オタク視点で見るプロ野球：富野とかＢＬＯＧサイト2：SSブログ

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オタク視点で見るプロ野球　[アニメ周辺・時事] [編集]

　ガンダムユニコーンが映画化されるって噂がネット上に出回っているけど、ネタ元がイタリアの一般人のブログ1つだけのようで、信用なりませぬ。外国語なんて分からないから、文章の細かいニュアンスも分からないし。

　もう少し待ちましょう。やるとしても、監督富野なのかしら？

　さて、今回は「オタク視点で見るプロ野球」です。
　「オタク視点で見る何々」というのは、これで3回目です。過去のものも、よろしければどうぞ。

　オタク視点で見るどうでもいい朝青龍騒動

　オタク的に見る『パンズ・ラビリンス』

　さて、プロ野球選手ってのは、農家や漁師みたいに生産的な職業ではないし、例えば下水道管理のようにライフライン維持に必要不可欠な仕事でもありません。
　にも関わらずプロ野球の、特にスター選手ってのは、高額の収入を得ています。

　彼らは基本的に、ボールを取ったり投げたり、そのボールをバットで打ったりするのが上手なだけで、仕事自体は特段世間に役立つ内容ではないでしょう。
　
　それなのにスター選手はなぜ高給取りなのでしょうか。

　物語大好きなオタク的嗜好で考えると、それはスター選手が優れたストーリーテーラーだからです。
　野球の好ゲームをよく「筋書きのないストーリー」と称しますが、この言葉はある面の真実を捉えています。

　彼らが観客に提供する素晴らしいストーリーの対価に、高給が支払われる、とぼくは考えています（もちろん球団は違うでしょうが）。

　逆に言うといくら打率が良くても、ホームランを打っても、優れた物語を紡ぎ出せない選手は「高給に見合うスター選手ではない」という結論になります。

　具体例をあげましょう。昨年の楽天イーグルス×ソフトバンクホークスの最終戦です。
　本当はこの記事、昨年書くつもりだったの。テヘ。かわいく。

　
　上記の試合ですが、シーズン最終戦にも関わらず、消化試合ではありませんでした。
　
　まず、王監督の最後の試合でした。今後可能性がゼロとは言いませんが、おそらく「世界の王」の最後のユニフォーム姿です。
　しかもその相手は、野村監督です。ホームラン本数１位が王なら、２位は野村。現役時代からライバル関係だった2人の、最後の対決です。

　そして両チームはどちらも不本意なシーズンで、この最終戦に負けた方が最下位になる、そんな試合でした。
　プロたるもの、もちろんビリにはなりたくないでしょう。もつれにもつれたシーズンで、最終試合で順位が決定する展開だったのです。

　王のラストゲームの相手が野村、さらにその結果で最下位か否かが決まる、そんなドラマチックな試合でした。　
　
　この時点ですでに、出来すぎた話です。できれば最下位決定戦ではなく優勝決定戦だったらもっと劇的ですが、それは致し方ありません。

　この「物語設定」だけで、ぼくは「さすがに王、野村だ」と考えます。
　2人がスターだからこそ、この舞台ができあがったのだ、と思うのです。最終戦で順位が決まるなど、珍しいのではないでしょうか。出来すぎです。

　そしてこの試合に先発したのが現エースではなく、球団の将来を担う次世代のエース杉内・田中マーくんだったのも良かった。
　老将同士の最後の対決に登板するのが、未来に向かっている若きスターという設定。どうです、いい話でしょう。

　そして杉内・マーくんとも期待に背かないナイスピッチングを見せてくれました。
　与えられた役割を充分にこなした2人は、やはり高給に見合う「スター」です。息詰まる投手戦になり、試合は延長戦に突入しました。

　さて、こうなれば後は打のヒーローです。
　この記事を読んで下さっている方がオタク…って言い方はアレかな、なんて言やいいの？　まあいいやオタクで。面倒だ。

　オタクであれば簡単に分かってもらえると思いますが、この緊迫した意味あるゲームを終らせるのが、2～3年でいなくなる助っ人外国人や「脇役」選手の一打ではいけないのです。絶対にダメです。
　漫画でそんなストーリーを描いたら、編集者に「描き直し」って言われるでしょう。　
　
　最高のストーリーであるこの試合を決めるのは、何としても日本人の主軸打者でなければなりません。
　もうこの試合の決勝打を「打っていい」のは、各チームに1人ずつしかいないのです。

　楽天であれば「中年の星」こと山崎武司、ソフトバンクは松中です。ソフトバンクは小久保にも資格があるでしょうが、怪我のため代打で1回きりの登場でした。

　そしてさらに言えば、王監督のラストゲームなのですから、師弟関係だった松中が打たねばならないのです。

　もちろんこの試合は優れたドラマですから、ちゃんと松中に見せ場がまわります。

　延長12回表、1アウト1・2塁のチャンスでバッターは松中です。
　これはもう据え膳上げ膳、据え膳食わぬはってやつです。ちょっと違うか。

　ところが松中は決勝打を打つことが出来ず、ゲッツーでした。
　いくらシーズンで数字を残そうと、この試合でタイムリーを打てない松中は、スターの資格がありません。

　結局試合は、山崎のサヨナラ打で終りました。
　山崎もやはり楽天選手の中ではスターなのだ、と思える結果です。

　スター選手ってのは、優れたストーリーを生み出すために、しっかりと役割をこなして眩い光を放つ。

　以上長々と書きましたが、つまりぼくの野球の見方ってのは、こういうことなんです。
　
　参考に、この試合のスコアボード。

　

富野を知るにはこれを買え

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