのは2つで、

 まず(虫プロを辞めた原因は別にあるとしても)「え、肉体関係もない女の後を追いかけて入社するの?」が1つ。

 もう1つは、「婚前交渉無しに、結納とか、婚約の話が出る?」。

 まあ後者に関しては、ぼくもおじさんだけれど・富野監督よりは随分と下の世代なので、「当時はそれが普通だったんだ!」と言われると、ぐうの音も出ないけれど…
 でもお見合いじゃなくて、恋愛だよ?

 また富野監督がチョキの部屋の合鍵を持っているらしい描写もあって、「そのくらいの関係の異性に、鍵渡す?」とも疑問に思う。

 もちろん「ベッドの上で腰をさする」メモだって、そもそも「肉体関係ない男にそこまで許す? その女性って貞操観念固いの? 緩いの?」とも思うし。

 
 今回さあ。
 つくづく実感したのは。読み手の先入観によって、読解内容って変わってくるな、と。

 「男女関係が無い」と思い込んで読むと、ちがう内容を見せたもんね、『だから僕は…』。

 他の男の影がチラつくのに、自分はさせてもらえない…でも気になる…ハサウェイなの? 監督……


 せつなくて、滑稽で、俺の何かに触れる。
 パターン「3」が、俺の一番好みってことなのかな……


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ぼくが選んだ富野作品ベスト100(年代順61~100) [富野監督関係]






3回に分けて更新した「ぼくが選んだ富野作品ベスト100」、最後です。
1~30の記事はこちら
31~60の記事はこちら

富野監督作品で、個人的に好きなTVシリーズの回・映画・OVAを100本選んだ記事です。
順番は基本、年代順です(一部例外あり)。

なお『ラ・セーヌの星』は未見なので除外しています。また『しあわせの王子』も、薦めたところで見る術が無いはずなので、除外しています。

書いてて楽しかった。
手間は手間なので、他人様にはお勧めできない行為だけれど。

ではでは。


61、『機動戦士Zガンダム』第50話「宇宙を駆ける」

『Zガンダム』後半から始まった三つ巴を、最後までスリリングに見せてくれた。
 

62、『機動戦士ZZガンダム』第36話「重力下のプルツー」

『ZZガンダム』は富野監督いわく、「(ガンダムの続編を作るというタガが)外れたならば徹底的に外れさせてみせるということで作ったのが『ZZ』だった」。
しかしタガを外しきれなかったのか、それとも富野ガンダムシリーズの本質はやはり違うところにあったのか、今となっては・シリアス展開になった回ばかりが記憶に残っている。
「重力下のプルツー」は、名セリフ「どんなに不愉快でも、どんなに憎くっても、自分自身を殺すことも、自分自身をやめることもできないのよ!」が出てくる回。


63~65、『機動戦士ZZガンダム』第45話「アクシズの戦闘」、第46話「バイブレーション」、第47話「戦士、再び…」

ジュドーは、アムロやカミーユには無かった生命力を感じさせるキャラクターで、矢尾さんの声もピッタリだった。
今から見ると『ZZ』はネクストガンダムへの助走であり、その挑戦は『∀』で結実した。


66、『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』

個人的な視聴経験としては、『劇場版機動警察パトレイバー』と比較せざるを得ない作品。P1の「CGは、CGと分かっても違和感ないところで使う」「(当時としては画期的だった)OSという存在の導入」が画期的で、逆シャアの違和感ありありなCGコロニーのアップや、「訳の分からない素材=サイコフレームがいつの間にかエース機に組み込まれている」設定に、「ガンダムはもう古いんだ」と寂寥感を覚えた記憶がある。「訳の分からないものがロボに組み込まれている」意味では、P1のエホバも同じなのにね(笑)。
それが現在も語られることのある、息の長い作品になるとは。
逆シャアはよく「何回も見ると魅力が出るスルメ作品」的に評されることがあるが、そもそも複数回も視聴しようと思える時点で、非常に優れた作品だと思う。
ウン十年ぶりにスクリーンで見た時は、声優さんの魅力にも感動した(特にクェスの川村さん)。


67、『機動戦士ガンダムF91』

名家の名前(ロナ)を金で手に入れた新興一族が、貴族を名乗り、ノーブル・オブリゲーションを説く。そんな設定を新ガンダムシリーズのバックボーンに沿えるのだから、面白くないわけがない。
それと、この映画でやっと、プラスのイメージの「主人公の母親」が登場した。ぼくが注目するのは、しかし「主人公の父親」は影が薄くステレオタイプ、ということである。後作品だが、単発作品で見ると違和感のある・Vガンダムにおけるハンゲルグ・エヴィンの失踪、この流れで見ると全く不思議はない(子育てに置き換えると、素直に自身を投影した、とさえ見える)。


68、『機動戦士Vガンダム』第7話「ギロチンの音」

「え、宇宙世紀でギロチン?」と強い違和感を覚えた回。『機動戦士Vガンダム』の始まり。


69、『機動戦士Vガンダム』第14話「ジブラルタル攻防」

きれいなお姉さんたちによる「シュラク隊」は最終的に全滅するが、彼女たちの死亡シーンで一番印象深いのは、マスドライバーを支えながら殺されたケイト・ブッシュ。
そもそもあのシーン自体が、自己犠牲によるお涙頂戴シーンのアンチテーゼに見えるし、さらにはマスドライバーを「ガンダム」に置き換えると、ケイトが富野監督自身に思えてくるから。


70、『機動戦士Vガンダム』第32話「ドッゴーラ激進」

自分でも理由がよく分からないのだが、まさに「竜の雲を得る如し」といった、ドッゴーラの登場シーンが強く印象に残っている。富野作品にはふさわしくない、チープさを感じさせるのが逆に印象強いのかもしれない。当時は何回も繰り返し見た記憶がある。
『いつかまた生まれた時のために』が流れる、オリファー宇宙葬のシーンも胸に迫る。


71、『機動戦士Vガンダム』第36話「母よ大地にかえれ」

(おそらく)有名な、「母の首が入ったヘルメット」が登場する回。
この時期の富野監督は、精神的に不調だったと後になって知られることになるが、放映当時は「どういうことなのだろう」と不思議に見ていた。母親の首が入ったヘルメットを差し出す主人公を、どのように解釈しながら見れば良かったのか。
巨大なタイヤ戦艦が首だけキレイに飛ばすのも変な話なのだが、富野監督のインタビューを後年聞いて・勝手に推測するに、是非とも「タイヤ戦艦で」首を飛ばさなければダメだったのだろう。


72、『機動戦士Vガンダム』第49話「天使の輪の上で」

こちらも有名なはずの、ビキニのお姉さん回。
『Vガンダム』はもともと、作品全体に正体不明な不協和音が流れている作品だが、36話『母よ大地にかえれ』とこの回で、それが完全に露出する感がある。
MSを上手に扱い・なんでもこなす13歳の子どもは、自分への偽りなのか、視聴者への弁明なのか、「痛かったら、ごめんなさい」と言いながら、ビームサーベルで生身の人間を焼き殺していく。ちさタローさんによる最後の叫び演技は、カミューラ・ランバンのそれを上回って視聴者の胸に迫るのではないか。


73、『機動戦士Vガンダム』第51話「天使たちの昇天」

放映当時、アニメ誌に掲載されていた視聴者の投稿「上手く言えないが、心の中で石がごろっと動くような感じがした(大意)」が、感想としてはなかなか上手な表現だったと思う。
少し前に、ガンダムチャンネルで久方ぶりに視聴したら、複雑な感情が沸き上がってきて泣いてしまった。憑き物が落ちたカテジナの表情は、素晴らしいキャラクター造形だと思う。


74、『闇夜の時代劇』第2話「正体を見る」

珍しい富野監督の短編だが、「短編ももっと見たいな」と思わせる一編。オチには、物語を支えるアイディアが2つ入っており、思わず唸る展開になっている。


75~77、『バイストン・ウェル物語 ガーゼィの翼』其の一「異世界」、其の二「敵影」、其の三「光る翼」

異世界バイストン・ウェルを舞台にした富野アニメは、『ダンバイン』以外に『ガーゼィの翼』と『リーンの翼』があるが、ぼくは断然『ガーゼィの翼』の方が好み。
富野監督初のOVA作品であり、制作はサンライズではなくアートランドとJ.C.STAFF。
「フェラリオの羽部分は粘着性の物質があり、それを武器に利用する」といった細かいアイディアも楽しいし、「現実世界と異世界両方に肉体があり、情報交換ができたらどう活用するか」といった思考実験には、富野作品の中で一番SFマインドを感じる。
原作小説が長いので、OVA3巻では尻切れトンボになっているのは止む無し。印象深い音楽を担当したのは、『新世紀エヴァンゲリオン』の鷺巣詩郎さん。


78、『ブレンパワード』第7話「拒否反応」

エッガが暴走する回。
何故この回かと言うと、リアルタイム視聴時、「やっと富野作品っぽくなってきた」と感じたから。
つまり、「『ブレンパワード』が新生富野作品の第1弾」という評価は後年定まるものであり、当時のぼくは、この作品の本質を掴みかねたまま視聴していたのだ。
今になれば、むしろこの回は『ブレンパワード』の中では異端ではないだろうか。


79、『ブレンパワード』第9話「ジョナサンの刃」

例のクリスマスのセリフがある回。ジョナサンは決して良い奴ではないと思うのだが、たった1つのセリフで印象は変わるものだ。
そしてあのシーン、流れてくる名曲『Flow』がバッチリ噛み合うんだよねえ。


80、『ブレンパワード』第15話「一点突破」

「お互い女一人の為に命懸けて、馬鹿な事よ」。何この名セリフ!
「ごめん、覚えてない」から「その命の力を、逃げるために使うな!」まで名セリフ目白押しの『ブレンパワード』だが、一番格好良い! と思ったセリフ。


81、『ブレンパワード』第21話「幻視錯綜」

ノヴィス・ノア側とオルファン側が協力して、チャクラトライアングルを展開し、核ミサイルの被害を防ぐ回。
この回を見た時にやっと(本当にやっと)、「富野監督は今までの系譜とは少し違う、新しい何かを生み出そうとしているんだ」と認識した記憶がある。


82、『∀ガンダム』第8話「ローラの牛」

ロランが、自身の出自を大勢の前で明らかにする回。
序盤は「祭」に対する富野監督の考えが強く出ているようで(インタビューをたくさん読んでいるファンの弊害)、それ故見ていてあまりノレなかったが、この回から物語が潤滑し始めた。
∀の魅力の1つは、「A陣営出自の主人公が、ライバルB陣営に与してAと戦う」ではなく、「AとBの融和を目指す」ところにあるだろう。それは、Gレコの「敵と味方に分かれてはいるが、混沌としている」作劇にも繋がっている。
この回で言えば、ご本人もインタビューで言及していたはずだが、声をあてている朴さんのバックボーンを把握していると、ローラがムーンレィスであることを明言するシーンによりいっそうの深みが出てくる。


83、『∀ガンダム』第10話「墓参り」

印象深いラストシーン。
(性別は変わっていないが)『とりかへばや物語』の設定がさっそくドラマを生み出した。視聴者に感動を与えつつ、ディアナというキャラクター構成にも多大に寄与している回。


84、『∀ガンダム』第21話「ディアナ奮戦」

前作の「アニス・パワー」も良いし、『∀ガンダム』、のってきた。
この回は何と言っても「洗濯する∀」が印象的。兵器として生まれたモビルスーツが洗濯に利用されるシーンは、「ガンダムでこんな場面を見られるとは」と感慨があった(非富野ガンダムで「ビームサーベルでお風呂を沸かす」があったが)。


85、『∀ガンダム』第27話「夜中の夜明け」

核の怖さを知らないキャラたちが、核を無邪気に扱う回。
富野監督、戦中生まれとしては作中での核兵器の描き方がアレだなと思っていたのだが(特に『ダンバイン』)、この回で面目躍如した感がある。


86、『∀ガンダム』第30話「胸に抱えて」

ソシエの「ギャバーン! ウェディングドレスを着たあたしは、きれいでしょうー?」が記憶に残る回。∀ガンダム、充実している。


87、『∀ガンダム』第43話「衝撃の黒歴史」

「黒歴史」という概念の提示。
全部を把握している人間は皆無ではないかと思えるほど・枝葉が多岐に分かれたガンダムシリーズを全て内包しようとした高い志と、傑出したアイディア。


88、『∀ガンダム』第50話「黄金の秋」

この最終回については、もはや言うことなし。
ぼくのブログ記事の中で、一番累計アクセスを稼いでいる「今さら野暮なことだが、『∀ガンダム』の、「あの」ラスト6分間をもう1度振り返ってみる。」をお読みいただければ幸いです。「奇跡の6分間」という呼称は、この記事が初出……のはず。


89~90、『劇場版 ∀ガンダムI 地球光』『劇場版 ∀ガンダムII 月光蝶』

「サイマルロードショー」という不思議な上映形式には今でも疑問があるが、富野監督の編集スキルを堪能できる2本。


91、『OVERMANキングゲイナー』第1話「ゲインとゲイナー」

不思議なコスチュームに身を包んだ敵=アデット、行動が可愛らしいアナ姫、「ときめくお名前です」、吹雪の中の戦闘。ワクワクが続く第1話。


92、『OVERMANキングゲイナー』第8話「地獄のエキデン」

文字通り、運動会の競技「エキデン」で、サラとアデットがデッドヒートを展開する回。ただ楽しい。


93、『OVERMANキングゲイナー』第17話「ウソのない世界」

まあ『キングゲイナー』と言えば、ゲイナーが恥ずかしい告白をするこの回でしょう。
本来『キングゲイナー』は、ゲイナーとゲインの決裂や、離脱者の出現などで、エクソダスが失敗する・シリアス展開になるはずだった。「悲惨な話はもういい」との富野監督の意向で、方向変換が図られたのは前回の16話「奮戦、アデット隊」から。
その次回に、このバカバカしくて恥ずかしくて、しかし熱い展開となる告白シーンを持ってくるのだから感嘆してしまう。


94、『機動戦士ΖガンダムIII A New Translation 星の鼓動は愛』

TVシリーズの作画と、新規作画を混ぜて再構成(新訳)した劇場版Zには、当時も今もあまり魅力を感じない。公開当時から、「富野監督は過去作(主にガンダム)に囚われず、早く新作を作ってくれ」と願っていた。
見る価値があるとすれば、ラストのカミーユの違いだろう。TV版で名前の由来通りの最後を迎えたネクストニュータイプたる主人公は、その20年後に、名前の呪縛からやっと解き放たれた。


95、『ガンダム Gのレコンギスタ』第1話「謎のモビルスーツ」

劇場で先行上映を見た時、陳腐な言い方だが期待に胸が膨らんだ。


96、『ガンダム Gのレコンギスタ』第10話「テリトリィ脱出」

絵コンテ・演出は『DEATH NOTE』『進撃の巨人』の荒木哲郎さん。バックライトに浮かび上がるMS群の・ハッタリズム溢れるシーンが良かった。


97、『ガンダム Gのレコンギスタ』第24話「宇宙のカレイドスコープ」

ユグドラシルの美しい凶暴性と、バララのキャラクターがピッタリで、画面映えする。CV中原さんの演技も魅力的。


98、『劇場版Gのレコンギスタ Ⅲ 宇宙からの遺産』

劇場版Gレコ、ツイッター上では「Ⅳ」の評判が一番良かったように思えるが、TVシリーズより「化けた」感がある本作が個人的には一番お気に入り。
MS戦も本作のVSガイトラッシュが一番好きかな(第5部のガイトラッシュ戦も良かった)。


