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キッズステーションで「サンライズDX」が始まるので、見たいサンライズOVAの話をしよう(懐古) [アニメ周辺・時事]

 えー、こんばんは。マクロスF2もISもパチスロになるんですか…オタク狙い撃ち。

 さて。ネットではちょっと前から情報が出ていましたが、キッズステーションで10月から番組「サンライズDX」が始まります。

 公式HPによると、


ロボットアニメを中心に、時代を越える数々の名作を生み出したサンライズの80~90年代OVA(オリジナルビデオアニメ)作品を中心に、毎週2時間でお届けする「サンライズDX」が10月よりスタート!

 
 とのこと。

 キッズステーションは昔、ぼくがCSも見られる環境になったこと・娘がちょうど園児だったこと・当時は月額料315円だったこと、の3要因が重なって契約したな。

 おそらくはオリジナルのメインコンテンツである幼児向け番組『ハッピー! クラッピー』がクボジュン(久保純子さん)やチハルー(新山千春さん)だった頃。デカいスポンサーがついてた頃ね。
 あと『テレタビーズ』とか、アンパンマン見てたわー、子どもが。

 その後、娘が大きくなったのと、料金が値上がりしたこと(現在は648円)、何よりぼくが見たい番組がないことで解約しました。

 しかし「サンライズDX」開始を動機に、また契約しようかと考えています。

 さてOVAと言えば、おっさんのぼくには一際思い入れが強いアニメ媒体であります。
 何せTVや映画のように「もともとあった」訳ではなく、「誕生を知っている」存在ですから。『アニメV』も買っていたなー。だから学研派なので、「OAV」と表記したいところですが。

 私的OVA史観は、もしよろしければ「OVAの歴史まとめと『バブルガム・クライシス』」をお読みいただければ幸いです。

 さて今回の記事は、「サンライズDX」開始を記念して、サンライズ産のOVAで(もう1度・未見に関わらず)見たい作品をピックアップがてら紹介しようという趣向です。

 ちなみにOVAって、

1、オリジナルもの
2、原作付き
3、TVアニメの総集編
4、TVアニメの新作・外伝

 の4種類に分かれると思うのですが、サンライズは圧倒的に3、4のタイプが多いですね。
 TVアニメ作品のファン向けOVA。

 だからTVシリーズを知らないとキツイ作品が多いのは、まあ仕方ないのかなー。
 ではまいりましょう。

 
 『銀河漂流バイファム カチュアからの便り/集まった13人』
 サンライズ初のOVA。基本はTVシリーズの映像。TVシリーズのバイファムは本当に名作だと思う。「サンライズDX」では完全新作の「消えた12人」も放送して欲しいなあ。


 『装甲騎兵ボトムズ』シリーズ
 ボトムズのOVAはたくさん(14本)あるので、もう全部やってくれ。個人的には『孤影再び』が好きです。キリコがピュアすぎ。
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 ちなみにキッズステーションでは「サンライズDX」の先行放送として、9月に『ビッグバトル』が放送されます。


 『機甲猟兵メロウリンク』
 ボトムズの世界観による、キリコが出てこない作品。
 AT対人間の戦闘で、結構面白かった記憶あるんだけれど・全く覚えてない。これはもう1回見たい。


 『ダーティペア』シリーズ
 ダーティペアはねえ、特定の世代のアニメファンにとっては、特別な思い入れのある作品だと思うのですが…ぼくにとってはダーティと言えば土器手さん、土器手さんと言えばダーティ。中原めいこさんはきまぐれORの主題歌も歌っていたし、今ならアニソンファンの支持をもっと受けていたかもね。ご本人が望んだかは分からないけれど。
 ちなみにぼくは以前、タイバニについて「これまでバディものアニメがなかった、コロンブスの卵」みたいなことをエラソーに抜かしていたけれど、なんでダーティペアのこと忘れていたんだろう…
 OVAに話を戻すと、原作にあった超能力者設定を復活させた『ノーランディアの謎』も、本来はTVシリーズの最終2話のはずだった『ラブリーエンゼルより愛をこめて』も見たい。
 『FLASH』は…まあ放送されたら見ます…
 いや、監督は望月さんだし、FLASHに不満があるんじゃなくて。土器手キャラで、頓宮さん・島津さんボイスじゃないと拒否しちゃうんだよ、心が。


 『蒼き流星SPTレイズナー ACT-3 刻印2000』
 ACT1と2は総集編なので別にいいけれど、新作の3だけもう1回見ようかな。まあ「TVシリーズでちゃんと見たかった」の思いがつのるだけなんですが。


 『重戦機エルガイムI ペンタゴナ ウインドウ+レディ ギャブレー』
 『重戦機エルガイムII フェアウェル マイラブリー+ペンタゴナ ドールズ』
 『重戦機エルガイムIII フルメタル ソルジャー』
 フルメタルソルジャーのみ完全新作なんだけれど、正直これはどうでもいいというか。見るけれど。TVに出てこない13人衆が判明する以外、あまり見所ないからなー。
 それよりかTVシリーズファンとしては、1と2の・あのくだらないオマケ映像をもう1回見たい。
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 あ、ダンバインはスルーです。ガリアンは微妙。あとガンダムシリーズは、オマエラどうせ見ているだろ? ってことで除外します。


 『クラッシャージョウ 氷結監獄の罠』
 『クラッシャージョウ 最終兵器アッシュ』 
 2作とも未見。滝沢監督だし、是非見たい。

 
 『闇夜の時代劇』
 コレ、「富野由悠季・今西隆志編」はTV作品扱いで、「高橋良輔・今西隆志編」はTV未放送なのでOVA扱いなんだよね。
 まあ、ぼくの住んでいる北海道では『正体を見る』も放送されなかったから、『闇夜の時代劇』全体がOVAと錯覚しちゃうけれど。
 「サンライズDX」ではTVもOVAもまとめて、4話全部放送して欲しい。


 『FREEDOM』
 カップヌードルのCMと連動した、大友克洋さんキャラクター&メカニックデザインの作品。
 ぼく、これは途中でリタイアしちゃったんだよな。今更、わざわざレンタルショップで借りることはないけれど、放送されたら見る。
 「サンライズDX」は80~90年代が中心らしいから、この作品は含まれないのかな?

 
 以上です。キッズステーション、「サンライズDX」以外にもう1つくらい、見たい番組あればなー。

 ちなみに9月から放送始まる番組では…

 『SHIROBAKO』は未見でHDの中にあって見終ってないし、電脳コイルも河合荘もIS2もさばげぶっ!も面白かったけれど、「もう1回見るか」とはならないしな。

 ニャル子さんって見てなかったから、アスミスさんの声に聞き入るか…? 




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ご存知かもしれませんが、明日深夜の「漫道コバヤシ」のゲストは安彦良和さん。『ORIGIN』の話します、たぶん。 [アニメ周辺・時事]

 ちょこっと更新。

 タイトルが全て。

 CSのフジテレビONEで放送している「漫道コバヤシ」。

 フジテレビのHPから引用すると、


 マンガ&アニメ大好き芸人ケンドーコバヤシが大好きなマンガをダラダラと語る漫画専門番組『漫道コバヤシ』。

 
 そんな番組です。漫画家さん本人が出演することもよくあるようです。

 DVDも3巻まで出ている…

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漫道コバヤシ 巻二 [DVD]

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漫道コバヤシ 巻三 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: よしもとアール・アンド・シー
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 今までのゲストはジャンプ系の漫画家さんが多い気がするけれど、次回(初回放送は明日深夜)は安彦さんです。

 まあCS放送なので、見られる人は限られますが。

 
 ぼくはプロ野球ニュース見るために、フジテレビONEは契約しているんだなー。
 

 

富野を知るにはこれを買え


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『Gのレコンギスタ』(Gレコ)24話感想・レビュー。シリアスの中にユーモアある描写が紛れ込む絶妙な回。 [アニメ周辺・時事]

 もう随分と時間がたっていますね、Gレコ終ってから。

 どうしても書きたかった24話『宇宙のカレイドスコープ』について書いて、あとはテメエのブログ記事を卑下たっぷりに振り返って、Gレコ関連はひと段落かなー。

 また、Gレコ放送前のブログに戻ろう。

 本当は「ベルリは天才ゆえに周囲の人を不幸にさせる」(主にマスク)って記事を書きたいんだけれど、これには他作品のエグザンプルを示さないと説得力が生まれなくて。
 でもぼくには映画『アマデウス』くらいしか思い浮かばなくて。

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 ハチクロとか読んでいたら、関連付けて記事にできたかしら。誰か書いてくれ。

 さて、24話について・どうして書きたかったかと言うと。
 シリアスとユーモラスな部分が同居している、職人技の腕をコレデモカと見せ付ける回だなあ、と思ったもので。

 まず冒頭、バララが衆目の前でマニィを褒めて、しかし耳元では「私はいっぱい良い思いをさせてもらったから、大事にするんだよ」と囁くところが、もう「うわっ」っとなるじゃないですか。

 しかもこのシーン、クン・スーンはバララをちょっと睨み付けているんだよね。自分達のMSを無視して・マニィの活躍だけを褒めるのが気に食わないのか、それとも女の言葉の裏を読んでいるのか。

 そしてユグドラシルに搭乗したら、「あの小娘をなぐり飛ばして、マスクに嫌われるのもイヤだが、何もできない女だと思われるのはもっとイヤだ!」ですよ、バララ。もう女って分からない。

 この複雑さに富野好きは震えちゃうんです。簡単に心情や内面を説明できる人間(キャラ)なんて存在するか!

 一方、マスクとマニィは軽くイチャつく。
 
 マニィは「ベルリと友達になってください!」とマスクにお願いします。それなのに次回では、ベルを殺そうとするんですよ。女って分からない!

 マスクは「ベルは権力者になる」と仲直りを拒否します。
 偏見だなーとも思いますが、でもマスクの立場からすると・キャピタルタワーの運営長官の息子とアメリア軍総監の娘が結びついているって、脅威ではあるんですよね。

 で、ここで例の。カバカーリーとユグドラシルの追いかけっこ? ですよ。

 「しつこい」と思った方もいるでしょうが。ぼくも少し思ったけれど。
 でも8秒ほどの描写なんですよね、アレ。

 おそらく他の様々な描写が圧縮されているため、「え、ここでこんなに尺を使うの?」感が生まれるのだと思います。

 まあユーモラスな場面ですよ。

 マスクとベルリの和解の芽が無くなった緊張する場面の後に、このシーン。
 緊張と緩和なんでしょ、「お笑い」の秘訣は。よく知らんけれど。

 でさー。この次、あえて書くまでもないんだけれど。

 ユグドラシルの進行先にカシーバ・ミコシの絵が入ってきて、逆にカバカーリーは薄くなっていく、この場面変換の繋ぎはホント自然に見ちゃうけれど、すごいよな。テクだよなー。

 カシーバ・ミコシの中ではノレドが法皇様に金星の様子を話している。やはり「ナグ」同士。設定はどうした。

 この後はクリムとミックの新MSや、月勢力の様子、アメリア軍の思惑などがギュウギュウに詰められて語られる。

 勿論その中でも。
 もうツバメ(マルC・平塚雷鳥)のことしか考えていないマッシュナーとか、ミック「サラマンドラには、耐熱フィルムのコーティングをしてもらいましたから」などの伏線がしっかり張られている。法皇様がないがしろにされているのも、短い描写で分かる。

 また、クンパが「戦争をしたがる地球人というのは、腐りきっている」と心の中で呟きますが、「オマエは戦争を望んでいたんだろ!」とツッコミたくなります。

 クンパ、アーミィ「僕らが求めた戦争だ!」
 ジット一団「戦争を知らない子供たち

 
 場面がメガファウナ側へ。

 顔のパックをしているステア。コックピットで大きなおにぎりを食べているラライヤ(口はしにご飯つぶ付けている!)。
 この回、ここらへんの「息抜き」描写が絶妙なんだよね。

 そしてアルケインがフルドレス装備。
 話跳んじゃうけれど、もう先に言っちゃう。

 このさー。「ドレス」を付けた機体で、アイーダは父親の死を目撃しちゃうわけじゃない?

 スルガンの立場からすると、「ドレスを身にまとった娘を前に」死ぬんだよね。

 安いドラマかもしれないけれど、好きよ。そういうの。
 恥ずかしがらずに書いちゃうと、鋼鉄のウエディングドレスを着た娘が傍にいて、死ぬにしても・総監少しは良かったよね、って。

 姫様もこの後、「フルドレスって、眩しいんだから!」って言うし。娘が眩しい花嫁姿になったんだから。

 さて話を戻して、メガファウナ勢の出撃前。

 ベルリ「長距離からの狙撃なんて、パイロットを殺すだけですから」

 これを今後、バララがするわけです。

 そして。
 アイーダさまからついに、ベルリへお許しの言葉が出ます。



 カーヒル大尉のことは、もう、あなた「は」忘れていいわ。 
 
 
 くう。さすが姫様。「カーヒル大尉のことは、忘れていいわ」とは言わない。

 まあベルも元気なフリしただけかもしれないけれど、この後2人で見合って微笑むシーンもあるし、ここが完全な和解の描写なのかな。

 メガファウナ艦内、ステアはなんで自分の髪の毛の匂い嗅いでいるんだ? 癖? 長いことシャワー浴びれてないのかな。

 で、ユグドラシルの樹木ビームによる大量虐殺が始まります。

 この戦闘シーン、富野ガンダムで「ビームが破られます」なんてセリフを聞くとはね。笑っちゃったよ。パリーン。

 この次々と人が死んでいく戦闘シーンにおいても、ラライヤにおいてかれちゃうリンゴくんなんて、和めるシーンを一瞬挟んでいる。
 こういうところです、この回が好きな理由。

 ユグドラシルに突っ込むアルケイン。姫様のバイザーに、テンダービームが写り込んでいる! この描き込み、痺れるね。

 で、ユグドラシル撃墜。
 脱出ポッドが排出されたけれど、爆発に巻き込まれたので・バララは死んだものだと思っていたら。

 富野がインタビューで、「24話でバララを生き延びさせているのは」とか言っているし。

 ええええ。じゃあアレン・ブレディも生きていると思っていいですか?

 あとさー。

 ユグドラシルが爆発を始めた状態になってから、アイーダパパが死ぬって、なんかこう、どうみんな? 意地悪いよね。この描写。
 戦闘真っ盛りの時に殺してあげればいいのに。

 しかもアイーダさまは「お父様は本当に停戦を信じていた…」って泣くんだよ。

 いやいや、お父様は艦隊戦の指示出しているし。長期的には騙し討ちする気だったよ? 

 なんだコレ。人間が分かり合えるなんて幻想だ! 親子の間でさえ。

 しかしこの回、シリアス一辺倒になっていなくて、本当に好みの回です。


   

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『海のトリトン』が『青いトリトン』名義のオリジナル版で刊行! [アニメ周辺・時事]

 富野ファンにはお馴染み、『海のトリトン』。

 もともとは『青いトリトン』だったものが、TVアニメと同じように漫画も『海のトリトン』に改題されました。

 ちなみにアニメ化され、アレコレの経緯があって・富野は「虫プロからもう出入り禁止だと言われた」わけですが、その「アレコレの経緯」については下記をお読みください。

 http://tominotoka.blog.so-net.ne.jp/2013-07-09

 で、来月、オリジナル版が「初刊行」されます。

青いトリトン 《海のトリトン オリジナル復刻版》 上

 以下、amazonの内容紹介。


 巨匠・手塚治虫の名作ロマンが、「青いトリトン」名義の《オリジナル版》で初刊行!
 手塚先生が自ら描いた“幻”のアニメ『青いトリトン』用絵コンテ・2種も初公開!!

 巨匠・手塚治虫が壮大なスケールで描いた海洋冒険SFロマンの名作=「青いトリトン」。のちに『海のトリトン』としてTVアニメ化(72年、富野喜幸氏の初監督作品)され大人気を得たことでも知られる同作品は、1969年9月1日から1971年12月31日まで「サンケイ新聞」紙上に、1日1ページの形式で、2年以上も連載された大長編です。このたび、初出原寸大&オリジナル版のまま、「青いトリトン」名義の初の単行本として、ついに刊行実現!

 連載終了後の初単行本化(72年 秋田書店サンデー・コミックス)の際に「海のトリトン」と改題、内容もカット改変された本作品は、その後、全集での収録にあたってほぼ新聞連載どおりに戻されましたが、初出オリジナルの姿を知る人は少なく、各バージョンそれぞれの個性を検証する意味でも、このたびの初復刻には大きな意義があります。

 今回は、新聞連載時の原寸大、1回=1ページの形で収録のうえ、これまでの単行本では活字に置き換えられていた手塚先生による貴重な手書き文字のセリフも、そのまま再現。連載時の毎回のヘッダー(タイトルロゴ+イラスト+回数ナンバー)に、掲載年月日・曜日も添えて、日刊新聞連載のフォーマットを忠実に再現。当時の読者と同じ感覚で読む「トリトン」は、ファンにとって、未知なる新鮮な体験となることでしょう。

 さらに、手塚先生が自ら描いた、“幻”のパイロット版アニメ『青いトリトン』(虫プロ商事制作・71年10月完成・カラー・約8分)の超貴重な絵コンテの、現存する全ページ(14P、63Pの2種)を初公開収録(上下巻に分載)。ファンなら決して見逃せない、まさにA級の秘宝です。《初版完全限定》につき、お見逃しなく!!

 B5変型判・ソフトカバー/全2巻/各・約470P  (C)2015 手塚プロダクション 出版協力:産経新聞社


 以上です。

 パイロット版は、手塚オフィシャルHPの説明では


後に『海のトリトン』として名を知られることになる作品ですが、このパイロット版の時はまだサンケイ新聞に連載されていた時のままのタイトルが使われています。パイロット版というよりもすでに完成している作品の予告編、といった雰囲気でピピを助けるためにトリトンが怪獣と戦うアクション・シーンが短いカットの積み重ねで描かれています。またこのパイロット版のためにトリトンには新しい念動力という力が与えられています。


 とあります。コンテはちょっと興味あるな…

 ちなみに今回のオリジナル版の中身は、こんな感じのようです。

青いトリトン 《海のトリトン オリジナル復刻版》 上
青いトリトン 《海のトリトン オリジナル復刻版》 上
青いトリトン 《海のトリトン オリジナル復刻版》 上

 富野は原作について「イントロダクションで終っていた」とか色々言っていましたが、今回の出版、興味はわきますよね。
 
 そういえば話題変わりますが、イデオンの接触篇&発動篇パンフが、デジタルで発売されますね

 まあアマゾンでは、1円から売っているけれど…
映画パンフレット 「伝説巨神イデオン 接触篇 発動篇」 総監督 富野喜幸

 でも、ぼく持ってないし、古本触りたくない潔癖症だし、欲しいな…



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ぼくが『結城友奈は勇者である』にすごく期待して、やがて尻すぼみしていくまで。 [アニメ周辺・時事]





 さて今晩は。

 今回はGレコの話はお休みにして、昨年末に終了した『結城友奈は勇者である』を話題にします。

 ぼくがこれまでしてきた『結城友奈は勇者である』関連のツイートを掲載して、それに補足を入れる形式で記事にしました。

 いやー、途中までは期待パンパンだったんだけれどなー。
 では、スタートです。


坂井哲也 @sakaitetsu · 10月25日
勇者であるはどういうアニメなの? マジで見ていいのかな?

