富野作品・その惹句の世界 [富野監督関係]
どうも。
理由はないけれど、このブログもぼちぼち終りが見えてきたかな……
今日は「惹句」についてです。
Googleで「惹句とは」と調べると、「(広告などの)客を引きつける文句。うたい文句。キャッチフレーズ」と出ます。
ただ、日本で唯一の「映画惹句師」と言われる関根忠郎さんは、先日ラジオにゲスト出演した時に「惹句とキャッチコピーは違う」とおっしゃっていましたが……
その関根さんはインタビュー「映画のコピー“惹句”の極意とは?唯一無二の映画惹句師・関根忠郎さんに聞く」の中で、「惹句」について次のように説明しています。
人間社会を透視することが重要です。よく外国映画は「世界が泣いた!」「今世紀最大の傑作」とかつけますが、そういうものを僕は自分に禁じています。それよりも、劇中の人間ドラマを引き出すというのが僕の役目です。
さて、この記事ではざっくりと惹句=キャッチコピーと考えるとして。
例えばGoogleで「ガンダム キャッチコピー」と調べると、「君は生き延びることができるか?」が見えるんですが、まあそれは次週予告であって・個人的には新番組予告・映画予告はキャッチになるけれど、次週予告のセリフはちょっと違うかな、と思います。
そんな勝手なイメージで次週予告の定番セリフは除外して、考えたのが広報の方なのか配給会社の方なのかは知らないけれど、富野作品の惹句を・思いつくまま列記しました。
ただどうしてだろう、『頼まれなくったって生きてやる』 だけは富野監督本人が考えたんじゃないかって思ってしまう(笑)。
『生きろ。』(もののけ姫)からの『頼まれなくったって生きてやる』だからね。
いつも通り、抜けているものありましたら、情報寄せていただいたら随時追加していきたいと思います。
ではでは。
上記の関根さんの至言を念頭に置いて、富野作品の惹句を堪能していただけたら、と思います。大賞作品はガンダムからにしています。
「惹句」という言葉は「ジャッキ」から来ているのらしいので。
作品を支える、印象深い言葉たちです。
「君は、何に生命をかけられるか?」(ガンボーイ企画メモのキャプション。富野監督作です。いきなり厳密には惹句じゃないけれど、参考までに)
「君は青春の涙を見るのか」(新番組予告)
「青春の熱い魂に出逢える――この瞬間に未来は、はじまった」(映画Ⅰ、安彦版ポスター)
「青春の熱い魂に出逢える。この瞬間に未来は始まった」(映画Ⅰ、ポスター)
「RX78ガンダム VS MS06ザク ときめきをあのコクピットに伝えろ」(映画Ⅰ、大河原版ポスター)
「戦士たちは、真の荒野に何を賭けるか、何を残すか、確かな愛か、熱い想いか! I pray,pray,pray to bring near The New Day(哀戦士、ポスター)
(ブログ主注・「四つ爪ズゴック」のポスターの惹句。実は歌詞より「pray」が1つ多い)
「哀の地平に覚醒めるか、愛!」(哀戦士、安彦版ポスター)
「RX-78ガンダム VS 黒3連星MS-09ドム」(哀戦士、大河原版ポスター)
「Last Shooting!」(めぐりあい宇宙、ポスター)
「震えるか宇宙 めぐりあえよ生命」(めぐりあい宇宙、安彦版ポスター)
「Last Shooting! 震えるか宇宙 めぐりあえよ生命」(めぐりあい宇宙、大河原版ポスター)
「イデ」とは何か。イデオンとは。(TV版、局ポスター)
「イデが発動した時、また新しい星の物語が始まる」(劇場版告知)
「1982年 7月 宇宙が…生まれかわる」(劇場版告知)
「異なる文明が不幸な出会いをした。誤解が死を呼び、傷口が広がってゆく・・・・」(劇場版ポスター ※情報いただきました。ありがとうございます!)