99、『劇場版Gのレコンギスタ IV 激闘に叫ぶ愛』

「その映画を見る時は、当時の世情などを理解するべき」という意見には首肯できないのだが(クラシック映画を見る時に、その国の当時の文化・出来事なんていちいち調べない)、『劇場版Gのレコンギスタ IV 激闘に叫ぶ愛』を見た時は、自分のその信念が間違っていると思った。
TV版ではイマイチ理解できなかったジット団が、現実に起きた事件のせいで、ぼくの中で突然明解度が上がったからである。


100、『劇場版Gのレコンギスタ V 死線を越えて』

新人声優さんを積極的に起用したり、『ブレンパワード』以降は(おそらくは娘さんの影響で)劇団畑の俳優さんをキャスティングしてきた富野監督だが、その集大成が本作という気がする。「当たり前だろう」と思われるかもしれないが、「色んな声質の人がいる」のを一番意識できた富野作品が本作かもしれない(逆シャアでも感じた)。特に福井さんとミシェルさんの声は、全体のアクセントになっていたように思う。

最後に。さて、本作で100本目。
本当は、100番目を「次回作」にしようかと思ったのだが、ちょっと鼻に付きそうだからやめておいた(笑)。

 



ぼくが選んだ洋画・邦画ベスト200 (文春文庫)

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  • 作者: 小林 信彦
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2003/12/05
  • メディア: 文庫

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ぼくが選んだ富野作品ベスト100(年代順年代順31~60) [富野監督関係]





前回の続きです。
1~30の記事はこちら

富野監督作品で、個人的に好きなTVシリーズの回・映画・OVAを100本選んだ記事です。
順番は基本、年代順です(一部例外あり)。

なお『ラ・セーヌの星』は未見なので除外しています。また『しあわせの王子』も、薦めたところで見る術が無いはずなので、除外しています。

今回は31~60。
ではでは。


31、『伝説巨神イデオン』第33話「ワフト空域の賭け」

味方になったギジェは、拳銃を持ったロッタの見張り付きでイデオ・ノバに乗り込む。
戦闘の中、ギジェはコスモ達を裏切りかけて、しかしメバルル・クオウを撃破する。「ギジェめ、売国奴がー!」
ギジェ自身、コスモ達を裏切ろうとしたのか、それとも最初からメバルル・クオウを欺くつもりで行動したのか、分からない。
そして運命を、1枚のコインに委ねる。
あやふやな行動の裁きを、あやふやなコインの行方に委ねる。これほど「人間のあやふやさ」を明確に描写したアニメがあるだろうか。


32、『伝説巨神イデオン』第38話「宇宙の逃亡者」

どうも『イデオン』を語ると、饒舌になりすぎる。
この回は、ギジェとシェリルが酒を酌み交わす、退廃的なシーンが大のお気に入り。確か林さんと井上さん、2人きりでアフレコしたのではなかったか。


33、映画『伝説巨神イデオン 発動篇』

この記事は「100選」だが、富野作品から1つだけ選ぶとしたら、迷わず『発動篇』。個人的な視聴歴では、富野作品のみならず、アニメ全体のみならず、邦画全体でも『発動篇』を超えるのは小津の『東京物語』にしか出会えていない。
ストーリー、演出、作画、音楽、演技、どれか1つが劣っていても成立しないであろう、アニメ界の極北に輝く傑作。
ちなみに監督の滝沢さんは、「(作っていた頃は)メジャーになっていない者の楽しみ」「(富野監督も)まだギラギラまでいかない。キラキラぐらい」とインタビューで話している。その意味ではこの作品は、才能あるクリエイターたちの青春の墓標なのかもしれない。


34、『戦闘メカ ザブングル』第14話「ティンプ、悪あがき。」

ジロンがティンプ相手に敵討ちを果たす(と勘違いする)回。
それまで「画面の中の出来事をぼんやり見ている」という視聴スタイルにならざるを得なかった本作だが、この回で初めて・見ていて感情の高ぶりを感じた。『ザブングル』の一番の収穫は、ティンプというキャラクターの創造ではないか、は言い過ぎか。


35、映画『ザブングルグラフィティ』

ファン向け映画で、一見さんには厳しいが、愛着がわく一品。
「走る・躍動しているシーン」に焦点を当てたTV版の総集編で、見ていると「ザブングルの魅力はやっぱりここに集約されるのか」という複雑な思いと、「いや、ザブングルはこれでいいんだ」と肯定的な思いに包まれる。
女優・市川紗椰さんとの対談で、富野監督自身もこの作品を好きだと言っていたのが、分かる気がする。


36、『聖戦士ダンバイン』第1話「聖戦士たち」

富野監督自身は不満があるようだが、「寝ても悪くないぞ、ショウ」と(笑)。トカマクがいきなり撃墜されたり、マーベルの印象深いセリフあったり、見ごたえのある第1話。


37~39、『聖戦士ダンバイン』第16話「東京上空」、第17話「地上人たち」、第18話「閃光のガラリア」

長い話数をかけて構築しているバイストンウェルの世界観だが、ダンバイン前半の話になると、やはり「東京上空」「地上人たち」「閃光のガラリア」の俗称「東京3部作」がメインになる。しかしそれも、しっかりとバイストンウェルの世界を描いているからだろう。
この中からさらに1作選ぶとしたら、それまでのエピソードの積み重ねが結実する「閃光のガラリア」。「故郷に帰ったのに異世界に戻りたい」ショウと、「異世界に来たが故郷に帰りたい」ガラリアは、エトランゼという点で最終的に共感しあう。
(チャムも入れて)3人で協力してオーラロードを通るシーンは、キャラクターの心情と、画面と、音楽の一体感が素晴らしい。


40、『聖戦士ダンバイン』第23話「ミュージィの追撃」

自分の恋人に色仕掛けを使わせて、新聖戦士・フェイを味方にさせるショットの狡猾さ。
フェイのセリフ「日本人のおまえに、そんなこと言わせるかよ! 俺はフェイ・チェンカなんだぜ!」はすごく好き。何故なら、この簡潔な言葉で、フェイのバックボーンが伝わるから。
このセリフもそうだが、「異世界に来たのに、地上を忘れられない人たち」を描写する意図のため、富野監督は国や人種に関する言葉を意図的にダンバインでは多用している。
なおこの回、「ワイヤーをしならせてグレネードランチャーを迎撃する」戦闘シーンも良い。その直前、無言のショウのアップが入るカット割が、見ていて心地良い。


41、『聖戦士ダンバイン』第27話「赤い嵐の女王」

シーラが好きだからこの回が好きなのか、『ローマの休日』が好きだからこの回が好きなのか。
セイラを嚆矢に、富野アニメでは「姫様」がたくさん出てくるが、シーラが一番好き(短い文章で、何回「好き」って書くんだ)。


42、『聖戦士ダンバイン』第29話「ビルバイン出現」

『ザブングル』以降、主役機の交代は富野アニメでの恒例となったが、一番登場シーンが格好良かったのは、やはりビルバインではないだろうか。
アレンを迎撃するショウとチャムのやり取りが高揚感をあおる。アレンをすっぱり、殺してほしかったなあ…(アレンがこれで退場だとは、作画陣に伝わっていなかった


43、『聖戦士ダンバイン』第33話「マシン展開」

マーベルと地上で再会する。マーベルの危機に駆け付けるショウは、王道の展開だが燃える。
敵オーラバトラーに動きを封じられているマーベルだが、
ショウ「マーベル、避けろよ!」
チャム「撃て撃て、大丈夫!」
のやりとりが、らしい。


44、『聖戦士ダンバイン』第37話「ハイパー・ジェリル」

「40」でも触れたが、「ダブリンの鼻つまみが、ジャンヌ・ダルクとはね」のひと言だけで、ジェリルの生い立ちが伝わってくるセリフの妙。
この回は他にも、「ショウ・ザマ! 今日こそはってやつさ!」「敵が小さく見えるということは、私がダンバインにもビルバインにも、勝つということだ!」と名セリフのオンパレード。
それが一転、ハイパー化以降のジェリルは無言で見せきる演出力。この回、演出は今川泰宏さん、作監は大森英敏さんと北爪宏幸さん。
余談だが、この回の感想をツイートしたら、関係者からコメントを頂けるのだから、すごい時代になったものだ。


45、『聖戦士ダンバイン』第39話「ビショットの人質」

人質となったマーベルを犠牲にしても、ゲア・ガリングを落とそうとするシーラ。
損壊したグラン・ガランのブリッジから、シーラの号令一閃、ウィングキャリバー形態のビルバインが出撃するシーンが印象深い。


46、『聖戦士ダンバイン』第45話「ビヨン・ザ・トッド」

比較すると「ハイパー・ジェリル」に軍配が上がるが、同じくハイパー化するこの回も良回。


47、『聖戦士ダンバイン』第48話「クロス・ファイト」

これまでの作品でも、こじれる親子関係を描いてきた富野監督。
この回では、以前にルーザがリムルを人質にとる伏線があったとはいえ、娘が母親を殺そうとし、母親が娘の額を撃ち抜くことで返り討ちにする。「ついにここまで」感。


48、『聖戦士ダンバイン』第49話「チャム・ファウ」

『イデオン』に続く殲滅戦。当時、48話目の次週予告を見たファンはどう思ったことだろうか(ネタバレとは…)


49~50、『重戦機エルガイム』第9話「アーミィ・ベース」第33話「マイ・アース」

『エルガイム』の魅力はありきたりだけれど、結局のところ「永野護デザインのメカとキャラクターデザイン(ファッション含む)」に集約されるだろう。
第1話目を見た当時、その新しさ、格好良さにまたたく間に引き込まれた。それと、『ザブングル』のエルチとラグ描写のリターンマッチともいうべき、アムとレッシィのやり取りも面白かった。
そんな『エルガイム』から話数を選ぶなら、信用を得るためにレッシィが髪を切った第9話と、出自を明らかにしたダバが大地にキスをした第33話になるだろう。どちらもスタッフが「この回は名作にしよう」と意気込み、その通り価値ある回になったように見える。


51、『重戦機エルガイム』第47話「ボーイズ・ボーイズ」

回を重ねるにつれ、色々なしがらみが生まれてくる主人公・ダバはキャラクターの魅力を失っていく。一方、「惚れた女のため」を行動原理にして躍動するギャブレット・ギャブレー君は魅力を増していく。
そのギャブレーが活躍している一編、として本作を選んだ。ギャブレーはクワサンを救うために単身ギワザと交渉し、近衛軍から離反する。


52、『重戦機エルガイム』第54話「ドリーマーズアゲン」

夢を持つ若者たち=「ドリーマーズ」(第1話タイトル)を追った物語は、苦さの残る散会で幕を閉じる。すでに『Z』に取り掛かっていた富野監督にとって、ガンダムの続編制作は一種の負けであり、もはや夢を見る心境ではなかったのか(当時富野監督が言っていた、『Z』は現実認知の物語)。
そこに描かれているのは明らかに「青春の終り」だが、しかし、最終回のタイトルは「ドリーマーズアゲン」。そこに一縷の望みを見出すこともできるだろう。


53、『機動戦士Zガンダム』第1話「黒いガンダム」

シャアはファーストガンダムと同じように攻め込んでくるが、彼は味方で、ガンダムは黒く、「味方」であったはずの連邦政府(ティターンズ)の軍人は鼻持ちならない。
ファーストを過分に意識した、やがて拡張を続けるガンダムサーガの正統続編が始まる。そして富野監督にとっては「ガンダムから抜けられない」、一種の敗北でもある。
「それよりもちょっと心配だったのは、あいつ(ブログ主注:庵野さんのこと)のほうがしたたかだと思うんですけど、ああいうのを(注:エヴァ劇場版)やってしまうと、自分の作ったものに縛られていくでしょ。ヤマトとか、ガンダムとかね。そういうものに、縛られると、最悪なことになりますから、」(宮崎駿『風の帰る場所』)


風の帰る場所 ナウシカから千尋までの軌跡

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54、『機動戦士Zガンダム』第14話「アムロ再び」

前半ではギャプランで可変MSの運動性を充分に示し、後半では同じ可変MSのアッシマーが・カミーユ&クワトロの強力タッグに一歩も引かない。
……お笑いでいうところの「フリ」は充分にしておいて、運動性なんか皆無の輸送機でアムロが突っ込んでくる。ホントにもう…(笑)。
新旧主人公の出会いに・宿命のライバルの再会、見どころたくさん。


55、『機動戦士Zガンダム』第15話「カツの出撃」

この回の見どころは、カツが、ロザミアのギャプランに被弾させるシーン。
声優さんの息遣いと、「何もない崖+空」「カツの表情のアップ」を繋ぐことで、視聴者は「カツのニュータイプ能力の開花」を感じることができる。映像の魔力、モンタージュ理論の実例を視聴できるシーン。


56、『機動戦士Zガンダム』第19話「シンデレラ・フォウ」

サブタイトルがちょっとあからさま過ぎないか、とは思うけれども(笑)。『Zガンダム』に触れるのに、この回を選ばないわけにはいかないだろう、と。


57、『機動戦士Zガンダム』第25話「コロニーが落ちる日」

ウォンさん株が爆上がりする回。サブキャラにもこうしてスポットが当たるのが、富野群像劇の妙。
それとカツ、「あの女! あの女!」と涙流せる思春期は悪い物じゃないよ、きっと。ちょっと度が過ぎるけれど…


58、『機動戦士Zガンダム』第44話「ゼダンの門」

「ふうん…ジェリドねえ……」の小馬鹿にしたようなシロッコのセリフから始まって、ジェリドのバイアランがガザCを一閃するシーンが好き。このシーン、戦闘BGM(『モビルスーツ戦』)から、自然に「ハマーンのニュータイプ音」に繋がる音楽にも痺れる。


59、『機動戦士Zガンダム』第46話「シロッコ立つ」

この回の戦闘シーン(シロッコVSハマーン)が、「Zってガンダムの続編ではなくて、ダンバインとかの系列だよな」と思える一因では。この2人の異次元対決に突っ込んでくるカツ、好きよ。


60、『機動戦士Zガンダム』第48話「ロザミアの中で」

初期・中期の富野作品にある「ヒーローの否定」が特に露わになったのが、『無敵超人ザンボット3』の第19話「明日への脱出」と、この「ロザミアの中で」だと思う。
未来への希望を感じさせて終った『ガンダム』の続編は、主人公が絶望的な状況を前に一人の少女(ロザミア)も助けられず、「誰でもいい! 止めてくれ!」と絶叫するに至った。そのシーンは、ララァを殺してしまったアムロとシャアのリフレインでもある


 今回はここまでです。

 次の「ぼくが選んだ富野作品ベスト100(年代順61~100)」はこちら





ぼくが選んだ洋画・邦画ベスト200 (文春文庫)

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ぼくが選んだ富野作品ベスト100(年代順1~30) [富野監督関係]





どうも。

富野監督作品で、個人的に好きなTVシリーズの回・映画・OVAを100本選んだ記事です。
順番は基本、年代順です(一部例外あり)。

なお『ラ・セーヌの星』は未見なので除外しています。また『しあわせの王子』も、薦めたところで見る術が無いはずなので、除外しています(どっちにしろベスト100には入れないけれど)。


「あの映画が入っていない!」、逆に「この回を入れるのか!」とツイッターのネタにでもしてもらえたら。
一気に100載せると・読んでいただく方も疲れると思うので、とりあえずベスト30まで。

ではでは。


1、『海のトリトン』第1話「海が呼ぶ少年」

「普通の人間」としてのアイデンティティ喪失、周囲からの迫害など、のちの『ザンボット3』にも通じる要素が垣間見える、富野由悠季初監督作品の第1話。
OPも印象的で、TV開始より前のパイロット版OPがあるが(曲は同じ)、富野監督いわく「(原作には)スペクタクルな要素はどこにもないのに、なんでこんなオープニングを作るんだっていう、原作ともマッチしてない」とのこと。