坂井哲也 @sakaitetsu · 10月25日
闇落ち気配もある親友、黄色い髪の先輩、謎の敵、変身…ううっ。

坂井哲也 @sakaitetsu · 10月25日
ただの萌えアニメだと思っていたけれど、コイツ化けるかも知れん。

坂井哲也 @sakaitetsu · 10月25日
コレ原作あるのかな…

坂井哲也 @sakaitetsu · 10月25日
まどマギってあまりハマらなかったけれど、やっぱり一過性のアニメだったとは言えないかも。
さてお休み。

坂井哲也 @sakaitetsu · 10月26日
結城友奈、オリジナルかー。
2話まで見た。タイトルに騙されそうだけれど、今期レースで差す可能性あるで(Gレコは抜かしてください)。

坂井哲也 @sakaitetsu · 10月26日
結城は皆さん見てないのかな? ぼく、どうしてもまどマギの影がちらついて、3話目で誰か死ぬんじゃないかと結構真剣に見たんだけれど…気楽に見ていいアニメなのか?


 とりあえずここまで。
 1・2話見て、萌えアニメ・日常系アニメ(まあ変身するけれど)なのか、それともシリアスに転がるのか、戸惑いながらも楽しみ始めました。
 
 「おっ、展開をちょっと掴みきれないぞ」っていうのが、スレたアニメファンであるぼくには心地良い戸惑いでした。

 何より、先行作品である『まどマギ』の明らかに影響下にありながら、その二番煎じというより・「まどマギを利用してやる」感があるのが、非常に興味深かった。

 視聴者が『まどマギ』を連想するのを承知の上で、「その連想を逆手にとって」スタッフが物語を構築しているのではないか、と感じたのです。
 そしてそれは、新しい試みだとも期待しました。

 3話目でマミさんと同じように、部長がどうにかなるのでは? と思ったのは、ぼくだけじゃないだろ?

坂井哲也 @sakaitetsu · 11月2日
うーん結城、爆発しそうでしきれないなー。
でもこの場合の爆発って「誰か死ぬ」って意味なわけで、このまま何か起きそうで何も起きないのも、アリっちゃアリ。今回フラグ立てから、次回で方向性分かるな。

坂井哲也 @sakaitetsu · 11月8日
卍解ならぬ満開。

坂井哲也 @sakaitetsu · 11月8日
アイツだけ満開しないという(笑)。
しかし今回の結城、最終回みたいなテンションだったなー。この後どうするんだ?

坂井哲也 @sakaitetsu · 11月8日
しかし「死」をマクガフィンのように扱っていて、かなり面白い造りだなー。


 アイツってのは、一人だけ満開しなかった夏凜ちゃんのことですね。
 これらのツイートは、5話の「困難に打ち勝つ」が終った頃かな。

 すごい楽しみにして・そして実際に楽しんで見ていた。
 
 この頃でもまだぼくは、「変身・アクションをトッピングに添えた日常系アニメ」のセンを捨てていなかった気がするなー。
 

坂井哲也 @sakaitetsu · 11月14日
ついにぼくのTLでも結城が盛り上がるか?
Gレコ抜かせば今期、一番語る値がある作品だと思う。
RTしたまとめでも名前が出てくる通り、まどマギ抜きには語れないところで、評価が分かれるだろうけれども。
(※注・「RTしたまとめ」とは「『結城友奈は勇者である』が目指すもの」のこと。)

坂井哲也 @sakaitetsu · 11月21日
先週分の結城(みんな、ゆゆゆって言ってるね)見た。本当に面白い。ラストのセリフ「時間はいっぱいあるんだ」に、悪い予感しかしない(笑)。

坂井哲也 @sakaitetsu · 11月21日
スパロボのスフィア持ちを思い出すけれど、でも「必殺技のその後」を描くアニメって記憶にないなあ。

坂井哲也 @sakaitetsu · 11月21日
「この技を使ったら死ぬ」で、実際に初回死んだけれど、いつの間にか当たり前のように使っていた絶唱ならありますが…


 ちょっと何回か、比較作品として『幻影ヲ駆ケル太陽』と『戦姫絶唱シンフォギア』を出してけなすことになっちゃうけれど、ファンの人スマン。(※追記・絶唱についてはぼくの間違いだそうなので、コメント欄を参照してください)

 「スパロボのスフィア持ち」っていうのは、『スーパーロボット大戦Z』に出てくる設定のこと。

 ニコニコ大百科から引用すれば、スフィアとは以下のこと。


主に特殊な機動兵器に搭載された謎の動力源という形で登場する。
最初は眠ったままであるが作中のイベントを通して中盤辺りに覚醒しその真の力を目覚めさせることが多い。スフィアは黄銅十二星座になぞらえて合計十二個存在しており、目覚める条件や特殊能力、反作用なども大きく異なっている。


 つまり、スフィアの力を使うと、そのパイロットは副作用があるんだよね。
 例えば女主人公のセツコは、五感の消失。最初に味覚を失ったから、ぼくの中では友奈と重なったんだよね。

 この時も、「必殺技を使ったその後」を描く目新しい展開に、かなり高評価で見ていました。
 ただもう、さすがに萌え系のセンは捨てています。

 ぼくの期待とは違う方向に動いているけれど、ついて行こうって感じですね。


坂井哲也 @sakaitetsu · 11月30日
やっぱり満開の後は散るかー。予想通りだったな。予感が確信に変わったことで、彼女達の性格というか、テイストも変わっちゃうかな。

坂井哲也 @sakaitetsu · 11月30日
後の楽しみはもう、作品タイトルがどのように意味を持つのか、に絞られてきた。
自己犠牲をして「勇者である」のか、明るい結末を掴んだから「勇者である」のか。まどマギを踏まえた作品であるのだから、当然後者になってほしい。

坂井哲也 @sakaitetsu · 12月1日
トーゴーさんの車イスの件、呟きたいけれど140字じゃ無理だった。

坂井哲也 @sakaitetsu · 12月25日
そういや、ゆゆゆに関しては言いたいことあるけれど、トーゴーさんが破綻した行動を取り始めた以上、作品として大成功はない。でも、

坂井哲也 @sakaitetsu · 12月25日
途中までの「何か起こりそう、起こらなさそう」感だけでも、充分に楽しめた。こういう書き方は下賤だけれど、じゃあ同じまどマギフォロワーの『幻影』がどうだっかと言えば…

坂井哲也 @sakaitetsu · 12月25日
前にツイートしたけれど、ぼく自身は「このまま何も起こらない」もちょっと期待していた。でもそれを実際にやったら、じゃあ高評価を得ていたかと言えば、正直分からない。

坂井哲也 @sakaitetsu · 12月25日
地下鉄に乗っている間、またゆゆゆの話。前半の面白さの要因は、「違和感」にあったと思う。その最大の具体例は、誤解を招くから書かないけれど。「特別のドラマを持たせないのに…?」で察してください。

坂井哲也 @sakaitetsu · 12月25日
だから違和感の説明が始まる後半が、パワーダウンするのは仕方ない。全13話だっけ? 12話まで違和感持たせたまま引っ張って、ラスト1話で…ってのは素人外野の無い物ねだりかな。

坂井哲也 @sakaitetsu · 12月25日
地下鉄降りたので、終りです。最終回、失ったものは失ったままでいてほしい。それがまどマギには届かずとも、幻影や・死亡設定のはずだった絶唱を連発するアニメとは、一線を画することになるのだから(ファンすまん)

坂井哲也 @sakaitetsu · 12月27日
最終回見た。駄目でしたね。
綱渡りをしているような緊張感のあった前半から、こうまでなったか。

坂井哲也 @sakaitetsu · 12月27日
特にアカンのは。
ああなっちゃうとさあ、「障害を罰として扱うのか」的な予想される意見に、どう反論するの? って話なんですよ。


 ツイートは以上です。

 最初に、全12話ですね。すみません。

 「満開」を見た時に、「満開になった花は、もう散るしかないよなー」と思っていたので、その通りになった時は「ついにマイナス方向の予想が当たった」と思いました。

 それまでは不幸・シリアスな匂いをプンプンさせながら、その予想を裏切ったほのぼの展開を続けて、そしてぼくはその裏切りに感心したり楽しんだりしていたのです。
 
 それがついに当たってしまったか、と。

 でも満開から散華する設定は、切なくも美しいイメージで嫌いではないです。


 ツイートではぼかしたトーゴーさんの件も、書いちゃおう。

 ツイートでも言っているように、このアニメの序盤の魅力って「違和感」が理由だったんだけれど。
 その最たる具体例が、東郷さんの足が不自由・車イス利用者なのに、特別なドラマが用意されていない(かもしれない)ってことだったんだよね。

 つまりさー。
 スタッフにしてみれば、事前に調べる意味でも描写でも作画でも、全てにおいて健常者をキャラクターにした方が描きやすいじゃない?

 でも、それでも車イス利用者を出すってことは、普通はそこに「ドラマ」が用意されているってことでしょ。
 最も有名な例で言えば、「クララが立った!」展開が予想されるわけだよ。

 ところが東郷さんには、そんな特別なドラマが用意されていないように見えて。
 そしてそれって、実は本当の意味で差別がない、心情的にバリアフリーな描写ではないだろうかと、拍手したんですよ。

 萌え系アニメに障がいのあるキャラクターでいて、でもその娘が回復するとかでもなく、普通に過ごす。

 これって現実では当たり前のことなのに、アニメでは記憶にないんですよね。ぼくがツイートした「特別のドラマを持たせないのに…?」も、このことです。まあコレはちょっと脳裏をよぎったけれど…(未プレイです)。

 しかし、ぼくのこの考えは、全く見当違いのものでした。 

 コレはホント、惜しかったと思うなー。快挙のチャンスだったはずなんだけれど。

 それが最後に治っちゃうなら、バリアフリーどころか…って話なんですよ。本当に、単に大技を使ったペナルティーの扱いじゃん。

  
 ちょっと前後するけれど、このアニメに完全に醒めちゃったのは、東郷さんが「友奈ちゃんを救うために世界を壊す=皆で死のう」という論理破綻な行動を取り始めた時ですね。

 「ヤケになって世界を壊す」のみなら良かったのに、時おり「友奈ちゃんのために」って言い出すから、「え?」ってなっちゃう。

 部長が夏凜に大刀を振り下ろそうとしたシーンとかも。
 友奈が止めに入らなかったら、部長は夏凜を殺すつもりだったのか?

 その前の、部長が妹を思って・それが大赦への怒りと繋がる描写は丁寧で説得力があっただけに、「いきなりこんなに雑になるの?」と残念な描写でした。

 最後はね、治っちゃったのが全てです。
 バッドエンドを望んだわけではないんです。ただ、痛みを抱えずに生きていく人間が勇者なのか…

 まあでも、7話くらいまで、と考えても充分に楽しめました。
 特に序盤の、「どう楽しめばいいか分からない状態」はいいね! いいね! と喜びながら見ていました。

 ひょっとしたら制作者が意図していない所だったかもしれないけれど。
 いや、そんなことはないよな…





鷲尾須美は勇者である

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福井裕佳梨さんと石井マークさんがゲストだった「吉田尚記のdアニメストアでナイト」実況 [アニメ周辺・時事]


 

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アニメ視聴実況 2014/09/16 [アニメ周辺・時事]



 

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減らない、録画。(ぼくの場合) [アニメ周辺・時事]

 録画した番組がドンドンHDにたまっていき、当然、空き残量をドンドン減らしていく。

 ぼくはTV番組の録画にパソコン用のHD(2TB)を使用している。

 ムーブも、DVD・BDへ焼くことも不可だが、ヘタにこれができてしまうと・ぼくの場合、「いつでも見られる」は「いつまでも見ない」と同義になってしまう。

 だから、数年のうちに壊れてしまい、長期保存には適さないHDの方が、ぼくには向いているのだ。
 手元に保管しておいても、見返すことってほぼないし。だから見たら消し、見たら消し。

 で、先日、「ひびのたわごと」さんの記事「どんどんたまるよ観てない映画」を楽しく読んだ。

 『美味礼讃』サヴァランの「どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人間であるかを言い当ててみせよう」って訳じゃモチロンないけれど、他人の生活をちょっと覗くような、面白さがあるのだ。

 で、ぼくのHDに録画している番組もどんどんたまっているので、これをちょっと公開してみようと思う。

 このブログを読んでくださっている方の中には、このたまり具合に共感していただける同士もいらっしゃるだろう。

 基本的に、たまっている=未見、です。例外が少数あるけれど。

 同じく録画しているラノベ原作系のアニメや、バラエティー番組なんかがほとんど出てこないのは、仕事で疲れていても気楽に見られるので、サクサク消費できるのです。

 映画や暗いアニメが残りがち。

 あと、ほとんどぼくが録画した番組です。ポケモンとか『宇宙兄弟』、宇宙関連のドキュメンタリーなんかは家族が録画したもので、ぼくの趣味じゃないです。

 では、羅列。250番組以上ある。話数が目次に出ている番組は、ついでに併記。


ドキュメンタリー 「BBC地球伝説『宇宙をめぐる地球―その秘密に迫る』」

アニメ 「人生」

アニメ 「さばげぶっ!」8話

バラエティー 「吉田類の酒場放浪記」8月25日分

アニメ 「スペース☆ダンディ」20話

アニメ 「アカメが斬る!」7話

アニメ 「東京ESP」7話

アニメ 「アルドノア・ゼロ」8話

アニメ 「週間パトレイバー」24話

人形劇 「シャーロックホームズ」まだらの紐の冒険

人形劇 「シャーロックホームズ」赤毛クラブの冒険

アニメ 「ポケットモンスター」

アニメ 「ソードアート・オンラインⅡ」

Eテレ 「100分de名著 アンネの日記」第3回

映画 「華氏451」

アニメ 「六畳間の侵略者?!」6話

アニメ 「ばらかもん」5話

人形劇 「シャーロックホームズ」消えたボーイフレンドの冒険

人形劇 「シャーロックホームズ」困った校長先生の冒険

アニメ 「さばげぶっ!」7話

バラエティー 「吉田類の酒場放浪記」8月18日分

アニメ 「アカメが斬る!」6話

アニメ 「週間パトレイバー」23話

アニメ 「東京ESP」6話

アニメ 「アルドノア・ゼロ」7話

映画 「尼僧物語」

映画 「恐怖のメロディ」

アニメ 「ポケットモンスター」

アニメ 「ソードアート・オンラインⅡ」

アニメ 「ばらかもん」4話

アニメ 「アカメが斬る!」5話

アニメ 「東京ESP」5話

アニメ 「アルドノア・ゼロ」6話

アニメ 「週間パトレイバー」22話

ドキュメンタリー 「人類 未知なる宇宙に挑む」

アニメ 「ソードアート・オンラインⅡ」

アニメ 「ばらかもん」3話

アニメ 「スペース☆ダンディ」17話

アニメ 「アカメが斬る!」4話

アニメ 「週間パトレイバー」21話

アニメ 「東京ESP」4話

アニメ 「アルドノア・ゼロ」5話

アニメ 「ソードアート・オンラインⅡ」

アニメ 「ばらかもん」2話

バラエティー 「吉田類の酒場放浪記」7月28日分

アニメ 「スペース☆ダンディ」16話

アニメ 「アカメが斬る!」3話

アニメ 「東京ESP」3話

アニメ 「アルドノア・ゼロ」4話

アニメ 「週間パトレイバー」20話

アニメ 「ソードアート・オンラインⅡ」

映画 「ローマでアモーレ」

アニメ 「スペース☆ダンディ」15話

アニメ 「アカメが斬る!」2話

アニメ 「週間パトレイバー」19話

アニメ 「東京ESP」2話

アニメ 「アルドノア・ゼロ」3話

ドキュメンタリー 「コズミック フロント 宇宙でイチバン! 脅威の天体」

アニメ 「ソードアート・オンラインⅡ」

アニメ 「東京ESP」1話

アニメ 「週間パトレイバー」18話

ドキュメンタリー 「コズミック フロント 宇宙飛行士列伝・奇跡の生還SP」

アニメ 「週間パトレイバー」17話

映画 「フォロー・ミー」

アニメ 「25分で分かる! 攻殻機動隊入門あらいずSP」

アニメ 「極黒のブリュンヒルデ」13話

アニメ 「週間パトレイバー」16話

アニメ 「ノーゲーム・ノーライフ」12話

アニメ 「極黒のブリュンヒルデ」12話

ドキュメンタリー 「コズミック フロント~発見! 脅威の大宇宙」

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

アニメ 「極黒のブリュンヒルデ」11話

アニメ 「ノーゲーム・ノーライフ」10話

ドキュメンタリー 「コズミック フロント~宇宙でイチバン! 宇宙一明るく輝く星」

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

アニメ 「ノーゲーム・ノーライフ」9話

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

アニメ 「極黒のブリュンヒルデ」9話

映画 「フレンチ・コネクション」

アニメ 「週間パトレイバー」17話

アニメ 「ノーゲーム・ノーライフ」8話

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

アニメ 「極黒のブリュンヒルデ」8話

映画 「ゼロ・ダーク・サーティ」

ドキュメンタリー 「コズミック フロント~発見! 驚異の大宇宙」(ダブり発見!)

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

アニメ 「極黒のブリュンヒルデ」7話

ドキュメンタリー 「コズミック フロント~超新星1987A~星の最後を目撃せよ」

映画 「旅情」

映画 「推理作家ポー 最後の5日間」

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

アニメ 「極黒のブリュンヒルデ」6話

ドキュメンタリー 「コズミック フロント~スパイラル・ミステリー」

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

アニメ 「極黒のブリュンヒルデ」5話

映画 「羊たちの沈黙」

映画 「オズ はじまりの戦い」

映画 「シザーハンズ」

映画 「砂塵」

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

映画 「櫻の園」(監督本人のリメイクのほう)

映画 「黄昏」

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

ドキュメンタリー 「コズミック フロント~発見! 驚異の大宇宙」(3つ目…?)

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

ドキュメンタリー 「コズミック フロント~バーチャル宇宙ツアー」

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

映画 「麒麟の翼~新参者・劇場版~」

映画 「人生の特等席」

アニメ 「魔法戦争」

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「魔法戦争」

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

映画 「プラチナデータ」

アニメ 「魔法戦争」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「魔法戦争」

映画 「宇宙兄弟」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「ノブナガ・ザ・フール」

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

ドキュメンタリー 「コズミック フロント 宇宙の果てを測れ」

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

ドキュメンタリー 「コズミック フロント~発見! 驚異の大宇宙」(4つ目? ひょっとしてシリーズ物で内容違うのか?)