「怒涛のごとき新作です」(ザブングル、新番組予告)
「君は走るか、俺たちゃ走る!」(グラフィティ、ポスター)
「オーラの光が君を呼ぶ」(ダンバイン、新番組予告)
「……君は、命を懸けられるか?」(TV版Z企画書のシリーズキャプション)
※ブログ主注・ガンボイのキャプションと比べてみてください。ほとんど同じ。忘れていて偶然なのか、故意なのか…
(カミーユ・ビダンは)「刻の涙を見る」(新番組予告)
「シリーズの頂点“Z”。ついに映画化!」(新訳告知ポスター)
「再開は躍動する魂。とき放て、Z!!」(星を継ぐ者、ポスター)
「それは、キスの記憶…」(恋人たち、ポスター)
「誰も知らないラスト…新訳Z完結編」(鼓動は愛、ポスター)
「キミはまだ本当のガンダムを知らない」(逆襲のシャア、特報)
「キミは――《ガンダム伝説》衝撃のクライマックスを観る!」(逆襲のシャア、特報)
※ブログ主注・ニュータイプ100%コレクションには、この予告に富野監督お怒りだったエピソード載っているらしいね?(持ってない)
「'88年春、何かが起こる!」(逆襲のシャア、生賴版ポスター)
「ついにシャアとアムロの最終対決の時来たる!」(逆襲のシャア、伊東版ポスター)
「宇宙が裂ける!」(逆襲のシャア、西口版ポスター)
「目覚めよ宇宙。〝ガンダム〟新時代――第一章」(F91、ポスター)
「ガンダムは新たなる宇宙へ」(F91、特報)
「人は、いつ戦争を忘れることができるのか?」
※ブログ主注・ウィキにはこれがキャッチコピーとして書かれているけれど、このキャッチ、どこで使われているんだろうね?
「Vの鮮烈」(Vガンダム、新番組予告)
「人は癒され、ガンダムを呼ぶ!」(∀映画、ポスター)
「人は癒され、ガンダムを呼ぶ――」(∀映画、劇場版予告)
「目覚めよ、聖戦士」
「バイストン・ウエルの新たな物語を綴るのは 聖戦士の白き翼か、紅き血か―――」(以上2つガーゼィ、販促ポスター。他の作品はソフトの販促ポスターは除外しているけれど、この作品はこれくらいしかないから…)
「富野由悠季が“バイストン・ウェル・シリーズ”に決着をつける!
極上のファンタジー・ストーリーがいまここに始まる。」(リーンの翼、公式HPトップ)
「頼まれなくったって生きてやる」 (ブレン、ポスター)
「普通のテレビじゃ、ここまでやれない。」(ブレン、WOWOWのポスター)
「信じろ! 君のオーバースキル!」(キンゲ、WOWOWのポスター)
「君の目で確かめろ!!」(特別先行上映時)
「君の目で確かめろ――」(告知映像)
以上です。
どうですかね。個人的には「君は走るか、俺たちゃ走る!」と、あと意外と「それは、キスの記憶…」がね。印象深いかな。
前者は「これしかない」とバッチリはまっている感が、後者はなんか色々会議した結果・「ここを押したい」という誰かの意思が見えて、好きですね。
それとやっぱり、惹句通りにキャラが動いたGレコも、今あらためて読むと感慨深いですね。
あと、DVDやBlu-rayなんかのソフトのキャッチは全部除外したのですが、富野監督のドアップを載せたキンゲDVDの「富野全開」「オーバースキル」の惹句も印象深いです。
理由はないけれど、このブログもぼちぼち終りが見えてきたかな……
今日は「惹句」についてです。
Googleで「惹句とは」と調べると、「(広告などの)客を引きつける文句。うたい文句。キャッチフレーズ」と出ます。