2~3、『海のトリトン』第20話「海グモの牢獄」、第21話「太平洋の魔海」

印象的なゲスト敵キャラ、ヘプタボーダ回。
原作のヘプタボーダはトリトンと一種の情を交わすキャラクターだったが、アニメではそこに「太陽のもとで暮らしたい」思いを持っている一捻りを加えた。個人的には、イカロスの話を連想させる。


4、『海のトリトン』第27話「大西洋陽はまた昇る」

大塚英志さんは著書の中で、「富野由悠季が戦後アニメ史に残りうる価値があるとすれば、それは、『ガンダム』の商業的成功ではなく、『トリトン』」で与えた衝撃の大きさにおいてだとぼくは考えます」と語っている。同じテーゼは『ザンボット3』でもう1度、提示されることになる。


5、『勇者ライディーン』第1話「大魔竜ガンテ」

名前といい、デザインといい、ガンテの存在感が圧倒的。
ただ、『ライディーン』自体が今見る価値があるかと言うと大きく疑問。ぼく自身、富野監督が好きになった頃にレンタルショップでビデオを借りて、1回見たきり。
しかも富野監督が降板する回まで「頑張って」見て、その後は未見のままにしている。


6、『無敵超人ザンボット3』第5話「海が怒りに染まる時」

助けているはずの住民から迫害される回。「陳腐なジャンル=ロボットアニメ」から脱却するための、アプローチの一種。
TV『マツコ&有吉の怒り新党』で放送された「日本人が知っておくべき!新・3大『無敵超人ザンボット3』の切ない戦い」でも、3本のうちの1本にこの第5話が選ばれていた。


7~9、『無敵超人ザンボット3』第16話「人間爆弾の恐怖」、第17話「星が輝く時」、第18話「アキと勝平」

『ザンボット3』の代名詞ともなっている、人間爆弾3部作。中では17話「星が輝く時」が白眉。
他の人に被害が及ばないよう、同じく人間爆弾になってしまった人間たちといっしょに人気のない場所へ移動する浜本。しかしそこで美しいまま終らないのが富野アニメ。恐怖に耐えきれず逃げだそうとする浜本に対し、モブから発せられる「誰か止めんか。爆弾になった者を人様のいる所へやるでない!」のひと言が傑出している。
脚本は荒木芳久さん。人間爆弾爆発後、ザンボット3の後ろ姿が映るレイアウトも印象深い。


10、『無敵超人ザンボット3』第19話「明日への脱出」

『トリトン』以来、富野作品の根底に流れているテーマの1つが「ヒーローの否定」。
ガイゾックに囚われた友人・香月を助ける術が無い勝平が、ザンボ・エースで海底に向かって当てずっぽうに岩を投げ続けるシーンは、その代表格。


11、『無敵超人ザンボット3』第23話「燃える宇宙」

最終回で「正義とは、悪とは」を問う構図は『海のトリトン』と同じだが、富野本人曰く脚本家にもラストは内緒にしていた『トリトン』より、こちらの方がスムーズ。
ところで、「宇宙人の生き残りである勝平を民衆が殺しに来る」らしい幻の小説版ラストと、アニメ版のラストを重ねて見る向きがあるが、個人的には同意しかねる。


12~13、『無敵鋼人ダイターン3』第1話「出ました!破嵐万丈」、第40話「万丈、暁に消ゆ」

ダイターン3で今見ても面白いのは、軽妙洒脱な1話と、抑制の効いたラストが本当に素晴らしい最終回。「見納めね」「未練よ」。最終回の良さは、是非こちらの記事を読んでいただければ。
ちなみに富野監督は、第10話「最後のスポットライト」を「涙が出るほど好き」と言っています。実写映画を諦めた自分の想いと重なるらしい。


14、『機動戦士ガンダム』第1話「ガンダム大地に立つ!!」

『エヴァ』前の庵野監督が、この第1話の各シーンの秒数を計っては、「完璧だ!」と唸っていたというエピソードが好き。
富野作品のTVアニメ第1話は、本作か、G-レコが傑出しているのではないだろうか。もっとも後者は、劇場で先行上映を見た思い出が込みかもしれない。
この1話に関しては、素人の好き者がどうこう言うより、「氷川さんの『フィルムとしてのガンダム』読んでください」で済むのではないか。


フィルムとしてのガンダム (オタク学叢書)

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  • 作者: 氷川 竜介
  • 出版社/メーカー: 太田出版
  • 発売日: 2022/10/14
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15、『機動戦士ガンダム』第3話『敵の補給艦を叩け!』

もう10年ほど前になるが・再見した時、あまりに良くできているので感心し、「久しぶりに見たガンダム3話『敵の補給艦を叩け!』がやっぱり凄かったので、一々説明する。」と題するブログ記事まで書いてしまった。さりげなく細やかな描写の積み上げが秀逸。興味のある方は、こちらのブログ記事をぜひ。


16、『機動戦士ガンダム』第9話「翔べ! ガンダム」

ガンダムを初めて見たのは子どもの頃だったので(『マジンガーZ』は見たことが無かった)、「ロボットは飛べて当たり前」だと思っていた。バカな子どものぼくは実際のところ、この回を初見した時は、それでも「ガンダムは飛べない」ことをよく理解していなかったように思う。
「ガンダムを飛べるようにする」のではなく、「飛べないからこそアムロのパイロット技術を描写できる」という「設定を生かした演出方針」は、現時点の最新作『Gのレコンギスタ』までずっと続いている。


17、『機動戦士ガンダム』第10話「ガルマ散る」

シリーズ全体で見ると、前半部分のクライマックス。この回で、シャアというキャラクターの造形が深まった。


18、『機動戦士ガンダム』第13話「再会、母よ…」

『トリトン』『ザンボット』以降の富野監督は、ひたすらに親子の断絶を描いていく。その転機は、『F91』まで待たないといけない。
ちなみに子どもの頃、「アムロの母親には恋人がいるんだ」と思い・嫌悪感を抱いたものだが、数年後に見返すとそんな描写は全然無かった。
例の「カマリアを車に乗せてきた男性」に、子どもながらに何かを感じていたということなのだろうか?(誰への質問だ)


19、『機動戦士ガンダム』第24話「追撃!トリプル・ドム」

「黒い三連星」「ジェットストリーム・アタック」みたいなネーミングが子ども向け作品には必要だと思うのですが、案外、ガンダム以降の富野作品には出てこないんですよね…(「トリプラー」ではダメです)。


20、『機動戦士ガンダム』第28話「大西洋、血に染めて」

初代『ガンダム』は「再会、母よ…」や「時間よ、とまれ」「小さな防衛線」などのサブエピソードも非常に効果的で、物語世界を重厚にさせているが、その代表がミハル・ラトキエとカイのエピソードだろう。ミハルが美人過ぎないのも良い。
(視聴者である)男の子はシニカルなお兄さん=カイにもともと好意を持っていただろうが、このエピソードで完全にお気に入りキャラの仲間入りをしたのではないか。


21、『機動戦士ガンダム』第29話「ジャブローに散る!」

初代『ガンダム』をいま語ろうとすると、どうしても人間ドラマの方に行ってしまうが(ぼくにその志向が強いせいもあるが)、子ども時分には、とにかくMS戦が格好良かったのだ。その代表例として、この回を選んだ。
「神がかった動きをするズゴック」という富野監督の指示に対して、応えた安彦さんもやっぱりすごい


22、『機動戦士ガンダム』第34話「宿命の出会い」

富野演出の妙の具体例として、よく提示される「シャアとララァがソファに座っているシーン」がある回。
アムロとララァが初めて顔を合わせるのと同じ回で、演出とセリフでさりげなく・シャアとララァは肉体関係があることを匂わせるのだから、本当よーやるよ(笑)。


23、『機動戦士ガンダム』第43話「脱出」

まあ、第1回「ガンダム大地に立つ!!」と同じく、「脱出」はもう言うこと無しではないでしょうか。
ぼくは、ファーストガンダムは断然TV派なので、次はイデオンになります。


24、『伝説巨神イデオン』第6話「裏切りの白い旗」

H.G.ウェルズの『宇宙戦争』を未読なのもあるが、「降伏の意味がある白い旗が、異文明では徹底抗戦になる」にはビックリした。
「分かりあえる希望」のニュータイプを提示した富野監督は、次作では「分かり合うことは無理」を積み重ねる作品を発表した。


25、『伝説巨神イデオン』第8話「対決・大砂塵」

最後、生身のギジェを、カーシャがイデオンで踏みつぶそうとする回。
その行為を止めたコスモとベスは、カーシャに責められる。「礼には礼をもって答える。それがサムライだ」とベスは応えるが、これはエクスキューズに過ぎない。
コスモにもベスにも、自分の行動の理由など分からないのだ。人は誰しも、自分でも理由が分からず行動することがある。イデオンが傑出している理由の1つに、言語化もできない、その「自分ですら訳の分からない人間の行動」を描き出している点にある。その劇空間には、「ストーリーを進めるために創作者の都合で動くキャラクター」など存在しえない。


26、『伝説巨神イデオン』第10話「奇襲・バジン作戦」

『イデオン』の異常さがハッキリと露呈する回。
常識人だと思っていたカララが、命をかけて自分を助けようとしたアバデデを「アバデデ・グリマデ。忠義忠節だけの男。面白くもない」と評し、シェリルと平手の打ち合いを演じる。『イデオン』という作品全体の素顔が垣間見えてくる回。


27、『伝説巨神イデオン』第13話「異星人を撃て」

人間はあやふやなところがあって、自分でも何故こんなことをするのか分からない、でも行動してしまう。
アニメでも実写ドラマでも映画でも、その「あやふやな部分」を表現することは至難の業だと思うが、『イデオン』はそこに挑戦している。
地味な少女バンダ・ロッタが、カララに銃を向けるこの回。カララが銃口の前に身を晒したのは、死を覚悟したのか、それともロッタに当てる意志がないと踏み、彼女の気が済むようにしたのか。ベスはなぜカララの制止を受け入れて、ロッタを止めようとしなかったのか?
それら全てが、人間のあやふやな部分を、しかしおそらくは正しいであろう行動を描ききっている。


28、『伝説巨神イデオン』第15話「イデオン奪回作戦」

シェリルやハタリがソロシップからの脱走を試しみて失敗、カララがその罪をかぶる回。
富野監督の数多あるTV作品から、どれか1作だけを選ぶなら、ぼくは迷わずこの回。
ソロシップ内で異質であるカララの存在。しかしそのカララの存在ゆえに、ソロシップ内の人間関係が辛うじて成立しているという皮肉な構図に、ただただ感心してしまう。
カララが罪をかぶって名乗り出た後、そそさくとその場から去る脱走組の様子も良い。
そしてこの回が、ただでさえ素晴らしい「皮肉な構図」だけで終らないのは、最後のシェリルの慟哭「嫌よ…! 宇宙を逃げ回るのも嫌なら、カララに借りを作るなんて……カララに借りを作るなんて、死ぬほど嫌よ…! 悔しい……」にある。
このセリフから、シェリルのプライド・悔しさ・閉塞感への絶望、様々な感情が一気に伝わってくる。そしてその感情を声から読み取れる、井上瑶さんの演技!
ラストのシェリルによって、「皮肉な構図」は、カララのとった正しい行動が・しかし1人の少女(シェリル18歳)の自尊心を傷つけているという、さらに複雑な構造に変貌する。


29、『伝説巨神イデオン』第29話「閃光の剣」

ルクク・キルのゲル結界攻撃を破る回。というより、ギジェが名セリフ「俺は…破廉恥な男かもしれん」を吐く回。


30、『伝説巨神イデオン』第32話「運命の炎のなかで」

モエラとラポーによる・分かりやすい「死亡フラグ」もあり、『イデオン』の中では比較的常識的な回。
と思う一方、ささいなひと言のために、「分からぬことを…」との言葉を残して暗殺されるルククもいて、『イデオン』ならではの硬質さは健在。


今回はここまでです。
記事はすべて書き終わっているので、来週火曜くらいに更新しようかな。





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「愛」「宇宙」「未来」「星」「命」…井荻麟(富野監督)作詞の中で、一番頻出しているワードは何? [富野監督関係]




 アニメ監督だけではなく、作詞家「井荻麟」としても多数の作品を残している富野監督。
 欲を言えば、自作品に関係ないところに詞を提供していたら、ファンとしてはもっと嬉しいですが…

 さて井荻麟作詞によく出てくる単語を把握すれば、「なにか傾向のようなものが掴めるのでは?」と思って始めたのが今回の企画です。

 ま、結論から先に書くと、傾向など何も掴めず(分析能力ないので)、ただのお遊び企画になってしまった…


手順


頻出ワードの検索方法は以下の通りです。

代表的な井荻麟作詞の歌詞を見て、多そうなワードをリストアップする

歌詞検索サイトうたてんで「井荻麟+任意のワード」で検索

ヒットした歌を1つ1つあたり、検索で任意ワードの出現数を数えていく

「うたてん」でフォローしていない井荻麟作詞曲は、歌詞検索サービス「歌ネット」で調査

歌1つずつ、リストアップした18種類のワードを検索でチェックしていく

要するに、手間がかかったということです。数字に間違いあったらスマンな(多分ある)。


私がリストアップした言葉は以下の18種類です(50音順)。


1、愛

2、哀(哀しみなど含む)

3、明日(あす、あした)

4、命(生命、平仮名表記含む)

5、今(今日は除く)

6、宇宙(うちゅう、そら、宙=そら、平仮名表記含む)

7、男

8、女

9、君(平仮名表記含む)

10、銀河

11、唇

12、心(平仮名表記含む)

13、時、時代(平仮名表記含む)

14、瞳

15、星(星々含む、平仮名表記含む)

16、未来

17、~(して)みせる(見せるは除く)

18、燃え(平仮名表記含む)


名詞以外も含まれていますが…

さて皆さん、1~18、どの言葉が一番使われていると思いますか? なお使用回数が同じ場合は、使用曲数が多い単語を上位にしています。


対象作品


 今回、検索対象にした井荻麟作詞は以下の37作品。

『カムヒア! ダイターン3』
『翔べ! ガンダム』
『シャアが来る』
『きらめきのララァ』
『いまはおやすみ』
『哀 戦士』
『風にひとりで』
『めぐりあい』
『スターチルドレン』
『ビギニング』
『復活のイデオン』
『コスモスに君と』
『セーリング・フライ』
『疾風ザブングル』
『乾いた大地』
『わすれ草』
『HEY YOU』
『ダンバインとぶ』
『みえるだろうバイストン・ウェル』
『スターライト・シャワー』
『傷ついたジェラシー』
『Z・刻をこえて』
『銀色ドレス』
『一千万年銀河』
『君を見つめて ~The time I'm seeing you~』
『STAND UP TO THE VICTORY』
『いくつもの愛をかさねて』
『いつかまた生まれた時のために』
『ひなげしの旅のむこうに』
『生まれてくるものへ』
『愛の輪郭』
『ターンAターン』
『CENTURY COLOR』
『月の繭』
『キングゲイナー・オーバー!』
『氷の上のおやすみなさい』
『Gの閃光』

