『ゼーガペイン』最終話の気になる点(疑問点) [アニメ周辺・時事]
TVブロス、この前の表紙がヌードの玉置浩二と青田典子(あれ、ジョンとヨーコの有名なやつを意識していたのかな)、そして現在の号の表紙がハートキャッチプリキュア。
その感覚というか嗅覚は、やっぱり凄いですね。オモシロ第一主義というか。
好きです。
あと。
昨日、一昨日か? 八神純子さんがTVに出て歌っていたけど、プロの歌手に失礼だとは思う言い草だけど、ホント歌うめー!
ホラ、「なんか実際に歌っているの聞くと、CDと違うな」みたいな・ありがちなのが、一切ない。
本当にプロなんだな、と思いました。
Mr.ブルー、ポーラー・スター、パープルタウンのメドレーはたまりませんな。
『黄昏のBAY CITY』も歌ってくれたら、言うことなしでしたが。欲張りすぎか。
さて、先週の月曜。
午前4時に、『ゼーガペイン』の最終話を見終わりました。
勿論、素晴らしいアニメだ、という感想に変わりはないです。
ぼくは、お祭り的に盛り上がるアニメは毎年のように現れても、10年後・20年後に見返しても価値が変わらない「本当の名作」は10年に2~3本出れば良好だと思っています。
その名作とは例えばガンダムでありイデオンであり、『赤毛のアン』『名探偵ホームズ』『カウボーイ・ビバップ』です。
『ゼーガペイン』がひょっとしたら、これらの名作と比肩する、少なくとも21世紀になってからの「1本」であると書いても、間違いではない・と思います。
だから、これから書くのは欠点の指摘や・作品批判ではなく、単純な疑問点です。
詳しいひとがいたら教えて、ってな感じです。
ああ、これから先、ネタバレなしは無理なので、未見で今後視聴予定のある人は、読まないで下さい。
もしよろしければ全話見終えた後に、このブログのことをちょっと思い出して、再訪頂けたらとても嬉しいです。
では、いきましょう。
まずさー。
最終回の1話手前「舞浜の空は青いか」で、キョウだけ先に実体化(って表現でいいの?)することを、リョーコちゃんに説明するでしょ? プールサイドで。
その説明の中で「(他のみんなが実体化できるのは)10年先になるか20年先になるか分からない」みたいなセリフがあるじゃない?
つまり、どのくらい先になるかも分からないくらい、技術が追い付いてないってことでしょう。
ひょっとしたら永遠の別れかも知れない。
ここに新たな悲劇というか、まさしくペインが加わる訳ですよね。
でも最終回で、キョウは「あと2年待ってくれ」なんていいますよね。
なんで、たった2年なの?
担任教師が「久し振りの2学期みたいな感じがする」みたいなことを言っていますから、戦いが終ってから世界はまだ1回もループしていないですよね?
つまり「10年かかるか20年かかるか分からない」技術が、1か月くらいしか経過していないのに実用化の目処がたっていることになる。
なんで?
ナーガ側から技術提供を受けた、って納得している人もいるだろうけれど、それだとイベントの順番がおかしいと思うんだよね。
1・ミナトからセレブラント達に説明があって、2・キョウがリョーコに「10年かかるか20年かかるか分からない」って言って、3・ナーガから技術供与がある、なら何にも問題ないんだけど。
でもアニメの中で起こった順番は3・1・2じゃない? この疑問の答えを、誰か教えて下さい。
正直、ぼくはさー。
実体化に何十年もかかちゃって、結局キョウとリョーコちゃんが結ばれないラストもいいと思っているんだよね。
ラスト、リョーコちゃんは妊娠しているでしょう。
普通に考えたらキョウとの子どもなんだろうけれど。
でもぼくはどうしても上記の疑問があるので。
結局、実体化は間に合わず、キョウは先に死んでしまって、リョーコちゃんはキョウが守った実際の世界で、別の男の子を産む・って考えるとソレもいいなあ、と思ったりしたのだ。
もう1つ。
キョウは実体化したのにさー、舞浜サーバーの中には幻体のキョウちゃんもいる。
実体化できるようになった時、幻体のキョウはどうすんの?
性格にそんな違いはないようだから、当然サーバーの中で永遠の時間を生きる、なんて選択はあり得ないよね? 実体化するよね?
そうしたらキョウは2体になっちゃうんじゃない?
どうすんだ。
この2点が、最終回で引っかかった点でした。
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最初の疑問…一つ勘違いされてますよ。
本来は実機を持ち帰る筈がオケアノス撃沈で、設計図しか持ち帰れなくなってしまったこと。なので3(実機あるよ)、1(なら、取りに行くわよ)、(撃沈で予定変更)、2(設計図だけ貰っても何年で完成出来るんだ)で正しいです。
ラストは戦後一ヶ月ではなく、約五ヶ月後でその間に設計図の解析から人類自力で二年後という結論が出たと思われます(会話からドゥー~が複数回キョウの所へ行っているコトがわかります)。
二つ目の疑問…サーバー内にキョウはいません。
そんなシーンはありませんよ。家族とのシーンに彼はいないし、台詞からそれが彼が見た夢であるコトはわかります(一方が現実なら、一方は夢)。
そもそも量子データなので出力した時点でコンピューター内にデータは残りません。
ちなみに自由に解釈出来るようラストの女性が誰なのかは未だに明かされてません。
コップに草が入っていた件に関してはイェルの神話で調べて下さい。
by MJ (2010-10-15 04:18)
MJさん、コメントありがとうございます! 長い文章を書いた甲斐がありました。読み返すとクエスチョンマークだらけで、我ながらウザイ文章だなと思ったんですが、答えていただいて嬉しいです。
まず、2つ目の疑問なんですが、あれは夢だったんですか! ぼくも「出力した時点でコンピューター内にデータは残らない」と理解していたので、ますます「?」になってしまったのです。
「一方が現実なら、一方は夢」というセリフも、てっきり以前の記憶を無くした(あるいはあやふや)だからだと思っていました。でも確かにMJさんの言う通り、あそこのシーンは全てキョウの視点からの構図になっているので、夢と考えたら納得いきます。
イェルの神話、調べました。なるほど、暗喩があったんですね。
調べるとラストシーン、あるいは最終話には、色んな人が色んな解釈をしていますね。多様な理解があるのも、優れた作品の証拠の1つでしょうね。
個人的には、お腹の子ども=シズノ説は、納得は出来ますが生理的に受け付けませんが。
最初の疑問は、ぼくの書き方が悪かったですね。
「1・ミナトからセレブラント達に説明があって」というのは、あの、「なんかレバー引かなきゃならないけど幻体だからできない。本来なら機械でやるけど機械も無い。だから誰かが実体化しなきゃ」という説明のシーンです。
その直後にキョウとリョーコちゃんのプールでの会話があるので、あの説明のシーンで「10年になるか20年になるか分からない」との話があったのだろう、と思ったのです。
だからその後に、飛躍的に技術が進歩する描写があれば疑問も無かったんだが、という意味でした。
しかしどっちにしろ、ぼくは「1ヵ月しかたっていない」と勘違いしていました。春から始まって2学期になるから5ヵ月、ってことですね。
MJさんの言う通り、5ヵ月の間で「人類自力で二年後という結論が出た」と考えるのが一番すんなりいきますね。
とても参考になりました。ありがとうございます。
また何かありましたら、よろしくお願いします。
しかし朽ちた灯台といい、イェルの暗喩といい、深読みさせるラストシーンだなあ。できれば公式見解は出して欲しくないですね。
by 坂井哲也 (2010-10-15 22:08)