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

ドキュメンタリー 「コズミック フロント 宇宙ゴミ戦争!? スペースデブリの脅威」

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

ドキュメンタリー 「コズミック フロント 38万キロからの生中継」

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「フリージング ヴァイブレーション」12話

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

映画 「素晴らしき哉、人生!」

アニメ 「フリージング ヴァイブレーション」11話

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「フリージング ヴァイブレーション」10話

ドキュメンタリー 「コズミック フロント 宇宙に挑んだ天才たち」

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「フリージング ヴァイブレーション」9話

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「フリージング ヴァイブレーション」8話

ドキュメンタリー 「コズミック フロント 彗星大接近」

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「フリージング ヴァイブレーション」7話

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「フリージング ヴァイブレーション」6話

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「フリージング ヴァイブレーション」5話

アニメ 「ガンダムビルドファイターズ」

ドキュメンタリー 「ディスカバリーチャンネル 解明・宇宙の仕組み」

ドキュメンタリー 「ザ・宇宙 ~神秘と驚異~2」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「ローゼンメイデン」

アニメ 「コゼットの肖像」3話

アニメ 「劇場版 空の境界」13話

映画 「素晴らしき休日」

アニメ 「有頂天家族」13話

アニメ 「宇宙戦艦ヤマト2199」26話

アニメ 「ローゼンメイデン」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「コゼットの肖像」2話

アニメ 「神のみぞ知るセカイ 女神篇」最終話

アニメ 「劇場版 空の境界」12話

アニメ 「有頂天家族」12話

映画 「ミスティック・リバー」

アニメ 「宇宙戦艦ヤマト2199」25話

アニメ 「ローゼンメイデン」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「コゼットの肖像」1話

アニメ 「劇場版 空の境界」11話

アニメ 「有頂天家族」11話

アニメ 「宇宙戦艦ヤマト2199」24話

アニメ 「ローゼンメイデン」

アニメ 「宇宙兄弟」

映画 「チャップリンのニューヨークの王様」

アニメ 「劇場版 空の境界」10話

映画 「ドラゴン・タトゥーの女」

アニメ 「有頂天家族」10話

映画 「SHAME―シェイム―」

映画 「サンセット大通り」

アニメ 「宇宙戦艦ヤマト2199」23話

映画 「我が家の楽園」

アニメ 「宇宙兄弟」

映画 「海の上のピアニスト」

アニメ 「劇場版 空の境界」9話

アニメ 「宇宙戦艦ヤマト2199」22話

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「劇場版 空の境界」8話

アニメ 「宇宙戦艦ヤマト2199」21話

アニメ 「劇場版 空の境界」7話

アニメ 「宇宙戦艦ヤマト2199」20話

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「劇場版 空の境界」6話

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「劇場版 空の境界」5話

アニメ 「宇宙戦艦ヤマト2199 拡大1時間SP」18、19話

ドキュメンタリー 「SWITCHインタビュー 達人達 宮崎駿×半藤一利」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「劇場版 空の境界」4話

アニメ 「宇宙戦艦ヤマト2199」17話

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「劇場版 空の境界」3話

アニメ 「宇宙戦艦ヤマト2199」16話

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「宇宙戦艦ヤマト2199」15話

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「宇宙戦艦ヤマト2199」14話

アニメ 「翠星のガルガンティア」13話

アニメ 「宇宙戦艦ヤマト2199」13話

映画 「マディソン郡の橋」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「翠星のガルガンティア」12話

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「翠星のガルガンティア」11話

アニメ 「宇宙兄弟」

ドキュメンタリー 「コズミック フロント~発見! 驚異の大宇宙」

アニメ 「翠星のガルガンティア」10話

アニメ 「ローゼンメイデン」12話(さっきのは新しく作られたほう、こっちは1期です)

アニメ 「ローゼンメイデン」11話

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「ローゼンメイデン」10話

アニメ 「ローゼンメイデン」9話

アニメ 「ローゼンメイデン」8話

アニメ 「ローゼンメイデン」7話

アニメ 「ローゼンメイデン」6話

アニメ 「ローゼンメイデン」5話

アニメ 「ローゼンメイデン」4話

アニメ 「ローゼンメイデン」3話

アニメ 「ローゼンメイデン」2話

アニメ 「ローゼンメイデン」1話

映画 「河童とクゥの夏休み」

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「翠星のガルガンティア」8話

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「翠星のガルガンティア」7話

アニメ 「宇宙兄弟」

アニメ 「翠星のガルガンティア」6話

アニメ 「翠星のガルガンティア」5話

バラエティー 「落語特選会 三遊亭圓生 『能狂言』」

アニメ 「翠星のガルガンティア」4話

アニメ 「翠星のガルガンティア」3話

アニメ 「翠星のガルガンティア」2話

アニメ 「翠星のガルガンティア」1話

バラエティー 「落語特選会 三遊亭圓生 『居残り佐平次』」

アニメ 「PSYCHO―PASS」22話

映画 「十二人の怒れる男」

アニメ 「PSYCHO―PASS」21話

アニメ 「PSYCHO―PASS」20話

アニメ 「PSYCHO―PASS」19話

アニメ 「PSYCHO―PASS」18話

アニメ 「PSYCHO―PASS」17話

映画 「有りがたうさん」

アニメ 「PSYCHO―PASS」16話

映画 「マダムと女房」

映画 「薄桜記」(アニメじゃないよ)

アニメ 「PSYCHO―PASS」15話

映画 「喜劇 にっぽんのお婆ちゃん」

映画 「街の灯」


 以上です。一番下に眠っていたアニメは『PSYCHO―PASS』か…もう2期も映画も始まっちゃうよ。GBFも。

 ガルガンティアは、1話も見ていないうちから、視聴意欲が減退している…



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アニメ視聴実況 2014/08/04 [アニメ周辺・時事]


【アニメレース】2014年度文月杯 [アニメ周辺・時事]

19頭立て GⅡレース

 出走馬 

1枠  LOVE STAGE!!

2枠 RAIL WARS! -日本國有鉄道公安隊-

3枠  東京喰種

4枠  ソードアード・オンラインⅡ Phontom Bullet

5枠  真ストレンジ・プラス

6枠  アルドノア・ゼロ

7枠  人生

8枠  スペース☆ダンディ シーズン2

9枠  残響のテロル

10枠 美少女戦士セーラームーンCrystal

11枠 アカメが斬る

12枠 月刊少女野崎くん

13枠 機動戦士ガンダムさん

14枠 モモキュンソード

15枠 東京ESP

16枠 目玉焼きの黄身 いつつぶす? 

17枠 さばげぶっ!

18枠 白銀の意志 アルジェヴォルン

19枠 フランチェスカ


【本誌予想】

1枠 LOVE STAGE!!
寸評
腐女子産地からの出走。DAIGOの話題があるものの、一般層を巻き込んでの好走は考えなくてよいだろう。

2枠 RAIL WARS! -日本國有鉄道公安隊-
寸評
出走前のトラブルで不安視。


3枠 東京喰種
寸評
集英社産駒、ぴえろ厩舎。走り安定。


4枠 ソードアード・オンラインⅡ Phontom Bullet
本命◎
寸評
勝因は不明なれど、前走では快勝した注目馬。コーナーを回るごとにヒロインを変える、レース展開の妙が人気の原因か。今さら大崩れは考えにくい。


5枠 真ストレンジ・プラス
寸評
早口が自慢の異色馬。前レースと同じような展開か。


6枠 アルドノア・ゼロ
対抗○
寸評
厩舎はA-1 PicturesとTROYCA、調教師はあおきえい・虚淵玄で前日オッズは人気。オリジナル故の博打性の高さは魅力。


7枠 人生 
穴×
寸評
ライトノベル産地。GJ部の後継馬。


8枠 スペース☆ダンディ シーズン2
寸評
前レースは好位置につくも馬群に飲まれたか。末脚に期待。


9枠 残響のテロル
押さえ△
寸評
ナベシン調教師による馬が同時出走。騎乗は菅野よう子で、伝説再びなるか。『スペース☆ダンディ』よりもこちらの方が更に走ると予想。


10枠 美少女戦士セーラームーンCrystal
寸評
90年代の伝説馬が復活。ネームバリューは群を抜いているが、ネット配信のみの窮屈なレース展開が難点。


11枠 アカメが斬る!
寸評
設定に興味を持ったなら、軸にしても面白い一頭。馬上のメンバーにも惹かれる。


12枠 月刊少女野崎くん
寸評
前レースでも同じスクエニ産地から類似性のある馬が出て、好走した。ファンならおさえて良し。


13枠 機動戦士ガンダムさん
寸評
名血統から生まれ落ちた、異端の馬。馬体もレース内容も系統からは全く異なるが、G1馬の血をひいていることを証明するか。


14枠 モモキュンソード
寸評
萌え枠からのエントリ。よほど振り切った走りを見せないと、当たり券に絡むのは難しい。


15枠 東京ESP
寸評
馬主、調教師、鞍上とどれも興味深い一頭。大崩れは想像しづらい。


16枠 目玉焼きの黄身 いつつぶす?
寸評
地味ながら良馬を輩出しているEテレ産地による、異色な毛並の一頭。重馬場なら。


17枠 さばげぶっ!
寸評
血縁も何も関係ないのに、サバゲーというだけで、かつての駄馬が脳裏をよぎる。言われなき悪印象を払拭するか。


18枠 白銀の意志 アルジェヴォルン
寸評
新馬のはずなのに、懐かしい古馬の雰囲気をまとう。6枠とのレースでは厳しい


19枠 フランチェスカ
寸評
興味ある走りも、北海道のみのレースで全国では未知数。「地方の星」コスモバルクへの道のりは何処。


 

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TVアニメにおけるクレジット順~『神のみぞ知るセカイ 女神篇』最終回から [アニメ周辺・時事]





 もう随分と、旧聞に属する話ですが。

 本当は放映直後に書こうと思っていたのに、今調べたら昨年の9月28日か…また時間泥棒が現れやがった。

 『神のみぞ知るセカイ 女神篇』の最終回ですよ。

 まあ、おじさんとしてはあんまり使いたくない言葉ですけれど、それでもラクチンだから安易に使用しちゃうと、神回でしたよね。

 話も良し、それまでイマイチだったライブシーンも良し、歌も良し。
 ちひろちゃんの「(女神の姿が)私には見えないや」、からのライブ中のワンシーンには本当にヤラレタ! と思ったし。

 『初めて恋をした記憶』、東山さんVerもアスミスVerも購入してしまった。

初めて恋をした記憶

 バンドメンバーの中で、唯一ヒロインではない女の子のテキトーなキャラデザも絶妙だったのですが。

 あと演技も・特に今回のメインヒロインだった阿澄さんが素晴らしく。

 中でも、主人公に「ちひろ(阿澄さんが演じているキャラ)は、関係ない」と言われた後の

 「あー良かった。これでまだ関係あったらサイアクだし」は、本当に絶品でした。直後の「それじゃ」も。ご馳走様でした。

 セリフと裏腹の心情を、こうも豊かに表現するか、と感動しました。

 声優は素人でもできる、俺のところにも依頼がくるくらいだから、とか言っていた人いなかったっけ? 黙れ。
 おとなしく得意の金儲けしてろ。

 で、この回で最後まで感動できたのが、キャストのクレジット順だったんですよ。

 実写映画では俳優の格が上から順に、トップ、トメ(最後)、中トメ(真ん中に単独)に名前がクレジットされるのですが(役の大きさも無関係ではない)。

 俳優さんは見栄えが大事な商売ですから、このクレジット順をすごく気にするらしいんですね。

 例えば、こちらのサイトには、実際のスタッフの裏話・苦労話が書かれております。

 左幸子さんと西村晃さんの争いは分かりますが、キャリアが全く違うキンキンと郁恵ちゃんでも綱引きがあるとはね!

 洋画で有名なのは、『ローマの休日』で本来は単独クレジットだったグレゴリー・ペックが、オードリーの素質に気付いて並列表記にさせた、って逸話もありますが。

 なんと言っても2大スターがW主演した『タワーリング・インフェルノ』ですよね。

 スティーブ・マックイーンとポール・ニューマン、どちらもスーパスター。さてスタッフは悩んだ結果。

 左と右では、左表記の方が格上。左にはスティーブ・マックイーンの名前を記載。
 上と下では、上表記の方が格上。上にはポール・ニューマンの名前を記載。

 大岡裁きで、どちらの顔もたてました。この表記は、ビデオ、DVD、そして現在のBlu-rayにも継承されています。

 ほら。
タワーリング・インフェルノ [Blu-ray]

 ただ、このクレジット順って、日本のTVアニメの世界ではあまり重視されていないように思うんですよね。
 そこからも、同じ俳優業界でも「声優界」って特殊なんじゃなかろうか、と考えるわけですが。

 最近のアニメだと、『ダンガンロンパ』は大山のぶ代さんの名前がトップだったり、トメだったこともあったような気がしたけれど(ここは記憶あやふや)。

 一番あるパターンは、たぶん・単純に「重要な役順」ではないでしょうか。ただし、1行あけて敵の重要なキャラ名が頭にくることは多い。「トメはないけど中トメはある」って感じですね。

 あと、ナレーションの方が最後に来る作品もある。
 『ガンダム』や『ちびまる子ちゃん』がそうだよね。ん? もう何年も見ていないけれど、『ちびまる子ちゃん』はキートン山田さんの名前が最後だったよな?

 どちらにしろ、トップ、トメ、中トメを意識しているアニメのEDって、ほとんどないと思う。
 トップと、中トメ。それもおそらく・役者(声優)の格ではなく、役の重要性で決まる。

 拙ブログを読んでいただいている方なら分かるだろうけれど、レアパターンが『Zガンダム』ですよね。「え、これはカミーユの物語じゃなくてシャアの話なの?」となる訳です。
 アニメ・実写に関わらず、芸暦にどれだけ差があろうと、主人公がトップじゃないクレジットは珍しいと思います。
 まあ素直に、富野の中では「シャアの物語」だったのかな…


 今、ぼくのHDに残っている現在放映中のアニメで確認してみよう。

 『ご注文はうさぎですか?』は、トメの部分に速水奨さんがクレジットされていました。
 ただこれは、役の順に並べていっただけ、だと思います。その1つ上が、速水さんより先輩の清川元夢さんですからね。役で考えても、どちらかと言えば清川さんのティッピーの方が重要だと思うし、登場シーンも多いし。

 『ノブナガ・ザ・フール』『魔法科高校の劣等生』『ノーゲーム・ノーライフ』『棺姫のチャイカ』は従来のアニメ通り。

 それで、話は『神のみぞ知るセカイ 女神篇』の最終回に戻ります。

 ぼくは「色んなヒロインが出たけれども、最後数話はちひろ=アスミスが主役だったから、主人公の次に名前がくるかな」と思っていました。

 TV画面では最後のライブシーンがスタートし、同時にクレジットが流れ始めます。

 最初に主人公=下野さん。

 しかし次はレギュラーのエルシィ=伊藤かな恵さん、ハクア=早見沙織さんでした。

 ぼく「そうかそうか。レギュラー陣が先か。じゃあ、この次にアスミスだな」と考え直します。

 物語上で、完全にちひろに肩入れしているので、アスミスのクレジット順だけが気になっていました。

 しかし、次に名前が出てきたのは名塚さんや東山さんなどの「6人の女神」。

 ぼく「あー、今回は『女神篇』だから、女神役の声優さん達が先かあ」。

 ところがその後、脇役の方達の名前が続きます。モブの声優さんの名前も出て。

 えっ阿澄さんは? と思ったところ、最後に…

 画面左に、上に、そして単独表記で、堂々のトメに!



 小阪ちひろ 阿澄佳奈



 と表記されたんですよ。


 それを見た瞬間に、この最終回はラストまでビシッと決まった、という感覚がぼくを包み。

 TVアニメを通り越して、劇場版クラスのアニメを見たかのような。

 本当に最後の最後まで、楽しませてくれたな、と。満足感に浸りましたね。

 たかだか(と言うのもなんだが)キャスト表記で、ここまで「やってくれた!  ありがとう」と思ったのは初めて。

 
 別にTVアニメが、映画の真似してトップ、トメ、中トメを意識することはない、とも思うけれど。
 実際『神のみ』最終回でも、中トメは無かったしね。キャリアは同じくらいでしょうから、東山さん(かのん)か竹達さん(歩美)が中トメでも良かったはずですが。

 でもやっぱり、「ここぞ」って回では、トップ、トメ、中トメを意識したクレジットにすると、作品の最後まで締まった感じになるのかな、なんて。

 『神のみぞ知るセカイ 女神篇』最終回は、クレジットでも痺れました。



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「WOWOWぷらすと」でイデオン特集ほか、富野関係情報まとめ。 [アニメ周辺・時事]

 お久し振りです。

 今期、1番いいなあと思っているOP曲は『ストレンジ・プラス』です。

 その『ストレンジ・プラス』ですが、ED後のCM明けに出るイラスト、前回が安彦さんで、今回が高河ゆんさんだったぞ。

 これでは本編より、終りのイラストの方が楽しみに…

 さて。

 もう誰も覚えてないだろうけれど、前回のブログの最後で、



 『ニセコイ』。内容はどうでもいいけれど、演出が楽しくて…
 ああダメだ。続きは後日。


 って書いたんですよね。

 コレ、書きっ放しじゃなくて、本当にちょっと言及するつもりだったんだけれど、面倒になった。また今度。


 いや。
 この数日、なんか富野関係情報、色々あったね…

 イマジナリー・ラインはうるせえ。


 あ、そう言えばもう随分と前の話に感じちゃうけれど。

 富野×細田さん対談で、富野は「細田さんの作品は『サマーウォーズ』と『おおかみ子ども』しか見ていない」趣旨のことを言っていたよね。

 でも、『時かけ』…


「この作品は実写が持っている壁をアニメで外している。実写以上だと思う。それはアニメの技法ではなく、映画の演出論であるし、物語の構造論。実写の『時かけ』よりはるかにいい。アニメの壁を外している」


 と絶賛したの忘れちゃったの?

 まあいいや。物忘れもします。

 では情報整理。

 えーと、まずGレコの可能性は殆どないけれど、22日の『AnimeJapan 2014』における「ガンダムシリーズ最新情報の発表会を予定」か。
 まあこれは、Gレコ関係ないよな。


 次は21日のTAFF(東京アニメアワードフェスティバル)の「富野由悠季 トークセッション」ね。
 行ける人いいね。北海道在住には遠い…

 なんかドタバタしていますよね。「ガンダムシリーズ最新作品先行上映」の告知が訂正・削除されて。

 この「最新作品」って、やっぱりGレコだったのかな。UC7巻の可能性も捨てきれないよね。

 ま、今更どうでもいいけれど。中止になったんだから。

 しかしこのプレスリリースの記述、「富野由悠季 トークセッション トークセッションあり 本編30分」って文章の意味が全く理解できないのは、ぼくの頭が悪いから?

