『Gのレコンギスタ』(Gレコ)3話感想・レビュー・留意点。 [富野監督関係]
どうも。
関西圏では今、4話が放送されているというのに、ぼくはやっと3話の感想。今回もよろしくお願い致します。
公式HPでは、1話の無料公開を始めましたね。もし未見の方は、是非。
さて3話です。
G-セルフをどこが引き取るか、ベッカー大尉(キャピタル・アーミー)とルシータ大佐(調査部)の間でチョイとしたいざこざが起きます。
ただ、ベッカー大尉が後で吐き捨てるように、ルシータはキャピタル・アーミー創設の黒幕でもあるので、ちょっとややこしい構図になっています。
まあ多分、ルシータは軍が発足しても文民統制=シビリアン・コントロールはしっかりしたい、調査部の下にキャピタル・アーミーを位置づけたい思惑がある、と捉えるのが素直な見方かな。
このシーンではもう1つ、大尉が大佐にタメ口以上の口のきき方をしているので、宇宙世紀の軍ほどには、しっかりとした規律がないのかな、とも想像できます。
さて続いて、ベッカー大尉がルイン・リーをキャピタル・アーミーに勧誘します。
ルインがクンタラであることを侮蔑するベッカー。
わざと相手の劣等感を刺激して、反応を見る。
圧迫面接に似ている気もしますが、ぼくは映画『アンタッチャブル』での、ショーン・コネリーがアンディ・ガルシアを面接するシーンを思い出しましたね。
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ショーン・コネリーがわざと侮蔑的なことをアンディ・ガルシアに言って、逆らってくる気骨のある男か試したのでした。
まあ今回のシーンは逆で、ルインはクンタラであることを差別されても逆上せず、顔面に放たれたベッカーのストレート・パンチをヒョイとかわし、しかも腹部は両手でしっかりガードするのでした。
この時、驚くマニィと、平静に見守っているデレンセンの対比も良いです。
シャンクに縛り付けられているのに、眠りこけているアイーダ様。姫、案外と神経図太いな…
港に着き、ルシータにあいさつするベルリ。その肩越しに、連行されるアイーダが見えて、目線で追います。
「ベル!」
その細かい動きをすかさず咎めるノレド。
ベルリ大好きノレドちゃん。
次の画面、ビグローバー(キャピタル・テリトリィ内にあるキャピタル・タワーの地上施設)の大きさを見せながら、シャンクに乗っているベル&ノレドを描いています。
まあ、ここら辺の大きさ対比は、富野アニメではお馴染みといいますか、十八番といいますか…
続いて2人は、ビグローバー内にあるウィルミット・ゼナム(ベルの母親)の執務室に行きます。
この前に、ベルリはノレドに「家に帰りな!」と言い、ノレドは当たり前のようにその言葉を無視して追いかけます。
そして追ってくるノレド・自分の言葉に反したノレドに、ベルリは何もリアクションを取りません。
これを「おかしな演出!」と取るか、「それぞれのキャラクターが生きているなあ」と取るか、あなたはどっち?
さて執務室のカットのしょっぱなに、放送前から話題になっていた「カバの頭の剥製」が見えます。
このカバは「ウィルの性格を表すために必須」らしいですが、どんな性格なんだ…
ただファーストカットから描くと言うことは、スタッフ(たぶん富野)はよほどこだわりがあるのでしょう。
「外国のタブー破りのスパイなんかの…」
ノレドがウィルミットに話しかけます。
が、このシーンのノレド、ちょっと巨乳になってない? ダブルヒロイン(え? ラライヤって誰?)は巨乳と微乳の対比じゃないのかよ! オマエまで巨乳になってどうするんだ。
それよりここでの問題は、ウィルミットはノレドの顔を知らなかった、ということ。法皇様はノレドを知っているのに。
別な方が指摘しているが、ゲル・トリメデストス・ナグ(法皇様)とノレド・ナグ、同じ「ナグ」なのは偶然ではないのか…
『ザブングル』と『エルガイム』で全く同じ名前のキャラクター(ギャブレット・ギャブレー)を出しちゃった富野作品だから、「ナグ」は偶然の可能性もあると思っていたけれど。
何らかの関係はあるのかな。前回に続き、この回でもノレドと法皇を挨拶させているし。
伏線というか、撒き餌というか、まあ何らかの設定を将来明かすための「準備」でしょうか。
あとこのシーン、本来はベル、ノレド、ウィルミットの3人だけでいいはずなのに、ボディーガードっぽい男を立たせているんだよね。
ここら辺が情報多いというか、芸の細かいところ。
一言も発さないのに、「剣呑な男なんだろうな」と一発で分かるキャラデザもさすが。
「(ノベルを)ベルリがキャピタル・ガードに入ったらプレゼントするつもりなんだけど…」
ここまで言って、視線を床に落とすノレド。
これはもう、ノレドは何かを感じ取っている描写なのかな。
軽くケガをしているノレドの手を見たウィルミット、「とがめるといけない」。
「とがめる」は埼玉方面の方言で、「化膿する」の意味らしいです。
この時、ベルリが母親の愛情を感じて嬉しそうな表情をするのが印象的です。
次のシーンで、戦艦メガ・ファウナが初登場。
アメリア軍が宇宙進出のために建造した航宙艦で、海賊部隊の母艦として運用されています。
そして3話の主人公、クリム・ニックくん(短くして、ニッくん)も初登場!
