やっぱり『ダンバイン』は面白いです。 [富野監督関係]
こんばんは。みんな大好き。
えー、先日。
前回の記事を書くために、戦闘シーンをメインに『ダンバイン』を全話見直したんだけど。
やっぱり面白いね。
『ダンバイン』は「東京上空」やら「ハイパー・ジェリル」やら名作が多いので、ついつい埋もれがちになる話がある。
でもそんな中に、「この話も実は面白いな」って新たな発見があった。
例えば「ビショットの人質」。
マーベルが人質にとられて、ビショットが女王2人に戦艦の明け渡しを迫る話。
今回見直すまでは、シーラ様の合図と共に、グラン・ガランのブリッジに伏せていたビルバイン(ウィングキャリバー)が出撃する場面しか記憶に残っていなかった。
この時のシーラ様が凛としてカッコヨクてね。
でも今回、「話の内容もいいな」と思いまして。つまり、
1.マーベルを助けるふりをして、
2.その実マーベルを見切ってビショットを討とうとし、
3.しかし、なおマーベルを助けようとする
複雑な3層構造になっているんだよね。
『ダイターン3』での、人質にとられたビューティよりコロス撃破を優先させた万丈を彷彿とさせるような(このシーン、よく昔のスーパーロボット大戦シリーズに使われていたなあ)。
信念のために、例え仲間でも犠牲にする。
甘っちょろい愛やら友情やらが入り込む余地がない、しかし最善は尽くす、そこに痺れますなあ。
相反する要素を同衾させて突き進む、富野ドラマの魅力の1つであります。
『ダンバイン』全体で言うと、やっぱり後半の方が盛り上がります。
「敵の本拠地に一進一退しながらも迫る」パターンは、実は『海のトリトン』から『ザブングル』までずっと変わらない富野作品の定番でした。
あの「掟破り」のザブングルですら例外ではなく、まさにワン・パターンだったのですが、この『ダンバイン』で遂に新しいスタイルが提示されました。
つまりは巨大戦艦が入り乱れてクライマックス・殲滅戦へと向かっていくのであり、これが滅法面白い。
互いにダメージを与えあうゴラオンとゲア・ガリング。
合流するグラン・ガラン。
しかしゲア・ガリングを落としきれず、迫るウィル・ウィプス。
一方ドレイク、ビショット、ショット陣営も、共同戦線をはりながらも全てが敵対している、まさに「相反する」状態。
様々な思惑が絡み合い、混ざり合って、バニシング・ポイントへと突き進んでいく。
ああ。もう書いているだけで興奮してくる。
この「積み重ね」、富野の真骨頂ですね。
戦艦はデザインで「色分け」されている。
従来のアニメ戦艦のデザイン(縦長)を踏襲し、波動砲=オーラ・ノヴァ砲を携えた攻撃のゴラオン。
搭載量はありそうだが、火力に劣るゲア・ガリングのデザインはX型。
攻撃・搭載量ともに高い水準でバランスの良いウィル・ウィプスは横長。
そして空飛ぶお城グラン・ガラン。
それぞれ個性があり、国王の個性まで反映しているようで楽しい。
そして、ラッシュされる名セリフの数々。
「敵が小さく見えるということは、私が勝つということだ!」
「いい夢を見させてもらったぜ」などの有名どころ? はもちろん、
「今は私にグラン・ガランを落とさせろ!」
「ショットめ、遅い! ことごとく遅い!」
「動け! 私の思いのままに!」
など印象深いセリフがいっぱい。
ま、文字に書き出して見ると「どこが名セリフなんだ?」ってなもんでしょうが。視聴者ならお分かりでしょう。
画と音が合わさった時、視聴者の胸に迫るんですよね。
キャラクターが生きているから。
二次元の・セル絵に過ぎないはずなのに、これらのセリフを吐いた瞬間のキャラクターは感情が爆発している。
作り物じゃない。生きている。だから印象に残るんですよね。
そしてやっぱり、シーラ様。
信念を貫く少女は美しい。記憶だけで書くから細部は違うだろうけど、「(欲で動いているドレイクやビショットに比べて)我が方には命を賭しても惜しくない義があります。ウィル・ウィプスは抜けます」と宣言するシーン。
兵を説得しながら、自分にも言い聞かせている、彼女の強さを感じる場面です。
そしてラスト間際。
ドレイクを落とし、直後に落とされたニーに対して悲しむ素振りを見せず、「よくやってくれました、ニー」と呟くそのお姿。
信念を持つ気高い少女は映えますなあ。
あと、最後に気になったこと。
最終話1つ前で、マーベルがスプリガンを落とすんだけど、最終回でまた普通に出てくるんですよね。スプリガン。
補修したってこと? 2機あったの? 単なるスタッフのミス?
ぼくはミスだと思いますが。これまで何回も見ているのに、一回も気付かなかった。
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ダンバイン面白いですね。後半の展開(どっちかいうと全体構成)は正直ちょっと退屈ですけど、やはり個々のドラマやエピソードは面白いですね。
>従来のアニメ戦艦のデザイン(縦長)を踏襲し、波動砲=オーラ・ノヴァ砲を携えた攻撃のゴラオン。
>搭載量はありそうだが、火力に劣るゲア・ガリングのデザインはX型。
>攻撃・搭載量ともに高い水準でバランスの良いウィル・ウィプスは横長。
>そして空飛ぶお城グラン・ガラン。
散々指摘されたことですが、やはりグラン・ガランは戦力として一番低いですね。シーラ様もそうですが、一番カリスマがありそうなのに、指揮は……ですよね(ビショットも大概だけど)。こういうのは意図してやったことかどうかは分りませんが。
by KAITO2198 (2012-04-12 12:00)
KAITO2198さん、コメントありがとうございます。先日はお気づかいのツイート、ありがとうございました。
イデオンがダントツ1番として、私は『Z』と『ダンバイン』が富野作品のベスト2です。
グラン・ガランは見た目からして脆そうですからね。
シーラ様の指揮能力については、私は分からないっす。分からなくなるくらい、シーラ様好き。
ウィル・ウィプスに特攻するよう命じておきながら、逃げるドレイクを見つけて「グラン、ウィルを飛び越えろ!」って無茶な命令も微笑ましく感じます。
by 坂井哲也 (2012-04-12 21:51)
私も後半の物量戦の展開、大好きです。
中世世界のようなファンタジー世界(死後の世界)の住人たちが、現実世界を滅茶苦茶にするありえないはずなのに妙に現実感を感じてしまうのが不思議でした。
by f (2019-04-03 10:36)