 トークセッションと銘打っているのに「トークセッションあり」、そしてトークセッションなのに「本編」ってなんのこと? もうぼくは訳がわからないよ。


 えーと、続いて。

 ガンダム35周年サイト開設。
 20日午後5時にライブ中継あり!

 これはもう、UC7巻の宣伝、そしてGレコの公式アナウンスだと信じて…信じています。

 ちなみにマイナビニュースでは


 昨年7月に行われた『ガンダムビルドファイターズ』発表会では、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のアニメ化、そして『Gのレコンキスタ』というコードネームがつけられている富野由悠季監督の新作が、2014年~15年の中で随時発表されることが明かされており、この2作品いずれかの発表である可能性は高い。
 なお、3月20日には「東京アニメアワードフェスティバル2014」内で『機動戦士ガンダム』シリーズの生みの親、富野由悠季監督による特別トークセッションが実施され、この中で『機動戦士ガンダム』の劇場3部作や最新作の映像が特別上映される予定。「35周年記念ポータルサイト」のライブ配信は、この特別トークセッションの可能性もある。


 と推測しています。

 トークセッションの様子だと嬉しいけれど、でも午後5時って仕事時間だよ、普通に。みんな見れるの?
 ツイッターで先に情報を知ってしまうことになるんだろうな。見たい見たいよ。


 駄々っ子。

 さてお次はアニマックスで5月6日に放送される「ガンダム35周年特別番組 UC 宇宙の記憶」に富野出演、ですね。

 番組内容は


 機動戦士ガンダムUCシリーズを4つのキーワード【世界観】【MSモビルスーツ】【ボイス】 【音楽】で振り返りながら、35年にもわたり脈々と受け継がれてきたガンダムシリーズの魅力と秘密に迫ります。 


 ってことですが、どうしてこの内容で富野が出るんだ? 
 福井さんも出演するので、一番可能性があるのは富野×福井さん対談ですかね?

 UCのことを富野が語るとは、到底思えないしね。

 ちなみに去年のスカパーは、「ゴールデンウィーク4days」と題して4日間無料デーを実施したのですが。

 今年もやるのかな? 
 でも無料開放日になったとしても、ガンダム特番は視聴不可になると思います。「赤い彗星の肖像」だっけ? 池田さんが出演した番組。あれ、ノンスクランブルでも見られなかったもんね。

 だから今回も、見たいなら契約するしかないでしょう。責任は負わんけれど。

 ちなみにアニマックスでは4月から劇場版3部作、ZZ、AGE、Gガン、ポケ戦が放送されます。

 どうしよう。
 (おそらく出演時間の短い)富野を見るためだけに、アニマックス契約するか。まあ月額630円だから、別にいいんだけれど。


 さて最後。もう今日。13日。午後7時半から。

 ニコ生で「我らがイデオン/WOWOWぷらすと」が放送されます。

 MCはサンキュータツオさん。この方、富野×細田さん対談で司会していた人だよな?

 ゲストは春日太一さん(ググったら映画史・時代劇研究家)、国井咲也さん(ググったらオタク芸人)。

 まあぼく、富野関係に関しては嫉妬深いというか苛立ちやすいというか、アメトーークのガンダム芸人なんかもなかなか見られないタイプなので、これはスルーですね。

 紹介しといてなんですが。

 にしても、20日の中継…

 未練…


 あーあ、仕事忙しい。帰宅しても余力ほとんど残っていない。飯食って酒飲んで寝るだけ。
 アニメもたまる。

 映画も。
 モーパイ映画、何時になったら見に行けるのか。終っちゃうよ。


 

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『イデオン』ハイビジョン版1話目はタダで見られる、ほか。 [アニメ周辺・時事]

 今晩は。

 日本酒とウィスキィを大量に摂取しても、いや摂取中でも珍しく気力が残っているので、久し振りのブログ更新です。

 皆様よろしくお願いいたします。

 ブログ更新が滞っていた約20日の間に起きた、富野関連の一番の話題といえば、やっぱりwowowサイトにおける富野×細田対談の公開ですかね。


 あー日本酒も旨いけれど竹鶴もうめーなー。




 なんの話だっけ。

 あ、富野×細田対談だ。非常に興味深い内容でした。

 ちなみに、名前こそ出していませんでしたが、富野がニコ動について触れていましたよね。
 富野はクリエイター(「真の」と頭につけるべきか)が枯渇する可能性を指摘していましたが、一視聴者にもいい影響はないと思っています、個人的には。

 ニコ動を通すと、アニメがコミュニケーションツールに変貌する、というか。

 もちろんそれでいい、ってんならどうでもいいけどさ。

 ちなみにTV初放送となる『伝説巨神イデオン』ハイビジョン版ですが、BS・CSの受信アンテナさえおったてておけば、3月1日放送の第1話はwowowと契約していなくても見られます

 まあねー。ハイビジョンとか4Kとか言われも、ぼくの場合は自分の眼(視力)がポンコツなので、あまりそそられないんだけれど…


 あとBS関係・ガンダムで言うとアレだよ、4月にはファーストのHDリマスター版がアニマックスでTV初放送されるよ。


 それと、富野ガンダム関係でもう1つ大きなニュースが、劇場版のBlu-ray トリロジーボックス発売ですよね。

 劇場版 機動戦士ガンダム Blu-ray トリロジーボックス プレミアムエディション

 まあ買うなら、絶対に特典いっぱいのプレミアムエディションの方だけれど。
 
 どうしよう。妻子を養う貧乏人としては、2万1千円ってちょうどボーダーなんだよな。買えなくはない、という。
 これ以上高かったらスッパリ諦めるんだけれど。

 買える金額なんだよな。2万円って。

 ちなみに、アマゾンのレビューでは5.1ch特別版が同梱されていることを批判して酷評している人が多いけれど、え、むしろ逆じゃね?

 オリジナルと新録が両方入っていて、「得」としか思えないんだけれど。
 
 自宅の5.1ch環境で視聴したい。

 それとオーディオコメンタリーね。どうせ声優さんの昔話なんだろうけれど、酒飲みながらノスタルジーに浸って見るにはちょうどいい。
 万一、富野登場とかあったら2時間以上、真剣に聞かなきゃ駄目なわけだし。「声優さんでいいや」感が微弱ある。

 まあ、悩むなー。

 3部作は、2~3年前だっけ? 映画館でリバイバル上映されたの。
 それを見て、「一区切りついた・これが最後の視聴でいい」感があるんだよな。
 
 でも酒を飲みながら、コメンタリーをぼんやり見る誘惑も捨てがたいし。


 
 さてガンダムの話題は、ここら辺まででいいか?

 おじさんであるぼくはこれから、今放送されているアニメの話をするよ!

 あ、バディコンは1話で挫折中です。そのうち見始める。
 『ノブナガン』は2話で停滞、『ノブナガ・ザ・フール』はまだ1本も見ていない、BFすら1話でストップ、『咲』とか『妹ちょ』はスムーズに見ているな…。

 アレだよ。

 この前誰かのツイートで、

 「暗い(重い?)内容の映画は、若いうちに見た方がいい、とおじいちゃんが言っていた」

 みたいな呟きがあって。

 ぼく、コレ真実だと思うよ。
 映画見るのに気力が必要、でもその気力が加齢と共に衰える。ぼくだけか?

 年取ればとるほど、どうでもいいアニメ(娯楽と言う意味で、悪口では決してない)は気軽にサクサク見られるのに、ちょっと内容がありそうな作品だと、少し億劫になるんだよね。

 アニメでさえこうなのだから、ましてや映画ならば。

 仕事で疲れきって帰宅して、でもひょっとしたら明日会社が潰れる可能性だってゼロではないのに、『自転車泥棒』とか見られる?

 無理無理無理。

 だからこのブログを読んでくれている若い人は、なるべく多くの映画を見といた方がいいよ。年をとる前に。喜劇なんて後回しで。
 

 ああ。もう1つ話題思い出した。

 1ヵ月くらい前に、ツイッターで

妻帯者にとって、アニメは3種類に分けられる。
1、「カミさんと一緒に見るアニメ」
2、「カミさんがいても見られるアニメ」
3、「カミさんが寝静まってから見るアニメ」
 

 とツイートしたんだけれど。

 『桜Trick』は「パターン3」だと思うでしょ?

 ブブー。はずれ。

 ぼくぐらいの上級者(なんの?)になると、女子高出身のカミさんに「オマエも○○(今でも付き合いのある高校時代からの女友達の名前)とこういうことしていたんだろ? 舌入れてたんだろ?」

 とセクハラしながら見ていますね。

 カミさんは「コイツ早く死ねばいいのに」って表情していますが。

 それが楽しい。あとなんだ。

 酔っ払ってきた。


 今放送しているアニメ。

 あ、『ニセコイ』。内容はどうでもいいけれど、演出が楽しくて…

 ああダメだ。続きは後日。

 毒が脳の中枢を侵食して。寝たい。眠る。もう何もかけぬ。

 毒よ、汝の名は、アルコール


 

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70年代臭が強い『キルラキル』と『スペース☆ダンディ』 [アニメ周辺・時事]

 えー、本日もノイズが多い中、周波数を合わせていただきありがとうございます。

 あのー、先週の3連休の折に。

 やっとのこさ、『キルラキル』の1話と2話を見まして。

 不思議なことに、偽らざる最初の感想が「(読んだことないけれど)『男組』みたいだな」だったんですよね。

 この記事を書くにあたって、試しに「キルラキル 男組」で検索してみたら、

 トップページに「マンガ『男組』(原作・雁屋哲/作画・池上遼一)みたいな学園抗争ものを女子高生でやるのはどう?主人公は梶芽衣子みたいで、たとえば「女囚さそり」シリーズみたいな感じで、セーラー服が武器になって戦う」なんて制作のきっかけを話している脚本家・中島かずきさんのインタビュー記事がヒットしまして。

 あ、やっぱりぼくの第一印象は間違っていなかったのか、と得心した次第です。

 ちょっとごめん。
 さっき「トップ」って書いた時、急に脳裏に浮かんだのだけれど『POP THE TOP』って誰のアルバムだっけ? 洋楽?

 まあいいや。書き終るまでに思い出そう。

 で、読んでもいなくて薄い知識としてのみ・名前くらいは知っている『男組』に似ているな、と感じた訳ですが。

 でも『男組』だけじゃなくて、作品全体に70年代の漫画・アニメの臭いが漂っているよね、『キルラキル』は。

 上記の検索をした時に「キルラキル 男」と打ったら「男塾」と予測変換が出たけれど、そんなに新しく(!)ない。

 70年代ですよ、あれは。

 最下層の町並は『あしたのジョー』のドヤ街だし、2話目のテニスボールの軌道の描き方は明らかに『エースをねらえ!』のそれだし。
 主人公を陰から助ける先生の存在なんかも含めて、作品全体が70年代の漫画・アニメのパロディですよね。

 だからぼくはその視点から、割合楽しく見ることができました。

 さて今期の新作でもう1作品、70年代の香りを漂わせたアニメが出てきました。

 まだ1話しか見ていませんが。それが『スペース☆ダンディ』です。

 雑誌TV.Brosが、最新号で『スペース☆ダンディ』の巻頭特集を組んでいまして。

 渡辺監督と・OPを歌っている岡村さんが――岡村ちゃんって書いた方が通っぽい?

 じゃあナベシンと岡村ちゃんが対談したりしています。

 うわっ音楽に無知なくせに鬱陶しいなコイツ。死ね死ね。

 あい申し訳ないです…岡村さんと言えば『イケナイコトカイ』と『シティーハンター2』のOP、あとは・もう今度こそ大丈夫だろうなくらいしか思い浮かばないのにホントすまんことです…


 あー今日俺、調子いいな。

 オタクの人達が女性声優を親しげにあだ名で書き込んでいるのを見て、ちょっと痛々しく感じる時ない?

 いいよ、今はその話。テメエだって2・3日前にアスミスアスミス言ってたじゃねえか。

 
 で、その特集の中で、音楽参加しているZEN-LA- ROCKさんが「80年代っぽく」とオーダーを受けた、と話していまして。

 音楽はともかく、その80年代に思春期を過ごしたぼくからすれば、

 80年代が青春期……

 おじさんが今もアニメ見ていてスミマセン…新作アニメなんか語って・どうぞ寛大な慈悲でお目こぼしして下さい…


 あれ、何の話だっけ?

 ああそう、80年代に思春期を過ごしたぼくから見ると、『スペース☆ダンディ』本編は80年代より更にもう1つ前の世代感です。

 「アグネス・ラムは胸だけじゃなくて尻もいい」に共感できないよ。
 おっさんのぼくでさえ。

 そもそもナレーションも「宇宙が舞台」だから矢島さんなんだろうけれど、1話冒頭であの声聞いて即「そうきたか!」と反応できるのは結構なおっさんか・マニアですよね? 矢島さんは勿論著名な声優さんだけれど。

 ぼくは中学生の頃から宵っ張りだったので、深夜に放送していた『スタートレック』や『ナポレオン・ソロ』を見ていましたが…やっぱり「もうちょっと上の世代のもの」だよなあ。

 主人公の髪型とかファッションも80年代意識しているのかな。
 まあ70年代から80年代って感じだよね、作品全体のテイストは。

 一方、ブっ飛んだ展開なんかは成熟している現代のアニメならではの持ち味なので、今後はその古い要素と新しい要素がうまいことマッチするのか、歪なまま終っちゃうのか、でしょうね。

 『キルラキル』と『スペース☆ダンディ』、ぼくは懐古趣味が手伝ってどちらも楽しく見れているけれど。
 70年代も80年代も知らねーよ・若者は、これらの作品を見ても面白いのかな?

 一視聴者のぼくが心配するこっちゃねーけれど。


 制作者側が、自身が多感な時期を過ごした時代の「作品の臭い」みたいなものを意識的に・色濃く反映させたアニメがあっても楽しいけれど、あんまり増えて欲しくもないな、と思います。
 正直なところ。



 あ、『POP THE TOP』、思い出せなかった。ググろう。

 森川美穂さんだった! ナディア!




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さらうアニメ史 日本でのアニメの誕生~2010年 [アニメ周辺・時事]





 さて今回は、日本アニメ史をおさらいしてみよう、という記事です。

 自分の好きな文化の歴史を知ることは読者の皆さんにも益があるだろうし、ましてやこんなアニメブログを書いているぼく自身にとっては、最低限のエチケットでもあるでしょう。

 正直な話、今まで当ブログで書いてきた500本近い記事の中で、一番執筆に時間がかかり、そしておそらく訪れていただいた皆様にとっては一番有益な記事になるのではないかと思います。

 これを読めば表層的なことは大体OK、これ以上深く知りたければ専門の書籍なりをご購入下さい、といった塩梅です。

 日本アニメ史を振り返ると言っても、ダラダラと歴史を書いたところで・読んで下さる方は退屈だろうし、何よりぼく自身がツマらないので、作品を紹介していく形式にしました。
 小林信彦さんの『ぼくが選んだ洋画・邦画ベスト200』が、優れたハリウッド史・邦画史本になっていることから得た発想です。

 では以下の点に留意して、ごゆるりとお楽しみ下さい。


 1、ここに紹介しているアニメは、「日本アニメ史上で重要な意味を持つ作品」であり、イコール「面白い作品」でもなければ、「ぼくが好きな作品」でもありません。面白い、ツマらないは関係ないリストアップなので、そこのところ誤解なきよう。

 2、当たり前のことですが、ぼくは今まで未見の作品を紹介したり批評(偉そう)したことはありません。でも今回だけは、未見の作品も多数取り上げています。
 今から白黒アニメを全話見ろ、そして選択しろというのは酷です。ここら辺に、TVアニメが「教養」になり得ない最大の原因が潜んでいると思っていますが、それはまた別の話。

 3、記事の確度を上げるため、wikipediaは参考にしていません。

 4、敬称は略しています。エラソーですいません。

 5、映画より、TVアニメに比重を置きました。1つは、ぼく自身の知識の問題。もう1つは、アニメ映画の歴史を振り返ったり、ベスト〇を紹介する書籍は近年も出ているからです。

 6、今回の記事を書くにあたり、底本にした書籍が1冊あります。また大変参考になったPDF資料が2種類、データベースが1サイトあります。それらは記事を全てアップし終えた後、別記事を設けて明示します。
 これ以外の参考サイトは、その都度リンクによって明示するようにしています。


 なお記事タイトルの「さらう」は、三味線や琴の稽古なんかで使う、「その節をもう1回さらってごらん」の「さらう」です。
 では、仕上げをごろうじろ。




1917年
1、『芋川椋三玄関番之巻』
 演出作画は下川凹天(へこてん)。
 東京・浅草キネマ倶楽部で公開された日本初の国産アニメーション。参照

2、『猿と蟹(サルとカニの合戦)』
 北山清太郎企画・演出作画。日本で2番目のアニメーション。

3、『塙凹内名刀之巻』別題(『なまくら刀』)
 幸内純一作画・演出。日本で3番目のアニメーション。2007年に大阪でフィルムが発見され、国立フィルムセンターでデジタル復元、2008年に一般公開された

 
 この年が、日本の「アニメ」が誕生した年。現在は2013年だから、つまり4年後には、日本のアニメは100歳を迎えることになる。

 驚くべきは、同年にアニメを発表した上記の3人は、互いに作っている事を全く知らずに、数ヵ月の差で作品を公表したということ。

 

1928年
 アメリカで『蒸気船ウィリー』制作。「音と映像が合っている」ことが評判になり、ディズニーが時代のトップに立った。



1932年
 アメリカではカラーの時代到来。ディズニーがシリー・ シンフォニーシリーズのカラー映画『花と木』制作。



1933年
4、『力と女の世の中』
 松竹による日本初の本格的なトーキーアニメ映画。全面的にセルを使用した最初のアニメ作品。監督は「日本のアニメーションの父」政岡憲三。参照



1943年
5、『くもとちゅうりっぷ』

 政岡憲三の代表作。戦中の制作にも関わらず、それを感じさせない詩情あふれる作品。そのせいかは不明だが、傑出の出来にも関わらず文部省推薦を得られなかった。

6、『桃太郎の海鷲』 
 戦時中に公開された、日本初の国産長編アニメ。政府の命による国策アニメだった。参照



1945年
7、『桃太郎海の神兵』

 政岡憲三に師事した、瀬尾光世の制作。海軍省の依頼を受けて作られた作品だった。参照
 手塚治虫が「日本の漫画映画もここまできたかと思って、涙をポロポロ流した」と述懐している。



1947年
8、『すて猫トラちゃん』

 政岡憲三と山本善次郎が創設した日本動画社(ニチドウ)の第一作。参照
 上映時間は24分だが、戦後間もない時代にフルアニメでオペレッタ形式のアニメを作った。



 
 この頃の映画(実写)では、エノケンとロッパの『新馬鹿時代』(1947年)やエンタツ・アチャコの『タヌキ紳士登場』(1948年)に、1部アニメーションが見られる。

 もっともハリウッドでは、プレストン・スタージェスが『レディ・イヴ』(1941年)のオープニングですでにアニメを使って見せている。
 何よりも1937年(!)には、ディズニー初、そして世界初のカラー長編アニメーション映画『白雪姫』が公開されている。日本での公開は1950年だが、戦時中に見た徳川夢声は文化的な差を感じ、日本の戦争敗北を確信したそうだ。



1950年前後
 「アニメーション」という言葉が業界で浸透?