井荻麟作詞曲はまだまだあるんだけれど、「鈴置さんに提供している曲が抜けている!」「ハッシャバイがないぞ!」とかは勘弁してください。お遊びなので…

では以下、結果発表です。


結果発表・18位~11位


【18位】
瞳…『みえるだろうバイストン・ウェル』『銀色ドレス』など5曲、5回。

【17位】
女…『哀 戦士』のみ、6回。

【16位】
~(して)みせる…『STAND UP TO THE VICTORY』『Gの閃光』など3曲6回。

【15位】
哀…『哀 戦士』のみ。7回。

【14位】
燃え…『翔べ! ガンダム』『キングゲイナー・オーバー!』など3曲、7回。

【13位】
唇…『傷ついたジェラシー』『Z・刻をこえて』など5曲、7回。

【12位】
男…『哀 戦士』『風にひとりで』など3曲、8回。

【11位】
銀河…『一千万年銀河』『月の繭』など6曲、8回。


結果発表・10位~1位


【10位】
未来…『CENTURY COLOR』『Gの閃光』など6曲、9回。

【9位】
明日…『Z・刻をこえて』『Gの閃光』など7曲、9回。

【8位】
時、時代…『ダンバインとぶ』『STAND UP TO THE VICTORY』など11曲、18回。

【7位】
宇宙…『スターチルドレン』『一千万年銀河』など12曲、23回

【6位】
愛…『いくつもの愛をかさねて』『愛の輪郭』など7曲、26回。

【5位】
星…『コスモスに君と』『一千万年銀河』など16曲、31回。

【4位】
君…『コスモスに君と』『君を見つめて ~The time I'm seeing you~』など11曲、33回。

【3位】
命…『Z・刻をこえて』『キングゲイナー・オーバー!』など16曲、33回。

【2位】
今…『シャアが来る』『君を見つめて ~The time I'm seeing you~』など13曲、34回

【1位】
心…『乾いた大地』『いつかまた生まれた時のために』など18曲、34回


 結果、私が調べた中では「今」と「心」が一番使われていました。曲数では「心」の方が多かった。

 「愛」がそれほど伸びないのは予想通り、嗜好を考えると「~みせる」はもっと多いと思っていたんだけれど…
 全然だったな。


 しかし…37作品もあって、しかも「作品カラーに沿った作詞」という縛りを考えると、もっと頻出ワードが偏っているんじゃないかと予想したけれど、そうでもなかった…… 

 ここからも、「井荻麟」としての姿勢が垣間見える気がします。




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サンライズ創立30周年記念本『SUNRISE CHRONICLE(サンライズクロニクル)』を読んだ [富野監督関係]




 どうもです。お久しぶりです。

 「富野由悠季の世界」展の札幌会場が1月23日に終了し、これで全日程が終了しました。

富野由悠季の世界札幌会場.jpg

 ぼくが行ったのは青森と札幌の2会場。愚痴っていた割には、まあいいか……

 札幌会場では、富野監督関連の書籍が読めるコーナーもあって、そこに『SUNRISE CHRONICLE(サンライズクロニクル)』の『Ⅰ』『Ⅱ』も並んでいました。

 『サンライズクロニクル』は、サンライズが創立30周年を記念して出した本。非売品で、だからバーコードもありません。
 たぶん、関係者に配られたのでしょう。2巻合わせて700ページ以上あります。

 前から読んでみたかったのですが、非売品なので当然プレミアムがついており、例えばメルカリだと・この記事を書いている時点で5600円~15000円の価格が付いています。
 どいつもこいつも表紙のシリアルナンバー消していやがって、後ろめたい気持ちはあるんだな…


 昔、この書籍の存在を知った時に、札幌の図書館蔵書検索で調べたのですが、やっぱりありませんでした。

 しかし「富野由悠季の世界」札幌会場には並んでいる。このコーナーに並んでいる本は、「北海道図書館所蔵」とある!

 そうか、市図書館ではなく、北海道図書館か。考え付かなかった…

 さっそく予約。
 1冊ずつしか蔵書はないので、「富野由悠季の世界」終了後、私の手元にくるよう予約しました。



 
 江別市(札幌の隣)にあるので、直接行かず郵送で貸し出し。
 往復2千円かかるけれど、それでも転売ヤーから買うよりは安い。


 そして今月頭に届きました。

サンライズクロニクル.jpg


 さて、肝心の内容ですが、1977~2007年にサンライズが制作・協力した仕事内容をまとめたもの。
 つくりとしては、1997年に発売された『サンライズアニメ大全史』をリッチにしたような。


サンライズアニメ大全史 (タツミムック)

サンライズアニメ大全史 (タツミムック)

  • 出版社/メーカー: 辰巳出版
  • 発売日: 2022/02/17
  • メディア: ムック



 文章は氷川さんによる、当時のアニメ界・時世を合わせてサンライズの状況を語るコラムが何本か載っているのみ。
 期待していた・富野監督をはじめとする関係者へのインタビューは一切なかったですね。

 まあ、それは「サンライズ創業30周年企画『アトムの遺伝子 ガンダムの夢』」に集約しているってことでしょう。


 『クロニクル』だけあって、有名なTV作品はもちろん、店頭の販促で使っていたような作品も網羅されていました。

 個人的には、『噂の刑事トミーとマツ』のOP、サンライズが手掛けていたの知らなかった。



 トミーが怒るきっかけ、今では放送難しいだろうな……


 それと『Z』の意味が、ギリシャ文字で「6番目(年後)」と、「これで終り(ゼット)」って豆知識が書いてあって、知っていたような・初めて読んだような。

 VHD向け作品とか、時代を感じさせるものもあったり(『DEAD HEAT』)。
 サンライズ、『オバタリアン』をアニメ化していたのか…とか、『死にぞこない係長』なんてぼくは全く聞いたことが無い作品があったり(監督は、富野ファンならお馴染み杉島さん)。

 『The Impression of First GUNDAM』とかガンダム『グリーンダイバーズ』とか、「名前は知っているけれど見たこと(体験したこと)はないもの」も載っていて、そこらへんは有難かったです。

 時代を感じさせると言えば、「サンライズが社名変更 4月から『バンダイナムコフィルムワークス』に」のニュースが流れてきた時期だったので、「社名ロゴの変遷」は少し寂しかったですね。


 ちなみに巻末のスタッフ一覧には、「監修」に富野監督の名前がありました(ほかに高橋監督と飯塚正夫さん)。

 


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HBCラジオ『サンデーモーニングトーク』11月21日放送(ゲスト富野由悠季監督)文字起こし [富野監督関係]




 どうも。
 HBCラジオ(北海道のTBS系列)の朝6時50分から放送している『サンデーモーニングトーク』。11月21日放送分は富野由悠季監督がゲストで登場しました。

 月300いくら円払えばradikoで日本中どこからでも聞けるし、文字起こしはしなくてもいいかなと思っていたんだけれど…

 10分間の番組なので、一応残しておくことにしました。
 富野監督みっちり話されたので、10分間にしては文字起こし量多かったけれど…

 パーソナリティはクイズ大好き山内要一アナウンサー。
 では敬称略で、文字起こし。適度に入れている中見出しはもちろんブログ主が施したもの。


文化功労者の顕彰式で天皇陛下からかけられた言葉


山内:今週は機動戦士ガンダムシリーズをはじめ数多くの作品で総監督を務めて、今なお精力的に作品を送り出す富野由悠季さんにお話を伺ってまいります。富野監督、おはようございます。よろしくお願いいたします。

富野:おはようございます。富野です。よろしくどうぞお願いします。

山内:もうすでに行ってきたという方もいると思いますが、今月17日水曜日から北海道立近代美術館で待ちに待ちました特別展「富野由悠季の世界」がスタートいたしました。
展覧会私も見てきましたが、鉄腕アトムからGのレコンギスタまでですね、55年にわたる富野監督のお仕事をもう、ほぼ全て、見られるというような展示になっていますので、いろいろそのお話を伺う前に。

富野:はい。

山内:文化功労者、おめでとうございます。

富野:ありがとうございます。
あのー、これも本当ファンがいてのことですし、それから作品、それから作品外のことでもいろいろイベントや何かで協力してくれたスタッフがいてくれたからだという風に思っています。そういう意味では時代に押されて、そういう人たちがいてくれたおかげでの受賞、つまり総代として受けて参りました(この「総代」は16日・サツゲキでのトークショーでも言ってましたね)。
そして天皇陛下とも、お声を掛けていただいた時に、第一声が「(笑いながら)富野さん、あの『海のトリトン』が」ってきて…

山内:あっそうですか。

富野:はい。で、分かりました。あ、ご覧になってらしたんだなあ、っていう、そういう世代。時代がそういう風になったから、陛下のそういう言葉をいただいて。私は絶句しまして。何も話ができませんでした。

山内:へえ…

富野:というのは、まさか固有名詞が出てくるとは思わないわけですよ。だからありがたいと同時に、本当に幅広い視聴者に対してきちんとしたメッセージを送る作品が作れたんだろうか、っていうような思いもあったので、一瞬辞退したいとも思ったんですけれども。

山内:ほお。

富野:いや、文化庁からも言われたんです。これは応援団がいてくれて、ここまでのことを考えた時にって。それは顕彰しましたので、受けていただかなければ困りますって言われました。

山内:おそらくね、私もいわゆる団塊ジュニア世代なんですよね。いわゆるガンダム世代ですよ。

富野:そうです。

山内:そういった人たちがおそらく、いや富野監督にっていう声が上がったんでしょう。

富野 それは痛いほど感じました。つまり中央官僚から、まさに一般の方々まで、それから現在つまりリアルファンまでが、含めて、応援があったっていうことなので。お前だけ勝手にね、受賞面倒臭いから嫌だって言うな、っていう。ということ。

山内:(笑)。

富野:一番重要なことは、今までアニメの文化、ましてや巨大ロボットなんて文化のジャンルにも入ってないわけ。もう地の果て、へへ(笑)、ジャンルのものがこういう風に顕彰されたっていうことは、ジャンル全体とかアニメ全体が国家の目線から見てもやっぱり大きな地位に立って、社会的なメディアとしての位置付けっていうものを認識してくれたんだからだ、だから受ける。


「富野由悠季の世界」展について


山内:あの、今回の富野由悠季の世界についてもいろいろ伺おうと思います。
私も見てきましたがもう本当に壁の隙間ないくらいもう、だーっと展示物が並んでましてですね。 いわゆる根幹の部分とかもむき出し状態になっている作品展ですよね。今回私も拝見しましたけれども、

富野:全くそうです。そういうことです。

山内:これに関しては?

富野:基本的に展示物に関しては一切ぼくがコントロールしてません。それであのー、学芸員たちが結局美術館の学芸員でありながら、若い頃に子どもの頃にアニメを見ていたおかげで、っていうのが集結して今回展示をやったわけです。
だからぼく自身が、あ、この作品はこの時代にこういう風な形で見られていたんだとか、それから、何で自分はこういう風に思い付けたのかっていう、やっぱり一番根本的なところを見せておきたかった、っていう理由があります。
それが若い人にじゃなかったわけ。
ガンダムファンとか、それこそ歳をとっていく人たちに対して、実を言うとなんとなくの気分で巨大ロボットものをやったんじゃないんだよねっていうことをちょっと思い出しておいてほしい、っていうことが一番根幹にありました。
それはどういうことかと言うと、公共放送の電波を使っている。つまり公共に向けてメッセージ性ってのがある作品を作らなければいけないってことは、ぼくの中では基本的な哲学とは言わないまでもテーゼにしていた、っていう部分があります。

山内:はー。


「ニュータイプ」を設定してみたけれど…


富野:だもんで、どんなタイプの作品であっても、つまり近未来を全部輝かしいキラキラした世界だという風には思いたくはないし、それほど軽率にものを考えてはいけないっていう趣旨の作品があったりとか、ガンダムの場合には戦争の実相みたいなものがぼくの知っている第二次大戦の様相を転写することで、未来論というのを語れないのかなと思ってやった。
だからニュータイプ論みたいなことも設定してみたんだけれども、20年やって、世界中の偉い人たち・大統領レベルの人たちが皆オールドタイプだっていうことが分かったんで(ブログ主注:これもサツゲキのイベントで言っていました)、基本的にぼくに世界中の人間を感化する能力がないってことが分かったわけね。すごいでしょ?(笑)
世界中の人間を感化したかったわけ。

山内:はあー。

富野:それでニュータイプって言葉を思い付いて、それでドラマを作ろうと思うと、人間ってね、そのくらい驕りたかぶって物語を作るわけ。
ってやってるけど「お前のやってるのさ、巨大ロボットものだよね」ってそれでおしまいなわけ。だけどそういうものにこだわりました。
ハタチくらいまではただの、ただのガンダムファン、メカファンだったのが、35になると少しものの考え方が分かって、「ん、やっぱりこうだったのね」とか。だからなるべく資料としては生々しい資料を並べておいて、そしてかつて自分の記憶にあったものが、こういうレベルから始まってるからこういう風に分かりにくいんだ、こういうレベルから始まってるからこういう風に面白いんだ、っていうようなことも含めて、もうお前ら子どもじゃないんだからきちんとしろよ、と言いたいわけ。

山内:うーん。

富野:だからああいう展示にしたの。
それできちんとしろよって言ったのはどういうことかと言うと、あなたたちに子どもがいるでしょ、なんです。
子どもの世代に対してどういう風に大人っていうのが大人の態度を見せていくかという時に、今の子たちはもう本当にデジタル時代になってしまって、SNSを使って、それでクリックしながら何やってるか分かんないような子どもたちをどういう風にコントロールしていくかという時に、あなたコントロールしてる? してない? 教育してる? しつけしてる? してない? だろ。もうちょっときちんとモノを考えるとか、対象に対しての自分の姿勢ってのを正しなさいよ。
そういうことしていかないと、次の子たちが全部グレていって、要するに地球を汚染する、汚染源にしかならないんだよ、っていうことを「富野由悠季の世界」展では言ってますって。嘘です。わははは(笑)

山内:いやいやいや、メッセージは十分ね、伝わる世界になっておりますんで。是非ね足を運んでいただきたいと思います。まだまだ聞いていたいところなんですが、お時間ということで。ありがとうございました。

富野:いえいえ、こちらこそありがとうございます。




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  • 出版社/メーカー: 宝島社
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  • メディア: 単行本



 

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『KADOKAWAのメディアミックス全史 サブカルチャーの創造と発展』電子版を無料配布中、当然富野監督への言及もある社史 [富野監督関係]




 今回は情報のみ。

 現在、KADOKAWAグループの会社が運営している電子書籍ストア「BOOK☆WALKER」では、『KADOKAWAのメディアミックス全史 サブカルチャーの創造と発展』を無料配布しています。

 HPにあるあらすじ・内容には「ライトノベル、コミック、アニメというもっぱらサブカルチャーの分野でKADOKAWAが創造した価値とその分野でのメディアミックス戦略の意味を解き明かす」と書かれています。

 「BOOK☆WALKER」への登録が必要ですが、これで入手できるなら全然OKですね。

 私はさっそくもらって、でもまだ読む時間は無いので、「富野」で検索だけかけてみました。
 当然ヒットしますよね。
 
 「New type」創刊の話(表面上? は『カムイの剣』上映に合わせての創刊ってことになっているのか…)、

 「ガンダム」ノベライズの件(カドカワからのセールスではなく、サンライズから版元移籍打診あった)、

 逆シャア公開に合わせた文庫の「富野由悠季・ガンダムフェア」、

 ガンダムエースの創刊、

 などで富野監督の名前が登場しています。

 まあ富野監督関係なくても、アニメに興味のある人やあの時代の角川映画に思いのある人は・無料でもあるので、入手しておいた方が良さそうです。 

 今見ると悪くないんだよね、角川映画(アニメじゃなく実写)。当時のあの空気は、なんだったのか……


 この『KADOKAWAのメディアミックス全史 サブカルチャーの創造と発展』のプレゼント期間は今月末まで。これを無料で読めるのはありがたいな。



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「富野由悠季の世界」札幌開催記念特別上映会・劇場版『機動戦士ガンダム』富野監督舞台あいさつ内容要旨 [富野監督関係]




 昨日16日、「『機動戦士ガンダム』富野由悠季監督舞台挨拶付き上映」が開かれました。

 今日から始まっている「富野由悠季の世界」展の記念上映です。

 富野監督が札幌で舞台あいさつしたのは、たぶん劇場版∀以来。19年ぶり……

 まさか一人でトークするはずないので、「どなたが対談相手(か司会進行)を務めるんだろう」と思っていたら、まさかの最初から最後まで・観客から質問を受け付けて答えていく形式でした。

 司会は、劇場の職員さんが担当していました。

 では、内容です。走り書きしただけなので、ザックリした要旨です。


富野監督登場前~登場


 開始前に、スタッフからスタンディングオベーションの要請。
 サプライズで誕生日ケーキプレゼントがあることの告知。

 富野監督登場。素直にスタンディングオベーションする来場者。

 富野監督「立たなくていい、座れ!」
 俺(おお……これだよコレ……!)