ただ、日本で唯一の「映画惹句師」と言われる関根忠郎さんは、先日ラジオにゲスト出演した時に「惹句とキャッチコピーは違う」とおっしゃっていましたが……
その関根さんはインタビュー「映画のコピー“惹句”の極意とは?唯一無二の映画惹句師・関根忠郎さんに聞く」の中で、「惹句」について次のように説明しています。
人間社会を透視することが重要です。よく外国映画は「世界が泣いた!」「今世紀最大の傑作」とかつけますが、そういうものを僕は自分に禁じています。それよりも、劇中の人間ドラマを引き出すというのが僕の役目です。
さて、この記事ではざっくりと惹句=キャッチコピーと考えるとして。
例えばGoogleで「ガンダム キャッチコピー」と調べると、「君は生き延びることができるか?」が見えるんですが、まあそれは次週予告であって・個人的には新番組予告・映画予告はキャッチになるけれど、次週予告のセリフはちょっと違うかな、と思います。
そんな勝手なイメージで次週予告の定番セリフは除外して、考えたのが広報の方なのか配給会社の方なのかは知らないけれど、富野作品の惹句を・思いつくまま列記しました。
ただどうしてだろう、『頼まれなくったって生きてやる』 だけは富野監督本人が考えたんじゃないかって思ってしまう(笑)。
『生きろ。』(もののけ姫)からの『頼まれなくったって生きてやる』だからね。
いつも通り、抜けているものありましたら、情報寄せていただいたら随時追加していきたいと思います。
ではでは。
上記の関根さんの至言を念頭に置いて、富野作品の惹句を堪能していただけたら、と思います。大賞作品はガンダムからにしています。
「惹句」という言葉は「ジャッキ」から来ているのらしいので。
作品を支える、印象深い言葉たちです。
ファーストガンダム関連
「君は、何に生命をかけられるか?」(ガンボーイ企画メモのキャプション。富野監督作です。いきなり厳密には惹句じゃないけれど、参考までに)
「君は青春の涙を見るのか」(新番組予告)
「青春の熱い魂に出逢える――この瞬間に未来は、はじまった」(映画Ⅰ、安彦版ポスター)
「青春の熱い魂に出逢える。この瞬間に未来は始まった」(映画Ⅰ、ポスター)
「RX78ガンダム VS MS06ザク ときめきをあのコクピットに伝えろ」(映画Ⅰ、大河原版ポスター)
「戦士たちは、真の荒野に何を賭けるか、何を残すか、確かな愛か、熱い想いか! I pray,pray,pray to bring near The New Day(哀戦士、ポスター)
(ブログ主注・「四つ爪ズゴック」のポスターの惹句。実は歌詞より「pray」が1つ多い)
「哀の地平に覚醒めるか、愛!」(哀戦士、安彦版ポスター)
「RX-78ガンダム VS 黒3連星MS-09ドム」(哀戦士、大河原版ポスター)
「Last Shooting!」(めぐりあい宇宙、ポスター)
「震えるか宇宙 めぐりあえよ生命」(めぐりあい宇宙、安彦版ポスター)
「Last Shooting! 震えるか宇宙 めぐりあえよ生命」(めぐりあい宇宙、大河原版ポスター)
イデオン関連
「イデ」とは何か。イデオンとは。(TV版、局ポスター)
「イデが発動した時、また新しい星の物語が始まる」(劇場版告知)
「1982年 7月 宇宙が…生まれかわる」(劇場版告知)
「異なる文明が不幸な出会いをした。誤解が死を呼び、傷口が広がってゆく・・・・」(劇場版ポスター ※情報いただきました。ありがとうございます!)