1956年
 7月に、東映の大川博社長が「東洋のディズニー」を目指して東映動画設立。
 黄色人種が出る実写の邦画は欧米では売りにくいので、アニメを作って世界にソフトを売ろうとする側面もあった。

 この年までの東映動画の流れは、以下の通り。
 1947年株式会社日本動画社設立→翌年に日本動画株式会社と改称→1952年に東宝図解映画と合併して日動映画株式会社発足→1956年東映株式会社が同社を買収、東映動画株式会社誕生(1998年に東映アニメーション株式会社に改称)。



1958年
 この年、「最初のTVアニメ」だと思われる『もぐらのアバンチュール』が制作された。カラーTV用のテスト作品(放送もされている)で、2013年にフィルムが発見された

9、『白蛇伝』
 日本初のカラー長編アニメ映画。東映動画による有名な映画だが、大きな力になったのは前記したニチドウだった(経営難から東映傘下になっていた)



 

 日本初(実は2作目)の連続TVアニメ『鉄腕アトム』が生まれるまで、まだ15年ほどある。
 しかしアニメは、その前にTVに進出している。それが単発アニメ『もぐらのアバンチュール』『新しい動画 3つのはなし』であり、そしてCMで使われたアニメである。
 森永ミルクキャラメルのCM(おとぎプロ制作)は1954年、カステラで有名な文明堂のCM「南蛮渡来のカステラ」は1950年代(後半?)、「トリスを飲んでハワイに行こう」のキャッチコピーで有名なサントリーのCMは1961年の放送。 (全てリンク先で見られます)




1960年
 個人アニメーション作家による「アニメーション三人の会」スタート。
 久里洋二、サントリーでコマーシャルを作っていた柳原良平、イラストレーターの真鍋博が青山の草月ホールで始めた作品発表会。第6回まで続き、手塚も積極的に参加していた。

 国産初の「30分」TVアニメ『新しい動画 3つのはなし』が、この年に作られている。参考。日本のTVでクロマキー(合成技術)を初めて使った番組ともされている。なお、リンク先では「国産初のTVアニメ番組」と書かれているが、これは間違い。


1961年
10、『インスタントヒストリー』
 日本初のテレビアニメシリーズ。その日に起きた歴史的出来事をアニメにした1分間の番組。フジテレビで毎日放映されていた。参照
 制作したのは、『フクちゃん』で著名な漫画家横山隆一が創設した「おとぎプロ」。同プロは、ラーメン大好き小池さんのモデルとしても有名な鈴木伸一や、山本暎一を輩出している。



1962年
 株式会社竜の子プロダクション設立。
 挿し絵画家・漫画家の吉田竜夫が、弟の健二、豊治(九里一平)と共に仕事場として設立したのが起源。
 翌年末、東映動画からの仕事依頼を機に、アニメ制作に関わり始める。1964年夏からアニメ制作会社として本格的にスタートした。

 虫プロダクション設立。前年に開設した手塚治虫プロダクション動画部(手塚の自宅内に開いた)が起源。1962年1月に改称、4月スタジオ社屋完成、12月株式会社化。
 1973年倒産、1977年に虫プロダクション株式会社として再生。

 現在の目から見ると、虫プロの設立、そして『鉄腕アトム』の誕生は、日本アニメに個性をもたらすことになるリミテッドアニメの将来における隆盛を意味する。
 ただし手塚自身はディズニーファンなのだから、本来はフルアニメーション主義者であったことを留意する必要があるだろう。

 もっとも宮崎駿によると、手塚は「フルアニメーションの意味を知らない」となるのだが…

11、『ある街角の物語』
 手塚治虫プロダクション動画部(虫プロの前身)による第1作。最初から一般上映の予定がない作品。手塚はこれ以前にも、東映動画の第3作『西遊記』の手伝いでアニメに関わっている。



1963年
12、『鉄腕アトム』
 元旦に放送開始。ここから物語性のある、日本のTVアニメシリーズが始まった。制作費は赤字でも、視聴率は30~40%、スポンサードした明治のお菓子が売れまくった。
 作画枚数が少なくても表現力を増すために、スタッフは小刻みなカッティングやアップショットを多用し、また全面透過光やハーモニーなど様々な技法に挑戦した。

 『アトム』の商業的成功をきっかけに、発表本数が限られる映画しか制作せず、人的に「上がつかえていた」東映動画をはじめ、様々な会社がTVアニメ制作に乗り出す。

13、『エイトマン』
 原作者の平井和正をはじめ、豊田有恒、辻真先など豪華な顔ぶれが脚本を担当。
 SF作家達の良質な脚本が、創世記の日本TVアニメを支えた。半村良がタイトルだけを書いて逃げた、という面白い伝説もある。一方、敵組織の背景などを描けない実写畑の脚本家はおろされた。

 ちなみにこの年には、エイケンが小島功作品をアニメ化した『仙人部落』も放映されている。当初の放映時間は午後11時40分から。つまり『アトム』と同じ年、すでに深夜アニメーションがあったということ。当然、日本初の深夜アニメ、そして初の大人向けアニメ。

 また、TVアニメを再編集した劇場版が早くも登場している(『狼少年ケン』)。



1964年
 東京ムービー設立。TBSが新作アニメを作ろうとしたが、制作能力のある会社が別の仕事で埋まっていたため、『ひょっこりひょうたん島』を作った人形劇団「ひとみ座」に働きかけて急遽立ち上げた。
 「人形劇を作ったんだからアニメもイケるだろう」ということであり、この考えは、現在では理解の範疇外。
 その後吸収合併され、2000年からは㈱トムス・エンタテインメント(『アンパンマン』『名探偵コナン』)。



1965年
 Aプロダクション設立(シンエイ動画株式会社の公式HP表記では「エイプロダクション」)。東京ムービーの専属協力会社として作られた。最初の『ルパン三世』『ど根性ガエル』など。
 1976年に有限会社エイプロダクションをシンエイ動画株式会社に改組。

14、『ジャングル大帝』
 日本初のカラーTVアニメ。虫プロ内の主力スタッフがこの作品に回された。

15、『オバケのQ太郎』
 『鉄腕アトム』の影響で、TVアニメはしばらくSF作品が続いた。
 各社とも第1作目はSFである。TCJ(エイケン)が『鉄人28号』、東京ムービーが手塚原作の『ビッグX』、タツノコが『宇宙エース』。劇場映画を作っていた東映動画だけは『狼少年ケン』だったが、3作目でSF『宇宙パトロール・ホッパ』(1965年)を作った。
 そんなSF一辺倒の風潮に変化をもたらしたのが、東京ムービー制作の本作。演出のリーダーシップをとっていたのは長浜忠夫。

 この年には、日本初の1時間スペシャルアニメ『新宝島』も放送されている。



1966年
16、『サイボーグ009』(劇場版第1作)
 人件費削減のために、トレースに初めてゼロックスが取り入れられた。ゼロックスは鉛筆で描いた線をそのままセル画にコピーでき、それまでは不可能だった緻密な描き込みが可能になった。ゼロックスの威力はその後、『空飛ぶゆうれい船』で発揮されることになる
 1968年に東映動画がTVシリーズの『サイボーグ009』を作ったのは、放映枠が空いて急遽何かを制作する必要が生じた時に、同社のスタッフが009のキャラクターに馴染んでいたからである。

17、『魔法使いサリー』
 少女漫画でデビューした横山光輝原作。完全な「少女向けアニメ」ではなかったが、この作品と、続く『ひみつのアッコちゃん』の成功により、魔女っ子ものが継続的に作られることになる。その血脈は制作会社もテイストも変わりながら、『魔法少女まどか☆マギカ』(2011年)まで続いている。



1967年
 アートフレッシュ設立。杉井ギサブローが、出崎統などと虫プロから独立して作った。労働環境が苛酷な虫プロでは、後進を育てることが出来ないとの判断からだった。参照。 しかし『鉄腕アトム』『悟空の大冒険』を手掛けるなど、円満な独立である。

 この年は、現在まで続く海外との共同制作が始まった年でもある。



1968年
18、『太陽の王子ホルスの大冒険』
 東映動画。「より良いアニメを作りたい」という組合の要求が通った結果、制作された映画。大塚康生、高畑勲、宮崎駿などが参加した。
 作品への評価は高かったが、興行成績は振るわず、予算とスケジュールの大幅超過もあって会社と組合の有名な労働争議に発展していく。

19、『巨人の星』
 劇画初のアニメ化。製作は東京ムービー、実制作の中核はAプロダクション。それまでSFがリードしていた日本アニメに、「スポ魂」が登場する。
 60年代後半~70年代中盤はスポ魂、80年代はラブコメ。この時代、漫画とアニメのブームはリンクしている。
 手塚が梶原一騎原作の漫画を手に、「何が面白いのか教えて下さい」と泣きながらアシスタントに詰問したという都市伝説があるが、アニメの潮流も『アトム』放映から10年もたたずに変わりつつあった。
 その証左の1つとして、虫プロはこの年、非手塚作品のアニメ化に乗り出した。


1969年
 株式会社エイケン設立。 前身は1952年に梁瀬次郎が創立した日本テレビジョン株式会社(TCJ)。翌年にCMアニメ制作を開始、1963年映画部を設置して『仙人部落』『鉄人28 号』などを作る。
 1969年には映画部が株式会社TCJ動画センターとして独立、1973年に現社名。1969年から、現在まで続く『サザエさん』に関わり続けている。

20、『ひみつのアッコちゃん』
21、『アタックNo.1』
 この年、日本アニメ史上に少女漫画路線の作品が生まれる(『魔法使いサリー』は幼年全般向きだろう)。『アタックNo.1』はスポ魂ブームを少女にまで広げようとした作品。

22、『サザエさん』
 10月5日放送開始。現役(2013年現在)最年長のアニメが産声をあげる。特別なことが何もない、日常を描いた本作のスタイルは、当時としては「特別」だった。


1970年
23、『あしたのジョー』
 スポ魂ブーム、そして梶原一騎原作ものの頂点に位置する作品。出﨑統、杉野昭夫、荒木伸吾の登場。

 なお前年の『ムーミン』、そして『昆虫物語 みなしごハッチ』と、「名作物」ジャンルの萌芽が見られるのもこの頃。


1971年
 この年に、『巨人の星』『タイガーマスク』『あしたのジョー』が終了している。続編が作られた作品もあるが、スポ魂ものの「終りの始まり」である。
 「スポ魂もの」の直系と呼べるアニメ作品は現在少なくなっているが、そのエッセンスは意外なアニメジャンルで花開いている。それは、製作者側が意図的に「スポ魂もの」要素を取り入れた『バンブーブレード』『咲-Saki-』などの萌え系アニメなのである。

24、『ルパン三世』
 視聴率が一桁で、半年しか持たなかった。しかしその後…現在までの『ルパン三世』について、語る必要はないだろう。この後、『ヤマト』『ガンダム』と同じ「伝説」が繰り返されることになる。



1972年
 この年は虫プロ倒産の前年のため、同社の流れを汲むスタジオが2つ設立された。

 まずはマッドハウス。『幻魔大戦』『メトロポリス』『時をかける少女』など。虫プロの石神井スタジオのメンバーが中心。「有限会社マッド・ハウス」の名称で誕生し、2004年に「株式会社マッドハウス」となった。
 
 そしてサンライズ。虫プロの撮影、制作、営業などのスタッフで設立。昭和47年9月に「有限会社サンライズスタジオ」として発足、昭和51年株式会社日本サンライズ、昭和62年にはアニメーション製作会社として株式会社サンライズに継承、平成6年にはバンダイグループ傘下。

 なお虫プロ系列のスタジオとしては、音響監督だった田代敦巳が1968年に作ったグループ・タック(『まんが日本昔ばなし』『タッチ』)もあったが、2010年に倒産した。

25、『科学忍者隊 ガッチャマン』
 少なくとも90年代中盤までは、日本アニメをリードしていたのはSFジャンルだったと思う。そして70年代のSFアニメは、『新造人間キャシャーン』『宇宙の騎士テッカマン』などタツノコが引っ張っていた。
 本作のSF考証は、日本SF界の草分けの一人である作家・翻訳家・研究家の小隅黎=柴野拓美。日本最初のSF同人誌『宇宙塵』を創刊した人物。

26、『マジンガーZ』
 人が乗り込むタイプのロボット登場。新しいタイプのロボットアニメの始まり。
 「アニメ界のマネーメーカー」となる漫画家が存在しており、手塚の次に現れたのが永井豪だろう。72年には本作と『デビルマン』、翌年は『ドロロンえん魔くん』『キューティーハニー』、74年は『ゲッターロボ』『グレート・マジンガー』、75年は『ゲッターロボG』『UFOロボ・グレンダイザー』『鋼鉄ジーグ』(共同原作含む)と、70年代前半のSFアニメは「永井豪原作の時代」でもある。
 超合金などの玩具が売れて、新しい版権ビジネスのモデルとなった点でもエポックメイキング作品。

27、『海のトリトン』
 日本で初めて、自発的なファンクラブが結成されたとされるアニメ作品。この作品を今見る価値は、「善悪の転換」が全て。
 大塚英志は「富野由悠季が戦後アニメ史に残りうる価値があるとすれば、それは、『ガンダム』の商業的成功ではなく、『トリトン』」で与えた衝撃の大きさにおいてだとぼくは考えます」(『教養としての<まんが・アニメ>』) と書き、作家の光瀬龍は「物語そのものが私の記憶に残るものではなかった』(『「海のトリトン」の彼方へ』)とトリトンについて記している。
 実際に自分で見て、確認してほしい。話数が短いので、比較的楽に見ることができるだろう。

 『機動戦士ガンダム』への出発点とも言える『トリトン』が、『マジンガーZ』と同じ年に放送されていることには、歴史の不思議を感じずにはいられない。



1973年
 虫プロ倒産(1977年虫プロダクション株式会社として再生)。

 この年に放送された『チャージマン研!』を存分に楽しめる「オタクの目」を視聴者が獲得するのは、まだまだ先の話である。



1974年
 この年、初めて1年間における新作作品が20作を突破した(20作ちょうど)。また、以前からの継続放送作品と合わせて30作を越えたのも、この年が初めて(計34作)。
 ちなみに2012年の新作作品は159作だから、30年もたたずに8倍まで膨れ上がったことになる。

28、『アルプスの少女ハイジ』
 「まんが劇場」(後の世界名作劇場)の6作目にして(参考)、その後の名作シリーズの方向性を決定づけた作品。
 TVアニメで初めて本格的なレイアウト・システムを取り入れた作品でもある。

29、『宇宙戦艦ヤマト』
 『ハイジ』の裏番組、といえば『ヤマト』。
 テーマに深遠はないが、様々なSFギミックで高年齢層も魅了した。後の劇場版などを含む「ブーム」を形成し、社会にアニメの新しいファン層を認識させたことに関しては、大いに評価されるべき作品。 



1975年
 日本アニメーション設立。『ちびまる子ちゃん』など。
 もともと1972年に設立されたズイヨー映像(『アルプスの少女ハイジ』『フランダースの犬』)が改組して日本アニメーションとなった。

 葦プロ(現在のプロダクションリード)設立。竜の子からの分派。 『戦国魔神ゴーショーグン』『マシンロボ クロノスの大逆襲』など。

 有限会社シャフト設立。 『ネギま!?』『魔法少女まどか☆マギカ』など。

 10月、日本初のアニメーション専門誌「ファントーシュ」創刊。参考

30、『タイムボカン』
 竜の子の代表作の1つ。OPでアナログCGマシン「スキャニメイト」を使用している。


31、『まんが日本昔ばなし』
 グループ・タックが初制作したTVシリーズ。1度は終了したが、結局20年間続く長寿番組になった。30分アニメで、声優が2人のみというのもこの作品の特異な点。

32、『ガンバの冒険』
 東京ムービー。チーフディレクターは虫プロ出身の出崎統、画面設定は東映動画出身の芝山努、作画監督は同じく東映動画がルーツの椛島義夫。



1976年
 この年作られた22本の新規アニメのうち、8本がロボットアニメ(前年は4作)。
 『マジンガーZ』から始まった、ロボットアニメブームの本格的到来と呼んでいいだろう。

33、『キャンディ・キャンディ』
 関連商品が売れまくり、新たなマーケティング層として「女児」がはっきりと見えるきっかけとなった。

34、『超電磁ロボ コン・バトラーV』
 アニメの「うまみ」に遅まきながら気付いたのか、東映動画を飛び越えて東映本社が「製作」に乗り出してきた最初の作品。「制作」したのはサンライズ。
 ちなみに本作の第1話は、ロボットアニメのフォーマットとでも呼ぶべき素晴らしい物語運びを見せる。脚本を担当した辻真先本人は、後年のエヴァと比較して「懇切丁寧に語りつくした辻脚本は、今思えば中年太りでメタボにすぎた」と書いているが、そんなことはない。『ガンダム』を別格とすれば、いまだに色褪せない「ロボットアニメの第1話」である。



1977年
 みのり書房がアニメ雑誌『OUT』創刊。創刊号はサブカル誌の体で、レイ・ブラッドベリや吉本隆明を扱っていた。 翌号から『ヤマト』が扱われている。参考

 この年には、『立体アニメーション 家なき子』が放送された。「プルフリッヒ方式」を採用し、通常のテレビで3D放送を行ったアニメ。専用メガネを使用する。同方式を使った日本初、どころかおそらく世界初の番組。総監督は出崎統。

メガネをかけたら立体に見えた…のかな?



