『ストライクウィッチーズ劇場版』感想・レビュー：富野とかＢＬＯＧサイト2：SSブログ

	ブログをはじめるログイン

やっぱり『ダンバイン』は面白いです。｜土曜の夜に。あるいは、作品を視聴する際の.. ブログトップ

『ストライクウィッチーズ劇場版』感想・レビュー　[アニメ周辺・時事] [編集]

　えー、ね。こんばんは。

　キッズステーションで3月？　2月かな？

　ま、数か月前から『ストライクウィッチーズ』の1期と2期の放送が始まりまして。

　ものは試しと1期を見てみたら、これがなかなか面白い。

　どれくらい面白いかと言えば、「今公開中の劇場版を見に行きたいな」と思うくらい。

　札幌での公開はもう終ってしまうので、映画前の予習に・2期はDVDをレンタルして一気見しました。

　魔法を持った女の子達が、ストライカーユニットという飛行装置を履いて、正体不明の敵と戦う物語。

　MS少女やファティマの例を出すまでもなく、メカニカルなものと美少女の融合が非常に相性がいいのは、このブログを読んで下さっている方ならご存じでしょう。

　ま、美少女は何とでも相性いいんだけど。

　メガネと美少女。
　美少女と眼鏡。
　美少女とめがね。

　
　さて、このアニメ作品のいい点は2つあります。

　まず、お話。

　ネウロイ(敵)とは何か？　といったうざったらしい設定遊びをすることも無ければ、「戦いの意味を考える」ところまでいっちゃうテーマの拡散もない。

　ただただ、「キャラクターの成長」に視点が向けられている。

　その視点がブレることは一切ないので、物語展開に安定感があります。
　安心して見ていられるのです。

　だから「傑作！」という爆発力は有していませんが、気軽に楽しめる佳作となっています。

　2つ目の長所は、躍動感溢れる戦闘シーンです。これは素晴らしいと思います。

　「空を飛ぶ楽しさ」や疾走感がカメラワークを通して伝わってきます。

　例えば。

　空を飛ぶキャラを追いかけるようにカメラ(視点)もいっしょに激しく移動し、しかし加速するキャラに置いていかれて見上げる構図とか。

　かと思えばカメラは水平移動しているのに、キャラは華麗にクルクル動いて敵の攻撃を躱したり。

　ぼくはただただ速い戦闘シーンには否定的ですが(『マクロスF』とか)、『ストライクウィッチーズ』のそれは速いながらも、キャラがどんな動きをしているのか理解できる絶妙なバランスの上に成り立っています。

　戦艦や銃などの描き込みも素晴らしいですが、ぼくは明るくないし関心もないので、そこを語るのはどこかのミリタリーマニアに譲ります。

　ここまで長所ばかり書き連ねてきたので、短所も上げておきましょう。

　ま、作品のウリの1つなんだろうけれど、やっぱりパンチラの多さですよねー。あとDVD版では乳首が出すぎ。

　とにかくローアングルがやたらと。

　あ。ごめん。ちょっと思い出した。
　話が急にずれるけれど、昔「驚異のローアングルアニメ」って惹句の、なんかパンチラだけが取り柄の作品なかった？　OVA展開で。

　ミニスカ履いた大人っぽい女が主人公の。バンダイビジュアルじゃなかったっけ？

　ああ、タイトル思い出せない。いいや、その内出てくるだろ。

　で、パンチラ。

　あのパンチラさえ無ければ、もっと堂々と『ストライクウィッチーズ』を多くの人にオススメできるのに、と感じない？

　パンチラが作品への門戸を狭くしていると思うんですよね。

　「美少女ばっかりの部隊」って時点で萌え要素も提示していると思うし、それ以上いらなくね？
　動物耳+尻尾で「あーもーオタクくさいなー」と感じるのに、更にパンチラ連発ではね。

　もっと非オタを意識しても良かったように思う。せっかく内容が良いんだから。逆に「パンチラがないストライクウィッチーズなんて見ない！」って人もいるのかな。

　パンチラが多発することのメリット・デメリットを考えた場合、どうも損している気がするんだけど。

　そうだ『AIKa』だ、『AIKa』！　パンチラばっかりのアニメ。

　『AIKa』は全く面白いと思えなかったので(1話目でやめた)、「パンチラ頑張ってね」って感じだったんだが、『ストライクウィッチーズ』は面白いだけに残念なんですよねえ。

　さあ、それで映画版ですが。

　良かったです。劇場でもストライクウィッチーズはストライクウィッチーズだな、って出来でした。

　戦闘シーンも良好だったし。

　物語の核が「成長」であることは変わりなくて。ただ話の横軸として「仲間との再会」があるので、全てを主人公の宮藤さんには負わせず、「成長」用のキャラクターが登場。

　その劇場版キャラクターが宮藤さんをきっかけに成長していく様を縦軸に、そして第501統合戦闘航空団の面々が集っていくのを横軸にして話が進んでいきます。

　そして最後、縦軸と横軸が融合して、クライマックスを迎えます。

　うーん楽しかったな。

　いやー、「相手の呼び方によって距離感を表す」なんて基本的な手法を、真正面から使われるとね。

　「今更」と思いつつ、「やっぱり基本ってイイナ」と。

　そして前回TVシリーズで魔法力を失った宮藤さんが、最後でドッカーン！　するのは、任侠物や時代劇と同じ展開ですよね。

　魔法が使えたら・空が飛べたらって状況を何回も提示して、観客にも同じ思いを抱かせて、しかしそれでも懸命に頑張る宮藤さんの姿を見せて、

　ためて、ためて、最後に！　という。

　ホラ、我慢し続けていた主人公が最後にドスを持って暴れる任侠物とか、ラスト10分で悪人をバッタバッタ切り倒してカタルシスを迎える時代劇と、同じ構造。
　見慣れている・知っている展開だからこそ、安心して見ていられるんだよね。

　もう劇場公開には間に合わないかもしれませんが、後日DVDなりBDなりでも見て損はないかと。TVシリーズを見ていた方は。

　間に合う人は劇場へ。あの戦闘シーンをスクリーンで見られるだけで、損はないかと思います。

　これほどまでに「パンチラ」って言葉を書いたのは、生まれて初めてだな。