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アニメ夜話で語られる前に、トリトンについて書こう 2 [富野監督関係]

 「夢を喰って生きろ」と公務員のおじさんがぼくに説教。黙れ。


 さて、前回の続き。ぼくが考える『海のトリトン』の注目点はどこか。
  
 
 まず1つ目は、緑色の髪が象徴する、「人間ではない主人公」です。
 
 「人間ではない主人公」は、ガンダム以前の初期富野作品には、必ず出てくるモチーフでした。 

 普通の人間だと思って生活していたのに、ある日突然、ムーの生き残りだビアル星人の子孫だと言われる。
 地球人である、という根源的な「自己」の喪失です。

 物語の構造は「喪失と回復」ですから、その意味では初期の富野アニメは、まずきちんと喪失から始まる、基本に忠実な作品作りだったと言えます。
 トリトンは、人間ではない特別な存在の証として、「緑色の髪の毛」という、非常に分かりやすい要素がキャラデザに盛り込まれています。キャラデザに富野はノータッチでしょうが(手塚自身がアニメ版もデザインしているはずです)、それなのに自分のパターンの要素として取り込んでいる、という力技を感じるのです。


 2つ目は、得体の知れない巨大な力に振り回される主人公、です。
 もちろんオリハルコンの剣のことです。

 「イデ」の萌芽が、すでに初のチーフディレクター作品に現れていることに、富野ファンとしては着目します。
 イデオンで正面から描かれた、巨大な力=運命に翻弄される主人公、というテーマにこの頃から取り組んでいた事実です。

 後に『ダンバイン』のオーラ力の描写でも、オリハルコンの剣と類似するものがありました。黒い3連星もどきと戦った時とか。
 あれ、もう1度同じこと描こうとして、やめたんだろうなあ。

 
 さて、最後。3点目。
 今までどの関連書でも当たり前のように書いていますが、「手塚原作を大幅に改変したこと」、その事実にあるとぼくは考えています。

 これについてはまず、手塚プロにいた真佐美ジュンさんのブログの下記箇所をお読みください。
 このブログ、1年位前から紹介しようと思っていて、やっとできた。

 1つの出来事には様々な側面がありますから、該当ブログの記述全てを鵜呑みにするのは勿論危険ですが、かなり貴重な証言です。

http://blog.goo.ne.jp/mcsammy/e/74eae7ddff12129853ef34561a80c477
http://blog.goo.ne.jp/mcsammy/e/adeec845f339cd2dd51e0b7b6e1946e0


 それでは、上記のブログを読んでほしいので、今回はここで終わり。次回に続いちゃったりします。あーあ、モテたいなー。なんだ、急に。
 
 


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