 富野監督「なるべく簡潔に答えて、数多くの質問を受けるように努力します」

 文化功労者選出お祝いの花束贈呈。
 しかしちょっと遅れて、花束現れない。

 富野監督「無視して次に行く」「急げ!」(結局笑顔で受け取りました)

 富野監督「(文化功労者選出は)スタッフそして皆さんがいたおかげ。私は総代。カドが丸くなったので、皆さんが期待するようなコメントは出しません(笑)」


来場者からの質問1


Q、ニュータイプについて。NTの概念は。

A、ニュータイプを説明できなかったのがガンダム(シリーズ)。∀以降は描くのをやめた。現実ではオールドタイプの人間が大統領になったし、人類に絶望しているという言い方もできる。でもニュータイプを具体的にあげることもできる。藤井聡太さん。羽生さんのコメントでそう思った。 


来場者からの質問2


Q、F91で、ビギナ・ギナに花を付けた意図。

A、細かい部分に引っかかることが不思議。花が持っている共通認識がある。絶望したくない。


来場者からの質問3


Q、昔の作品も素晴らしいですが、現在の作品も素晴らしいと思います。劇場版Gレコの進捗状況を教えていただけるでしょうか?(なぜこの質問だけちゃんと書いているかと言うと、質問したのがぼくだからである)



A、ちょうど先週アフレコを終えた。年末までにはダビングを終らせたい。でも問題もある。信じてもらえないかもしれないが、コロナ禍でアニメが増えて、アニメーターが不足している。来年の6月までには5部作を終らせたい。奥さんからは絶対に言うなと言われているが、生きている間に終らせろと言われている(笑)


来場者からの質問4


Q、樋口監督のローレライなど実写映画に出演した理由

A、同業者に依頼されたら出る。現場を見たい気持ちもある。勉強になった、ありがたかった。


来場者からの質問5


Q、作詞する上で心掛けていること

A、「本来やってはいけないところ」という自覚を持ってやっている。これしか書けない、という絶望感の方が多い。子どもの時を思い出してほしいが、詩や短歌、俳句などを書けると思ったはず。自分は中学で「詩」を選んだが、その後高校で学ばなかったのでバチが当たった。
 本来書いてはいけない奴が書いている。作詞ができるとは思っていないが、富野展で展示しているものもある。「しょうがねえなハゲは」と見逃してほしい(笑)。


来場者からの質問6


Q、アニメ作品のバックグラウンドがアニメになっている(アニメを見てアニメを作っている)。後進の育成は。

A、(育成の)意識は毛頭していない。ライバルが増えるから。
「なんとなく作る」ことはやめた。アニメは「公」に向かって公開するもの。その意識を持っていると、後進に方向性を示すことになる。
日本のヌーヴェルバーグ(ブログ主注・たぶん松竹ヌーヴェルバーグのこと)は後進が生まれなかった。自己主張ではなく、みんなが喜んでもらえるものを作る。若い人に貰える楽しい作品を作る。「お前の個性」なんかいらない(この前に、富野ファンならお馴染みの「教育現場での個性あるあるは嘘」の話もしています)


質問終了


 約30分間のトークでした。

 富野監督「結局(答えが)長くなってしまった。でも60点くらいはつけられる」

 誕生日プレゼントのケーキ登場。




 司会の女性「最後のご挨拶をお願いします」

 富野監督「(司会が)最後の挨拶と言いました。どうせ私は来年死にますよ」 


 以上です。劇場版ガンダムは「見なくてもいいかな?」と思っていたんだが、結局最後まで見てしまった。

 背景を省略するためか顔のアップが多用されていたり、今の目で見ると作画的に辛いところもあるけれど、やっぱり見ると面白いわ。

 小学生の頃、「アムロの母親って浮気していて嫌だな…」と思っていた記憶があるんだけれど。
 今見ると、カマリアを乗せた車を・男が運転しているだけなんだよね。

 まあでも、それで分からせるってことでしょ。
 そこら辺が巧みですよね。

 ただ、画質悪かったなあ(笑)。絵がブレているシーンすらあったんだけれど。
 10年くらい前にリバイバル上映で見た時も、あんなに悪かったかな……


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『Anison Days』2021年11月5日放送分(ゲスト・GARNiDELiA)、Gレコ主題歌『BLAZING』言及部分文字起こし(富野監督のリテイク辛かった件) [富野監督関係]




 タイトル通り。発言者さんの敬称略。

 リテイクの話は、当時も何かのインタビューで語ってらっしゃいましたね。

 Gレコの話はないだろうと・期待もせずに見ていたら。
 「曲作りで苦労を味わった楽曲が…」とナレーションが流れてきて、「Gレコの話題来る!」と思ったよ(笑)。

 ではでは。以下から。


Na:巧みにニーズをとらえるGARNiDELiA。しかし曲作りで苦労を味わった楽曲が。

メイリア:『Gのレコンギスタ』っていうガンダムの作品の主題歌をやらせていただいた『BLAZING』って楽曲がありまして(笑)。あの、富野監督が監督された作品だったんですけれど、作詞もさせていただいて。そのリテイクがもう6回7回くらいあって。

森口:おー。

メイリア:1か月くらい1曲の作詞でかかっちゃったんですよ。私がデータで送ると、富野監督がここに〇つけて、ここはもうちょっと主人公の想いはこういう感じだから、もっとこいう心情を表現するような歌詞にしてください、みたいな。そのやりとりを永遠けっこう繰り返して。

森口:やっててめげなかったですか。監督もう…

メイリア:もう3回目ぐらいで無理かもしれないと思い始めて、もうなんかじゃあ監督書いてくださいみたいな気持ちになったんですけど。

一同:(笑)

酒井:そうなりますよね。

メイリア:分かんないよもうみたいな。分かんないよ、その気持ちみたいな。

森口:監督もきっと、打てばなんか響くじゃないですけど、何か出てくるかもしれないこのメイリアさんからはっていう可能性もすごく感じたんじゃないですか。

メイリア:そうだったんですかね。でもあの、ほんとにもう……もーほんとやだって思いましたね(笑)。

一同:(笑)

メイリア:もう絶対来ませんようにって願いながら。

森口:最後、こなかった時はどんな気持ちだったんですか?

メイリア:ヤッター! やっと解放されたって気持ちになって。でもあの、やっと認めてもらえたなと思って。すごいなんか頑張って良かったなとおもったんですけど。


 以上です。






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『伝説巨神イデオン』の音楽に関する発言を振り返る ※12月11日TV番組「この道わが旅~すぎやまこういち音楽の旅路~」富野監督コメント文字起こし追加 [富野監督関係]




 すぎやま先生が相変わらず愛想よく入っていらっしゃる。  
 「ああ、先生。井荻(麟)がよろしくって……」
 「なんだ? きょう来れないの? 駄目だねぇ。プロになりたくないってのわからんでもないが、それじゃあいいものなんて書けませんよ。あなた(富野監督)からもいっといてあげなさい。ファンに対して失礼のきわみです」
(徳間書店『「イデオン」ライナー・ノート―アニメの作り方教えます』から引用、カッコ内はブログ主)


 イデオンは色々と魅力のある作品ですが、OP・EDも含めて「音楽」もその魅力の1つだと思います。


 伝説巨神イデオンの音楽を書くに当たって、一番考えたことは、単に子供のためだけの音楽にはしたくない、ということでした。
(中略)
 イデオンの音楽は、バースのついたジャズのスタンダードナンバーの古い手法を取り入れたり、アメリカン・ポップス調のフィーリングで考えたりと、今までのアニメ音楽とは一風違った音楽作りをしたので、シンフォニックな面を強調した作品となりました。
(後略)
(株式会社日本サンライズ『伝説巨神イデオン記録全集1』から引用)

 サントラを聞くくらいのファンなら、このすぎやまさんのコメントには共感できるのではないでしょうか。


 富野監督がかつて語ったところによると、イデオンの音楽は『カルミナ・ブラーナ』をモチーフにしてほしいと依頼ししたそうです。


 音楽については、音響監督の浦上(靖夫)監督から、イデオンの曲はこれしかないということで、LPを1枚渡されました。それはカルミナ・ブラーナという曲です。それを、すぎやま(こういち)先生が受けて「あ、だったら全部分かった」と言ってくれた。ということで、全部決まった。テレビの時からそうです。プロは凄いなと思いました。それがあれば、そりゃがんばりますよというのが僕の立場でした。そういう意味で、しまったと思ったのは、「風呂敷広げすぎてしまってやばい」と(笑)。
(ASCII.jp『アツ過ぎる! サンフェスの開催前夜祭「イデオンナイト!」』から引用)


カルミナ・ブラーナ おお運命よ

カルミナ・ブラーナ おお運命よ

  • 出版社/メーカー: Sony Classical
  • 発売日: 2013/06/26
  • メディア: MP3 ダウンロード



カルミナ・ブラーナ 踊り

カルミナ・ブラーナ 踊り

  • 出版社/メーカー: Sony Classical
  • 発売日: 2013/06/26
  • メディア: MP3 ダウンロード




 イデオンは『弦がとぶ』などのBGMも良いですが、EDの『コスモスに君と』も名曲です。
 すぎやまさんの訃報で、戸田恵子さんもブログをアップされていましたね(「こすもすにきみと。」)。

 富野監督・すぎやまさん・音響監督浦上さんの座談会では、すぎやまさんは真っ先に『コスモスに君と』について触れています。

(前略)あの人が書いてきた、「コスモスに君と」という主題歌の言葉ね、あの詞を見てね、のったの。とてもいい言葉。

 それに答えるように、富野監督は次のようなことを言っています。

 「コスモスに君と」の曲をここで初めて聴かせていただいた時に、「あ、すぎやま先生っていう方はこういう風に、これで間違いなく全部がわかちゃったから後は何も言わなくていいや」っていうのがこちらにわかるわけですよ。
(株式会社日本サンライズ『伝説巨神イデオン記録全集4』から引用)


 この座談会でほかに興味深かった点は、

すぎやまさん曰く、富野監督は「わりと哲学的に物事を考える部分のある人」。

イデオンの音楽の基本に置いたのは、現代音楽寄りのクラシック。一番最初の時点で、オーケストラ音楽をもとにするということで2人の意見が一致した。

音楽自体が物語っているので、BGMとしては使いづらい面もあった。


 というところでしょうか。
 余談だけれど、この座談会読んでいたら、この年(1981年)に井荻=富野監督、をオープンにしたみたいだね。


 上の最後の「音楽自体が物語っている」については、CD『伝説巨神イデオン』のライナーノートでもう少し詳しく書かれています。


 富野監督いわく、「(すぎやま氏に依頼した)理由は明白であった。私たちは、明確に音楽を欲しいと考えたからだ。無論、自己主張だけがたつものでも困るが、かといって、BGM的な単なる雰囲気を創るだけのものは、必要としないと考えたのだ」

 ちなみにこのライナーには、すぎやまさんによる短い・各曲解説があって、その中で『コスモスに君と』については

 のって旋律を作ることができた、特に詩の中の「ふと」が心の琴線に触れた、と書かれています。
 また戸田恵子さんの表現力についても「さすがだなという感じがした」とおっしゃっています。


 もう1つ、ピックアップしておきたいところ。
 「デス・ファイト」って曲あるでしょ。戦闘シーンでよく使われている曲。

 あの演奏メンバー、田中清司さん(大野克夫バンド)や羽田健太郎さんなどが参加しているんだね。豪華だ…
 

 さて。
 私がイデオンの音楽で一番好きなのは、やはり「カンタータ・オルビス」です。

 資料を読むと、すぎやまさんに劇場版の音楽を依頼したのは1981年の11月25日(接触篇は82年7月公開)。この日、VTRやコンテを資料として渡しています。


 『イデオン』のテーマは、輪廻という言葉に代表されるように、やや仏教的なものじゃないかと考え、クライマックスのラストシーンでは大々的な生命賛歌をつくりました。「生命賛歌のためのカンタータ、オルビス」というのです。
(中略)
 アニメファンの方々にぜひオーケストラ・サウンドの豊かさ、楽しさを作ってもらいたくて、『イデオン』ではシンフォニーを中心に音楽をつくってみました。
(後略)
(徳間書店『ロマンアルバム・エクストラ51 伝説巨神イデオン』から引用)


 「カンタータ・オルビス」の歌詞はラテン語です。
 「オルビス」はラテン語で円・円運動の意味。 「カンタータ」は声楽曲のことなので、文字通り輪廻転生をイメージした曲名なのでしょう。
 
 スケジュールの話を続けると、年が明けて82年5月3日、BGM映画用総新作の打ち合わせだったそう。
 5月8日、富野監督によるすぎやまさんへのラッシュを見せながらの説明。午後1時から深夜0時まで打ち合わせ。

 8日に会議して、月末までに約130曲の作曲とアレンジだって! プロってすごいな…


 ここからは、2021年12月11日、NHKで放送された番組「この道わが旅~すぎやまこういち音楽の旅路~」での、富野監督コメントの文字起こしです。ざっくり・アバウト。

NA「富野監督はイデオンを作る時、ある注文をすぎやまさんにしたそうです」

富野監督「(イデオンの音楽でイメージしたのは)カルミナ・ブラーナっていう世俗的なカンタータって言い方があります。つまりカンタータってのはどういうことかって言うと、混声コーラスっていう、大コーラスが入る。
宗教的な雰囲気があってすごい。それでイデオンにはぴったりだ。つまり全滅作戦のお話を予定していたので。
それで初めて(すぎやまさんに)会った時に、本当に息をのんだんだけど、「あ、カルミナ・ブラーナね。はい分かりました」って。っていう返事だったの。「それでああいう雰囲気の曲になってるのね。で、それを今回ロボットものでやるのね」っていう部分を、本当にひと言で分かっちゃったの。
プロフェッショナルでやるにはこれだけの幅を持ってなくちゃいけないんだっていうことで、本当にビックリもしました」

NA「すぎやまさんの音楽は物語の結末に大きな影響を与えたそうです」
富野監督「幽霊オンパレードのエンディングシーンはぼくには描けなかった。あの曲(カンタータ・オルビス)がなければ。自分のオリジナルストーリーだけで映画を作れるってほどに自信があったわけじゃないの。そういう意味で言うとやっぱりあの楽曲に背中を本当に押されて、イデオンっていうのが作品として塊になったっていう意味では本当にあの、感謝していますね。
で、こういう話をしていると、今ふと思いましたけど、ここに(上の方)すぎやま先生が出てきて笑ってくれた(笑顔)」

NA「そしてED曲『コスモスに君と』は富野監督が作詞を担当しました」
富野監督「特にEDテーマの曲がものすごくぼくにとって好きだった。メロディーラインをぼくが聞きたいばっかりに書いている部分があったりして(涙ぐんでる?)。
(初めて聞いた時)出だし、ワンフレーズ聞いて涙が出ました」



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ここから見始めてもいけるかも『劇場版 Gのレコンギスタ III 宇宙からの遺産』 [富野監督関係]




 昨日、『劇場版 Gのレコンギスタ III 宇宙からの遺産』を見てきまして。



 見る前は、「面白かったら、ファン向けの感想書こうかな」くらいだったのですが。

 噂? によると、『閃光のハサウェイ』は新規の人にも好評だったそうじゃないですか。だったら今、ひょっとしたら

『劇場版 Gのレコンギスタ III 宇宙からの遺産』にちょっと興味あるな、

でもガンダムシリーズ知らないし、

熱心なマニアは鬱陶しそうだし、

そもそも劇場版GのレコンギスタのⅠもⅡも見てないし…


 と二の足を踏んでいる人がいるかもしれない。
 だから大丈夫ですよ、それでも楽しめますよ、ってことを書きたいと思います。



設定や固有名詞なんて無視


 そもそも、ぼくはTVシリーズも見ているし・Blu-rayも持っているし・これまでの劇場版も映画館で見ているけれど、

 それでも固有名詞や世界観設定、キャラ配置なんかを全部覚えている訳じゃないんですよね(記憶力の問題)。

 『劇場版 Gのレコンギスタ III 宇宙からの遺産』では冒頭、聞き慣れない固有名詞が続々出てくるけれど、そんなの分からなくて当然、大丈夫大丈夫。
 この映画の面白さには何の影響もない。

 冒頭にこれまでのあらすじがあった『シン・エヴァンゲリオン劇場版』、親切でしたね。

 熱心なファンはそれまでに前作を見返すのかもしれないけれど、ライト層の人だっているんだから。
 ぼく自身が・そのライト層で、記憶力も悪いから(2回目)、あの「振り返り」はありがたかった。

 
 『劇場版 Gのレコンギスタ III 宇宙からの遺産』はそんなものも無いのに、いきなり固有名詞を次々と圧縮セリフで出して、観客に理解させようっていうんですから、そりゃ無理な話です。

 分かんない、でいいんです。あなたが悪いんじゃない、作った人が悪い。

 見終わって『Gのレコンギスタ』の世界に興味を持った人は、公式アカウントが勉強みたいに専門用語なんかをたくさんツイートしているので、それを読んでみてください。



 でも大丈夫です、こんなの分からなくても十分楽しめますから。



そもそも『劇場版 Gのレコンギスタ III 宇宙からの遺産』から見て楽しめるのか?


