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有馬稲子さんが語る小津安二郎関連話@『徹子の部屋』2014年2月6日放送分【忘備録】 [その他]

【発言内容を箇条書きでまとめ】

 『彼岸花』の頃の小津映画は、脇役にもいい方が出ていらっしゃるから。ワンカットしかなくても名優が出ている。それが映画の幅を広げるというか。質をよくするというか。

 (『彼岸花』における山本富士子さんとの共演シーンを見て。)
 山本さんがいい着物着てらっしゃるのね。あれね、浦野(理一)さんの着物なの、高い。私はグレーばっかりなんですよ。
 (徹子さん・「でもかわいい」)
 かわいいけどね、私その時は…(徹子さんが後で話す、と言ったっぽい)

 (再び着物の話に)。
 さっきも(有馬さんは)チャコールグレー着てましたけれど、グレーのセーターとあれしかなかったんですね。
 なんでね、お富士さんには高い着物着せて私はこんなグレーばっかりなの、その時グレー好きじゃなかった、ブーブー言って怒っててね。
 映画見たらね、もうちゃんとそのコントラストがね。
 (徹子さん・「初めてのカラーですね。(小津)先生の」)
 コントラストが出ててね、私がグレー着ているのがちょうどいいんですね。こちらも映えるし、あちらも映えるんですよ。
 だからいかに小津先生が衣装もね、先生は全部おやりになりから。私達に口出させない。
 感心しました、あとで。

 (徹子さん・「でも小津先生自身もグレーをお召しになったんですって? よく」)
 そう。小津先生のね、なんかちょっとヨレヨレのね、グレーのスーツでいらっしゃるので、撮影に。
 私この監督、大監督なのにグレーしか持ってないのかなと思ってたんですよ。で、小津先生の家に遊びに行ったらね、もうこっちからこっちまでね、押し入れね、グレーとチャコールグレーのスーツがズタタタタターと並んでいたんですよ。全部グレー。
 ああ先生はグレーが好きなんだと思って。それをとっかえひっかえ着てらしたんですね。

 『東京暮色』の時は全然(小津が大監督だと)分からなかった。まだ松竹に行ったばっかりだったから。
 だからちっとも怖くなくて、割と堂々とやっちゃったんですね。
 この頃(『彼岸花』)になるとね、小津先生が怖い先生だって聞いちゃったもんでね、もう本当にね、震えましたね。

 「行くの?」というセリフを何回も言わされて、口の端が痙攣した。

 (撮影時に物音1つしないので)禅の道場だと言っていた。シーンとしていて、小津さんの声しか聞こえない。だから(演者は)緊張する。

 撮影が終るとご飯に連れて行ってくれる。好々爺になっちゃう。「稲子ちゃーんスキヤキ食べに行くー?」なんてね。ずいぶんご馳走になりました。

 ご飯の時は映画の話は出ない。本当に生き字引って方で。大人の方だから、大人の話しかしなかった。

 

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