ここで流れる・どこかユーモラスなBGM、ニッくん専用の音楽だといいなあ。
「本国から来た」ってことは、つまり現在で言うと北米から戻ってきて、すぐに南米に出撃するってことですね。
出撃時に描かれるMSと人物の大きさ対比、ここら辺は本当に富野作品は巧みです。
これですね。
MSの大きさがなんとなーく分かります。
さてここで、ニッくんとやり合う艦長のドニエル・トスから、気になる名前が出ます。
「スルガン総監」
アイーダの名前はアイーダ・スルガン…同じ姓、娘ですかね。
あれ、これだけ書いたのに、本編まだ7分しか経ってない! スピード上げる。
ノレドも結局、執務室に泊まりました。
テーブル上には皿とコップが2組ずつあるから、ベルといっしょに食事を取って、ソファに寝た。
ベルはどこに寝たのか…
母親が息子のガールフレンドを、自宅ではないにしろ泊めるってのは特別な感情(大体は悪い感情)があるはずで、だからこそ「ベルリがどこに寝たのか」はしっかり描写して欲しかったと思います。
シャンクに乗ってルシータの元へ行く2人。
ノレド「あの女を見送った時、好きになったんだろ!」
ここの寿さん、いいじゃん!
アイーダが踊って登場する理由は、前回書きました。おかげさまで好評いただけたようで…
しかし前回は囚人服、今回の服もなんだ…?
姫様にふさわしい服は、いつ与えられるのか。
次、ラライヤが抱きついて来た時の、ノレド「どした?! どした?」の言い方も好みです。
いや今回の寿さん、かなり耳に残る。
ニッくんが南米に向かうまでに、色んな動物が出てきます。
『イデオン』を思い出す富野ファンもいるでしょうが、今回の方が意味を持っている、と思います。
何故なら『イデオン』の時は単なる息抜き、それ以上の意味はありませんでした。
でも今回の動物描写は、「宇宙世紀の疲弊を乗り越えて、自然がかなり回復している、生態系も大丈夫そうだ」というのが伝わってくるからです。
おいおい、ここでやっとAパート終りか。
Bパートはまず、キャピタル・アーミーへの参加募集のデカイ幕が目に付きますね。
アーミー設立の準備が着々と進んでいることも、でも人材がまだ不足していることも分かるからです。
続いてベルがノレドのお尻を触るシーン。
残念ながらノレド、今のところだけれど脈ないねー。だってベルリ、「お尻を触っている」ことを全く意識していないんだもん。
好きな女の子のを触っていたら、あの表情・動作ではないよ。
それから、モンテーロvsレックスノー。
やや膝を曲げた姿勢で、モーター音を響かせながら密林地帯を進む緑の機体(レックスノー)を見た時、「ガンダムにボトムズのATが」と思ったのはぼくだけか?
カットシーがやられて、その閃光がG-セルフのコックピットにいるノレドとベルリを照らします。
この時の作画に、太い・黒い効果線が入ります。
この描写、アニメ内容のダイナミズムと相乗効果を生み出している気がして、ぼくは好きです。
「アニメ(絵)を見ているな」って実感もあるし。
この後の出撃時、朝日に照らされて影が強調されているG-セルフの「顔」もいい。
デレンセンvsニッくん。
この戦闘の合間に挟まる、ベルとアイーダのやり取りでしょ。特筆すべきは。
右から左、上方から下方に向かって「離陸、上昇でしょ!」とベルリ。
左から右、下方から上方に向かって「分かってますって!」とアイーダ。
もう「『映像の原則』では」とかは書きません。
ただ、このシーンを描きたいがために、ベルを機体から落とそうとしてまでこの位置に立たせたのではないか、と考えてしまいました。
しかもコックピット位置に立たせていたからこそ、この後ベルとケルベスを会話させることも出来るんだよね。
ウマイよなあ。
学生に「ランディング」「車輪、車輪」と促されるケルベスはどーよ、と思いますが…
母親はルシータとの電話で、アメリアにはフォトン・バッテリーを供給しない罰を口にします。
ま、ここら辺が、富野が「子どもに見せたい」ってところの1つでしょ。多分。現実とたやすくリンクさせられるから。
一方、G―セルフはなぜかコックピット開けっ放しで飛行中。
キャピタル・タワーに傷つけていないことを確認するアイーダのセリフに、ベルはちょっと不愉快な顔をします。
「オマエラが仕掛けてきたのに、キレイごとを」ってことですよね。
髪を整えるアイーダ様。可愛いよアイーダ。
そしてリギルド・センチュリー時代の音姫ことハイフン・スタッカートを流しながら排便して終り、と。
ぼく、女の子3人に囲まれて排便なんて出来ないよ…照れ屋さんだから、いっそのこと漏らしちゃった方が…
人間は2つのタイプに分けられる。
好きな女の子の前でも排便できる人間と、我慢したあげく漏らしてしまう最悪の結果を迎える人間だ。
ぼくは後者ですね。
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