 ほとんど・あるいはまったくガンダムや『Gのレコンギスタ(今後はG-レコと略しますね)』の知識がないのに、楽しめるのか?

 というのは、もっともな疑問だと思います。劇場版は全5部作、ナンバリングの真ん中ですからね。

 でも、人間の「補完力」って、すごい高いものだとぼくは思っています。


 そもそも、ほとんどマーベル作品なんて見たことないのに、『アベンジャーズ/エンドゲーム』だけ見た人いません?

 興味ないのに、彼氏の付き合いで嫌々スターウォーズシリーズのどれか1本だけ見た人は?

 プリキュアよく分からないのに、子どもの引率でオールスターズを見たお父さん・お母さんだっているんじゃないでしょうか。

 でもどれも「分かんないところは放置したまま」、それなりに楽しめたんじゃないですか? 
 あ、ごめん。スターウォーズシリーズはちょっと分かんないけれど……(笑)

 だから『劇場版 Gのレコンギスタ III 宇宙からの遺産』も、面白く見られます。分からないところはそのままで、楽しく見進められるものなんですよ。


 それでもしあなたがツイッターやっていて・「ガンダム初めてみたけど面白かった」的なことを呟いたら。

 たぶん「もっとGーレコを広めたい」って熱心なファンの皆さんがたくさんいて、「いいね」を推してくれる→あなたの承認欲求が多少満たされる、なんて副産物もつきます。

 で、「いやこれを見ないと」「じゃあ次はこれですね」とリプしてくる奴いて鬱陶しかったら、全員スナブロ(スナック感覚でブロック)しちゃえばいいんです。



キャラクターはカップリングで把握する


 あとね、各勢力が入り乱れていて、キャラの立ち位置を把握しづらいんですよ。

 公式アカさんが、この資料をあげていますけれど。

 


 別にガンダムファンでもない、「ちょっと興味を持っている」くらいのあなたは、勉強じゃないのに・こんなの覚えてられないですよね。

 ただでさえ「大まかに」4グループあるのに、さらにその中でも勢力争いして一枚岩じゃなかったり、「もとはAグループだったのに今はBグループ」みたいなキャラがいて、ややこしい。

 しかも劇中では、各グループを軍艦で呼び分けていることが多いんですよ(上記のツイートも、そのために各グループ・軍艦名を記していると思われます)。
 さらに各グループに所属している軍艦は・当然1つじゃないので、ますます覚えきれない。

 でもね、いいんスよ。理解できなくても。

 キャラクターを、カップル、またはユニットで把握しちゃえばいいんです。

 「こいつとこいつはカップル」「こいつらは三角関係の3人」とかで追っていけばいいんです。

 そこら辺の人物描写はね、富野監督マジ巧みで匠ですから。

 意識しなくても、すんなり頭に入ってくるはずです。



「出てくるメインキャラはほぼ全員バカ」だけ理解する


 ここまで読んでいただいた方は、「え、これで面白いの?」と思われるかもしれません。

 でもね、不思議ですけど、面白いと思います。見ると。しかもできれば劇場の大画面・大音量で。

 G-レコのメインキャラって、

ほぼ全員がバカで、

ほぼ全員が「自分(たち)は他人より優れている」と思っていて、

だから当然・逆に事態は「ほぼ全員の思った通りに進まない」し、

ヒロインの姫様は無鉄砲な「何でも見てやろう」だし(マルC小田実)、

全員がお調子乗りだから「よーし姫様に従うぞ」だし、

全員がお調子乗りだから「よーし俺たちも行くぞ負けてられるか」だし、

なんかこの世界にはタブーがあるらしいけれど、それも「盾に使う」ような奴らばかりだし、

「悪の黒幕」なんていないのに戦闘や争いは起こっているし、


 それがね、見ていて楽しんですよね。エネルギッシュなんです、キャラクターが。

 「こんなに好き勝手動きやがってバカどもが、うらやましい」ってなるんですよ。楽しい時間ですよ。



声優さんの声が耳福


 「耳福」って、「眼福」にちなんだ・俺の考えた言葉だと自惚れていたら、コトバンクに載っているな…なんだよ、すでにあったのか……「中日辞典」だけれど。

 で、ここからはちょっとマニアックな話になってしまいますが。
 声優さんの声がねーすげえいいんですよ。

 逢坂良太さんの底抜けな「天才」セリフも良いですし。逢坂さんと佐藤拓也さんの、「互いに褒め合いながら内心バカにしあう」掛け合いも良かったすねえ。

 もちろん主人公の石井マークさん・嶋村侑さんの声も心に残るんですが。

 中でも福井裕佳梨さんの声がねー。可愛いんですよ。特に、医者の隣の家を気に入った時の声、すっっっごく可愛くなかったです? ああ、可愛い。

 ロックパイの耳元でささやく、たかはし智秋さんの声はセクシーだし。あとさあ。TVで見た時は全く思わなかったけれど、ロックパイの戦艦の・役人みたいな館長、ホントに役人みたいで「声優さんってやっぱりすげえなあ」ってなっちゃった。

 中原麻衣さんもゾクゾクした。中原さんは実際のお顔が、ちょっとバララのイメージと被るんだよな。
 
 森のシーンでの寿美菜子さんも。ノレド人気高まりそう。

 そしてミシェル・ユミコ・ペインさん、あれだけパンチ強い声なのに、なぜ他のアニメでお見かけしないんだ!

 ……ちょっと筆が……もといキーボードが走ってしまったけれど、「声優さん、いや役者さんって素晴らしいな」と思っちゃいますよ。


 声優さんの魅力もたっぷり味わえる『劇場版 Gのレコンギスタ III 宇宙からの遺産』、ぜひ劇場でご覧になってはいかでしょう。



最後に、ファン向けにひと言だけ愚痴


 あ、以下ネタバレありね。







 あのさー。姉だって分かるシーンあるじゃん。あそこでさ、すぐアイーダのこと「姉さん」って言っちゃうの、早くない?

 いや、ベルリってそういう性格なのかも知れないけれど。
 
 好きだった女性が姉だと分かって・ショックを受けているはずなのに、すぐ「姉さん」って言える?


 その後に、悩みを独りで吐露するシーンあるでしょ。あそこを超えて、やっと「姉さん」と呼べるんじゃないのかな。

 今回の映画、満足だったけれど、このシーンだけはちょっと疑問でした。

 あ、あとここまで読んでいただいた方には分かるだろうけれど、冒頭の固有名詞が次々出てくるシーンも、ちょっとモヤモヤした(笑)。
 

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富野監督が語ってきた高畑監督(高畑勲展での富野監督「特別講演会」、今日から7月18日までネット配信中) [富野監督関係]




 どうも。

 本日6月25日から、福岡市美術館さんが

【高畑勲展】富野由悠季氏 特別講演会オンライン配信

 をYouTubeで公開中です。7月18日まで。





 アップされている動画は、6月20日に福岡市美術館ミュージアムホールで行われた講演会の模様。
 来月18日まで開かれている特別展「高畑勲展―日本のアニメーションに遺したもの」関連企画として開かれました。

 前半だけですが、約27分もあります。誰か文字起こししておいてくれないかな…


 さて、富野監督と高畑監督・宮崎監督の接点と言えば、ハイジや赤毛のアンまで遡るでしょう。

 その後は、富野監督が高畑監督・宮崎監督のことを話しているのはけっこう目にするけれど、逆は見かけません。まあ、ぼくが追いかけていないだけだろうけれど……

 宮崎監督がガンダムに触れたのは、大昔にこのブログで書いたこれ(「17年前のぼくは、宮崎が庵野について語っている文章を読みながら、富野のことを考えていたのだった」)しか知らないな。

 だからこそ、押井監督が「宮さん、よく富野さんに電話しておしゃべりしていたからね。宮さんと富野さんって実は仲良しなんだよ。」と話されていた時にはビックリしたし。



ロマンアルバムでの高畑・富野対談


 富野監督と高畑監督と言えば、真っ先に思い浮かべるのはガンダムの『ロマンアルバム・エクストラ』における対談でしょう。2人の対談って、これだけじゃないのかな。他にある?

 この対談の中で印象深いのは、

「TVアニメが映画になる途端、実写畑の監督が拍を付けるために出てくる(ブログ主注・大昔の話。『未来少年コナン』も『海のトリトン』もこのメにあっている)」
「TVにおける人種コードの問題」

 の2点かな。富野監督がちょっと恐縮しているのか、個人的には読んでいて・あまりスウィングしていないと感じる対談でした。



富野監督が語る、名作劇場参加への意義


 今回アップされた講演会でも語られている『ハイジ』や『アン』に参加して学んだこと・糧になったことは、過去にも語られています。

 例えば2013年産経新聞文化面の「テレビ還暦」に富野監督が登場した際は、担当者がコーナーに入りきらなかった話として、富野監督の「宮崎さん、高畑さんと出会い、アニメを映画として作っている同世代の作り手がいると知って、命拾いした」という言葉を紹介しています。

 また『アニメーション監督 出崎統の世界』でも、


アニメーション監督 出崎統の世界 ---「人間」を描き続けた映像の魔術師

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僕は宮崎駿、高畑勲という人 たちとも出会うことができて、その仕事の下働きをやらせてもらいながら、コンテの総直しもされています。


 と、今回と重なる内容を語っています。

 まあコンテの総直しはね、映像でおっしゃっていますが、自分もするようになっているので…大ベテランのコンテも直して、当のご本人から色々書かれているので……


アニメの仕事は面白すぎる 絵コンテの鬼・奥田誠治と日本アニメ界のリアル

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 『∀ガンダム記録全集1』では、今回の映像では出てこない話題でしたが、アニメ業界以外からのスタッフを取り入れることについて、


アニメ業界でこれを今までやってきたのは宮崎駿さん高畑勲さんだけです。それをお二方だけにやらせておくのは、酷ですよ。


 と話しています。



高畑監督没後


 しかし、富野監督による高畑監督への言及が増えたのは、2018年に高畑監督が亡くなってからでしょう。
 ちょっと探しただけでも、下記の通り。


そして、劇を作るというのはこういうものだということを高畑監督から教えてもらったという重みってすごいことです。リアリズムというのはアニメでもあるんですか? と聞いたことがあります。高畑さんの答えは、「石があると避けるよね。シナリオにそう書いてあるんだから、絵コンテも避けるように描いてください」と。(『公研』2020年8月号

高畑勲監督は日常会話を使いながら、劇をステップアップさせるテクニックを持った業師(わざし)でした。(アキバ総研アニメ業界ウォッチング第63回



 今回の映像で語られている「動きのないシーンをどう持たせるか」については、特に2019年11月の「KOBECCO」におけるインタビューでも詳しく書かれています。
 未読の方は、是非読んでみてはいかがでしょうか。


 また高畑監督没後のインタビューの中でも一番多かったのが、「高畑監督は師匠だった」内容ではないでしょうか。
 下の記事とか。

富野由悠季が語る『ガンダム』のリアルを生んだ“高畑勲イズム” 「高畑さんは僕にとっても師匠」

 ネットを掘れば、まだ結構残っているんじゃないのかな。


 ちなみに今回の映像で、個人的に一番嬉しかったのは、富野監督が『赤毛のアン』のOPを絶賛していることですね。

 ぼくも大好きなんです。
 グリーンゲイブルズにやってきたアンの弾む心情を、見事に映像化したあのOP、ホントに素晴らしいですよね。 



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6月にトゥエルビ(BS12)で放送される『ザブングルグラフィティ』を語る [富野監督関係]




 6月13日にトゥエルビ(BS12)で『ザブングルグラフィティ』が放送されるので、それを機に初見の人向け・また視聴済みの人にも読んでもらえるような一文を、残しておきたいと思います。



 これだけ長年ブログ書いていて、あんまり『ザブングルグラフィティ』に触れたことなかったな…

 『ザブングルグラフィティ』は1983年公開。TVシリーズ終了からおよそ半年後に公開されました。
 『ドキュメント 太陽の牙ダグラム』『チョロQダグラム』との同時公開です。

 作品自体もそうだけれど、「チョロQ」って時代を感じさせるね…10円玉でウィリーさせようか……


 TVシリーズ全50話を84分にまとめた…と言っても、いくら富野監督の編集が巧みでも・そんなことできるはずもなく、キャラクターの「躍動感を追った」ような作りになっています。

 ですから初見の人は「ストーリーを理解しよう」などとはせず、ただただ「キャラクターの行動を楽しむ」見方がおススメです。

 富野監督自身、『戦闘メカザブングル大全』における大塚英志さんとの対談で、


1年分のテレビバージョンをまとめて見せようと走ったら、『~グラフティ』はまさしく「Just Runnning!」だったんだから……。


 と、この映画の核心をひと言で語っております。

 そう、『ザブングル』では「走る」がテーマです。

 『ザブングル記録全集』4巻では、富野監督は以下のように記しています。


ジロンもラグもエルチも走ったが、僕も走り、結局、それにつられて2スタも走りまわって、終わった


 2スタとはサンライズ第2スタジオのことで、『ザブングル』以前には『ボルテスⅤ』や『ダイモス』を、『ザブングル』後には引き続き『ダンバイン』『エルガイム』などの富野作品を制作しました。

 この、制作陣を振り回すくらいに走ったキャラクターたちに焦点を当てたグラフィティ=直訳じゃ「落書き」になっちゃうな…なんだグラフィティって……
 回想集? 名シーン集? まあそんな『アメリカン・グラフィティ』的な作品が(ホントにそうか)『ザブングルグラフィティ』です。 