35、『宇宙戦艦ヤマト』(劇場版)
 再放送に伴って人気が上昇していたヤマトが劇場作品になり、「ブーム」となって、アニメに興味がない多くの人も知るところとなった。
 ヤマトブーム=第1次アニメブームが起きた年である。

36、『無敵超人ザンボット3』
 サンライズ初の自社作品。『トリトン』の核の部分を、ロボットアニメに持ち込んだ作品。ザンボット3を見ると、ガンダムが突然変異的に登場したわけではなく、きちんと段階を踏んで生まれたことが分かる。
 ヒーローの否定、「人間爆弾」の衝撃など、作画にさえ目をつぶれば、今でも充分に視聴に耐えうる作品。



1978年
 アニメブームを受け、大手出版社が月刊アニメ専門誌を創刊する。6月に『アニメージュ』発売(7月号)。表紙は『ヤマト』。参考
 アニメ誌の創刊歴史としてはこの後、同年末月『マニフィック』(後の『アニメック』)創刊。80年には『アニメック』の姉妹誌『ふぁんろーど』創刊。
 81年に学研が『アニメディア』創刊。表紙はメーテルと小さく鉄郎。
 『ニュータイプ』は1985年とかなり後発。この間にも近代映画社『ジ・アニメ』、秋田書店『マイアニメ』が創刊されている。

 ヤマトブームを背景に、松本零士が手塚、永井に次ぐ「アニメ界のヒット漫画家」となる。この年の松本原作作品は劇場版『さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち』をはじめ、TVでは『宇宙戦艦ヤマト2』『宇宙海賊キャプテンハーロック』『SF西遊記スタージンガー』『銀河鉄道999』と怒涛の勢い。

 またこの年、日本テレビ「24時間テレビ」内で、TVアニメ初の2時間スペシャル『100万年地球の旅バンダーブック』が放送されている。この作品で、手塚がアニメ界に復帰。
 後に「放送が始まっているのに、まだ絵コンテを切っていた」などの手塚伝説を生みだす、24時間TVアニメのスタートである。

 それともう1つ、ディズニーの劇場用映画がはじめて日本のテレビで放送された

37、『未来少年コナン』
 宮崎駿の初監督作品であり、NHK初の30分シリーズアニメ。作画監督大塚康生、絵コンテはとみの喜幸、石黒昇、奥田誠治、高畑勲など。



1979年
 スタジオぴえろ設立。竜の子プロの吉田竜夫が45歳で急逝した後、同社の演出家布川ゆうじが設立した。『うる星やつら』『幽☆遊☆白書』『ヒカルの碁』『魔法の天使クリィミーマミ』など。

38、『ルパン三世 カリオストロの城』
 「映画監督」としての宮崎駿の出現。製作の藤岡豊は「こんなに面白いのにコケるよ…残念ながら」と言い、宮崎自身にも忸怩たる思いがあった。事実、興行成績はルパン前作を下回った。公開当初から、現在と同じ評価だったわけではない。

39、『ドラえもん』
 現在まで放送が続く、子ども向けアニメの金字塔。シンエイ動画が初めて元請として受注した作品でもある。有名な話だが、これより6年前に、1度日本テレビが『ドラえもん』をアニメ化してる。

40、『機動戦士ガンダム』
 アニメファンの枠を越えて話題になり、数多の亜流を生み出した。



1981年
 78年の『バンダーブック』から始まったスペシャルアニメが、この年は16本も放送された。

41、『Dr.スランプアラレちゃん』
 東映動画。最高視聴率36.9%を記録し、ジャンプ作品アニメ化の先鞭となった。

42、『うる星やつら』
 約4年半も放送された。現在の萌え系アニメのルーツと見る向きもあるが、「主人公がヒロイン以外の女性には好意を寄せられていない」「主人公は女性にモテようと努力している」など、似て非なる要素がたくさんある。
 初代のチーフディレクターは押井守。脚本家の伊藤和典、キャラクターデザイン高田明美と、後の「ヘッドギア」のメンバーがいる。
 ちなみに本作は、1987年に50枚組のLD-BOXとして発売。売れ行きが良かったことから、他作品も発売され、様々なアニメのDVD-BOX・Blu-rayBOXがリリースされまくっている現在に繋がっている。参考。 ちなみに『うる星やつら』LD-BOXの値段は、全部で33万円也



1982年
 前年の『うる星やつら』、本年の『THEかぼちゃワイン』、そして翌年の『みゆき』『ナイン』と、80年代前半はラブコメジャンルが興った。このブームも、漫画界と連動している。


43、『超時空要塞マクロス』
 ロボット+SF+アイドル+ラブコメ。一世代上のクリエーターには描けない世界であり、新世代の出現。飯島真理は、新しいタイプのアニソン歌手のはしりともなった(本人はご不満かもしれないが)。

44、『ときめきトゥナイト』
 漫画界とアニメ界の繋がりも、さらに密になっていく。この作品は、「新人漫画家」池野恋が『りぼん』で連載「しようとしていた」漫画が原作。なんと漫画連載とアニメが同時期にスタートした。
 池野はまだ内容も固まっていない新連載(本作)打ち合わせ時に、担当から「次の連載はアニメ化することになったから」と知らされたそう。漫画とアニメが同時進行する、斬新なスタイルだった。
 もっとも『デビルマン』(1972年)も、アニメ化が決まった時点で原作が全くできていなかったのだが、永井豪はすでにヒットメーカーだった。



1983年
 やれやれ、やっと――
 ぼくが「自分の言葉」で語ってもいい時代だろう。

 この年は、新しいアニメ媒体「OVA」(学研なら「OAV」)が登場した年。まだビデオレンタル店も普及しておらず、出来も分からないのに大枚をはたいて「買う」が基本姿勢だった。OVAの歴史については、拙ブログ を参照いただければ幸いです。

 TVアニメは『ジャンプ』の年。『キン肉マン』『ストップ!!ひばりくん!』『キャプテン翼』『CAT’S・EYE』、さらに月刊ジャンプから『キャプテン』。
 「男の娘」のはしりあり、腐女子が増えた要因あり、アニソンシンガーではない歌手がアニメ主題歌を歌うようになったきっかけあり、となかなかに楽しい1年である。もっとも腐女子には『ゴッドマーズ』、アニソンでもゴダイゴやジュリーなど、先例はあった。

45、『装甲騎兵ボトムズ』
 ガンダム以後、「大河ロボットアニメ」とも呼べるべきものが多数作り出された。その両輪を支えたのが、富野と高橋良輔。『ボトムズ』は「リアル系」の到達点の1つ。 

46、『魔法の天使クリィミーマミ』
 魔法少女+芸能界もの。スタジオぴえろの魔法少女1作目にして、初のオリジナルTVアニメーション。参考。 主演は新人歌手の太田貴子。アニメと現実をリンクさせ、レコード売り上げで結果を出した。『マクロス』の飯島真理と同様の現象と言っていいだろう。この後、田村英里子や田中陽子が同じ手法で売り出されていく。

47、『ダロス』 
 日本初のOVA。ということになっている。以前にも書いたが、本当は『ダロス』より先に発売されたアニメ(確かロリコンもの)があったはずだが、どう検索しても見つからない。
 監督は押井守。先に2巻を発売してから、次いで1巻を出す変則的なリリースだった。



1984年
 ガイナックス設立。東映、虫プロ、竜の子のいずれの流派にも属さない、新しいタイプのスタジオのはしり。しかもアニメファンが設立したスタジオであり、現在から見ても特殊な出自と言えるだろう。

 1984年は『北斗の拳』、宮崎駿『名探偵ホームズ』などが放送された年。大人向けの実用ショートTVアニメ『ドタンバのマナー』もこの年から始まり、3年間放送された。



1985年
 株式会社スタジオジブリ設立。株式会社徳間書店の子会社として活動を始め、1992年に自前のスタジオを建設、1997年の徳間書店との合併を経て2005年4月に「株式会社スタジオジブリ」となった。

 株式会社京都アニメーション設立。虫プロ仕上出身の八田陽子が1981年に京都で結成した仕上グループが母体。1985年有限会社化。1999年株式会社化。

 この年、アニメの製作本数が前年より23本も減る(84年が78本、この年55本)。微減した年もあったが、これほど減ったのはこの年が初めて。参考(PDFファイル)。この数字からも、第1次アニメブームが10年間持たずに終焉したと捉えて問題ないだろう。なお、この後93年(21本減)と00年(25本減)、10年(23本減)にも大幅減少している。

 ただしアニメの製作本数は減っているのに、藤子不二雄原作のアニメは以前から放映継続の『ドラえもん』『忍者ハットリくん』『パーマン』に加え、この年から『オバケのQ太郎』『プロゴルファー猿』と増えている。どれほどブランドとして信頼されているか伺えよう。

 また「アニソン」の側面からも、新しい流れが生まれた。前記した『CAT’S・EYE』の杏里、『魔法の天使クリィミーマミ』の太田貴子、この年の『ダーティペア』中原めいこなど、ニューミュージックやアイドル畑からのアニソン参入は以前からあった。
 これらには、曲とアニメのイメージが重なる部分を感じられた。本年の『ハイスクール! 奇面組』『超獣機神ダングーガ』と、あまり本編の色と合わない主題歌も採用されるようになる。


48、『機動戦士Zガンダム』
 ガンダムシリーズにおける、富野由悠季の最大の功績は、本作において「新しい続編のあり方」を提示したことにある。リメイクでもなければ同じ主人公でもない、物語世界の時間を進めて新しいキャラクターを用意する続編は、当時画期的だった。賛否両論おきたが、「ガンダム」というコンテンツが膨張し続けている現状を見れば、正解だったことは明らかだろう。

49、『タッチ』
 ラブコメブームの殿(しんがり)。ラブコメブームの嚆矢となった『うる星やつら』が竜の子系の押井、殿『タッチ』が虫プロ系の杉井ギサブローが監督だったことには、何かの巡り合わせを感じる。



1986年
 J.C.STAFF設立。 『とらドラ!』『とある魔術の禁書目録』など。

50、『DRAGON BALL』
 ジャンプ原作アニメの頂点の1つ。改題しながら11年続いた。当初、「『Dr.スランプ』より売れる」なんて思っていなかった人も多いだろう(そのくらい、『Dr.スランプ』もヒットした作品だった)。



1987年
 Production I.G(当時は有限会社アイジータツノコ)設立。
 同年に『赤い光弾ジリオン』を竜の子プロより独立してタツノコ制作分室にてグロス受け、その後に設立した。1993年、『機動警察パトレイバー2 the Movie』で作品への出資を開始。

 この年の7月4日、日本初の衛星(BS)放送であるNHK-BS1が24時間放送開始。参考

 『機甲戦記ドラグナー』が終了、つまり長年続いたサンライズのリアルロボット枠が終了した年。しかしサンライズは初の原作もの『CITY HUNTER』、『ミスター味っ子』を手掛け、次の一手を打っていた。

 異色作としては、劇場版まで作られてしまったアダルトアニメ『くりぃむレモン』の姉妹版として、『レモンエンジェル』がTV放送された。
※爆笑禁止


51、『アニメ三銃士』
 公共放送であるがためにアニメ作品の著作権を持っていなかったNHKが、82年の放送法改定に伴って85年にNHKエンタープライズ設立、本作で「製作」に本格的に乗り出す。
 著名な原作をモンキーパンチが翻案した。監督は湯山邦彦、音楽は田中公平。



1988年
 テレビ朝日とシンエイ動画で独占していた感のある藤子アニメ作品だが、『キテレツ大百科』をスタジオぎゃろっぷが作りフジテレビで放送した。

 
52、『それいけ! アンパンマン』
ベビー層に圧倒的な支持を得る、モンスターキャラクターの誕生。商業的な側面から見ると、現在日本で一番価値があるキャラクターである。

53、『機動警察パトレイバー』(OVA第1期
 OVAとしては破格の廉価、メディアミックス展開、そして後にTVシリーズへの進出と、新しいモデルを提示した作品。この作品後、OVAの意味は変わった。『ボトムズ』とは別方向の、リアルロボットの到達点。



1989年
 1週間に放映される30分TVアニメの本数が、初めて40本台になった。



1990年
 勇者シリーズ第1作『勇者エクスカイザー』が作られた。またガイナックスが初めて実制作を担当したTVアニメシリーズ『ふしきの海のナディア』や、三井不動産販売(株)創立20周年事業の一環として作られたスペシャルTVアニメ『雲のように風のように』(キャラクターデザイン・作画監督近藤勝也、監督鳥海永行)もこの年。

54、『ちびまる子ちゃん』
新たな「国民的アニメ」の誕生。


 さて、90年代。触れておかねばならないのは、1989年に逮捕された宮崎勤の事件だろう。この事件後、アニメ、漫画、ホラー映画ファンへの世間の風当たりは、非常に強いものとなった。
 事件発覚当時、TVリポーターがコミケ会場において「ここに10万人の宮崎勤がいます!」と実況したという逸話があるが、これが真実であるにせよ都市伝説であるにせよ、当時の風潮・世論をよく表していることは間違いない。

 一方、視聴環境としては恵まれる時代になった。1980年代中盤から始まったビデオレンタル店の普及、合わせてソフト発売の活発化により、過去のTVアニメシリーズ視聴が容易になった時代でもある。

1991年
 本年は、日本俳優連合所属の声優など約800人が、アニメ制作現場の状況改善・声優の待遇向上などを目的にデモ行進をした。「そんなに安くちゃいけないよ君達!!」と行動を後押ししたのは、同連合の理事長であった森繁久弥。
 結果、「最低ランクを1万5000円とする」などの取り決めが日俳連、音声連、マネ協の三者でなされ、声優の出演料は平均1.7倍の増額となった。参考。

 またWOWOWが本放送を開始したのもこの年。

 アニメ作品としては、工夫を凝らしたギャグ表現が人気を集めた『きんぎょ注意報!』が登場。またTVアニメ初の百合物『おにいさまへ…』がNHKで制作されている。監督は出崎統。ちなみに少年同士の愛を描いた作品は、『風と木の詩』が1987年にOVAで発売されている(監督は安彦良和)。



1992年
 有限会社ゴンゾ設立。2000年に株式会社ゴンゾ・ディジメーション・ホールディング設立、2009年株式会社ゴンゾに社名変更。『青の6号』『フルメタル・パニック!』『ストライクウィッチーズ』など。

 サンライズが初の少女向けアニメ『ママは小学4年生』を発表。
 他に、子ども向け番組として作られたのに特異なセンスで大人からも人気だった『ウゴウゴルーガ』や、おそらく初めての麻雀TVアニメ『スーパーヅガン』もあげておこう。

55、『クレヨンしんちゃん』
 現在まで続くファミリーアニメ。しかし『サザエさん』『ちびまる子ちゃん』との決定的な差異は、核家族を描いていること。映画版も数多く作られ、高評価を得ている。

56、『美少女戦士セーラームーン』
 特撮ヒーローもので行われていた「色によるキャラクター分け」を、少女向けアニメに持ち込んだ。本来のターゲットであった女の子達はもちろん、大きなお兄ちゃん達も夢中になった
 サブキャラクターなのに一番人気だった水野亜美は、「単独で」『Newtype』と『アニメージュ』の表紙を飾っている。



1993年
 アニメ専門チャンネル「株式会社キッズステーション」が設立され、衛星アナログ配信を開始した。
 ちなみに「株式会社エー・ティー・エックス」(AT-X)は1997年12月にディレク・ティービーで放送開始、2000年に会社を設立。「株式会社アニマックスブロードキャスト・ジャパン」(アニマックス)は5年後の1998年に設立、同年7月1日に有料放送を開始している。

  『風の谷のナウシカ』(1984年)からアニメ映画で採用されていた「製作委員会方式」が、この年の『無責任艦長タイラー』によってTVアニメにも初めて持ち込まれる。リスク分散だけではなく、ソフトで資金を回収する新しい収支モデルへの挑戦でもあった。
 およそ7年ぶりに、富野由悠季が『機動戦士Vガンダム』でTVアニメに復帰した。



1994年
 株式会社 オー・エル・エム設立。オービー企画のプロデューサーだった奥野敏聡が作った。『ポケットモンスター』『イナズマイレブン』など。

 『機動武闘伝Gガンダム』が発表され、宇宙世紀から外れた新しいガンダム世界が構築された。「戦争じゃなく格闘にする」「ガンダムがいっぱい出る」などの大英断がなされたのは、放送予定のわずか5ヵ月前だった。



1995年
 1983年の項で「ぼくが『自分の言葉』で語ってもいい時代が来た」と書いたが、この年は「ぼく(アニメ第2世代)の時代が終った」と書いても、差し支えないかと思う。本当はここから先、誰か書いてくれないかな…
 少なくともSFアニメに限っては、「新世紀」が来た。『アトム』~がSFアニメの第1期、『ヤマト』『ガンダム』以降を第2期とするなら、『新世紀エヴァンゲリオン』登場は第3期の到来である。
 ただし、わざわざ書くまでもないことだが、『新世紀エヴァンゲリオン』とて独自の立場に屹立している作品ではなく、アニメ史の流れの中で生まれた作品である。

 株式会社サテライト設立。この年に作った世界初の全編デジタルアニメーションTVシリーズ『BiT the CUPID』制作が創業の起源。2003年、河森正治が取締役に就任。『創世のアクエリオン』『超時空要塞マクロスF』など。

 この年には押井守監督『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』が公開されている。後年、ビデオがアメリカのビルボードにおいて、ビデオセールス1位を記録したことで日本でも話題になった。

57、『新世紀エヴァンゲリオン』
 似ているようで違う道を歩んでいた日本の特撮ヒーローものとSFアニメが、この作品でがっちりと握手をする。OPも斬新だった。先輩格にあたるガンダムシリーズが、登場人物や作品世界を次々に新しくすることで延命しているのに対し、エヴァは本シリーズをリファインし続けることで現在まで続いている。


 『エヴァ』が放送された本年あるいは翌年が、第2次アニメブームの始まり。
 『ガンダム』がそうであったように、『エヴァ』も様々な亜流を生み出していく。



1996年
 有限会社ブレインズ・ベース設立。東京ムービー新社のプロデューサー小沢十光が1996年に設立した。『夏目友人帳』『輪るピングドラム』など。

 『赤ずきんチャチャ』(1994年)で才覚を見せていた大地丙太郎が、『こどものおもちゃ』を発表した年。また佐藤竜雄が『機動戦艦ナデシコ』で単独監督デビューした。



1997年
 『セーラームーン』の初期から演出で注目を浴びていた幾原邦彦が、『少女革命ウテナ』発表。また『家なき子レミ』放送終了をもって、世界名作劇場シリーズの幕が閉じた。

 東映動画は、本年の『ゲゲゲの鬼太郎』で仕上以降を完全デジタル化。このデジタル化の流れは、他社にも瞬く間に広がっていくことになる。

58、『ポケットモンスター』
 ゲームのアニメ化で、おそらく最も商業的成功をおさめた作品。ゲーム・アニメなどのメディア展開の結果、1996年(ゲーム)の登場から9年間で、全世界から3兆円を稼いだ。
 また約70ヵ国で放送されるなど、輸出コンテンツとしても優れた作品。2006年と少し古いデータだが、アメリカにおけるアニメ映画の興行成績は1位『ミュウツーの逆襲』、2位『幻のポケモン ルギア爆誕』、3位『結晶塔の帝王』とベスト3を独占している。

 12月16日、ポケモン事件発生。



1998年
 庵野秀明が『彼氏彼女の事情』監督。

 地上波(テレビ東京)ではグチャグチャにして放送されてしまった『カウボーイビバップ』を、WOWOWが完全な形で放送。新しいアニメ発表の場として、アニメファンに存在感を示した。
 TV版最終話「よせあつめブルース」。皮肉のきいたタイトルですね。


 同時に、独立UHF局においても『LEGEND OF BASARA』が放送された。独立UHF局はこの後、萌え系アニメなどを多数放送していくことになる。

59、『ブレンパワード』
 WOWOW初の有料アニメとして、スクランブル放送された。OPにおけるキャラクターの裸は、「WOWOWの自由度の象徴」とも言えるだろう。富野由悠季が14年ぶりに手がけた、非ガンダムのTVアニメシリーズ。
ノンテロップOP