ザブングル関連、ダンバイン、(エルガイムは見つからず)
「怒涛のごとき新作です」(ザブングル、新番組予告)
「君は走るか、俺たちゃ走る!」(グラフィティ、ポスター)
「オーラの光が君を呼ぶ」(ダンバイン、新番組予告)
Zガンダム・ZZガンダム
「……君は、命を懸けられるか?」(TV版Z企画書のシリーズキャプション)
※ブログ主注・ガンボイのキャプションと比べてみてください。ほとんど同じ。忘れていて偶然なのか、故意なのか…
(カミーユ・ビダンは)「刻の涙を見る」(新番組予告)
「シリーズの頂点“Z”。ついに映画化!」(新訳告知ポスター)
「再開は躍動する魂。とき放て、Z!!」(星を継ぐ者、ポスター)
「それは、キスの記憶…」(恋人たち、ポスター)
「誰も知らないラスト…新訳Z完結編」(鼓動は愛、ポスター)
逆襲のシャア・F91
「キミはまだ本当のガンダムを知らない」(逆襲のシャア、特報)
「キミは――《ガンダム伝説》衝撃のクライマックスを観る!」(逆襲のシャア、特報)
※ブログ主注・ニュータイプ100%コレクションには、この予告に富野監督お怒りだったエピソード載っているらしいね?(持ってない)
「'88年春、何かが起こる!」(逆襲のシャア、生賴版ポスター)
「ついにシャアとアムロの最終対決の時来たる!」(逆襲のシャア、伊東版ポスター)
「宇宙が裂ける!」(逆襲のシャア、西口版ポスター)
「目覚めよ宇宙。〝ガンダム〟新時代――第一章」(F91、ポスター)
「ガンダムは新たなる宇宙へ」(F91、特報)
「人は、いつ戦争を忘れることができるのか?」
※ブログ主注・ウィキにはこれがキャッチコピーとして書かれているけれど、このキャッチ、どこで使われているんだろうね?
Vガンダム、∀ガンダム関連
「Vの鮮烈」(Vガンダム、新番組予告)
「人は癒され、ガンダムを呼ぶ!」(∀映画、ポスター)
「人は癒され、ガンダムを呼ぶ――」(∀映画、劇場版予告)
ガーゼィの翼・リーンの翼、(闇夜の時代劇は見つからず)
「目覚めよ、聖戦士」
「バイストン・ウエルの新たな物語を綴るのは 聖戦士の白き翼か、紅き血か―――」(以上2つガーゼィ、販促ポスター。他の作品はソフトの販促ポスターは除外しているけれど、この作品はこれくらいしかないから…)
「富野由悠季が“バイストン・ウェル・シリーズ”に決着をつける!
極上のファンタジー・ストーリーがいまここに始まる。」(リーンの翼、公式HPトップ)
ブレンパワード・キングゲイナー
「頼まれなくったって生きてやる」 (ブレン、ポスター)
「普通のテレビじゃ、ここまでやれない。」(ブレン、WOWOWのポスター)
「信じろ! 君のオーバースキル!」(キンゲ、WOWOWのポスター)
Gのレコンギスタ
「君の目で確かめろ!!」(特別先行上映時)
「君の目で確かめろ――」(告知映像)
以上です。
どうですかね。個人的には「君は走るか、俺たちゃ走る!」と、あと意外と「それは、キスの記憶…」がね。印象深いかな。
前者は「これしかない」とバッチリはまっている感が、後者はなんか色々会議した結果・「ここを押したい」という誰かの意思が見えて、好きですね。
それとやっぱり、惹句通りにキャラが動いたGレコも、今あらためて読むと感慨深いですね。
あと、DVDやBlu-rayなんかのソフトのキャッチは全部除外したのですが、富野監督のドアップを載せたキンゲDVDの「富野全開」「オーバースキル」の惹句も印象深いです。
超分類!キャッチコピーの表現辞典: 一言で目を奪い、心をつかむテクニック50
- 作者:
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2016/08/02
- メディア: 単行本
終わっちゃうなんて悲しいです(;_;)
by middrinn (2018-07-11 06:31)
middrinnさん、コメントありがとうございます。
ぼくは長年ブログやっていると、やる気になる時と、「もういいかな」と思う時が交互にくるので……
酔っぱらって「会社辞める」とくだまいているリーマンと同じだと思ってください(笑)。やめるとしても、明日・明後日の話ではないです。
悲しいと言ってもらえるのはありがたいです。
by 坂井哲也 (2018-07-11 11:47)