 もっとも当時の製作発表懇談会では、富野監督は「シリーズの後半をメインに、ストーリーが一応わかるようにした上で(中略)キャラクターにスポットを当てます」とおっしゃってはいますが。

 まあでも、普通の映画のように・ストーリーを追うことを、あまり重視しない方が楽しめると思います。

 劇場版に限らず、『ザブングル』は走る・動くキャラクターたちの生命力がウリですから…

 
 最近では少なくなりましたが、自作に厳しい評価を下すことが多い富野監督も、『ザブングルグラフィティ』には好意的な発言をしています。

 上記の大塚さんとの対談では、「本当にね、『ザブングルグラフィティ』は上手くまとまってましたね」と言っていますし、

 『ロマンアルバム・エクストラ 戦闘メカザブングル』では下記のような言葉が並んでいます。


あんなにイモっぽい作品だったけど、そのいいところをこうやってすくいあげると、かくもグラフィティになっていくのか、という感動すらあります。「グラフィティ」の話はメチャクチャとんでるし、絵も、アニメーターには申しわけないけど、あまりうまいとはいえない。でも、多少崩れていようがへただろうが気にならない。気にさせないくらい、作品自体にパワーがある。圧倒的なパワーがね。


これはもう、うぬぼれです。笑ってくれていいんですけど、ホント、この上なき愛すべき作品だ、ただのダイジェスト版とはちょっと違う。このやり方ってのはまねされるだろうっていう自信があるんです。最近フィルムに接すれば接するほど、この思いは強くなっていく。もう、圧倒的に大好き。我ながら、よくぞここまで惚れぬいたって感じです。


 とまで語っています。よほど愛着がある作品なのでしょう。

 TV版を見ている人には、TVシリーズとの相違や、「トロン・ミランが!」(逆に未見だと、「幻のトロン・ミラン(関西地区で)」ってなんだ? となるわけですが…)を楽しむことができますが、まあ「記憶の確認」みたいな見方になっちゃいますよね。

 未見の人には「ストーリーはよく分からなくて、あっという間に終わっちゃったけれど、なんか元気出てきた!」と視聴後に思ってもらえたら、富野監督ファンとしては嬉しいかな。


 ちなみに富野監督の自著『だから僕は…』では、『ザブングルグラフィティ』について、


映画にする上で、新たに描き加え、描き込んだ画面もないし(角川スニーカー文庫版320ページ)


 とか書いていますが、もちろん新作カットはあります。だから富野監督ファンほど、富野監督の言葉を信じられなくなるんだ(笑)。


 それと無責任な視聴者である私は、「キャラの動きを追った編集を楽しめば良いでしょう」とおススメしていますが、制作側は当然それ以上のことを狙っています。

 当時のプレスシートには、


「人気に後乗りして、興行成績の安定のみをはかるような企画者たちの体質に対しての反逆」
「映画は重く、もっともらしいものであるという、過去のタテ思考の人々への反逆」

 などの言葉が並んでいました(DVD『ザブングルグラフィティ』ライナーより)



 また、メタ的な発言も(「そう簡単に死ぬかよ! アニメでさ!」)含めてユーモラスなシーンがあった『ザブングル』。
 『ザブングルグラフィティ』にもそのテイストは当然あって、一番視聴者にインパクトを残したのは、おそらく着色がされていない「これが動撮だ!!」でしょう(未見の方は、ぜひ今回の放送でご確認ください)。

 このシーンは後年、2013年のTVアニメ『帰宅部活動記録』1話目で、「これが原撮だ!!」とパロディで再現されています。


※AmazonPrime会員なら1話目無料で見られます。該当シーンは23分過ぎ。


 しかしトゥエルビは最近、長井龍雪作品やサンライズロボット系OVAを放映したりと、アニメに力を入れてきていますね。

 ボトムズの総集編OVAなんて、今回放送されなかったら見返すことなかったかも。OP・EDがプラモだったの、すっかり忘れてた。


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ザブングルグラフィティ.jpg


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WOWOWプラス『伝説巨神イデオン 接触篇/発動篇 【アニメ術】』の富野監督インタビュー内容要旨 [富野監督関係]




 スカパーのWOWOWプラスで、2月に放送された『伝説巨神イデオン 接触篇/発動篇 』。合わせて、富野監督がインタビューに答える『アニメ術』も併映されました。

 その富野インタビューの要旨です。
 有料チャンネルだし、5月にも再放送予定なので、そのままの内容は載せません。

 全部見たいファンは、契約してください、ってことで。




 では以下要旨です。どうぞ。


 「公開されてから少なくともこの40年の間にイデオンのファンっていうのもいるわけです。そういう人たちに向かって今更何かを言う、言う必要がないくらいにファンの方は理解してくれている」

 「(『イデオン』の仕事が来た時は)次の仕事が来て良かった、それだけです。企画書っていうのは既にあったわけですけれども、そういうものが気に入る気に入らない一切関係ないんですもん。
そうなったらこういう嫌な言い方をします、巨大ロボットものを2本ぐらい重ねてできなかったらプロじゃないだろう、それだけです」

 「1クール目は本当に苦労もしたけれども、やはり新しい方向性のものができるかもしれないとは思った」

 「メカを作画するというスタッフが、ガンダム以上に定着した時期。メカだから嫌だよっていうのは、ガンダム時代はまだアニメーターにあったんです。というのがほとんどなくなってしまって、億劫がらずに作画してくれた。
 と同時にもう1つイデオンの時に褒められるのは、メカデザインっていうのがガンダムほど複雑じゃなかったので作画がしやすかったというのもあります」

 「(タイミングの良い動きなどを)ワンカットの中でポンってやってくれちゃうっていうアニメーターが何人か出てきたわけです。で本当に何人かがやっぱり出始めたということが、それ以後のこの種の作品を作る上で圧倒的戦力になっていったんじゃないのかなという風に思ってます。
 対抗意識を持っていた、宮崎アニメが動き始めたということもやっぱり大きな要因としてはあったということは言い添えておかなければいけないことです」

 「(劇場版は)本当は作りたくはなかったという気分はあります。
 劇というのは起承転結がある、あってお客さんに納得してもらうものなのが劇作として考えたら0点と言うしかないんだよね。という風に思ったから」

 「20年目ぐらいの時に接触篇を見た時に正直ちょっとびっくりしたことがあるのは、そうは言うけれどもカスカス(?)、話は分かるかもしれないっていう見方になっているっていう風に、それは現在でも自惚れています」

 「自分の一生だけを考えれば、アニメの世界にいて良かったなという風に思ってます。というのはアニメの世界にいるおかげで実を言うと自分のエリアっていう部分での本音を吐き出しているのがあるので、言ってしまえば僕が人殺しとかテロをやらないですんでたっていうのはものすごく自覚しています」

 「本当にめんどくさいんだけれども僕の世代なんです、僕の世代と僕のような気質だったんで、だからガンダムでありイデオンを作れたんであって、やっぱり今にして思うんだけど他の人には作れませんね」

 「スポンサーから叩かれるし、局のプロデューサーからてめえ死んじゃえって言われるし…だから時代がかかせたんじゃないの。僕みたいなやつが好きにやらせるとああなるし、好きになってやったにしてもアニメでもイデオン止まりなのよねって」

 「例えばイデオンっていう作品を作った富野さんっていう監督がねって、『未知との遭遇』のスピルバーグと同じぐらいにね、力のある監督なんだよって言えたはずなの。
 そういう言葉が絶対に出てこないっていうのは、そういうことを言う奴はどこにもいない。で、それだけの話なの」

 「褒めるのはガンダムを作った富野という部分でしかない。いやいや俺ガンダム全部やってないんだけれども、20年前に作るのとっくに辞めてるんだけれども、だけどガンダムの富野だもん。未だに」

 「本当に人間ってそのくらいね、趣味の指向性って狭いんですよ。そういう意味ではまさに力不足で、『未知との遭遇』ぐらいにファンを獲得できるように作っておければよかったけれども、悔しいけどそういう風には作れなかった」

 「映画論とか文芸論的な、自分で評価してほしいっていう風に本当にこの40年間思ってましたけれども、そういう風潮は全く出てこないというのはなぜかと言うと、今言った通り巨大ロボットものだからなんです。
 巨大ロボットものにそういうメッセージがあるなんて絶対に思わないわけよ、映画評論家と言われている種族の人たちには。現にトム・クルーズが出てるわけじゃないし。
 トム・クルーズが声当ててればおそらくイデオンはあっという間に違うでしょう。っていうのが映画の世界なのよ」





 「巨大ロボットアニメだって言うレッテルを貼られているからイデオンっていうのはこうやって生き延びてるんで、もうちょっと生々しかったらやっぱり袋叩きになってたろうなと思います。だって徹底的に隙がないんだもん」


 要旨は以上です。

 例えばカマリアの声を倍賞千恵子さんがあてたからと言って、そんなに強い影響を与えたのかな?
箔がついたとは思うけれども…




 ところで全く話題が変わって、余談なんだけれど。
 萩尾望都さんの『一度きりの大泉の話』、ホント面白いよ。




一度きりの大泉の話

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少年の名はジルベール

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【電子版限定特典付】 少年の名はジルベール (小学館文庫)

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 大泉サロンについてはもう1つ、作家さんが書いている新書もあるけれど、ぼくはスルーでいいかな。

 あの本、『一度きりの大泉の話』を読むと、書名にしている漫画家の一方には、一切話を聞いていない本ってことになるよね…その件について取材NGにしている漫画家名を・書名に入れてもいいんだな……




 IMG_20200730_015522.jpg


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機動戦士クロスボーン・ガンダム メカニック設定集 (角川コミックス・エース)

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「『爆装』している機体だってある!」(『逆シャア』のアムロ)だと思っている人が読む記事 [富野監督関係]




 どうも。

 前々から、1つ記事にしたいなと思っていたことがありまして。

 富野監督の特長の1つに、「黒歴史」を代表に(この言葉が富野監督の創作か否かは・難しいところではあるけれども)、独特の言葉使いがあると思います。
 「黒歴史」以外にも、「ニュータイプ」とか。

 で、全く話題になっていないけれども、『逆襲のシャア』に出てくるアムロのセリフ「爆装している機体だってある!」も、独特なセンスだと思っていました。

 ぼくは『逆襲のシャア』を見るまで、「爆装」という言葉を知りませんでした。


 「爆装 意味」とGoogle検索すると、トップに


爆装とは - Weblio辞書 名詞 航空機に爆弾を搭載すること。


 と表示されます。

 ちなみに手元にある大辞泉(第1版)で「ばくそう」と調べても、「曝葬 死体を山地・原野などに、空気中にさらしておく葬方」しか載っていません。

 「飛行機の整備士になりたかった」(読売新聞2017年8月13日)人で、戦闘機にもおそらく知識があるであろう富野監督が、「爆装」の本来の意味を知らないわけがありません。

 それでも、語感の良さや・「観客に伝わるだろう」と、アムロに「爆装」と言わせたのだ、この言葉センスよ……という記事を書こうとして、ちょっと思いとどまりました。


 本当に「爆装」なのか?

 ここがぼくのライターとして優れている所なのですが(仕事くれ)、念のために「アムロ 爆装」でGoogle検索すると、5740件ヒットします。

 ガジェット通信の記事「1988年『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』編 押井守の映画50年50本」でも、


アムロに「爆装している機体だってある」と言わせた上で、


 と書かれています。


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 もう間違いない。「爆装」だ。
 ただここが、長年ライターとして食べているぼくの……略、仕事くれ。


 娘から電子辞書を借りて、「ばくそう」を念のために調べてみた。

 
 明鏡国語辞典(第2版)は「爆走」しか出てこない。

 で、広辞苑(第7版)で「ばくそう」を調べると、


爆傷に同じ


 と書かれている。……うん?

 導かれるまま、「爆傷」を調べると、


火薬・爆弾・砲弾などの爆発によって受ける外傷。爆創


 ……これだ! あのシーンで言われているのはまさにこの状態、「爆創」だ。「爆装」ではなく「爆創」だったのでは。


 いやいや、これは勘違いするよ。
「機体も爆創がある!」とか言ってくれたら、「爆創」を(知らなくても)想像できるかもしれないけれど、

 「ばくそうしている機体だってある!」と言われたら、(その言葉を知らなくても・実際そうだったように)「爆装」だな、と思っちゃうでしょ。

 
 ここらへんが富野監督独特のセリフ回しと言うべきか…


 勘違いしていたのはぼくだけかと思ったけれども、先のガジェット通信の記事もあるし、

 「アムロ 爆創」でGoogle検索すると、


検索条件と十分に一致する結果が見つかりません。


 と表示されます。

 あなた達も「爆装」だと思っていたよね、ね?
 


 ちなみに新明解国語辞典(第7版)で「ばくそう」を調べると、下記の言葉が載っています。


博捜 たくさんの文献などを根気よくあれこれ調べること


 まあ今回調べたのは、「博捜」ってほど根気よく調べたわけではありませんけれども。


 おあとがよろしいようで。


※追記

 ツイッター上で、「Blu-rayの字幕では『爆装』になっていますよ」とご指摘いただきました。

 Blu-ray持っているのに、字幕あるの忘れてた…(そもそも買って、特典映像しか見ていなかった)。

 じゃあ脚本上も「爆装」になっているのかな。

 ちなみに、「直後でジェガンが爆発しますが、爆装したままだったミサイルポッドが原因になっている」とのご指摘が併記されていました。

 たしかに「爆装」しているのがそのジェガンのことだと、直後の「言わんこっちゃない」に繋がるんですよね。

 やっぱり「爆装」なんだろうか。

 言葉(というか漢字)で、あのシーンの見方がちょっと変わってくるな。


2022年10月28日 さらに追記





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機動戦士クロスボーン・ガンダム メカニック設定集 (角川コミックス・エース)

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「富野由悠季の世界」展、青森会場で見た内容の備忘録(そのまま個人的オススメポイントにもなっている) [富野監督関係]




 どうも。

 「富野由悠季の世界」展。
 福岡会場は急遽フリーになった後でそれどころではなく、静岡はホテル予約までしていたのに新型コロナで飛行機飛ばず。

 不貞腐れもしたけれど。やっと、青森会場で見ることができました。2日間で7時間いた。

 内容はタイトル通り。箇条書き。順不同。


1、大学時代に脚本・演出・撮影した実写短編『二つの場所』常時上映。

 悩む男と、男を励ましつつも最後は力強く歩き始める女。キャラクター造形には、後の富野作品の萌芽が垣間見えるようで面白かった。

 んで、女が襲われるカットさ……。『羅生門』ですよね?(笑) さすがに太陽は映してなかったけれど。 


2、トリトンのストーリーを変えたことで・虫プロのスタッフから「袋叩きにあった」ことについて、音声ガイドで「フェイクニュース」と断言

 これは…ビックリしましたね(笑)。
 パンフレットによると(貧乏人には2千円高い…)、音声ガイドも富野監督が手直ししているそうなので、ご本人の言葉と解釈していいんでしょうね。

 「袋叩き」が具体的に・どんなことかにもよるけれど。

 「虫プロからもう出入り禁止だと言われた」(朝日新聞インタビュー「ガンダムへの出発点(ラララの時代)」)とか、
 「虫プロシンパから、徹底的に……それこそ10年以上です、口をきいてもらえませんでしたから」(SF JAPAN VOL.3冬季号)とかおっしゃっていたのは、富野監督ご本人なのですが(笑)。

 どういう心情の変化なんだろう。


3、ライディーン企画書に「イデー」の文字。

 この頃から。


4、劇場版ザンボット、台本まであった。

 台本用意されるくらいまでは進んでいたんだ。


5、劇場版トリトン、富野監督やる気だった? 富野監督による簡単な企画書? あった。

 『キャラクターランドVol.2』のインタビューでは、吉田豪さんの(劇場版トリトンについて)「当然、何も知らなかったわけですよね?」という質問に、富野監督は「はい」と即答しているんですよね。
 だから、この展示物を見た時も少し驚きました。