1999年
 現在まで人気が継続している『ONE PIECE』のTVアニメがスタートした年。
 また富野由悠季が『∀ GUNDAM』を発表。広がり続けるガンダム世界(SD除く)を「まとめる」、さすがの手腕を見せた。

 なおこの頃から既に、『星海の紋章』『宇宙海賊ミトの大冒険』『十兵衛ちゃん―ラブリー眼帯の秘密―』など、1クールアニメが散見される。そしてこれらの作品は、現在の視点から見ると分割2クールの作品でもある。1クールアニメは、翌年には16タイトル、翌々年には25タイトル(30分作品のみの数字)と、どんどん増えていく。



2000年
 ユーフォーテーブル有限会社設立。東京ムービー新社、テレコム・アニメーションフィルム出身の制作プロデューサー近藤光が設立。『まなびストレート!』『Fate/ZERO』ほか。

 株式会社ピーエーワークス設立。Production I.G、ビィートレインを経た堀川憲司が設立した越中動画本舗株式会社が起源。2002年、現社名に商号変更。『true tears』『Angel Beats!』『花咲くいろは』など。

 この年は放送界に大きな動きがあった。
 1994年に設立された「PerfecTV!企画会社」と、1996年設立の「ジェイ・スカイ・ビー㈱」は98年に合併し、「スカイパーフェクTV!」になっていた。そしてこの年の3月、ライバルだった「DirecTV Japan」が放送終了、「スカイパーフェクTV!」がその加入者を引き受ける。参考。多チャンネル化時代が本格化する。

 また2000年前後からflashアニメーションが普及し始めて、クオリティを無視して考えれば、個人でもアニメ制作が可能な時代になる。参考。映画、TV、OVAに続く新しい作品発表の舞台として、ネットがいよいよ存在感を増してくる。
 WEBアニメの配信も始まった。2000年12月28日には、『あずまんがweb大王』が配信開始。参考。2004年には「蛙男商会」がWEBアニメ『菅井君と家族石』を発表。同商会は少人数での制作体制ながら、後に劇場作品を作るまでに至った。

 

2002年
 株式会社マングローブ設立。サンライズのプロデューサーだった小林真一郎が代表取締役社長。2004年の『サムライチャンプルー』がオリジナルアニメ第1弾。他に『ミチコとハッチン』『神のみぞ知るセカイ』など。
 
 株式会社セブン・アークス設立。『魔法少女リリカルなのは』など。

 有限会社フィール設立。スタジオぴえろの制作であった瀧ヶ崎誠が設立。『だから僕は、Hができない。』『パパのいうことを聞きなさい!』など。

60、『ほしのこえ』
 『アトム』誕生以降に分かれたはずの「商用アニメ」と「アートアニメ」を、この作品が融合させた。しかもそれは、アニメ誕生期の家内制手工業にかえったような制作課程を経て、私達の前に現れた。



2003年
  『千と千尋の神隠し』が日本のアニメとして初めて、第75回米アカデミー賞の長編アニメ賞を受賞した



2004年
61、『ふたりはプリキュア』
  『セーラームーン』を髣髴とさせる、女児向けアニメの大ヒット作。メインターゲットではない大人(男)のファンを多数獲得した点でも、『セーラームーン』と似ている。ただし『セーラームーン』がキャラクターを上積みしていった結果、作品が縮小したのに対し、本作はシリーズごとにキャラクターを一新する(例外もあるが)ことで現在まで人気が続く長期作品になっている。



2005年
 A-1 Pictures設立。アニプレックスの資本100%で設立された、ソフトメーカー主導のスタジオ。翌年、本社・阿佐ヶ谷スタジオを新設して本格的に稼動。 『WORKING!!』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『ソードアート・オンライン』など。

 株式会社ディオメディア設立。グループ・タック出身の須賀信行が『大魔法峠』制作のために作った会社が前身。2007年に改組・商号変更。『こどものじかん』『侵略!イカ娘』など。

 この年に『ドラえもん』の声優が一新した。
 フジテレビでは、深夜アニメ枠として「ノイタミナ」を新設。第1弾は『ハチミツとクローバー』、第2弾が『パラダイスキス』。参考。



2006年
 この年、TVアニメ制作分数が過去最高の136.407分になった。またTVアニメタイトル数も過去最高で、継続放送84作・新規作品195作・計279作。新規作品数単独で見ても、この年が最も多い。2013年現在もこの記録は破られていない。参考。

 アニメの楽しみ方が変わる、ニコニコ動画が作られたのもこの年。

62、『涼宮ハルヒの憂鬱』
 京アニ、ヤマカン、平野綾、世界系と様々な小爆発を起こした本作だが、大局的に見るならばライトノベル原作アニメのブームを本格化させた作品と位置付けられるだろう。ライトノベル発のアニメは、(『ライトノベル』という言葉はまだなかったが)『スレイヤーズ』(TVシリーズ、1995年)、あるいはもっと遡って『ロードス島戦記』(OVA、1990年)あたりに源流を見出せるか。なぜライトノベルがアニメ化に適しているかは、「アニメ化するのに必要な単行本数が少なくてすむ」「(コミックに比べて)多作できる」などが指摘されている

 

2007年
 株式会社WHITE FOX設立。オー・エル・エムのプロデューサーだった岩佐岳が、『うたわれるもの』のメインスタッフと共に設立。『刀語』『ヨルムンガンド』など。

 株式会社デイヴィッドプロダクション設立。GONZOに所属していたメンバーで設立。『ベン・トー』『ジョジョの奇妙な冒険』など。

 この年から、日本アカデミー賞に「優秀アニメーション作品賞」部門が新設される。初年度のノミネート作品は『時をかける少女』『あらしのよるに』『ゲド戦記』『ブレイブストーリー』『名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌』だった。最優秀賞は『時をかける少女』。
 なお同賞は、翌年の『鉄コン筋クリート』をのぞけば、細田監督作品とジブリ作品がほぼ交互に最優秀賞を受賞している(2013年現在)。

 プロダクション I.Gの『精霊の守り人』、マッドハウスの『電脳コイル』と、NHKが力作を立て続けに放送した年でもある。

63、『らき☆すた』
 「地域活性化」という新しいアニメの活用法を、広く知らしめた作品。制作陣には当初、そんな意図なかっただろうが。

64、『空の境界』
 「単館系アニメ」とでも呼ぶべき、新しいアニメ映画の潮流を生むきっかけとなった作品。同作のヒットは、物販の売り上げ(本作の劇場における関連商品売り上げは、興行収入対比で100~200%だった)などアニメ映画の長所を劇場に再認識させる契機となった。ただし『ブレイクブレイド』や『マルドゥック・スクランブル』など同じ形態の作品が生まれた一方、メディアが本作と『涼宮ハルヒの消失』(2010年)を同列にして報じるなど、まだまだ「単館系アニメ」の概念があやふやな部分もある。劇場アニメのタイトル数は2009年から増加を続けているが、「単館系アニメ」がジャンルとして定着するのか、それとも泡沫で消えるのか、数年後には明らかになっているだろう。



2008年
 『超時空要塞マクロスF』が人気を集めた年。

 また、Twitter日本語版がサービスを開始した。 株式会社ニワンゴは、『ニコニコ動画』においてヤフー株式会社と協業。翌年にはプレミアム会員数が60万人、ユーザーID登録者数が1500万人を突破している。参考。以前から2ちゃんねるで実況版はあったが、ニコニコ動画、そしてツイッターの普及により、アニメは「コミュニケーションツール」としての様相を強く帯び始める。
 またアニメを発信する側も、これらのネットサービスを積極的に活用するようになっていく。



2009年
 フッズエンタテインメント株式会社設立。GONZOのプロデューサーだった永井理が、当時の同社屋内に作った。『聖痕のクェイサー』『謎の彼女X』など。

 テレビ東京とアニプレックスが、新たなプロジェクトとして「アニメノチカラ」を発表。しかし翌年の『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』含む3作のみの発表にとどまった。

 前年18本も減った(51本から33本)劇場アニメが、この年は44作と再び増加した。『ポケモン』『コナン』『クレヨンしんちゃん』など定番のほかに、『サマーウォーズ』『マイマイ新子と千年の魔法』などが公開された。

65、『けいおん!』
 萌え系アニメとしては異例だが、アニメファンの枠を超えてブームとなった。関連音楽も売れ、主題歌シングルはオリコン史上初めてキャラクター名義での首位をとった。前年の『マクロスF』もあり、売り上げにおいてアニソンが一段飛躍した時期だろう。



2010年
 株式会社Studio五組設立。GONZO第5スタジオのスタッフが独立した。『咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A』『この中に1人、妹がいる!』など。

 この年はガイナックスの意欲作『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』が話題を呼んだ。






 さて、長らくお付き合いいただきありがとうございました。

 2011年、2012年の作品はありません。なぜなら、ここ1、2年の作品が、「アニメ史において重要かどうか」なんてぼくにはまだ判断できないからです。

 例えば『魔法少女まどか☆マギカ』がアニメ史に残りうるのか、それとも5年後・10年後には「ただ人気があった作品」で終るのかは、まだ誰にも分からないと思います。

 そんな訳で、終りです。

 最後に参考資料を明示しておきたいと思います。
 基本、1回のみの資料にはその都度リンクを貼っておきましたが、参考頻度の高い書籍・サイトはまとめてここで明記します。

 まず、底本とも呼ぶべき書籍が辻真先さんの『ぼくたちのアニメ史』(2008年、岩波書店)。
 非常に参考になりました。

 さすがに年代が進めば、ぼくも知っていることがほとんどでしたが、古い時代の話は大変勉強になりました。

 特に『鉄腕アトム』より先に、アニメはCMとしてTVに流れていた、などは鋭い指摘でした。

 ぼくも「トリスを飲んでハワイに行こう」のCMなどは知識として知ってはいましたが、時代までは意識してなかったからなー。
 大雑把に「昔・白黒」とだけ把握していたので、まあここら辺が「現在から過去を知ろうとする」行為の最初の壁なんでしょう。

 『ぼくたちのアニメ史』は、そんな知らない過去を遡って記事を書く際に、大変参考になりました。

 正直、今回の記事について考えていた初期は、『白蛇伝』くらいから始めりゃいいだろう、くらいに考えていたのです。が、この本を読んで認識の甘さを知りました。

 ちなみにこの本、富野に関してもちょっとだけ記述があります。辻さん、富野に「好きに作ったから見て」と『リーンの翼』を勧められたそうです。


 もう1冊、SF面の記述を補強するために『SF大辞典』(1986年、角川書店)も参考にしました。ヨコジュンさん。


 次はネット上で読める資料です。

 まずはコレ。「アニメ・マンガ人材養成産官学連携コンソーシアム」(PDF)。

 どの講義も、テーマ名でググるとPDFで読めます。

 こんな資料をタダで読めるなんて、いい時代になったもんだ。

 全部読みましたが、特に「なぜアニメ産業は今の形になったのか~アニメ産業史における東映動画の位置付け」と「アニメの三大源流とその系譜~東映・虫プロ・タツノコ」の2つは参考になりました。
 各アニメスタジオの記述については9割方、後者の資料に拠っています。また東映動画で激しい労働争議があった・ことだけは知っていましたが、ロックアウトまでしていたとはね。

 それに、東映だけが有名ですけれど、他のスタジオでもあったらしいですね。


 さて、最後に参考文献として明記しておくサイトは、『TVアニメ50年史のための情報整理』さんです。


 今回の記事を書き始めてから見つけたのですが。

 各年の放送作品一覧をどう探そうか困っていたので、大変有難かったです。

 また「1997年の鬼太郎から仕上以降の完全デジタル化が始まった」など、このサイトさんを読んでいなければ知り得ない情報もありました。
 ちなみに2004年までしかリストがないので、それ以降は「アニメ評価データベースさち」さんを参考にしました。


 あと4年で、日本にアニメが生まれて100年になる。


 せめてそれまでは生きて、アニメを楽しんでいたいね。 




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『アウトブレイク・カンパニー』でイデオンっぽい絵が。 [アニメ周辺・時事]

 えー、昨日か。

 ずっとHDの底の方に眠っていた『ブラッドラッド』の1話目をやっと見たら、主人公の本棚に『そうだから俺は』(背表紙から判断するにスニーカー版)と『エイの癒し』、キンゲのフィギュアがありましてね。

 この話は既出だとフォロワーさんに教えてもらいましたが、昨日BS-TBSで放送された『アウトブレイク・カンパニー』の11話「深く静かに陰謀せよ」で。

 こんな絵が出てまいりました。

アウトブレイク.JPG
 お、どこかで見たことあるぞ。

 「アウトブレイク イデオン」でツイッター検索しても1件しかヒットしないので、このネタはあまり広がっていないのでは、と思い紹介しました。

 ちなみに劇中ではこの絵、ウェアウルフの放浪画家(CV.ロシア娘)が描いたという設定です。

 『アウトブレイク・カンパニー』、アニメに詳しければ詳しいだけ面白い、まあアニメのパロネタが多い作品で、ぼくは楽しんで見ているのですが。

 1話か2話目で、貧乳お姫様の好きな漫画が『がいし』(カイジ)の班長って時点で、ちょっとクラッと来ちゃって・見続けようと決意しました。

 パロの元ネタが『進撃の巨人』だったり『みなみけ』だったり『ミルキィホームズ』だったり『イナズマイレブン』だったりで、ガンダム・富野系はなかったんですよね。
 背景のポスターに1回ガンダムが使われていたかどうだったか…

 だから今回、いきなりイデオンが出てきて(ガンダムじゃなく!)、ちょっと驚き・富野ファンとしてはちょっと喜び、でした。










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すいません、嘘ついていました [アニメ周辺・時事]

 昨日、ツイッター上で。

 『おおかみこどもの雨と雪』がTV放映されたら、当ブログへのアクセス数が上がる、という話を他の富野系ブロガー(この言葉、やっぱり恥ずかしい…)の方達としていまして。

 その時ぼくは、



ジブリ作品は上位ヒットしないんですよね…その代わり細田作品は、サマーウォーズもおおかみこどもも、「感想」「レビュー」なんかを加えた言葉で上位表示されるようです。だから細田監督好き(笑)



 と他の方達にリプライしたのですが。

 今日、試しにアクセス解析を見たら間違っていました。嘘ついてました。

 「感想」「レビュー」なんて言葉、全くない。

 結果は、コレです。

【放送当日】
アクセス解析1.JPG
【放送翌日(正午時点)】
アクセス解析2.JPG


 「ベッドシーン」ばっかり! エロい奴ばっかり!

 最後の「ベッドシーん」なんて、どれだけ焦って打ちこんだんだよ。


 ちなみにぼくは、『おおかみこども』を見て「獣姦」とか全く思い浮かばないのですが、やっぱり中学時代に犬神明や虎4に接してきたからですかねー。



 

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お年寄りの心情を汲んでほしい。今さらだけれど『風立ちぬ』感想・レビュー。 [アニメ周辺・時事]

 どうも。5日ぶりくらい?

 えー、本日も時間を少し頂戴できたら幸いです。

 随分昔、便所の落書きみたいなネットの掲示板に、「小林信彦はどうしてダウンタウンについて言及しないんだろう」ってな書き込みがありましてね。

 どうしてもこうしても、エッセイの1冊や2冊も読めば分かりそうなものですが。

 数週間前の週刊文春におけるエッセイで、小林さんが「笑っていいとも」終了に触れていまして。
 その中で、フジテレビの笑いが低迷している理由について、次のように書いています。



番組に大阪の笑いを注入したからである。
フジテレビは笑いを低劣化させたと言えるだろう



 ダウンタウンについて書かないのは、つまり、そういうことだと思います。
 小林さんにとってはね。ぼくが同意見だってことではないよ。

 この回のエッセイの大半は、ヒッチコックについて費されており。

 彼がインポテンツであることについて、言葉を変えながら3回も触れていました。

 まあ劣等感は創作の上で重要だと思うし、ヒッチコックのブロンドへの執着は特異な性癖を連想させるところもあるので、面白い言及でした。
 なにせ名前からしてコックだしね。

 『鳥』に主演したティッピ・ヘドレンの娘であるメラニー・グリフィスが、ヒッチコックのことを嫌っていたとか。

 そもそもぼくは、メラニー・グリフィスがティッピ・ヘドレンの娘だって事実をすっかり忘れていた。

 最近、ぼくの失念の度合は深く、広く、ブログ書きにも影響を及ぼす程である。


 さて小林信彦さんが、関東大震災・戦争・結核と全て揃っている(もう1つなんか上げていたっけ?)と絶賛していた『風立ちぬ』を今月、やっと見た。

 富野も「飛行機好き」の視点から褒めていたが、基本的には、お年寄りが作って・お年寄りが褒める映画だと思う。

 映画の根底に流れるのは、貧困も戦争も踏み台にして、それでもなお夢(この映画の場合は飛行機)に憧れてしまう切ない話です。

 主人公を乗せた豪華な列車が、線路付近にいる庶民をモーゼばりにかき分けて進んでいくシーンには、ここまで貧富の差を分かりやすく描くのか、とちょっとビックリしました。

 他にも菓子「シベリア」のエピソードとか。多くの人が貧困に喘いでいるのに、それでもエリートの二郎は飛行機だけを見つめる。

 鑑賞中、「原罪」という言葉すら脳裏を過ぎりました。

 高齢者の圧倒的な憧れ(余命いくばくもない美少女!)が込められた映画を、若い人が褒めるならともかく、批判するのは労りが足りませんぜ。

 あと、ある批評家さんが富野との会話で「マッチョすぎる」と批判していましたが、そもそも前記したように全てを犠牲にして夢を追いかけ、更には劇中でも指摘されているようにエゴイストを描いているので、マッチョ的になってしまうのは当たり前です。

 もし、宮崎さんが無自覚で作った結果・マッチョ的な映画になったと考えているのなら、宮崎さんのことナメすぎ。


 この映画は3種類の対比で成り立っていて―

 1つは富と貧困(エリートと庶民と置き換えてもいい)、

 もう1つは憧れと・その結果としての現実(戦争)、

 そして最後はもちろん、煙草を吸いまくる二郎と結核の菜穂子。


 こうまで相反するものをブチ込んでくるか、と胸が熱くなりました。

 ぼくは右とか左とかどうでもいいけれど、左寄りであるはずの宮崎さんが、戦闘機を好んでしまう内面の矛盾、それが姿を変え形を変え、物語上に現れているよ。


 それに、制作中から「引退」を考えていたことは間違いなくて。
 二郎と菜穂子がセックスに至るまでを描いていたのにもビックリしました。

 ああ、あれほどイノセントな少女を描き続けていた宮崎監督が、ついにヒロインにセックスさせるとは、本気でこの映画を最後にするつもりなんだな、と。

 で、せっかくヒロインにセックスまでさせたのに、イノセンスへの憧れから発するロリコン嗜好はやっぱり捨て切れなくて、そこらへんの自分の趣味は二郎の妹に全部付与させちゃってる。

 これら全部含めて、遥かに年上の・世界的大監督に向けて使うには失礼な言葉だけれど、可愛らしくて・愛しく思ったよ。
 嫌味や冷笑じゃないよ。本気で。

 ぼく自身が、もうおっさんのせいなのかなー(老人ではない!)。


 繰り返し書くけれど、ぼくの心情としては、もうちょっとお年寄りの胸中を忖度して、せめて批判するのはやめてあげてほしい。

 あと、百聞は一見にしかずだな、と思ったのは。


 映画を見る前は、二郎=宮崎駿だと思っていたんだけれど。

 で、ツイッターで、著名などなたかが…忘れちゃったけれど多分アニメ様か氷川さんが。

 「雑誌のインタビューで、宮崎監督が二郎はぼくじゃない、と答えていた。業が深いな」みたいなことを呟いていたんだよね。

 その時点でぼくは映画を未見だったので、全くその通りだな、と同意したのですが。

 実際に映画を見ると、全然宮崎=二郎じゃなかった。

 宮崎が二郎だったら、飛行機作りか菜穂子の側で暮らすか、どちらかを選択するんじゃないの?
 どっちもはとらないよ。

 その意味で、宮崎監督は二郎=自身の投影を否定しているんじゃないのかね?(ひょっとしたら才能の視点からの否定かもしれないが)。



 それからくだらないことだが、視野狭窄に陥っている日本禁煙学会が特に指摘した、菜穂子の横で二郎がタバコを吸ったシーンについても触れておこう。

 日本禁煙学会は要望書の中で、「特に、肺結核で伏している妻の手を握りながらの喫煙描写は問題です。夫婦間の、それも特に妻の心理を描写する目的があるとはいえ、なぜこの場面でタバコが使われなくてはならなかったのでしょうか。他の方法でも十分表現できたはずです」と書いているが、もちろん違う。

 当然あのシーンは、「二郎がどれだけ身勝手で」「菜穂子の想いが一方通行か」を表す意図のもとにあるのだ。声優としての庵野さんは「賛否両論あるレベル」だったと思うが、このシーンは良かった。

 このシーンにおけるセリフのやり取りは、以下の通り。



「こうしてあげるからもうおやすみ」
「離さない?」
「うん、離さないよ」



 甘いセリフとは裏腹に。「うん、離さないよ」の段階で、観客はああ、すぐに手を離したがるだろうな、と分かる。

 ずっと抱き合って寝ようよ→いいよ→(暑い…疲れる…)、まあ抱き合ってでも腕枕でもあるいは結合したままでもナンでもいいが、つまりは今もどこかのベッドて繰り広げられている、くだらないアレである。


 案の定二郎は手を離したがる訳だが、その理由が「タバコ」であるところが、二郎の性格設定として重要な訳だ。
 「他の方法でも十分表現できたはずです」などと言うのは、戯言に過ぎぬ。

 結核患者の隣でタバコを吸うから、あのシーンに意味が生まれるのだ。
 つまり二郎は、才能豊かなクズなのです。

 そもそも、ただ「タバコが出ているか・出ていないか」だけで作品を判定している団体が、それ以外も論じているところが業腹。

 彼らの抗議によって1冊の絵本が流通から消えた時に、該当団体の幹部?がラジオ出演したのを、ぼくは聞いていた。

 番組は今は無きTBSラジオ『アクセス』で、司会は渡辺真理さんの回だったと記憶している。

 あの時の放送をどこかで聞くことが出来たなら、たくさんの言葉を弄する必要もない。
 彼らが作品性など何も考えていないことは明白なのだ。

 くどいようだが、それならそれで構わない。「日本禁煙学会」なのだから。

 だが、「特に妻の心理を描写する目的があるとはいえ」「他の方法でも十分表現」などと小賢しい・もっともらしい指摘(しかも間違えている)は、しないでほしいのだ。

 
 ついでだ、「本当は二郎は煙草を吸ってないんだぜ」的な鬱陶しい議論も御免こうむりたい。

 この映画はフィクションだ。
 
 歴史上の人物を、作家がそれぞれの個性でもって物語上で活躍させるのは、綿々と行われてきた創作行為だ。

 三国志の登場人物がホントは巨乳の女の子じゃないことも、真田幸村の配下に猿飛佐助なんていないことも、宮本武蔵が陸奥と闘っていないことも、みんな知っている。
 あ、富野ブログっぽく言えば、服部半蔵なんて忍者がもし実在したとしても、×××じゃないこともな!

 同様に二郎が非喫煙者であることも、多くの人が知っている。

 そしてもし、この映画を通じて「二郎は喫煙者だ」と誤解して、何の不都合があるのか。
 せいぜい嫌味ないけ好かないヤローに、「え、知らないの? 本当は二郎って煙草吸わないんだよ」と上から目線で言われるだけだ。


 あ、ダメだ。十分に実害あるな、コレは。鬱陶しい。

 本当、「ボクは知っているけれど一般大衆は知らないでしょ?」的な高みからの目線が、癇に障るのよねー。


 話が大分遠い所まで来てしまった…

 ま、お年寄り、しかも素敵な作品を色々残してくれたお年寄りには優しくして下さい、って話です。

 実際『風立ちぬ』には、若者では描くのが難しい苦いペーソスと、無邪気な憧れが混濁していて、それは良いことだと思うよ。



 蛇足ですが、私事。

 また大便の際に出血するようになった。

 肛門が切れたのが再発したのだろうが、万一癌だとしても、もう仕方無しとする。

 無論色々と面倒なので、カミさんには内緒にしている。

 運命共同体とも言うべき愛するカミさんには言わないのに、会ったこともない皆さんにはお伝えしている。

 そんなことが許される現代の情報技術も、そしてぼく自身の心理も、まことに不思議なものだ。
 面妖面妖。



 

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  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 2012/10/31
  • メディア: 単行本
幼女と煙草

幼女と煙草

  • 作者: ブノワ・デュトゥールトゥル
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2009/10/09
  • メディア: 単行本
皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】 (創元推理文庫)

皇帝のかぎ煙草入れ【新訳版】 (創元推理文庫)

  • 作者: ジョン・ディクスン・カー
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2012/05/18
  • メディア: 文庫
おいしく煙草を吸える本 タバコNAVI (講談社MOOK)

おいしく煙草を吸える本 タバコNAVI (講談社MOOK)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/09/27
  • メディア: ムック
リセット!―タバコ無用のパラダイス

リセット!―タバコ無用のパラダイス

  • 作者: 磯村 毅
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 単行本
煙草と珈琲

煙草と珈琲

  • 作者: 関口 一郎
  • 出版社/メーカー: いなほ書房
  • 発売日: 2008/04
  • メディア: 単行本
皇帝のかぎ煙草入れ (創元推理文庫 118-11)

皇帝のかぎ煙草入れ (創元推理文庫 118-11)

  • 作者: ディクスン・カー
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1981
  • メディア: 文庫
「タバコと酒」の健康常識はウソだらけ (WAC BUNKO)

「タバコと酒」の健康常識はウソだらけ (WAC BUNKO)

  • 作者: 橋内 章
  • 出版社/メーカー: ワック
  • 発売日: 2013/08/12
  • メディア: 新書
煙草の蘊蓄―タバコを知ってタバコをやめる

煙草の蘊蓄―タバコを知ってタバコをやめる

  • 作者: 大人の嗜好品研究会
  • 出版社/メーカー: 彩図社
  • 発売日: 2005/12/19
  • メディア: 文庫
煙草おもしろ意外史 (文春新書)

煙草おもしろ意外史 (文春新書)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2002/09
  • メディア: 新書
乙女と煙草と恋占い

乙女と煙草と恋占い

  • 作者: 椿 ハナ
  • 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
  • 発売日: 2012/05
  • メディア: 単行本
言葉の水割り ―― 酒と煙草と、ぼくの思いはインターネット

言葉の水割り ―― 酒と煙草と、ぼくの思いはインターネット

  • 作者: 鈴木 幸一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/12/08
  • メディア: 単行本
月刊キュリオマガジン169号: 特集 パイプ煙草を嗜む

月刊キュリオマガジン169号: 特集 パイプ煙草を嗜む

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 彩流社
  • 発売日: 2013/04/25
  • メディア: 大型本
煙草と悪魔

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  • 出版社/メーカー: オーズLLC
  • 発売日: 2013/11/07
  • メディア: Kindle版
煙管・パイプ・手巻きたばこマニュアル

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  • 作者: スタジオ タック クリエイティブ
  • 出版社/メーカー: スタジオタッククリエイティブ
  • 発売日: 2012/01/25
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煙草は崇高である (批評空間叢書)

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  • 作者: リチャード クライン
  • 出版社/メーカー: 太田出版
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【ネタバレなし】『かぐや姫の物語』感想・レビュー [アニメ周辺・時事]

 お久しぶりです。
 さて、皆様より一足先に、試写会で『かぐや姫の物語』を見てきました。

 ネタバレなしで、感想などを書きたいと思うのですが。

 まあネタバレなしと言ってもね、『竹取物語』な訳だから。皆さん話は知っているでしょうけれど。

 ただ、「あの話をそのままするのかな、それともオリジナル要素があるのかな」って思いもあるでしょ?

 だから、その辺のことも伏せて「ネタバレなし」でいきたいんだけれど…

 えーとね。どこら辺まで書いていいんだ?
 キャッチコピーが「姫の犯した罪と罰。」なのは、皆知っているよね?

 だから何故地球に来たのか(罪)、まあそこら辺にまで視界を広げたストーリーでした。


 まずフライヤー見てビックリしたのが、あ、なんかフライヤーって言い方スカしている感じするな。チラシねチラシ。

 チラシを見てビックリしたのが。
 もともと55年前、東映動画で『竹取物語』のアニメ化が企画されていたんだって。で、監督が内田吐夢!(『飢餓海峡』、『宮本武蔵』シリーズ)。

 
 結局この映画は流れたけれど、その時に高畑監督は企画を考えていたそう。


 で、その55年の間、暖められた映画を見た感想は。

 是非あの絵を、画面を、多くの人にスクリーンで見てもらいたいな、というものでした。


 いや、話はね、あの。えー。なんて言えばいいんだ?


 あの、「(元々ある)『かぐや姫』の物語ってなんなんだろう」と不思議に思ったんですよ。
 長く伝わっている物語なのに、寓意とかメッセージ性とかが、希薄でしょ? 映画見てて、「この話ってなんだろうな」と感じたんですよね。

 劇中で、かぐや姫が「私の人生ってなんだったの?」みたいなセリフを言うシーンがあるのですが。

 本当、「この物語ってなんだろう(何で長く語り継がれているんだろう)」ってスクリーンを見ながらずっと考えていました。


 勘違いして欲しくないんだけれど、話がツマラナイって意味じゃないよ。
 その証拠に、2時間以上の試写会で、たくさんいた子ども達もあまり騒いでいなかったしね。ラストシーンでは、「ちゃんと」静まり返っていたし。

 この話の魅力ってなんだろう、肝ってなんだろう、とずっと考えていました。

 改めてヒロインとしての「かぐや姫」は、ボヘミアンでエトランゼだよなあ、そこが魅力だよなあ、とは思いましたが。

 
 この映画の注目点はストーリーではなく、そんなかぐや姫を描く絵です。画面ですよ。


 ちょっとビックリする。

 あの、このブログでベルイマンの映画を紹介する時に、「1つ1つのシーンが完璧にトリミングされた写真のよう」って必ず書くのですが。

 『かぐや姫の物語』も同じ。全てのシーンが、完全に「絵」なの。どこのシーンを切り取っても、絵本の見開き1頁のよう。その絵が躍動する。


 うわあって。こんなアニメーション見たことないよ、って思った。

 ぼくは、冒頭。

 竹から出てきたかぐや姫が、輝いているんですけれど。その輝き、後光を黒い点で、「・・・・・・・・・・」こんな感じで表現しているんですよ!


 それ見た瞬間、心を持っていかれました。

 この水彩画のような、動画=アニメーションを、ずっと集中して見届けるぞ、と決意しました。

 
 あの、なんかちょっとイヤらしい書き方になりますけれど、絵コンテ集や大判のフィルムブックが出たら、サマになるよなって。


 あと一応、触れておくのは。

 当然ながら、CV陣も良かったです。

 メインキャストに本職の声優さんはいなかったけれど、この映画を見ると、やっぱり問題は「声優さん以外を使う」ことにあるんじゃなくて、「下手くそな人を使う(だったら声優を使え)」って所にあると分かる。

 名優場所を選ばず。



 この映画はプレスコで、しかも2~3年前に録音していたそう。

 出演していた伊集院と宮本信子さんの話によると、1人ずつ録音して、しかも他に誰が出演しているか一切知らなかったらしいです(興味のある方は下の番組をお聞き下さい)。



 録音からのタイムラグが大分あったために、(公開順で考えたら)これが地井武男さんの遺作になる現象も起きました。


 ちなみにユーモラスな場面も何箇所かあって、一番子ども達の笑い声が起こったのは、伊集院の出演箇所でした。

 伊集院ファンとしては良かった良かった。嬉しい。


 アニメファンならあの絵を、ぜひ劇場で見て欲しいですね。
 サービスデーなら千円。千円であの映像体験を味わえるのだとしたら、安い安い。







かぐや姫の物語 ビジュアルガイド (アニメ関係単行本)

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  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2013/11/20
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SWITCH Vol.31 No.12 ◆ スタジオジブリという物語 ◆ 責任編集:川上量生

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かぐや姫の罪 (新人物文庫)

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かぐや姫の物語 (角川文庫)

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ユリイカ 2013年12月号 特集=高畑勲「かぐや姫の物語」の世界

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「聖地巡礼でマナーの悪いよそ者が大勢来る」からの「地域住民怒る」って流れは、江戸時代からあったのかな、ひょっとして。 [アニメ周辺・時事]

 珍しく連日更新!

 皆さま、今回もよろしくお願い致します。優しく抱いて下さい。

 今日の内容は、タイトル通り。さらに珍しく、アッサリと本題に入ります。マクラなし。


 
 えー、ぼくは、Eテレ『100分de名著』を毎週見ているんですよ。

 本来、このテのTVや書籍は嫌いなのですが。
 なぜなら「名著を読んでおきたい」って知的好奇心と、「手短に済ませたい」って気持ちが、相反しているように思えるから。

 じゃあなんで『100分de名著』は見ているかというと、勿論・伊集院が司会をしているから、ですよね。


 それで、『おくの細道』の回を見ていたら。

 面白い話があったんですよ。

 
 ぼくは学が全然ないから、あ・「まなぶ」じゃないよ「がく」ね、学が全然ないから知らなかったけれども。

 「歌枕」ってあるんだって。辞書をひいたら、


 和歌に多く詠み込まれる名所・旧跡。


 とある
 

 で、ホラ。
 昔の和歌って基本、京都の貴族の遊び?嗜み?だから、行けない遠くの土地を詠む時は、完全に空想なんだって。

 同番組のゲストコラムには、「歌枕は現実に存在する名所旧跡とちがって、人間が想像力で創り出した架空の名所です。みちのくは辺境の地であったためにその宝庫だったのです」とある

 まあここら辺は、ロケハンがしっかりしている今のアニメと全く違います。

 それで芭蕉は、福島県でそんな歌枕の1つを訪ねた。

 元の歌は、古今集にある河原左大臣の次の歌。


陸奥(みちのく)の しのぶもぢずり 誰ゆゑに みだれむとおもふ 我ならなくに


 『ちょっと差がつく百人一首講座』さんによると、現代語訳は


陸奥で織られる「しのぶもじずり」の摺り衣の模様のように、乱れる私の心。いったい誰のせいでしょう。私のせいではないのに(あなたのせいですよ)。


 という意味だそうです。

 で、この「しのぶもじずり」ってのは、同サイトさんによると


 「もぢずり」とは、現在の福島県信夫地方で作られていた、乱れ模様の摺り衣(すりごろも)のこと。摺り衣は忍草(しのぶぐさ)の汁を、模様のある石の上にかぶせた布に擦りつけて染める方法で「しのぶずり」などとも言われます。


 とのこと。

 それで、芭蕉はこの「石」を見つけるわけですよ。
 まあこの「石」には、番組内では紹介しきれなかった悲恋の伝説があるようです。

 つまりはこの歌を詠んだ左大臣は、福島の女性と恋に落ちたけれども、京に帰らざるを得なかった。
 それで残された女性は、男を想って石を磨き続けた(何故恋しい=磨く、に結びつくのか説明できないのは、ぼくが付け焼き刃の知識でこの文章を書いているからです)。
 そしたら石がピカピカになって、想いが通じ、左大臣の顔が映った! でも女性は力尽きて亡くなった。

 間違えていたら笑いながら訂正入れてほしいのですが、そういう悲恋のお話だそうです。


 で、芭蕉は石を見つけたけれども、ところが半分以上・土に埋もれている。

 その理由を、村の子どもが教えてくれた。



昔は山の上にあったんだけど、旅人が畑の麦をちぎって石で模様をすってみたりするものだから、村人達が怒って落っことしたんです。

 


 芭蕉はガッカリ、と。

 番組を見ていたぼくは、ここで・おっとなった訳ですよ。


 この話、どこかで聞いたことある。しかもここ数ヵ月で、立て続けに。


 まずコレ



航空会社「JAL」のCMに登場したことで、嵐の“聖地”の1つとなった北海道・上富良野町の「5本の木」。CM放映開始とともに巡礼を行うファンが殺到したものの、一部の心ないファンの行動が原因で、事態は予想外の方向へ進んでいた。
(中略)
ところがCM放映後、私有地に立ち入り撮影を行うファンが後を絶たず、ゴミのポイ捨てや違法駐車などの問題も発生。ついには激怒した木の所有者が、被写体としての価値を下げるために新たに木を2本植えて、7本の木にしてしまったという。



 「落とした」と「植えた」の違いはあるけれども、数百年の時を経ているとは思えない、似ている話ですね。


 もう1つはもちろん、引用するまでもなく有名な、『銀の匙』の聖地巡礼自粛呼び掛け、ですね。
 この場合は実際に問題が起こる前に、手を打ったわけですが。


 まあ景勝地における観光客のマナーの悪さって、それこそ大昔からあったんだろうけれど、このエピソードは「物語(歌だけど)の舞台を訪ねる」って点で、現在の聖地巡礼と共通点があると思うんですよね。

 鷲宮神社が話題になった時は「まちおこし」としてプラスの側面ばかりが語られてきたけれど、これからはマイナス面も取り上げられるようになるのかな。

 まあ何百年も前から、マナーのなってない奴はいたってことだよね(我ながら、ツマンネー締めだ)。
 



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アインシュタイン『相対性理論』 2012年11月 (100分 de 名著)

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芭蕉「おくのほそ道」の旅 (角川oneテーマ21)

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