6、グフのデザイン原案は富野監督、そして大河原さんが修正

 あの、長刀背負っているグフのデザインね。

 これは…何が重要かと言うと。ぼくが以前に書いた記事の中で触れた、「ガンダムが背中にサーベルを背負っているのは、佐々木小次郎のイメージから来ている」話。

 いやー。あのグフのデザインも富野監督なら、ホントにガンダムも佐々木小次郎をイメージしていたの、あるかもしれないな。

 ちなみに富野監督自身は、『時代劇入門』の中で、春日さんの質問に対して「そうです。もちろんです」と即答しています。
 

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7、イデオン発動篇アフレコ台本に書かれている、ある走り書き。

 某作曲家さんへの愚痴が。ついでに前作の作曲家さんにまで(笑)。


8、対デレンセン戦闘シーンのコンテあり、欠番内容判明

 放送当時さあ…。「あの戦闘シーン分かんねえ」からの、「新規OP、カット部分が使われているな」となって、繋げた有志もいたよね。
 なんかもう、懐かしくて。

 デレンセンが変形した部分が、カットされていたのか。ベルリの「小手先で変形云々」のセリフで、フォローできるという考えだったんだろうな。


9、宮崎監督を追ったNHKのドキュメント番組への言及

 スタッフ向けの資料にあった。宮崎監督も別パートのコンテを参考にしている、ナレーションに誤魔化されてはいけない、など。

 さるベテラン演出家さんが著書で、『∀ガンダム』参加時にコンテが直されたことへの不満を書かれていたけれど、それへのアンサー・コンテを直すことの理由が明記されていると思う(『映像の原則』にもあるけれど)。


10、劇場版『G-レコ』演出ミーティングメモに、「1の成績悪ければそれっきり」の赤字

 スタッフへの喝なのかもしれないけれど、やっぱりその可能性もあったのかな。


11、永野さん設定画

 永野さんの設定画、書き込みが面白くてついつい時間をとられてしまう。

 アムの胸があるとも書かれていたんだけれど、え……


12、『ダンバイン』の1話目。ショウが寝ることについて、ショウも視聴者も「異世界を承認するための時間」と肯定的な説明文

 これ書いた学芸員さん、おそらく富野監督が「ショウを寝かせたのは失敗だった」と言っていたのを踏まえての説明文でしょうね。


13、トカマクを撃墜したの、コンテではダーナっぽいか?

 「【ダンバインファンの皆さんへ】誰がトカマクを殺したか」を書いた人間としては、該当シーンのコンテは興味深かった。 
 明記されていなかったけれど、演出意図を汲み取ろうとすると・マーベルっぽいな。


14、黒歴史鑑賞体験

 4面全てキスシーンに囲まれた時は、おじさんなんか照れた。


15、ZZタイトル案

機動戦士ZZガンダム
機動戦士ガンダムZZ
ガンダムZZ
モビルスーツガンダムZZ

の4案あって、富野監督は機動戦士ZZガンダムに蛍光ペンを引いていた。


16、『闇夜の時代劇』での解説文

 あの忍者は、富野監督自身ではというのは、かなり鋭い指摘でした。


17、エルガイムタイトル、『スパイラル・ガラ』から『グレイヨン』へ。そして『グレイヨン』の頃から「ヘビーメタル」だった


18、動線にある巨大なシャガールの絵に圧倒された。


19、ジグ・マックのデザイン案に、「こんなの飛ぶか」と富野監督のセルフツッコミ。


20、歴史を持たない新興都市に歴史を偽装する侵略者が舞い降りて「変な戦争」を戦う

 説明文、どれも興味深かったけれど、『F91』のこの説明はおおっとなった。


21、「ディアナ」誕生の設定が読める

 土重改良、植林・穀物開発。


22、「かぐや姫」「とりかえばや」とあり、最後は「花咲か爺」だったとは

 会議メモ楽しかった。


23、『∀』ラストシーンコンテ。

 ディアナ様食事シーンで、「リングあり。why I don't Know」の文字。
 ソシエが自転車漕ぐシーンでは、「スカートの方がいいか」と。最初、スカートじゃなかったのか!

 あのラストシーンはエンドレスで上映されていて、3回も見ちゃったよ。大きい画面で見る機会ないしね。
 あそこ、村田さんの「わーーーっ」って叫び声がいいんだよなあ。ホント良い。


 ざっと羅列しただけで、こんなところですね。


 ところで、最後に。

 あのー。非常に自意識過剰で、我ながら気持ち悪い話なのですが……


 書くの躊躇われるのですが…

 『∀』ラストシーンの展示で、説明に

「奇跡の6分と称される」「奇跡の6分と呼ばれる」って2回書かれているのですが。

 
 あのー。……えー。

 最初に称したのも呼んだのも、私だと思うのですが、そこのところいかがでしょうか……

 たぶんあのシーンの分数を測って、シーンごとに説明してブログなりなんなりで公開したのって、そしてその文章の中で「奇跡の6分間とも呼べる」って書いたの、私なんですが……

 自惚れていいんでしょうか。それとも偶然の一致で、先達がいらっしゃるのでしょうか……



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「富野由悠季の世界」展・富山会場の富野監督×細田監督対談、YouTubeで配信中 [富野監督関係]




 「富野由悠季の世界」展【スペシャル対談 富野由悠季監督×細田守監督】/富山会場開幕記念 in 富山県美術館が、今月4日からYouTubeで配信されています。未見の方は、下の動画からYouTubeの該当ページで見てください。




 12月7日午前2時の段階で、まだ7千回再生にも達していない…
 富野監督と細田監督の組み合わせで、どういうことなんだ…

 まあ詳しい内容は、実際に見ていただくとして。


 富野監督と細田監督は対談したこともあるし、

 富野監督は細田作品に対して好意的な評価をしていることが多いから。

 例えば
 「『時をかける少女』の印象に関して言えば、基本的に悪くなかったですからね」とか、

 「富野由悠季:『おおかみこどもの雨と雪』を異例の大絶賛」など。

 だから結構噛み合った会話になるだろうな、とは予想して見始めました。


 また、『サマーウォーズ』のパンフに、
 細田監督は大家族が舞台となっている作品として『ザンボット3』を例に挙げていたらしいので(らしい、というのは・ぼくは実際にはパンフを見ていない)。

 『ザンボット3』の話になるのか、と思っていたら。富野ファンとして印象深かったのは、『ダイターン3』の話に時間を割いていたことですね。


 富野監督が『ダイターン3』のユーモアに苦心したことは、今までも何回か語っているけれども。

 例えばムック『キャラクターランド』における吉田豪さんとの対談では、


『ダイターン3』では、手を変え品を変え作ってみたけど、そんなのは2年、3年も続けられない。死んじゃう


 と振り返っています。

 まあ、『ダイターン3』を「ギャグ」と言うところに、「ぼくとは考えが違うな」とか思ってしまいますが(笑)。

 どなただっけ…大昔にさ、たぶん『ニュータイプ』で「ユーモアとギャグの違い」を書いていた方がいて。エッセイのコーナーだった記憶があるから、とりさんかゆうきさんだよな、たぶん。記憶あやふやだけれど。

 まあ、意味もなく体が爆散したり、死んだり、今のアニメで言うと『おそ松さん』はギャグアニメ。
 ぼくの中では、『ダイターン3』はユーモアですよね。ギャグではなく。

 1話に見られた軽妙洒脱さが、途中の回でも数回見られたらな…


 話が逸れた。

 「ダイターンに四苦八苦した分、シリアスなガンダムは楽だった」ってのは面白い話でした。


 でも富野監督は、その後ザブングルやエルガイムの前半では・コメディ路線に再度挑戦していたはずだし。

 それにもう、『キングゲイナー』や『Gのレコンギスタ』は・もはやシリアスとかユーモアなんて区別できない、魅力的な混然一体さを醸しているからね。


 そういやGレコと言えば、今回の対談でさあ。

 富野監督が「ガンダムを作らなくて20年経つ。『ガンダムの富野』はとっくの昔に死んでいるはずなんです」みたいなことを、「G」と書かれた帽子をかぶって言っていて、ちょっと悲しくなっちゃったよ。

 いいじゃん、「ガンダムの富野」なんて。
 もはや縮小再生産が止まらないガンダム世界なんて、富野監督には狭すぎる。

 
 もうガンダム以外の作品をどんどん作っていただきたい。Gレコだって、ガンダムの看板がなければ、もっと売れていたかもしれないよ?


 あと今回の対談で印象深いのは、ファーストガンダム1話における、「シートを外すシーン」の話かな。

 あの見過ごしてしまいそうなワンシーンに、富野監督がそれほど意図を込めていたとは。

 ということは、ですよ。


 「ガンダムを覆っているシートを外す」で思い出すのは、『逆襲のシャア』のオープニングシーンじゃないですか。
 チェーンがシートを外して、タイトルがバーンと出ますよね。

 今回の対談を聞いてからだと、あの印象的な逆シャアの冒頭シーンって、ファースト1話のリフレインなのかな、と思っちゃいますね。「アムロ最後の物語」だから、ガンダムの1話を再現したのかしら。


 それと、最後の「子育ては親育て」の話ね。

 『バケモノの子』はまさにそんな話の一面があるし、細田監督へのサービスだったかもしれないけれど。

 今必要なのはむしろ、(したいけれど)結婚も子どもを持つこともできない、「かつて子どもの頃にガンダム見ていた大人たち」へのメッセージだと思うんだけれど、そこは富野監督、興味ないのかな。
 視点はいつも子どもに向いているからなあ…
 興味ないだろうな…



 最後にこの動画、期限書いてないけれど・期間限定じゃなくアップされっぱなしなのかしら。






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小説 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(上) 新装版 (角川コミックス・エース)

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「清水銀行Presents 富野由悠季×藤津亮太 静岡に語る in サンライズ」備忘録 [富野監督関係]




 どうも。

 「カミーユの名前って、カミーユ・クローデルから来ていたんですよ」くらいを書いていた10年以上前が懐かしい…

 もう誰もそんな内容じゃ、2度とこないだろこのブログ。

 そんなわけで今回は、説明なし。不親切な内容にする。


 今日、11月8日まで期間限定で公開されている「清水銀行Presents 富野由悠季×藤津亮太 静岡に語る in サンライズ」を見ました。




 「富野由悠季の世界」は10月23日で入場2万人達したのに、この動画は視聴回数4000回いってないのか…

 そんなもんだよな…何故俺が富野展行けないんだ……ぶちぶち……


 
 この動画の備忘録です。ザックリした箇条書き。


1、カミーユという名前のキャラを作っている立場として、ロダンは気に入らない。

2、静岡での展示は生真面目。

3、ザンボットで静岡(焼津)を出したのは、トリトンの影響。

4、トリトンの漁船の絵は富野監督が書いた(1話かな…)

5、舞台を静岡にしたのは、小田原にはしたくなかった。知りすぎているから。あと、駿河湾は相模湾より広いから選んだ。

6、逆シャアの時に発作的にインド行っていた。インドを知らないから。

7、インコの鳴き声入れたのはその成果。

8、藤津さん「シートン動物記→ハイジに入ったのが、調べること、その土地を知ることの大切さに気付いた、演出家としての転機の1つだったのでは」。富野監督「その通り」。




9、宮﨑さんからもらったハイジの設定図、腹が立つ。小屋が平地に建ってない(笑)。

10、コンテマンにはロケハンの写真回ってこなかった。

11、チェコとVガンロケの記憶は別個になっている。嫌な記憶。例のバイク戦艦スポンサー重役。

12、バイク戦艦のカウンターに東欧が必要だった。

13、見世物としての処刑(ギロチン)。

14、飛行場からバイカル湖まで車で2時間、ずっと白樺林。

15、実際に行って、キンゲで助かったことがある。バイカル湖で見るお月さまはキレイ。月はなぜこんなに低いのか。

16、リーンの翼の失敗。沖縄には行くべきだった。

17、20年若ければGレコで、ブラジルにロケハン行ってた。

18、Gレコは駿河湾側から見た富士山。

19、あの富士山は2回か3回噴火している。

20、日本海側でノレドは待っているだろう。境港で。

21、声優・井荻麟。演じた感想は「別に」。しかし、だめだ、素人の声は使えない。訓練していない声が聞こえてくるのは気持ち悪い。

22、松田聖子はアイドルの最低線。最高は山口百恵です(笑)。

23、コロニーは頭上に街あるのは気持ち悪いとも言われ、描いてもらうの大変だった。

24、Gレコは「嘘八百のリアリズムはここまでやるだろう」。畑で育てている野菜も決めている。

25、Gレコでは「宇宙生活者は麻を大事にする」ところまで描いた。潰しがきくから。あと万能だから。




26、バイストン・ウェルは難しかった。まだ何もやっていない。

27、映画ハリーポッター。技術が行き過ぎている。精度が良いのが、どこまで正しいのか?

28、上記に関連して。『麒麟が来る』、当時の人はこんな満月は見ていないだろう。

※『麒麟が来る』、ぼくもたまに妻と付き合って見ているんだけれど。
もう10年以上前、撮影がフィルムからカメラに移行した時点で、画面的には時代劇って決定的に不利になったと思っており。鮮やか過ぎるんだよね。鮮明になったせいで、リアリティが完全に失われた。
だから逆に、『麒麟が来る』の1話目で(当時には無いような)色鮮やかな着物とかで徹底的にカラフルな画面を作っているのを見た時に、「いっそこっちに振り切っちゃうのはアリだな」と個人的には思ったけれど。


29、4畳半が出てくるアニメ嫌だった。巨人の星やオバQ。

30、(長浜監督ですよね?)「名前は知りません(笑)」。

31、『どろろ』の担当回見た。本当にひどい。杉井ギサブローがよくOK出したな、と。杉井さんがコンテチェックしてないのも分かっちゃう(笑)。

32、日本アニメーションに行かなかった理由。世界名作ものへの学習能力がなかった。もう1つ、あの2人(高畑・宮崎)のいる所へ行ったら潰される。

33、長浜さんの言ったことを全部やったうえで、全否定する。

34、大島に住んでいたこと。ホンダのN360に乗っていた。それからホンダ77。





35、タツノコでは徹底的に無視された。『いなかっぺ大将』の時、笹川さんに「これダメだよね」と言われた。

36、地方性について。細田監督にはヒントを咀嚼できる土着性がある。

37、『海獣の子供』は理知的すぎる。『天気の子』より作品的に優れているのに、人気は『天気の子』ほどない。

38、コロナ時期もあまり変わらなかった。デスクワークだから。

39、2本シナリオ書いて、さらに3本目の企画を考えている。『卑弥呼大和』はその3本目。

40、畿内説は馬鹿な話。でも新刊読んだら、それが北九州説でしっくりきた。でも(説としては)傍系。


最終結論 「邪馬台国」はここにある

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  • 出版社/メーカー: 展転社
  • 発売日: 2020/07/20
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41、ラストシーンは決まっている。Gレコみたいなもの。でも真ん中が決まっていない。

42、元気に死ぬには、死ぬまで意識持っていたい=ぼくの場合は新企画を考え続けるしかない。

43、『2001年宇宙の旅』みたいにしたい。訳分からないけれど凄いよねえ、みたいな。

44、映画界の馬鹿どもに、「好きな映画作ってんじゃねえよ」って言えるような映画作りたい。


 以上です。

 邪馬台国、どこにあってもいいんだけれど、「住民全員が隠している」みたいな陰謀論はちょっとご勘弁願いたいな…




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小説 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(上) 新装版 (角川コミックス・エース)

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